APCのポリシー解説。偽情報disinformation

以下は、いわゆる偽情報disinformationなどが社会問題化するなかで、こうした問題に対処することを口実として、政府などが過剰なネットへの干渉や検閲などを行なう傾向がみられることも憂慮して、コミュニケーションの権利運動の観点から、APCが出した偽情報問題への取り組みについての見解です。

発行日:2021年8月30日
ページ最終更新日:2022年2月9日

意見と表現の自由の権利推進と保護に関する国連特別報告者が断言するように、偽情報disinformationの普遍的に合意された定義は存在しない。しかし、この問題に関する彼女の2021年の報告書によれば、偽情報とは、害を及ぼすために意図的に作られた虚偽の情報false informationと理解することができ、この定義はユネスコが採用している定義とも一致している。多くの場合、偽情報は組織化され、十分な資源があり、自動化技術などの増幅技術によって強化されている。

韓国のwomenonweb.krの閉鎖を阻止するための提訴を支援する国際的な支援の取り組み

(訳者前書き)以下は、APCのサイトに掲載された、韓国における経口中絶薬やリプロダクティブライツの情報提供サイトの遮断への抗議と裁判支援の国際連帯の表明です。下記で焦点となっている経口中絶薬のオンライン処方や情報提供サイトwomenonweb.orgは、カナダに拠点を置き、世界各国の女性たちに、経口中絶薬についての情報やオンラインでの診断に基く処方箋や薬の提供などを行なっています。日本語でも情報を提供しています。国によっては中絶の事実上が非合法化されているところもあり、人口妊娠中絶の問題は性差別主義者や極右のターゲットになってきており、これが現実の政府の政策やネット環境にも影響を及ぼしています。こうした経口中絶薬を必要とする女性たちは、ネットの検索で薬の情報を得ようとしますが、検索エンジンが政治的配慮から表示の順位を意図的に下げる場合があり、women on webもGoogleの検索でランクダウンを被った経験があります。

JCA-NET3月のセミナーご案内

3月は下記の三つのセミナーを開催します。是非ご参加ください。

・3月23日(水)19時から:ネットとパソコン使い方情報交換会―オープンソー
スとセキュリティ―
・3月26日(土)15時から:戦争とインターネット―民衆のサイバーセキュリティ
・3月30日(水)19時から:サイバー警察局とマイナンバー制度

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■3月23日(水)19時から
■ネットとパソコン使い方情報交換会―オープンソースとセキュリティ―

このセミナーでは毎回様々なテーマでネットの使い方やパソコンの活用につい
て取り上げてきました。このセミナーの基本的なスタンスは

・なるべく商用ソフトではなくオープンソースのソフトを活用する
・セキュリティ対策は業者のサポート任せではなく自分で取り組めるようにす

・監視社会化が進むなかで、個人情報を政府や企業に渡さない工夫をする
・WindowsやMacだけでなくLinuxのようなOSの利用を検討してみる

ヒジャブを着用したイスラム教徒の女性の学生を標的とし、排除することに対するフェミニスト、民主主義的な組織および個人による声明

以下は、APCを含む人権団体による共同声明の日本語訳です。



ヒジャブを着用したイスラム教徒の女性学生を標的とし、排除することに対するフェミニスト、民主主義的な組織および個人による声明

ページの最終更新日:2022年2月16日

沿岸部のカルナタカ州で始まり、他の州にも広がる恐れのある、教室やキャンパスでのヒジャブの禁止は、ヘイトクライムである。ヒンドゥー至上主義者たちは、牛肉、イスラム教徒の集団礼拝、アザーン、スカルキャップ、ウルドゥー語など、さまざまな口実でイスラム教徒をリンチ/隔離/ボイコットしている。ヒジャブは、イスラム教徒の女性にアパルトヘイトを課し、攻撃するための最新の口実にすぎません。ヒンドゥー至上主義者たちは、イスラム教徒の女性を複数回「オンライン・オークション」にかけ、彼女たちの性と生殖の奴隷化を求めるスピーチを行っている。

パスワードの管理について、改めてお願い

会員のみなさまへ
2022年2月16日
JCA-NET理事会

パスワードの管理について、改めてお願いします。

パスワードは、みなさんの大切なプライバシー情報を保護するだけでなく、皆
さんとメール等で通信する相手のプライバシーも保護するための重要な手段で
す。下記の点を再度ご確認ください。

●パスワードの基本的な条件は下記です。

(a) とにかく長いこと(英大文字小文字数字のみからなるパスワードならば12
文字以上、英文字のみであれば16文字以上)

(b) 十分に不規則であること(詳しくは末尾の「参考」を参照ください)
JCA-NETのユーザーパスワードは、従来8文字以下という制限がありました。こ
の制限は現在解除されており8文字以上のものが使えるようになっています。

下記のサイトからご自分で変更することができます。
https://ss.jca.ne.jp/jca-net/setup/password.html

「子供の性被害防止プラン(児童の性的搾取等に係る対策の基本計画)2022(仮称)」(案)についてのパブリックコメントを提出

JCA-NETは、下記のパブリックコメントを提出しました。


「子供の性被害防止プラン(児童の性的搾取等に係る対策の基本計画)2022(仮称)」(案)(以下プランと呼ぶ)p.1〜2に下記の記述がある。

「2021 年9月に開催されたG7内務・安全担当大臣会合においては、オンライン上の児童の性的搾取等に対する強い問題意識を背景に、各国から、児童の性的搾取等対策に係る認識、課題及び具体的な取組についての発表があり、成果文書が取りまとめられた。同成果文書においては、児童の性的搾取等は国境を越え、爆発的な規模で発生し続けており、児童の心身に有害な影響を及ぼす犯罪であって、グローバルな対応が必要であることが確認された。また、同成果文書の確実な履行と産業界がその役割の一翼を担うことなどもうたわれている。」

賛同しました:(声明)警察法改悪反対、サイバー警察局新設に反対します

JCA-NETは下記の声明に賛同団体として加わりました。

(声明)警察法改悪反対、サイバー警察局新設に反対します
団体賛同を募っています。(詳しくはこちらへ)
1月28日に国会に提出された「警察法の一部を改正する法律案」において、警察庁は新たに「サイバー警察局」の新設と長官官房機能の大幅強化を打ち出し、大幅な組織再編を計画しています。私たちは、以下の理由から、警察法改正案には絶対反対です。

Safer Internet Day 世界暗号化連合運営委員会の声明

JCA-NETも加盟している世界暗号化連合の運営委員会が下記の声明を出しました。

Safer Internet Day 世界暗号化連合運営委員会の声明

2022年2月8日

世界暗号化連合の運営委員会を構成するCenter for Democracy & Technology、Global Partners Digital、Internet Societyは、「Safer Internet Day」に以下の声明を発表しました。

本日2月8日、世界中の人々がセーファー・インターネット・デーを迎えています。ユーザーが信頼できる相手と自由に、そしてプライベートにコミュニケーションできる、より安全なインターネットを実現するには、セキュリティが重要です。暗号化は、そのようなコミュニケーションを可能にする重要なセキュリティ技術です。エンド・ツー・エンドの暗号化は、メッセージの送信者と受信者のみがそのメッセージを読むことができることを保証する、機密性を約束するものです。エンド・ツー・エンドの暗号化は、子ども、社会から疎外されたグループ、LGBTQ+コミュニティ、人権擁護者など、脆弱なコミュニティがオンラインで安全な空間を確保するために非常に重要です。

Re: 虐待とネグレクイトをなくすためのインタラクティブ・テクノロジー2022年法(EARN IT Act)」への反対意見

米国議会に提案されている虐待および横行するネグレクトを排除するためのインタラクティブ技術2022年法に反対する賛同団体署名にJCA-NETも加わりました。

この米国の法案は、子どもの性的搾取の取り締まりを口実としたエンドツーエンド暗号化の規制やプロバイダーによるユーザーコンテンツへの監視の法的責任拡大しようとするものです。英国においてもオンライン安全法案が提出され、国際的な反対声明が出されています。(日本語訳はこちら)各国とも子どもの性的搾取取り締まりやテロ対策を名目にして暗号化を規制する動きが活発になっており、日本もG7内務大臣会合などで共同歩調をとっています。今後、日本国内の法整備によって暗号規制が制度化される危険性があります。