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イラク攻撃、有事法制、イラク特措法成立以後の動き 2003年8月    ()(戻る


2003年8月

2003年8月1日

■朝鮮中央通信によれば、朝鮮民主主義人民共和国の外務省スポークスマンは1日、核開発問題をめぐる協議の形式について、「三カ国協議を経ず、ただちに六カ国で協議を開き、その中で米国と直接対話を行うとする、新たな提案を米国側に示した」と明らかにした。

■北朝鮮が日本人拉致事件をめぐる日本政府との非公式折衝の中で、拉致被疑者の家族9人の内、5人を帰国させる用意があることを伝えていたことが分かったとの報道。また、北朝鮮から帰国した非政府組織(NGO)「レインボーブリッジ」が、拉致被害者の北朝鮮に残る子供たちの手紙と写真を受け取り、持ち帰ってきたと、被害者側や政府関係者に伝えていたことも分かったとの報道。

国連安全保障理事会は1日、内戦の続くリベリアに多国籍軍を派遣する決議案を賛成12、反対0、棄権3の賛成多数で採択。決議案は米国が提出、フランスとドイツ、メキシコが棄権。

2003年8月2日

■外国人学校卒業生の大学受験資格問題で、文部科学省は、朝鮮学校を含むすべての外国人学校卒業生に大学受験資格を認める方針を固め、与党との最終調整に入ったとの報道。

2003年8月3日

■イラク訪問中の衆院イラク復興支援特別委員会の現地調査団(団長・高村正彦同委員長)は3日バグダッドでイラク人の暫定統治機関「統治評議会」の評議員と会談。評議員の一人でクルド民主党のバルザニ議長は自衛隊の派遣に期待を表明。

2003年8月4日

■防衛庁は来年度予算に首都東京の防衛をのため地上発射型の迎撃ミサイル、パトリオットPAC3一個高射群を配備するための購入費や改修費一千億円を計上する方針を固めたとの報道。

■南北交流事業の中心をなしてきた韓国・現代峨山の鄭夢憲(チョン・モンホン)会長が4日自殺。

2003年8月5日

■アラブ諸国で構成するアラブ連盟は5日、カイロの本部で開催した外相級委員会で、米主導で設立されたイラクの暫定統治機関、統治評議会は正当性がないとして承認しない方針を決めた。新政権が樹立されるまでイラクのアラブ連盟代表は「空席」となる。

イラク北部のティクリットで5日、復興事業に当たっている米企業で働く民間の米国人男性がトラック運転中に爆発にあい死亡。トラックはバグダッドから他の4両と車列を組んで走行中、遠隔操作により車体の真下で爆発物が起爆したとみられる。

インドネシアの首都ジャカルタ中心部のビジネス街にある米国系マリオネット・ホテルの玄関前で、5日、停車したミニバンが爆発。オランダ人男性一人を含め14人が死亡、負傷者は約150人。国家警察は自爆テロの可能性が高いとみている。

■5日の閣議で、2003年版防衛白書が了承される。白書は「より一層、自衛隊の特性を生かし、今まで以上に困難な任務を的確に遂行することが求められている」。またイラク戦争について「安保理が有効な手段を執れない場合には、脅威を放置するという妥協的な態度をとらず、断固たる手段を執るという米国の強い意志と能力を示した」と評価している。対米重視の姿勢が鮮明化する内容になっている。

■鴻池祥肇構造改革特区担当相は5日夜、福岡市で開かれた政府のタウンミーティングで、「教育の分野でも教育受ける側が選択できるようにする。ろくでもない、日の丸なんか嫌いとおろすような先生がいっぱいいるところは、違う学校に行く(のがいい)と発言。

小泉内閣の17閣僚の内、平沼赳夫経済産業相、亀井善之農相、鴻池祥肇防災担当相の三閣僚が5日の記者会見で、終戦記念日の15日に靖国神社を参拝すると明言。ほかに、片山虎之助総務相が「東京にいれば参る」、塩川正十郎財務相、竹中平蔵金融・経済担当相が日程は見ていとしつつも参拝の意向を表明。石破茂防衛庁長官は「未定」とした。福田官房長官や川口外相ら7閣僚は5日の会見などで、参拝しない考えを明らかにしている。

2003年8月6日

■バグダッド市内アルラシール地区で6日夜、米軍部隊が反米勢力と交戦。米兵2人が死亡、1人が負傷。

■内戦が続くリベリア沖に展開する米艦船から6日、海兵隊員7人が首都モンロビアに上陸。連絡要員として、今後の増派に備えるもの。

2003年8月7日

■イラクの首都バグダットの西部にあるヨルダン大使館前で、小型バスに仕掛けられた爆弾が爆発し、11人が死亡、通行人や大使館内の職員ら65人が負傷。ヨルダン大使館を標的にしたテロとみられる。テロの背景は不明だが一般のイラク人には「治安の悪化は米国のせい」として反米の怒りが募っている。(8日、死者17人となる)

■7日、政府が開いた国民保護法制の制定に向けての都道府県知事らとの意見交換会で石破茂防衛庁長官は「自衛隊が人命救助に100%当たることはできない」と否定的な考えを示した。

■ロシア太平洋艦隊司令部が7日、北朝鮮もオブザーバー参加し今月後半に極東海域で行う大規模演習に、米国も本格参加することを明らかにした。

■中国の王毅・外務次官が北朝鮮外務省の招きで北朝鮮を訪問。9日までの滞在中に6カ国協議や、朝中関係について意見交換の予定。

■中国黒竜江省チチハル市の建設現場で4日、旧日本軍が遺棄したとみられる化学兵器の毒ガス弾が見つかり、7日までに漏れた溶剤で、住民29人が中毒、うち3人が重症。

2003年8月8日

■ブッシュ大統領は8日の記者会見で、イラクの戦後復興は「進展している」と強調。一方で「まだ残された仕事が多くある」とも述べ、米軍駐留が長期化する見通しを示した。

2003年8月9日

■9日付の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)はイラクで発見され、生物兵器製造施設と断定された2台のトレーラーについて、国防情報局(DIA)の技術チームが、実際は砲撃演習の際に挙げる水素を製造するための施設だったとの見方を強めていると報じた。

■日中平和友好条約25周年記念行事出席のため中国を訪問した福田康夫官房長官に中国の胡錦濤主席は近く開かれる6カ国協議を通じ北朝鮮の核開発問題の平和的解決をはかる意向を強く強調。

■英国の英燃す国際開発相は9日付の英紙デーリー・テレグラフとのインタビューで、駐留米軍への襲撃やヨルダン大使館への爆弾テロなど治安が一団と悪化しているイラクの復興に関して、「われわれは現在、国連安全保障理事会の新たな決議の可能性を探っている。新決議があれば、こうした問題にも対処できる」と述べた。米国が関係国と協議に入っている、イラクに展開する治安部隊と戦後復興への各国の参加を促すための新決議を支持する考えを示したもの。

■北大西洋条約機構(NATO)は11日、アフガニスタンに展開する国際治安部隊(ISAF)の指揮権をドイツ、オランダ両国から引き継ぐとの報道。2001年から活動を開始したISAFは、29カ国、約4千600人で構成。NATO加盟国が要員の90%以上を提供しているため「NATOが既にISAF支援に関与しているのも同然」(NATO当局者)→「11日、指揮権が移ったものの、展開地域を首都カブール以外に広げられないかで関係国の足並みが乱れている。地方ではタリバン残党の襲撃が相次ぎ、危険な任務への拒否反応が隠せないとの報道」(13日付報道)

2003年8月10日

■アフガニスタン現地の国連報道官は10日、外国団体や政府軍兵士を狙った襲撃が相次いでいるため、旧タリバン勢力の本拠地であるカンダハルやヘルマンドなど南部4州の地域で、国連の任務を停止したことを明らかにした。

2003年8月11日

■脱北者を支援する日本の非政府組織(NGO)「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」は、11日、脱北者を中国・上海市の日本総領事館関連施設へ駆け込ませようと計画していた同会代表の山田文明大阪大学助教授と韓国人3人が上海市の公安当局に身柄を拘束され、脱北者9人も同様に拘束された疑いが強いと発表。

■パキスタン・アフガニスタン国境沿いで11日、米軍の飛行部隊と陸上部隊が、国境をパトロール中のパキスタン兵士らに発砲し2人が死亡、一人が負傷。

2003年8月12日

■日本と中国が不戦を誓った平和友好条約(78年)の調印から25周年。

■政府は12日、安全保障会議の下で有事対応の調整に当たる事態対処専門委員会に通常から有事研究などを行い安保問題を戦略的に検討する常設の事務局を設置する方針を決めた。2004年度予算の概算要求に関連経費を盛り込む。

■英国防省顧問だったデービッド・ケリー博士の自殺の背景を解明する独立粗放調査委員会で12日、ケリー博士への取材を基に英政府の情報捜査疑惑を報じた英BBC放送のアンドルー・ギリガン記者が証言。動機車は生物兵器の専門家であるケリー博士が「イラクの大量破壊兵器計画はちっぽけで、すべて実行しても大量に人間を殺せるようなものではない」と、西側諸国への脅威と呼ぶにはほど遠いとの認識を示したことを明らかにした。また、政府報告書について「公表一週間前に、より”人目を引く”表現に変えられたとケリー博士から聞いた」と証言。さらに圧力をかけた人物として博士がキャンベル首相府報道局長の名を明言したことも明らかにした。

■イラクの首都バグダッド西方100キロのラマディ郊外で12日、米軍の車列が爆弾による攻撃を受け米兵1人が死亡、2人が負傷。

イスラエル中部の町ロシュハアインのショッピングセンターで自爆テロがあり1人が死亡。またその数十分後約15キロ東のユダヤ人入植地アリエル入り口でも自爆テロが起き、犯人の他、1人が死亡。

2003年8月13日

■朝鮮民主主義人民共和国の外務省スポークスマンは13日、核問題をめぐる6カ国協議についての立場を発表し、米国が北朝鮮に対する敵視政策の転換と不可侵条約の締結をするのが先決で、それ以前に核関連施設への早期査察はあり得ないと主張。

■政府は13日、国立戦没者追悼施設の建設問題に関し、2004年度予算案の概算要求に調査費を計上することを見送る決定。施設が靖国神社の事実上の代替施設になることに自民党内で反発が強いためとみられている。

イラク・ティクリットの南西で、米軍の車列が爆弾による攻撃を受け、兵士1人が死亡、1人が負傷。駐留米軍は13日、5月1日以降の米兵の死者がこれで60人になった発表。英兵も7人が死亡。

2003年8月14日

■米英両国の学者ら約20人でつくる非政府組織(NGO)「イラク・ボディー・カウント」によると、8月12日現在で死者は6千87人から7千798人、負傷者は2万人以上。報道されなかった死者は含んでいないが、最も信頼できる数字としてメディアも引用しているとの報道。

■ロシア太平洋艦隊などが今月下旬に行う大規模演習に当初オブザーバー参加することになっていた北朝鮮が不参加を伝えてきたことをロシア海軍筋が明らかにした。米軍も参加取りやめの方向とされる。

■マイクロソフトの基本ソフトウィンドウズXPなどの欠陥を利用したコンピューターウィルス「ブラスター」の被害拡大を受け、経済産業省は14日、緊急連絡窓口を15日に開設し、16日からウィルス緊急情報を同省のホームページで公開すると発表。・ウイルスコード内には「I just want to say LOVE YOU SAN!! billy gates why do you make this possible ? Stop making money and fix your software!!」の文字列が含まれているとのこと。

■防衛大学の西原正校長は14日付のワシントン・ポストに寄稿し米工と北朝鮮が不可侵条約を結ぶようなことになれば日米安保条約を矛盾を来たし、北朝鮮は核を放棄しても生物・化学兵器で日本を攻撃するかもしれないなどとし、「日本は米国との同盟を当てにできないので(北朝鮮への)報復のための核兵器開発を決定するかもしれない」と論じた。

■イラク南部のバスラ郊外で14日、駐留英軍を狙った爆弾攻撃があり、兵士1人が死亡、2人が死亡。

■米北東部とカナダ南東部の広範な地域で14日、大規模な停電が発生。能力増強が可能な発電所に投資が集中する一方投資回収が長期にわたる送電設備を控える傾向が指摘されている。

2003年8月15日

■58回目の敗戦記念日。政府主催の全国戦没者追悼式が東京都千代田区の日本武道館で開かれた。天皇、皇后、小泉首相ら政府関係者と5千200人の遺族が参列。

■平沼赳夫経済産業省、亀井善之農相、鴻池祥肇防災担当相、谷垣禎一国家公安委員長の4閣僚が靖国神社を参拝。

2003年8月16日

■中国黒竜江省チチハル市の建設現場で旧日本軍の遺棄した毒ガスが漏れだした問題で、日本政府は兵器の専門家らを派遣し、被害拡大を防ぐため簡易梱包されていたドラム缶を密封性の高いアルミラミネートで梱包する作業などを行ったとの報道。

イラク・バグダッドでイラク駐留米軍が設けた検問所に気づかず、そのまま通り過ぎようとして市民が打たれ、殺傷される事件が相次いでいる。バグダッド北部のスレイハ地区の住宅街では8日夜、通りがかりの乗用車2台が米軍の銃撃を受け、目撃者によると少なくとも5人が死亡した、との報道。

■トルコ南部のジェイハンへげんゆを送るイラクのパイプラインで15日、爆弾によると見られる火災が発生し、13日に再開されたばかりのイラク北部キルクーク油田からの原油輸出が16日までに停止した。16日夜にも数キロ離れた地点で爆弾によるとみられる火災が発生。

イラク南部バスラの北郊で16日夜、パトロール中のデンマーク軍部隊とイラク人の窃盗グループとの間で銃撃戦があり、デンマーク兵一人が死亡。

■太平洋諸国会議の首脳会議は16日、北朝鮮の核問題で「平和的解決を求める」とし、核開発計画の全面的廃棄が必要と強調する声明を発表。

2003年8月17日

■宇宙開発事業団などを統合し、10月に発足する宇宙航空研究開発機構(JAXA)の2007年度末までの中期計画に、受託分も含め衛星17基、計15回の打ち上げが盛り込まれることが17日までに固まった。中期計画では環境監視衛星など実用重視の姿勢を打ち出している。

イラクの首都バグダッドの郊外でロイター・テレビのパレスチナ人カメラマン、マゼン・ダナ氏が十七日、米軍兵士によって射殺される。

■小泉首相、ドイツ、ポーランド、チェコの3カ国を訪問。ドイツのシュレーダー首相は北朝鮮による日本人拉致事件解決に向け日本を全面的に支持する考えを表明。(23日まで)

2003年8月18日

海上自衛隊のイージス艦「こんごう」が今年3月、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられたH2A5号機を北朝鮮の弾道ミサイルに見立てて、レーダーで捕捉する訓練をしていたことが分かったどの報道。防衛庁が導入を固めているミサイル防衛システム(MD)に活用するためのデータ収集とみられる。H2A5号機には情報収集衛星2基が搭載されており、強いレーダー波を受けたことになる。内閣府衛星センターは「海自による訓練は承知していないが、衛星に不具合はでていない」と話している。

■ロシア太平洋艦隊が北朝鮮有事を想定した合同演習をカムチャッカ半島から沿海地方までの幅広い海域で行った。また「北朝鮮が核攻撃を受け、難民の3万−10万人が沿海地方に進入した」との想定で図上訓練も行った。

2003年8月19日

■19日午後4時半頃、イラクの首都バグダット東部の国連が現地本部として使っているカナルホテルで爆発。ブッシュ米大統領が大規模戦闘終結を宣言した5月以降も米兵50人以上が犠牲になるなど、抵抗勢力によるとみられる、攻撃も止む気配がなく、米軍は撤収の見通しも付かず焦燥感を強めている。米議会からは大統領の対応に批判も出始めている。ブッシュ大統領はこの日は休養中でテキサス州クロフォードでゴルフをプレー中だった。

■エルサレム市内を走行中のバスが19日夜、パレスチナ人によるとみられる自爆テロがあり、自爆犯の他イスラエル人19人が死亡、70人以上が負傷。

■朝鮮民主主義人民共和国が、日朝間の懸案となっている日本人拉致事件の解決方法をめぐり、日朝両国による「日朝平壌宣言」の再確認と、日本の人道援助(食料援助)を条件に帰国した5人の拉致被害者の子供ら家族全員の帰国を容認する方針を固めていることを在京外交筋が明らかにしたとの報道。

■三重県多度町の「三重ごみ固形燃料(RDF)発電所の貯蔵サイロの火災で消火作業中、爆発後起こり2人が死亡。

2003年8月20日

バグダッドの国連現地事務所(カナルホテル)での自爆テロでの死者がこの日までにデメロ国連事務総長特別代表を含め24人、負傷者は100人以上となる。

■政府は20日、バグダッドの国連事務所自爆テロなど一連の治安情勢悪化を受け、イラク復興支援特別措置法に基づく自衛隊派遣を年明け以降に先送りする方針を固めた。

アフガニスタン南東のパクティカ州で20日、米軍の特殊部隊がタリバン残党とみられる武装グループと戦闘になり米軍兵士1人が死亡。

2003年8月21日

イスラエル軍は21日、パレスチナ自治区ガザでイスラム原理主義組織ハマス幹部アブシャナブ氏が乗った車にヘリコプターでミサイル攻撃をし、同氏ら3人を殺害。

■バグダッド国連事務所のテロを受け、パウエル国務長官がアナン事務総長と21日、会談。イラクへの多国籍軍派遣を容認する新決議案について事務総長と協議、草案作りに着手することを明らかにした。

■福田康夫官房長官は21日記者会見でバグダッドの国連事務所爆弾テロで国連職員の日本人男性一人が負傷死病院で治療を受けていることを明らかにした。イラク戦争開戦後イラクで日本人がテロで負傷したのは初めて。外務省はこの職員の身元について、本人の強い希望だとして公表していない。

■チェコ訪問中の小泉首相は21日、シュピドラ首相と会談。北朝鮮の核開発、ミサイル、日本人拉致問題について包括的で平和的な解決を目指すことを盛り込んだ共同声明を発表。

■イスラエル軍が21日未明、パレスチナ自治区西岸のジェニンに戦車部隊で四方から侵攻。

バグダット南部で21日、作戦活動中の米海兵隊員が死亡。また、バグダッド市内の軍関係施設の火災で米陸軍兵士が1人が死亡。攻撃を受けたものかどうかは不明。

2003年8月22日

■川口順子外相、韓国訪問。尹永寛(ユン・ヨングァン)外交通商相と核問題をめぐる6カ国協議での対応について意見交換を行い、北朝鮮の核開発は容認できず、これ以上悪化させてはならないことを協議の場で北朝鮮側に明確に伝えることを協議の場で北朝鮮側に伝えることが重要だとの認識で一致。

■パレスチナ自治区ガザ市で約10万人が参加した反イスラエルデモが行われる。2000年9月のインティファーダ(反イスラエル民衆蜂起)開始以来最大規模。

イスラエル軍は22日、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ナブルスで展開する過激派掃討作戦で、パレスチナ人3人を射殺。

■ブラジルのマラニョン州アルカンタラ宇宙基地でロケットが発射台で爆発。作業員ら19人が死亡。20人が重体。軍当局者は21人が死亡と述べた。

イラク北部キルクークで22日、少数民族クルド人とトルクメン人双方のグループ間で銃撃戦。介入しようとした米軍がトルクメン人2人を射殺、銃撃戦でクルド人、トルクメン人双方に15人の死者。

2003年8月23日

■阿部晋三副官房長官は23日、新潟県十日町市での講演で新潟に25日入港する北朝鮮の貨客船「万景峰92」について「(船の)整備が十分でなければ、法律にのっとって対処しなければいけない」と述べた。

イラク・バスラで23日、英軍の車両が別の車に乗った武装勢力から攻撃を受け、英兵3人が死亡、1人が重傷を負った。米CNNの集計では、イラク戦争開始後の英兵の死者は計47人となった。

2003年8月24日

■24日、バグダッドの南約150キロのナジャフにあるイスラム教シーア派の高位聖職者ムハマド・サイード・ハキム師の自宅前でテロとみられる爆発があり、警備員3人が死亡、10人が負傷。

■ユニバーシアード大邱大会が開催されている大邱市内の大会メディアセンター前で24日、北朝鮮を批判する韓国の市民団体メンバーと北朝鮮記者団が衝突、つかみ合いとなる事件が発生。

2003年8月25日

■北朝鮮の貨客船「万景峰92」が新潟港に入港。国土交通省は25日夜まで、船舶の安全性検査「ポートステートコントロール」(PSC)を実施。その結果、国際条約で義務づけられた調理室の排気用ダクトの不備など5項目の是正命令を出した。

■小泉首相は25日、首相官邸で山崎拓幹事長と会談し、自民党結党50周年に当たる、2005年11月15日までに、問うとしての憲法改正案をとりまとめるよう支持した。

■インド西部の商都ムンバイで25日、連続爆弾テロとみられる大きな爆発があり、州政府当局者は2カ所の爆発で46人が死亡、約30人が負傷。

2003年8月26日

■北朝鮮の貨客船「万景峰92」が当初予定より9時間遅れで北朝鮮・元山港に向け、新潟港を出港。

■小泉首相は26日、自民党の山崎拓幹事長に憲法改正案のとりまとめを指示したことに関連し、現行憲法の問題点として、9、43、89の各条を挙げた。首相は、戦力の不保持を規定した9条について「本当に自衛隊は軍隊じゃないのか。自衛隊に戦力はないのか。常識的に考えて、おかしい点がある」と強調した。

イスラエル軍は26日、ガザ市に北接するジャバリア村付近で攻撃ヘリと海上警備艇からミサイルを発射。1人が死亡、約20人が負傷。

■27日から始まる北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議を前に中国代表の王毅外務次官が新華社通信を通じ談話を発表。「中国は米朝間の共通点を探し、関係国から理性的な部分を引き出した」「北朝鮮は協議実弁のために重大な決断をした。米国と他の関係国も重要な提案を行った。」「核問題は非常に複雑であり、一度や二度の会議ですべてが解決するわけではない。途中で新たな問題が起こるかもしれない」「関係国は誠実で穏やかな態度を示し、相互尊重と平等の姿勢で協議に臨んでほしい」などと語った。

2003年8月27日

■北朝鮮の核開発をめぐる6カ国協議が3日間の日程で北京の釣魚台迎賓館で開かれる。日本の藪中三十二・外務省アジア大洋州局長は「核開発は絶対に容認できない」とした上で、ミサイル、拉致問題を含めた「包括的解決」を訴えた。北朝鮮は米国による「敵視政策」の転換を求めたが、米側は不可侵条約の締結を明確に拒否。北朝鮮は「協議の成否は米国の態度にかかっている。成功しなければ核抑止力をさらに強化する」との姿勢を示した。

■パレスチナ自治政府のアラファト議長は27日、すべてのパレスチナ過激派組織に対し、イスラエルへの攻撃を停止する「停戦」宣言を再び行うよう求める声明を発表した。

■イラク戦争中の民間人死者数を集計しているイラク保健省に対し、イラクを占領統治する米国主導の連合暫定当局(CPA)が最終集計結果を公表しないよう指示していたことが27日、明らかになった。イラク戦争開戦後の一ヶ月間の民間人死者数は、保健省の最新の集計結果で、イラクの一部地域だけの合計で1500人を超えることが分かった。保健省当局者は「(最終的な)死者数はさらに増えると思うが、CPAの指示で公表できない」としている。

2003年8月28日

■2004年度の一般会計予算に向けた各省庁の概算要求が28日まとまる。総額は本年度当初予算比4兆6千7百億円増の86兆4千6百億円。

■ブッシュ大統領のイラク開戦を後押しした「ネオコンサーバティブ」(新保守主義)のリーダーとされるリチャード・パール全国防政策委員長は28日仏紙フィガロとのインタビューでイラクの占領政策について「過ちはあったし、今後ある」と不備があることを認めた。主要な過ちとして「イラク戦争が始まる前に、政権を任せられる反フセイン勢力との連携をしなかったことだ」と指摘し早急に「イラク人に権限を移譲すべきだ」と主張。

イラク南部バスラ北西約200キロのアリアッシャルキで英兵部隊がイラク人グループに対戦車ロケット砲や小火器で襲撃され、1人が死亡、1人が重傷。

■バグダッドの国連事務所爆弾テロで死亡したデメロ国連事務総長特別代表の母親ジウダさんがインタビューでデメロ氏が特別代表内定後、イラクへの赴任に気が向かない様子だったことを明らかにした。

アフガニスタン南部ザブール州で米軍などが続ける旧政権タリバン部隊の掃討作戦で28日、約40人のタリバン兵が死亡。同州では米軍とアフガン軍が25日から掃討作戦を強化しこれまでに50人以上のタリバン兵が死亡している。

2003年8月29日

■名古屋市港区のエクソンモービル名古屋油槽所のタンクから出火、4人が死亡、3人が重軽傷。

イラク中部ナジャフのモスクの外で29日爆弾テロ。シーア派組織、イラク・イスラム革命最高評議会の最高指導者ムハマド・バキル・ハキム師が暗殺され、参拝者ら少なくとも75人が死亡、負傷者は140人以上。(死者100人以上との報道も)

■北朝鮮の核開発をめぐる6カ国協議が29日閉幕。協議継続など6項目で合意。次回日程は決まらず、共同文書も採択されないままの閉幕となった。

■29日、日本政府代表団は釣魚台迎賓館で北朝鮮と3回目の二国間協議を行った。双方は日本人拉致問題など日朝間の懸案を解決するため、引き続き協議を継続していくことで合意した。

■防衛庁は29日、ミサイル防衛(MD)の導入経費として、2004年予算の概算要求に千423億円を盛り込んだ。イージス艦1隻の改修費、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)部隊の一個高射群の整備費などで実際の配備はいずれも07年となる見通し。

■イラクの大量破壊兵器をめぐるブレア英政権の情報捜査疑惑の中心人物とされる英首相府のアレスター・キャンベル報道局長が数週間以内に辞任すると表明。

2003年8月30日

■ロシア北方のバレンツ海で30日、えい航中のロシア北方艦隊のノー弁バー級原子力潜水艦「K159」が沈没、乗組員10人の内1人が救助、2人が遺体で発見、残りは絶望視されている。

イスラエル軍は30日ガザ地区で攻撃ヘリから地上の車にミサイルを打ち込みハマス幹部ら2人を殺害。付近にいたパレスチナ住民9人が負傷。

2003年8月31日

■米中央軍は31日アフガニスタン東部のパクティカ州で米軍と武装グループが交戦し、米兵2人が死亡、1人が負傷と発表。

■政府は自衛隊をイラクに派遣するための政府調査団を、9月下旬にも派遣する方向で検討に入ったとの報道。政府与党は来月の自民党総裁選で小泉首相再選の公算が大きくなったとして、総裁選後の調査団派遣をめざす。これが実現すれば、準備期間を考慮すると自衛隊派遣は来年3月頃になる見通し、との報道。

■イラクへの自衛隊派遣問題でアーミテーゼ米国務副長官が中東担当特使の有馬龍夫政府代表に対し、日本政府はイラク復興支援から「逃げないでくれ」(ドント・ウオーク・アウェイ)、「お茶会への出席じゃない」「頼むから何も言うな」と強い不快感を示し、早期の自衛隊派遣をきわめて厳しい口調で要求していたことが分かったとの報道。

■31日、沖縄市池原の廃品回収資材置き場で爆発。男性の遺体を沖縄市消防本部などが発見した。死亡したのは航空自衛隊那覇基地所属の田村多喜男空曹長(53)=那覇市具志。田村空曹長が持ち込んだとみられる砲弾のようなものが爆発したとみられている。



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