連載:シオニスト『ガス室』謀略の周辺事態 (その5)

『アウシュヴィッツとアウシュヴィッツの嘘』:ティル・バスティアン(著)、石田勇治、星乃治彦、芝野由和 編訳(日本版1995/11)

『アウシュヴィッツの嘘』:元ドイツ軍の中尉、ティエス・クリストファーセンが1973年に発表した短い回想録の題名。参照➡『アウシュヴィッツの嘘』の内容をなぜ正確に報道しないのか

「ガス室」妄想を煽る『アウシュヴィッツとアウシュヴィッツの嘘』

1999.1.29

 前回、『アウシュヴィッツとアウシュヴィッツの嘘』の全面的な批判を予告したが、その直後に、aml(オルタナティヴ・メイリング・リスト)で、かなり前から「論争」を挑んできている高橋亨と名乗る人物(か機械かどうかは会ったこともないので不明)から、またしても揚げ足取りのからみを受けた。

 いちいち相手にしていると、こちらの予定が立たなくなるので、「論争はしない」と断ったのだが、ホームページを互いにリンクしようとか言い出し、間に立つ人も出てきたので、えい、面倒臭い、勝手にからめと宣言したら、次々に怪しげなシオニスト側のホームページで得た材料を並べ立てる。

 曰く

「ダッハウのガス室の天井には見せ掛けだけのシャワーヘッドが多数埋め込まれていますが、その裏側に給水パイプがないのはなぜか?」

 勝手に「ガス室」だの「見せ掛けだけのシャワーヘッドが多数埋め込まれています」だのと断定しているが、こういう断定を私は、「ガス室」妄想症候群と名付けている。「ガス室」も「見せ掛けだけ」も立証できないに決まっている。私が、自分の戦後の屑鉄拾いの小遣い稼ぎの経験から、「給水パイプ」に関してのみ、「不良米軍人が盗んで売り飛ばした可能性が一番高い」と書いたら、しめたとばかりにまたからんできた。

 今度の質問は、

(1)「不良米軍人」によって盗まれたせいだ、と言いたいのなら、少なくとも「盗まれる」前までは問題のシャワーヘッドに給水パイプが確かに接続されていた(そういう形跡がある)ことを示す証拠が必要なはずです。さて、その証拠はどこにあるんでしょう?

 冗談ではない。自分の方が、「ガス室」だの「見せ掛けだけ」だのと立証もせずに断定しておいて、何を抜かすか。状況証拠から言えば、ダッハウの管理は古参の共産党員がやっていたし、アメリカ軍が降参したドイツ兵を誤って大量虐殺した不始末を隠蔽したり、収容者が心配して収容所長に感謝状を送ったりした事実があるから、収容者の健康管理が無視されたはずはない。シャワールームは正常に使われていたに違いないのである。疑う方が逆に「使われていなかった」証拠を提出すべきである。

 さらには、こうくる。

 ダッハウの『シャワールーム』には、あるべきもの(給水設備)がないという特徴の他に、あるはずのないものがある、という特徴もあるんですけど、こちらはどう説明するのでしょうか。

(2) なぜ単なるシャワールームが強力な換気装置を備え、屋根には排気用煙突まで付いているのか?

(3) なぜ単なるシャワールームに密閉型の金属製ドア(隣接する駆虫用ガス室と同種のもの)が必要なのか?

(4) なぜ単なるシャワールームに過ぎない部屋の外壁に、内部に何かを投げ込むための引き出し式投入口(金属の蓋付き)があるのか?

(5) なぜこの投入口の前面に木製の衝立て状構造物を置いて、投入口とその周辺部が見えないように隠さなければならないのか?

 そんなガラクタまで知るか、なのだが、「換気装置」まで「ガス室」の証拠のように匂わせるのは、滑稽至極なので、次のmailをamlの皆に送った。


下書き診断:「ガス室」妄想症候群

 木村愛二です。

「電信柱が高いのも郵便ポストが赤いのも、みんな、私が悪いのよ」とかいう古い流行歌の文句があったようです。先輩たちは、この文句を、上司から受けたいじめへの憂さ晴らしに呟いていたものです。

 もじる人もいました。たとえば、「電信柱が高いのも郵便ポストが赤いのも、みんな、ガス室の証拠なのよ」などとなります。

 それにしても、「換気扇があったからガス室」という説の登場には驚きました。

 誰も「ガス室」の設計図を書けもしないというのに、なぜ実在を信ずることができるのかも、不思議なことなのですが、メソポタミアで発掘されたガラスの固まりを唯一の証拠にして、超古代の高度の技術文明の存在を主張する人もいることですから、それほど珍しい現象ではないのかもしれません。

 私が日課で通う武蔵野市営プールのシャワールームには、入り口の洗面台の上の天窓と、奥の行き止まりの壁の上に、都合2つの、とても大きな換気扇が付いています。戦争中には中島飛行機の軍需工場だった場所ですから、もしかすると、あそこにも強制連行してきた朝鮮人を「絶滅」するための「ガス室」があったのでしょうか。

 前に借りていた狭いマンションの隅には、窓のない造り付けのプラスッチックのバス・トイレがありましたが、扉を開けると自動的に電灯が付き、排気ファンが回り出す仕掛けになっていました。あれも「ガス室」の名残なのでしょうか。

 実は一度、市営プールの換気扇が動かず、隣のロッカールームまでが蒸し暑くなって、汗が止まらず着替えに困ったことがあります。もう1つの経験としては、昔の木造の古家で、風呂の隣の洗面所の床が下から腐って、材木を貼り直したことがあります。

 これは世間常識の問題で、風呂にも、シャワールームにも、湿気を排除する仕掛けが不可欠なのです。

 実際には話がまったく逆で、「ガス室」に関して「換気扇」の存在が焦点になったのは、私の表現では「銀座の真ん中のショーウィンドウに飾られていたガス室の代表」、アウシュヴィッツ・メイン・キャンプの「ガス室」には「換気扇」がないからなのです。

 私の診断では、日本人の場合、「ガス室」妄想症候群に犯されやすい体質の人は、「良い子」「平和主義」「自信家」に多いようです。私が、ここ数年に味わった数多い対人関係の経験から判断すると、この日本型「ガス室」妄想症候群の典型的表現は、みすず書房刊『夜と霧』の「編集者はしがき」でしょう。そこでは、「アウシュヴィッツ」と「南京」が、分かち難く結び付けられています。日本の「良い子」「平和主義」「自信家」は、「アウシュヴィッツ」と一緒にすることによって、やっとのことで、日本の醜い過去「南京」を飲み込んできたのです。

「あの」ベートーヴェンと、ゲーテと、ヘーゲルと、明治維新以後の日本人が、森欧外とともに崇め続けてきた「あの」白人の、「科学的」なドイツ人までが犯した大罪と一緒だと信じたればこそ、「欧米コンプレックス」の日本人は、やっとのことで、「南京」も「731 部隊」も、飲み込むことができたのです。だから、「アウシュヴィッツ」の方だけが「嘘」で、パレスチナを分捕るためのシオニストの謀略だったのだとなると、つまり、日本人だけが大罪を犯したのだとなると、これはもう、大変なことになるのです。

 私の場合は、北京で敗戦を迎えました。戦争中の中国人の姿を見てきました。中国人の友達もいました。気持ちの上では半分中国人のようなところがあります。私の中の半分中国人は、すぐに半分アラブ人にもなれます。だから、別にドイツ人と一緒にしなくても、日本人が犯した大罪を素直に飲み込むことができるのです。

 さあ、皆さんも、自分の日本人としてのアイデンティティの奥底を確かめてみては、いかがでしょうか。そうすれば、意外に簡単に、「ガス室」妄想症候群から抜け出すことができるかも知れませんよ。

 以上。


 このmailに対しては、「ガス室」妄想症候群の高橋亨さんからの反応より以前に、以下のような別の3つの質問が出ました。(記述を一部省略、カッコを変更)


(1) Re:下書き診断:「ガス室」 妄想症候群

 木村愛二 さま

 はじめまして「換気扇があったからガス室」という説の登場には驚きました」。このことへの反論ということであれば、それについてだけ書いていただけないでしょうか。ベートーベンだとか、北京だとか、非常に読みにくいのですが…。

(2) 同一人物より

 木村愛二 さま

 質問なのですが…「UFO&ガス室:ネオナチ?」で、お書きになっている「今一番核心的な争点のガス室法医学鑑定、ロイヒター報告

「ロイヒター報告」ってなんですか?

 すみません、常識的なことなのかもしれませんが…初歩的な質問で申し訳ありません。[中略]今一番核心的な争点が分からないと、話が分からないと思っただけですから、面倒でしたら、無視してください。

(3) Re:下書き診断:「ガス室」妄想症候群

 木村さまへ

 はじめまして、[中略]

 これまで高橋氏との論争を拝見してまいりましたが、木村さんが[aml 10806]でお書きになった内容は、[aml 10800]で高橋氏が提示なさった5つの疑問点(本号冒頭に記した高橋質問のこと)のうち、

 (2)に対する回答しか含まれていないように感じられます。

 つまり、通し番号の振られていない最初の質問、および(3)から(5)までの疑問に対する木村さんの反論は残念ながら、伺うことができなかったことになります。木村さんが、こうした未解決の疑問に対しても引き続き回答してくださると幸いなのですが・・・。

 もし、このまま明確な回答がなく曖昧に議論が流れてしまうようなことがあると第三者の視点からは、木村さんは揚げ足を取りやすい質問にだけ答え回答できない質問は黙殺しているというような印象を与えかねません。おふたりの論争に対して私をはじめ、多くの傍観者が正当な評価を下せるよう高橋氏の提示した上記の質問すべてに対する木村さん自身のご意見をぜひともお聞かせください。ご多忙とは存じますが、なにとぞ宜しくお願い申し上げます。


 ここで私は、決定的に方針を変更することにした。ここまで読まれた方には、すでにお分かりのように、mailを本連載に転載することにしたのである。次が回答である。


「ガス室」質問へのお答え

 木村愛二です。

 昨日来、amlML上と、個人宛てに、いくつかの「ガス室」に関するる質問と意見を頂きました。論争は別途、aml-stoveでというamlの管理上、何だか、おかしなことになっているようなのですが、このままでいいのでしょうか。ともかく、簡単にお答えします。

『ロイヒター報告』は、一口で言うと、Fred A. lEUCHTER, Jr.という名のアメリカ人が助手と一緒に、アウシュヴィッツとビルケナウ(第2アウシュヴィッツ)両集中収容所に行き、「ガス室」と称される場所と、比較のためのその他の場所の、壁や天井のコンクリ-ト部分を剥ぎ取ったり、拾ったりして、アメリカに持ち帰り、大学の研究所で、「毒ガス」とされてきた「シアン化水素」(気体には青酸ガスの別名)の残留成分を調査した報告書で、最初は、カナダのツンデル裁判に提出されたものです。

 アメリカ人はドイツ系の名字のlEUCHTERをリュウヒターと発音していますが、ローマ字使用者の間では、綴りはそのままでもいいし、発音はどちらでも通じるのに、日本ではカタカナが発音記号を兼ねてしまう制約があるために、やや面倒なことになっています。EUをオイと発音するドイツ語風にカタカナ書きする前例があったので、私もそれに従っています。

 シアン化水素が主成分のチクロンBと言う商品名の「害虫駆除剤」を、「アウシュヴィッツでは5%殺人に転用した」というのが、最新の「説」で、アウシュヴィッツ博物館には、その説の主張者、フランスの薬剤師で、シオニストの資金援助を受けていることが証拠上明らか(拙訳『偽イスラエル政治神話』p. 206.)なプレサックの著書の一部が掲示してあります。ところが、上記のカナダのツンデル裁判では、同じ日付で絶滅収容所ではなかったオラニエンブルグに送られたチクロンBの量と、アウシュヴィッツに送られたチクロンBの量とが、同じであることを、シオニスト御用学者としても著名で映画『ショア』にもそのヤクザ風の顔を見せて凄んでいたヒルバーグが、ニュルンベルグ裁判の記録、付属資料、送り状を示されて、認めざるを得なかったのです。

『ロイヒター報告』によると、「しらみ駆除」に使われたことに争いのない部屋(英語ではDelousing Chamber)のシアン化合物残留数値は、Kgに対して1,050mg.「ガス室」と称されてきた場所は、多い場所でも、6.7, 2.3, 4.4, 7.9などでした。つまり、100分の1以下なのです。チクロンBが、普通の部屋でも定期的な消毒のために使用されたことに争いはありませんから、ごく少量が検出されるのは当然のことです。

 この結果、アウシュヴィッツ・メイン・キャンプでは、昨年、日本人一行に付いた日本人の正式ガイドが、「ここは実験的に一時使用しただけ」と説明するに至りました。

 ビルケナウの方は崩壊したレンガの建物跡ですが、『ショア』で模型を写しながら「1度に3000人」などというのはデタラメもいいところで、精々20人ぐらいが入れる部屋しかありません。これも上記のプレサックがソ連崩壊後に万単位の資料を漁り、やっと見付けてきた「火葬場の設計図」があります。その中の「Leichenkeller 」(ドイツ語で「死体の穴蔵」、つまり「遺体安置室」)を、プレサックは、ドイツ人が「ガス室と書く勇気がなかった」のだと主張(拙訳『偽イスラエル政治神話』p.339)しているのです。実際には、発疹チフスが大流行した時には、20万人ほどの収容者がいたアウシュヴィッツ全体で、1日に100人を越す死者が出たと言うのですから、火葬場の焼き窯の側に「遺体安置室」が無かったら、それこそ大混乱です。

 こんな無茶な「説」がまかり通るのは、ホロコースト見直し論の方が刑事罰を課せられる状態にあるからです。私は、この状態を、戦前の日本における「天皇は神である」教育(私も国民学校3年まで)と同じだと主張しています。

 ダッハウのいくつかの構造物については、以下に記す理由で論評を差し控えます。

 私が一昨日送ったmail「下書き診断:『ガス室』妄想症候群」の趣旨は、基本的なところから「見方」を考え直してほしいということでした。ですから、いくつかある疑問を列挙して答えるということではなかったのですが、質問が出たので、一応、整理します。

 第一に、私は、ドイツ西南部の集中収容所、ダッハウは見ていません。高橋亨さんも見ていないようなのですが、少なくとも、あそこで「ガス殺人は行われていなかった」というドイツの研究者の発言、および現地の「ガス室は未完成」と称する掲示の存在は認めているようです。なにしろ、「いかさまナチ・ハンター」(わがホームページ参照)のサイモン・ウイゼンタールでさえ、ドイツ国内には「絶滅収容所はなかった」と言わざるを得ないのですから。

 私は、もうそれだけで、ダッハウ調査の必要を認めません。もしも「未完成」なら、すでに「完成」していたはずの「東部」の「ガス室」と称される場所が、これも本物ではないとなれば、それで一巻の終りとなるからです。しかも、実は、すでに上記の『ロイヒター報告』で、結論が出ているのです。『マルコポーロ』廃刊事件の問題記事「ナチ『ガス室」はなかった」の一番重要な主張は、この『ロイヒター報告』にあったのです。私が私費を投じて開いた2度の記者会見では、英語版の『ロイヒター報告』全文コピーを50部ほど作り、ほとんどの大手メディアに渡しています。ユダヤ人のデヴィッド・コールも飛んできたのですが、大手メディアは『ロイヒター報告』も、ホロコースト見直し論者のデヴィッド・コールがユダヤ人であることも、まったく報道しませんでした。

 そんな状態だから、未だに「ガス室」妄想症候群の患者の発生が、あとを絶たないのです。高橋亨さんがネタの一つにしている『アウシュヴィッツとアウシュヴィッツの嘘』と題するデタラメ本は、ほかにも、これだけで鼻血ブーの「教授」までがいるので、わがホームページに元旦創刊の Web週刊誌『憎まれ愚痴』4号から「連載:シオニスト『ガス室』謀略周辺事態」で取り上げ始めました。5号では、それこそコテンパンに批判します。

「換気扇」の問題は、全部に関係するので、換気扇があれば「ガス室の証拠」という驚くべき主張のおかしさを世間常識で粉砕して、これはまさに「ガス室」妄想症候群の典型以外のなにものでもないこと指摘したまでのことでした。

 他の構造物については、現物を見ていないのに論ずるのは、また新たな誤解を生む結果にもなり得るので、止めます。ただし、これは一般論ですが、私が実際に見て、ヴィデオ撮影もしていきたアウシュヴィッツとマイダネクでは、そこら中が工事中で、「復元」と称する作業が進行中でした。すでに完成したような状況の建物も、良く見れば真新しい部分がありました。特に、アウシュヴィッツ・メイン・キャンプの「ガス室」の天井の穴は、木製の粗末なもので、戦後、映画撮影用に作られたことが明瞭でした。ですから、ダッハウのものも、大いに疑って研究すべきでしょう。

 何よりも決定的なことは、最早、一応名の在るシオニスト御用学者なら、ダッハウのことは語らないということです。なにしろ、ニュルンベルグ裁判では、ダッハウのシャワー栓の映像が法廷で映写されただけで、反対尋問も許さずに 600万人の虐殺を認定してしまったのですから、ダッハウを蒸し返すのは、彼らにとって、かえって危険なのです。

 さらには、話に矛盾が多すぎます。高橋さんは、ダッハウの「未完成のガス室」では、「毒ガス」を注入するのに、「シャワー栓」と「壁の穴」と、どちらの方を予定していたと主張されるのでしょうか。設計図は、お持ちなのでしょうか。

 ニュルンベルグでのホェス(元アウシュヴィッツ司令官)の証言は、三日間の瀕死の拷問の結果、本人が別途、ポーランドで「署名はしたが何が書いてあったか知らない」と書き残した「英語」(ホェスの英語力には証拠がない)のタイプ文書をオウム返しに認めただけのものですが、それを裏付ける実物がなければ、すべてデッチ上げとなります。

 死体はないのです。焼いて、砕いて、灰にして、畑に埋めたり、川に流したりしたという告白になっています。米軍占領地区で軍医が行った集中収容所の死体の唯一の検死報告では、薬物の痕跡なしとなっています。あの死体の映像は、繰り返し使われていますが、3月に降伏したドイツの収容所で、冬場に発疹チフスなどで死んだ人の死体を、宿舎の間に積み重ねて凍らせていたものです。シベリアの収容所で死んだ日本兵の死体も同じ扱いを受けたようです。

 600万人の根拠も、実に怪しいものです。もともと「ユダヤ人」という戸籍はないのですが、ユダヤ人組織の年鑑などによると、世界のユダヤ人の人口は、第2次世界大戦中に減ったというよりも、増えたという数字すら出ているのです。ナチスドイツ占領地域にいたユダヤ人が約 300万人なのに、600万人を殺せるはずもないのですが、驚くべき事には、1994年現在で、「ホロコーストの生き残り」としてドイツから補償金を受けとっているユダヤ人が、342万5千人もいるのです。

 今回のmailの最後として、マイダネクの「覗き穴付き鉄製扉」の件で、新しい発見があることを紹介しておきます。アメリカの教授が送ってくる「Smith's Report(Number46. September 1997)には、Samuel Crowel という研究者が発見したナチス時代のドイツの広告が紹介されています。覗き穴までまったく同じ構造の扉で、説明では、防空用の気密扉だということです。何度もコピーを重ねたものらしく、かすれていますが、いずれ、この写真をスキャナ-してホームページに入れて置きます。

 この発見が正しいものなら、マイダネクで展示している扉は、防空壕か防空用の建物の扉か、それとも同じ物を気密扉が必要な消毒室に転用したのか、いずれにしても「ガス室」用の特注ではないことになります。

 なお、私は、最初から、「あの」見るからに頑丈な気味の悪い構造の扉が、「ガス室」に偽装したはずのシャワールームの扉だったという主張は、まるで子供の嘘の言い逃れのように矛盾だらけだと思っています。シャワールーム偽装説と言うのは、「安心して入室させるため」だったはずなのですから、そこの「ピーピングトム」専用の穴が開いているはずはないのです。日本式の番台付き風呂屋ならいざ知らず、外から覗かれる構造のシャワールームというのは、まるで頂けません。その上に、頑丈な気密のガチガチの鉄製ときているのですから、見ただけでユダヤ人が怯えて、暴動にまで発展しかねません。

 ビルケナウの廃墟の「ガス室」説についても、その位置が、いくつもの集中収容所の宿舎の側で、いわば衆人環視の場所にあることを指摘して置きます。そこへ入った一団が、出てこないとなれば、これもすぐに大騒ぎです。


 とりあえず以上。

 これにも、すぐに、新たな質問がきたが、それ以後の経過は次回に回す。

以上で(その5)終り。(その6)に続く。


(その6) 『ロイヒター報告』の評価と今後の議論の方向

「ガス室」謀略
週刊『憎まれ愚痴』5号の目次