奥山たえこ:東京都杉並区議会議員(無所属)

« 日誌(抄):2012年5月7日〜5月13日 | メイン | 日誌(抄):2012年5月14日〜5月20日 »

5/15 都市計画審議会報告(京王線連続立体化交差事業)

昨日、5月15日、杉並区の都市計画審議会において、タイトル事業の審議をしました。

発言したのは、斉藤常男さん(自民党議員)、私 奥山たえこ(ネット・みど
り議員)、富田たくさん(共産党議員)。山本ひろこさん(公明党議員)
学識経験者の中川さん、徳田達介さん(商店会連合会)でした。

結局、無記名投票で採決をとることとなり(奥山は挙手採決を主張したが退けられた)、
賛成に15名、反対に2名でした。この2名は、富田たくさん@共産党、奥山だと思われます。
つまり、杉並区の都計審は、都の表明した、併用案(高架+地下構造)を是としました。
反対の方々が主張していた、全面地下案は、退けられました。

質疑内容は、↓に続く。

------------------------------------------------------
質疑の内容ですが、かなり大雑把なまとめです。抜けもあります。
記憶に頼っているので、不確かな表現になります。
文責奥山ということで、受け止めて下さい。
#(→   )の中は、課長の答弁。


斉藤常夫さん(自民党区議):本日の都計審では何を決めるのか。計画の内容は
どのようか。工事費はいくらで、その費用負担は? などなど。

奥山たえこ(ネット・みどり区議):
・計画はいつ完成するのか(→14年間かかる)。土地買収が進まなかったら計
画は完成するのか(→最終的には、都市計画決定に基づき、収用も可能である。
あとで黒川会長が「そんなことできません。憲法で私有財産が保障されている」)。
・本計画の最大の目的は、開かずの踏切の解消である。ならば、このような大掛
かりな工事でなく、踏切を渡す方法は可能だ。桜上水の駅は、歩行者はもちろ
ん、自転車もエレベーターに乗って、線路向こうに行くことができる。だが上北
沢駅にはその設備がない。駅途中の踏切箇所に、同様な設備(地下、または跨線
橋構造)を設置すれば、目的は達せられる。車は環七や環八に迂回すればよい。
これだど早くて安く完成する。土地の買収も僅かで済む。2項道路にそういった
設備の設置は可能か(→可能。ただし車が通れないのは非効率だ)。
・まちづくりとは何かについて考え方がまったく異なっている。これまでは車が
スムーズに通れることがまちづくりだった。しかし時代は変わっている。少子高
齢社会、車離れの時代。そして町はコンパクトシティがこれからだ。下高井戸の
商店街はみごとだ。あの駅脇に、16mの道路を通したら、街が分断される。そ
のような道路計画には到底賛成できないので、本日の決定案には反対である。
・南側の人たちは、住み始めた頃にはなかった15mの壁が出来ることになる。
大変な迷惑だ。
・工事中の環境を保全すると言うが、出来るのか(→出来ます)。しかし騒音は
かなりになるはず、受忍限度以内(だから構わない)ということか(→そうです)。
・費用について、3,000億円と2,200億円の内訳を示したものがあるの
か(→報告書を入手している)。その中には、費用を積み上げた計算などが書か
れているのか(→大まかにわかるようになっている)。ここのやりとりかみ合わ
ず。奥山は積算計算書のことを言い、答弁の課長は、東京都の報告書(どんなも
ののことを言っているのか、奥山不明)のことを言っている。

富田たくさん(共産党区議):
・賛成は1件で、あとはこんなに反対意見三千近く(?)。これでも計画を実施
するなんておかしい(→他にも賛成意見はある。説明会の時に、職員に「自分
は、わざわざ表明しないけど、都の併用案に賛成だよ」と話しかけたりとか、電
話かけてきたりとか)。そうならば、それをカウントして、審議会に報告すべきだ。

・黒川会長:富田さん、それでは、賛成案が多かったというデータを行政が出し
てきたら、あなたはそれを信じますか。そして、あなたは多い方の意見を推しま
すか。集まった意見の数で決めるのであれば、審議会は要らないということにな
る。それに、意見を取るにしても、どの地域の人から取るかということは大問
題。10mなのか、100mなのか。近い人ほど反対が多く、離れるほど賛成が
多くなる傾向がある。利便を享受する人が賛成するからです。
昔美濃部知事の時に、そのことでもめて、結局、意見を集められなかったことが
ある。
以前横浜市で、環状道路建設に反対意見が100万人分集まったことがある。市
はそれを1年間かけてまとめた。そしてそれでも市は進めた。いまでは高速道路
を作ってくれという要望もある。審議会は、自分の判断で決めるものです(松枝
委員:自分もそう思う。自分で判断するものです。斉藤委員:でなければポピュ
リズムになる)。

山本ひろこさん(公明党区議):
賛成だと言う人が、こうだから賛成と言えるような情報が足りていないと思います。

中井さん(学識経験者):今回の計画自体には賛成です。ただし線路が上や下を
通る点について、いまの計画のままでよいとは考えないが。情報開示にしても都
の態度には問題があると考えている。

徳田達介さん(商店会):杉並区には、「○杉並区商店街における商業等の活性
化に関する条例」がある。杉並区議会が初めて議員提案した議案だ(商店会に参
加することを努力義務とする内容、罰則はない)。
高架ができると、その下は京王電鉄の所有になりますよね。つまりテナントを作
るのは京王の自由になる。しかし、いま鉄道会社は、エキナカと言ってテナント
を展開するけれど、駅は公共的場所だということで、固定資産税が僅かしか課さ
れない。私たち商店は、税を支払いながら商売をやっているので、厳しいものが
ある。電鉄にも払うようにしてもらいたい(→それは、区のレベルでは出来るこ
とではないですが。意見を言うようにします)。

ところで、エレベータ案は、メンテナンス費用が、一機当たり年間数千万円かかります。
信号が25か所なのでかなりな金額になります。後で教えていただきました。

なお、今回の審議は、諮問事項ではなくて
東京都が都市計画決定をするにあたって、
杉並区の意見を求めてきたので、杉並区長から、
審議会に意見を求められたので、それに応えたという位置づけです。

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)