連載:シオニスト『ガス室』謀略の周辺事態 (その43)

アラブ記者と会って痛感したアブラ(石油)寄り支配層と目糞鼻糞の反体制

2000.12.3

随時追加「編集長日記風」木村愛二の生活と意見
2000年11月7日から

 日曜日の11.5.イスラエル秘密情報機関モサドの「魔手」を警戒しつつ、相手は某アラブ国の通信社記者「A」とのみ記すが、2時間半の会談を行った。「魔手」と記したのは、決して確実な証拠を握ったわけではないのだが、事実として、私が湾岸戦争以来、かなり親しくなったアラブ人が、2人も、ともに私よりもかなり若いのに、つぎつぎと死んでいるからであり、わが暗黒冗談の辛口ワサビのモサドを刺身の妻になすり付けて、その残念さを表現して置きたいがためである。

「A」は、私が「ガス室の嘘」または「ホロコーストの嘘」を主張しており、ガロディ著の日本語訳題『偽イスラエル政治神話』を出版したことを、人伝に聞き知り、教えを求めてきたのである。わが資料提供と秘伝の伝授の礼としてか、洋食の夕飯を振る舞われた。以下、会見の経過を要約しつつ、その会見で痛感した日本とアラブ諸国の「ふがいなさ」を記す。「ふがいなさ」を痛感した対象は、支配層とかのことだけではなく、いわゆる反体制をも含む全体のことである。

「ガス室の嘘」同時多発ハルマゲドンの世界各国一斉蜂起

 私は、会見の前にファックスで、以下の記事の英語の全文を送っておいた。拙訳は、すでにわがホームページ「シオニスト『ガス室』謀略周辺事態」にて公開済みである。「A」は、以下の記事そのものは見ていなかったが、概略の事情は知っていると言った。拙訳の全文は下記をクリックされたい。

➡ (その33)同時多発ハルマゲドンの世界各国一斉蜂起


シリアの新聞がホロコーストを「神話」と呼ぶ

2000年1月31日(月)午前9時22分(現地時間)
ロイター・ダマスカス・シリア発

 シリア政府の機関紙が月曜日の記事で、ホロコーストを神話と表現しつつ、西側諸国の支持を獲得し、かつ、自らの敵側を牽制するために、ナチによるユダヤ人殺害の規模を誇張しているとして、イスラエルを告発した。

「なぜイスラエルは、この疑わしいホロコーストの策謀を強要するのか」と、政府機関紙ティシュリーンの編集長、モハメッド・アル=ワデフィは書いた。

「私は、イスラエルとシオニスト組織が、二つの目的を持っていると信ずる。第一は、ホロコーストへの弁償の口実で、ドイツ、および、その他の西側の支配層から、さらに金を得ることだ」

「第二の目的は、ホロコーストの神話を振りかざすことによって、シオニズムとその侵略主義政策への反対者なら、誰彼なしに、ユダヤ主義の名目で告発することである」

 イスラエルの首相官邸は、この記事に即応する論評をしていないが、ナチ狩りのシモン・ウィゼンタール・センターは、このシリア紙の論評を『政府が認可したホロコースト否定論』と呼んだ。[後略]


 シリアは当時、イスラエルと、「ゴラン高原」および「レバノン南部」の違法占領地帯からの撤退を巡って抗争中で、いわば最前線のアラブ人の国家である。そのシリアの政府機関紙が、ついに、これぞ、かねてより私が推奨し続けてきた孫子戦略「故上兵伐謀、其次伐交」(謀攻篇二)に踏み切り、「ホロコーストの嘘」告発の外交論戦の火蓋を切ったという、最も歓迎すべき迫真の状況報告なのである。

 それも、それを伝えたメディアが、何と、「アラブ寄り」どころか、天下の西側諸国の名門、特約通信社「ロイター」なのだから、なぜ、日本の大手メディアが、この配信記事を報じなかったのかということも、これまた、大問題なのである。

 以上の記事と同時期に、いくつかのアラブ人による同種情報が寄せられたので、私は、上記の連載記事を、「同時多発ハルマゲドンの世界各国一斉蜂起」と題した。以後、シリアが背後に潜むレバノン南部の紛争地帯で20年のイスラエル支配が破れ、イスラエル軍は「友軍」こと傀儡軍を見捨てて敗走した。

 私は、手垢に汚れたヨレヨレの古本、『孫子』の文庫本を持って行った。それをめくって見せながら、「A」に、「テロ」とレッテルを貼る逆宣伝のネタになり易く、命に関わる「インティファーダ」よりも、孫子の「故上兵伐謀、其次伐交」を重視し、「ホロコーストの嘘」を暴き、G7の中の唯一の非欧米国家、日本の世論を獲得せよと説いた。

アブラ(石油)寄り支配層と目糞鼻糞の反体制

「A」の質問の中には、日本の外務省のアラブ諸国への対応「振りと、折から国賓として迎えられ、国会で演説までしたイランのホメイニ大統領の来日の経過、それに対するアメリカの反応の予測もあった。

 私は、日本の庶民は子供の頃からの「アラビア千夜一夜」愛読者であり、アラブ贔屓だが、同時に、ベスト・セラーの偽書、『アンネ・フランクの日記』に騙されて、ユダヤ人への同情心に浸っているという、矛盾だらけのヌクヌク状態を説明した。支配層については、日本語で「駄洒落」、英語で「一語入れ替え」(one word change)と表現するジョーク、「アラブ寄りよりもアブラ(石油)寄り」を紹介した。

 イランはアラブではないが、アブラ(石油)産出国である。念のために月曜日に外務省の中近東2課に電話をして確かめると、毎年何ヵ国かの元首を国賓として迎えることになっており、「たまたま」イランの番になったと説明する。私は、ノーベル賞の受賞者決定と似たような政治配慮じゃないの、と冷やかし、ついでに、インドネシアの石油に手を出した田中角栄と、シベリアの石油を狙って北朝鮮に接近した金丸信の末路を、思い出して注意せよと説いた。エネルギー資源の独占は、石油財閥が中心のアメリカ帝国にとって、基本的かつ決定的な戦略的政策なのである。「邪魔者は殺せ!」である。

 そこから話は、日本の位置付けになった。私は、日本が、議会への代表権を持たないアメリカの末っ子の州であると説明した。「A」も、肩をすくめて、アラブ諸国のまとまりのなさ、「ふがいなさ」を嘆いた。「A」は、かねてからの持論の感じで、不「問題はアラブ人自身にある」と、キッパリとした口調で語った。私も、「問題は日本人自身にある」と言わなければならない。反体制の「目糞鼻糞」振りについては、何度も論じているので、ここでは繰り返さない。別途、最近のパレスチナ問題の報道状況を論ずる予定である。

以上で(その43)終り。(その44)に続く。


(その44) 米大使館前キャスター修行に米学生作曲とガルブレイス『満足の文化』持参

「ガス室」謀略
『憎まれ愚痴』61号の目次