日本ジャーナリストクラブ(JCJ)

コンテンツ配信
日本ジャーナリスト会議(JCJ)のブログです。
最終更新: 19週 4日前

6月30日 夏のJCJジャーナリスト講座<記者の仕事とは何か>

2018/05/06(日) 20:19
テーマ「新聞記者の仕事とは何か――現場からの出発」


社会で起きる出来事を追いかけながら、新聞記者は何を見つめているのでしょうか。時の政府から見捨てられてしまった問題、そこで悩む人々。講師の朝日新聞社会部・青木美希記者はそうした声なき人々に目を凝らし、浮かび上がる不正、ごまかしを活字で追及してきました。近著『地図から消される街――3・11後の「言ってはいけない真実」』(講談社現代新書)は原発事故で福島から避難した人たちの苦悩を丹念に書きとめた好著です。記者の仕事を知るうえで、大いに参考になるでしょう。


6月30日(土)午後1時半から5時
会場:日比谷図書文化館・4階小ホール(定員50人)
東京都千代田区日比谷公園1-4
最寄りは地下鉄内幸町駅か霞ヶ関駅


講師:朝日新聞社会部青木美希記者
参加費:1000円(予約が必要です)
予約:参加希望日と氏名、大学名(卒業生も可)またはご職業、電話番号、メールアドレスを明記し、下記にメールかファクスでお申し込みください。講義内容はメディア志望の学生向けですが、社会人の方の参加も歓迎します。
メール sukabura7@gmail.com
ファクス 03・3291・6478
主催:日本ジャーナリスト会議(JCJ)
電話03・3291・6475(月水金の午後)


青木美希記者の略歴
1997年、北海タイムス入社。北海タイムス休刊にともない、98年9月に北海道新聞入社。旭川と札幌で勤務。札幌で警察担当のときに北海道警裏金問題(2003
年11
月から約1年のキャンペーン報道)を手がける。2010年9月、朝日新聞に入社し、東京本社社会部に所属。東日本大震災では翌日から現場で取材した。2011年9月に社会部から特別報道部へ。原発事故検証企画「プロメテウスの罠」などに参加。2013年、特別報道部の「手抜き除染」報道を手がける。取材班は新聞協会賞を受賞した。

6月23日・7月15日 夏のジャーナリスト講座のお知らせ=須貝

2018/05/06(日) 20:11
JCJ夏のジャーナリスト講座(学生向け)

6月23日=テレビ記者疑似体感! 厳しくて、面白い。座学の濃密3h
7月15日=テレビ記者になろう!内定者・若手・ベテラン座談会

―――この職業は、本当に厳しくて、本当に面白い。志すなら、思いきりワクワクして、しっかり覚悟して、臨もう。それにはまず、現場を知ろう。「筑紫哲也NEWS23」「みのもんたのサタデーずばッと」などで、自ら取材・リポートしてきた元TBSの下村健一さんが「テレビ記者」を目指す若い世代と熱く語り、何を準備すべきか、どう向き合うべきか指導します。

6月23日(土)午後1時半~5時=希望者には6時まで延長あり
会場:日比谷図書文化館・4階セミナールームA(定員20人)
東京都千代田区日比谷公園1-4
最寄りは地下鉄内幸町駅か霞ヶ関駅

7月15日(日)午後1時半~5時
会場:日比谷図書文化館・4階小ホール(定員50人)

講師:ジャーナリスト・下村健一さん(白鴎大学客員教授・元TBSキャスター)
参加費:いずれも1000円(予約が必要です)


予約:参加希望日と氏名、大学名(卒業生も可)、連絡先電話番号、メールアドレスを明記して、下記にメールかファクスでお申し込みください。6月23日と7月15日の連続受講をお勧めします。
メール sukabura7@gmail.com ファクス 03・3291・6478
★7月15日に受講される方々へ・自由提出課題のお知らせ=7月7日までに、30~90秒の自己紹介映像をつくり、無料の大容量データ転送サービス(ギガファイル便など)で上記アドレスまで提出してください。(義務ではありません。希望者のみです)映像は、スマホの横撮りで結構です。講師が批評・助言します。
主催:日本ジャーナリスト会議(JCJ)
電話03・3291・6475(月水金の午後1時から6時)

【今週の風考計】5.6─北東アジアの平和と安倍政権の視野狭窄

2018/05/06(日) 13:00
■西武新宿駅沿い職安通りの手前に、ジャージャー麺の美味しい店がある。料理人も給仕も中国人、狭い店内は若い中国人客で溢れる。
■そこへ珍しく中年の在日韓国人・女性二人が訪れ、小生と円卓で隣り合わせになった。日本語も理解し喋れるので、おすすめメニューなどを教える。

■さらに話が弾んで、南北首脳会談の「板門店宣言、おめでとう」と声をかけると、「ありがとう、日本人からお祝いの言葉をかけられたのは、あなたが初めて」と、握手された。このやり取りや会話が理解できたのか、向かいの中国人も頷いている。心和む出会いとなった。

■9日、日中韓首脳会談が東京で開かれる。中国・韓国がそろって、北朝鮮の非核化に向けて対話を重視しているのに対し、日本は圧力政策の維持を訴えるばかり。
■安倍政権は「非核化が検証可能かつ不可逆的な方法で実現するまで圧力を維持すべきだ」と、この1年叫び続けてきた経済制裁の路線を変えようとしない。これでは建設的な提言や仲介の役割など、できるはずがない。

■中韓両国は「朝鮮戦争の終戦宣言や休戦協定の平和協定への転換」を目指し、朝鮮半島の平和的枠組みの構築、ひいては北東アジアの安全保障まで視野に入れ、米朝会談に備える。いまや米国のトランプ大統領すら、2万3500人に及ぶ在韓米軍の縮小を念頭に、大胆な発言をしている。
■日本は米国との「異様な隷属関係」に准じているうち、国際的な激動の舞台から蚊帳の外に置かれ、今や肝心の拉致問題でも、米国・韓国にすがって、北朝鮮に取り次いでもらう体たらく。

■「キャンドル革命」で誕生した韓国の文在寅大統領は、ノーベル平和賞の候補にもなり、10日には就任1周年を迎える。翻って安倍首相は、この1年、改ざん・隠蔽・セクハラのウミまみれ。哀しくないか!(2018/5/6)

《編集長EYE》 日本は「ギャンブル依存症大国」へまっしぐら=橋詰雅博

2018/05/01(火) 13:36
 安倍晋三首相は日本でのカジノ解禁に前のめりだ。カジノを「経済成長戦略」と言い放ち、2016年末にカジノ解禁推進法を成立させた。そして与党の公明党を抱き抱き込んでカジノ実施法案を4月末に国会に提出し、強行成立を目論む。同法案のポイントは日本人及び国内在住外国人を対象とした入場料は6000円、日本人の入場回数は週3回、月10回まで、設置は最大3カ所だ。

 パチンコ店があちこちにある日本は、ギャンブル依存症の割合は成人の3・6%と推定されている。欧米諸国の1%台に比べて突出して高い。そこにカジノが出現したら、入場回数制限などの規制があっても、ギャンブル依存症がさらに増えると懸念されるのは当然だ。

 カジノで思い出すのは大王製紙前会長の井川意高さん。マカオやシンガポールのカジノで丁半バクチと同じようなルールのトランプゲーム・バカラの虜になった彼は、なんと106億8000円もスッてしまった。借金を返済するため子会社から金を借り入れ、特別背任容疑で11年11月に東京地検特捜部に逮捕される。最高裁で懲役4年の実刑判決が確定し、16年12月に仮出所。昨年10月に刑期が満了した。著書「熔ける」(幻冬舎文庫)によると、数百万円から20億円まで勝つなど〈億単位の勝利を収めた成功体験は忘れがい快哉をもたらした〉ことが破滅まで突き進んだ原因と書いている。

 先月取材した鶴見大学名誉教授でカジノ誘致反対横浜連絡会共同代表の後藤仁敏さん(歯学博士=解剖学)は「バクチでの勝利の味は頭から消えない」と前置きした上で、理由をこう述べた。

 「バクチで勝つと脳から〝快楽物質〟がどんどんと出ます。世の中で自分ほど幸せな人間はいないという陶酔感にひたる。負けた記憶は消えるが、陶酔感はいつまでも残る。だからバクチにのめり込んで、ギャンブル依存症に陥る」

 カジノ解禁で日本は〝ギャンブル依存症大国〟へまっしぐらだ。

橋詰雅博(JCJ事務局長兼機関紙編集長)


JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2018年4月25日号



 

【今週の風考計】4.29─いま、若き2人の民権家の足跡を辿る

2018/04/29(日) 13:50
●先週、夏を思わせる一日だが、めげずに武蔵五日市へ遠出をした。新井勝紘『五日市憲法』(岩波新書)に触発されて、その源郷を見ておきたかったからだ。

●JR五日市線の終点を下車して北西に向かい、三内川を遡るようにして約50分、大内橋の手前を右に行くと、黒い板塀と白漆喰の壁がある屋敷に辿りつく。むせるような新緑に覆われ、静かな佇まいを見せていた。
●そこが深沢家の屋敷跡地である。なんと50年前の8月27日、その土蔵から千葉卓三郎が起草した、いわゆる「五日市憲法草案」が見つかったのだ。約135年前、明治15年頃にまとめた草案は、和紙24枚に細かな文字で清書され、5篇204条から構成されていた。

●なんで深沢家にあったのか? 深沢家は江戸時代の中頃に名主を務め山林地主として財をなした旧家。その長兄・権八も、村民を集め学芸懇談会を組織するなど、自由民権の普及活動に専心。さらに地元の勧能学校を通して千葉卓三郎と出会い、彼の学識を深く敬愛し憲法研究におしげもなく資金をつぎ込んだという。
●千葉卓三郎とはどんな人物なのか。その生涯がユニークだ。仙台藩の下級武士として、16歳で戊辰戦争に従軍したが敗退し、明治維新後に上京し、ロシア宣教師ニコライから洗礼を受けたり、安井息軒に入門したり、精神的遍歴を重ねた。明治13年には五日市町の小学校である勧能学校に赴任し、その後、校長になった。

●土地の平民など多くの人が憲法論議に加わることによって、「国民の権利、人権の尊重、教育権の保障、地方自治権の確立」など、今の憲法に匹敵するか、それ以上に明確な考え方を、憲法草案に盛り込むことが可能となった。
●千葉卓三郎は明治16年(1883)11月12日に31歳で、深沢権八も明治23年(1890)12月24日に29歳で夭折している。若き民権家の魂に黙祷。(2018/4/29)

≪リレー時評≫ 読解力の劣化、民主主義の危機=吉原 功

2018/04/28(土) 10:03
 2月に刊行された『AI vs 教科書が読めない子どもたち』(東洋経済新報社)という本の売れ行きが好調で20万部に迫る勢いだという。著者は国立情報学研究所の新井紀子教授。「ロボットは東大に入れるか」(東ロボくん)プロジェクトを率いた数学者だ。出版不況社会でこの「専門書」が多くの読者を獲得している背景はなんだろうか。毎日新聞4月17日夕刊「特集ワイド」がこの問に答えようとしている。
 「東ロボくん」が首都圏・関西圏の有名私大に合格できるレベルになったとの結果を得た新井教授は、「物事の意味を理解すること」ができないはずのAIがなぜ?と中高校生の基礎的な読解力を調査するためのテストを開発、実施する。その結果が「教科書を読めない子どもたち」の比率の圧倒的高さだった。

 テストの一例が紙面に紹介されている。「メジャーリーグの選手のうち28%は米合衆国以外の出身の選手であるが、その出身国をみるとドミニカ共和国がもっとも多くおよそ35%である。」という文章を読み、示された4つの円グラフからこの文章に適合的なものを一つ選ぶというかなり易しい問題だ。ところが正答率は中学生で12%、高校生で28%だった。同じ問題をTVバラエティ番組で今年度の東大入学者に資したところ正解率は52%だったという。新井教授ならずとも衝撃を受ける数字だ。
 誤答の原因は、問題文の「以外の」「のうち」などの語句を読み飛ばしているか語法が分かってないことにあるという。そしてこうした読み方はAIと共通しているというのだ。「日本の教育は、記憶力や計算力などAIによって代替えされてしまうような能力を伸ばす方向ばかり注力していた、ということなのか」と慨嘆する記者。読解力がないのは子どもたちだけではなく大人もということである。それはSNSや日常会話での誤解や曲解に、さらにはフェイクニュースが拡散していくことにもつながる。
 新井教授が民主主義の危機と捉えるのはそのためである。「民主主義は社会を構成する市民が<論理>を土台にして議論できる」ことを前提にしている。「読解力のない」人びとが多ければ多いほど「論理」は後退していく。国会でのディスコミュニケーションはそのことを典型的に示していよう。

 働き方改革のデタラメ資料、森友・加計学園・自衛隊日報問題など今国会での「論理のないがしろ」はひどく、倫理的にも許されるものではない。新井教授は、「自衛隊が活動している地域が非戦闘地域」という小泉純一郎元首相のトートロジーにはまだ冗談という空気があったが、今国会では「何がトートロジーか分からず言って」おり、「聞く方もトートロジーかどうか理解できない人が半分位になってしまったのでは」と懸念する。
 AI武器の開発も進んでいる。時代を読む力をもっと付けねばなるまい。

【今週の風考計】4.22─「核廃棄」はチェルノブイリから板門店へ

2018/04/22(日) 12:25
★4月26日午前1時23分44秒、原子炉が爆発。放射性物質を大量に吹き上げる。32年前のチェルノブイリだ。今は巨大な「石棺」で覆われ、周辺地域はゴーストタウンと化したまま。
★ウラジーミル・グーバレフ『石棺─チェルノブイリの黙示録』(リベルタ出版1987年)が、史上最大の悲劇と事故の真相に迫る。避難者32万6千人、被曝後4~5年目から子どもの甲状腺がんが急増する。

★そして7年前の3・11福島原発事故、その当時、誕生した子どもは小学校に入学する。子どもの甲状腺検査は約38万人を対象に行なわれ、甲状腺がんが発見された子どもは197人に上る。しかし、政府は稼働40年の老朽原発・東海第二原発の再稼働を始め、「原発ゼロ」の世論に背を向け続ける。

★こうした「核」の悲劇は世界に拡がる。27日、板門店で11年ぶりの南北首脳会談が行われる。まさに朝鮮半島の“非核化”がテーマとなる。北朝鮮・金正恩委員長の「核実験・ミサイル試射の中止」宣言を踏まえ、韓国は1992年の南北非核化宣言の実効と朝鮮戦争の終結から平和協定へと、会談を進展させたいと願っている。
★それには粘り強い対話によって、「約束対約束・行動対行動」の積み上げを図り、6カ国も共同して努力するのが要だ。性急な「核放棄」のロードマップ作りに突っ走って、これまで繰り返された愚に陥ってはならない。

★果たして今の安倍政権は、その責務が担えるのか。こうまでウミがたまっている総身の立場では、世界から信用されまい。(2018/4/22)

〈沖縄リポート〉名護新市長、答弁を職員にまる投げ=浦島悦子

2018/04/20(金) 20:12
 2月8日に就任した名護市の渡具知武豊新市長は早速13日に上京し、公約実現のために「財政面をはじめ政府からのご支援を賜るよう特別のご高配」をお願いする「要請書」を菅義偉官房長官に手渡した。要請は、学校給食費の無料化から下水道整備に至るまで十数項目にわたる。自助努力で築き上げてきた稲嶺市政から180度の方向転換だが、その極めつけが「国から優秀な人材を複数名確保(総務省、経済産業省、国土交通省等)」の要請だ。

 3月5日から定例の名護市3月議会が始まった。渡具知市長が冒頭の所信表明演説で何を語るのか、「官邸の名護出張所」にしないために「監視」しようと傍聴席を埋めた市民らは、それを聞いてあっけに取られた。基地問題については「県と国の裁判の行方を見守る」という以外、施政方針のほとんどが稲嶺進前市長のコピーだったからだ。選挙で公約した(そして、それで多くの票を集めた)はずの学校給食費や子ども医療費、保育料の無料化については一言も触れていない。
 
 12日から始まった一般質問では、稲嶺市政を支えてきた野党議員たちの鋭い質問に市長は答えきれず、丸投げされた各部長らが四苦八苦する姿が目立った。
 
 3月13日、沖縄県が政府による辺野古・大浦湾の岩礁破砕の差し止めを求めた訴訟で、那覇地裁は実質審理に入らず県の訴えを却下した。「三権一体」と言われる現状では予想内の判決だが、「行方を見守る」としていた渡具知市長がいつ「容認」を打ち出すのか、政府は待っているのだろう。しかし彼自身、議会答弁では「(市長選の結果は)基地を容認したものではない」と言わざるをえなかった。

 辺野古の現場では1日に300台以上のダンプや生コン車がゲートに入り、加えて海上輸送による石材搬入も加速している。政府は工程を無視して浅場の護岸工事を先行させ、いちばん埋め立てやすい工区を5月中に囲い込み、6月には埋立土砂を投入すると発表した。
 土砂投入すれば県民はあきらめるとの目論見だろう。その前に翁長知事が埋立承認撤回に踏み切ってほしい。私たちはそれを全力で支える。――それが、辺野古の現場で頑張っている県民の切実な声だ。

JCJ月刊機関紙月刊「ジャーナリスト」2018年3月25日号

【今週の風考計】4.15─海賊版「漫画村」サイトの遮断に潜む危険

2018/04/15(日) 10:00
■漫画が無料で読める海賊版サイトが横行している。著作権を無視し勝手にアップロードし配信する海賊版サイトによる漫画家・出版社の被害は、3千億円を超えるという。
■こうした経済的利益の侵害を防ぐため、一般の人がアクセスできないようにする「ブロッキング」対策が急浮上している。政府は、早ければ秋の臨時国会にも関連法案を提出するという。

■その法整備に至る間の緊急措置として、3海賊版サイト「漫画村」「Anitube」「MioMio」および類似サイトに対し、「ブロッキングを認める」方針を打ち出した。この3サイトは、削除や検挙など従来の対策では、著作権などの権利保護ができない以上、政府は刑法37条の「緊急避難」を適用すれば、憲法違反にはならないと判断している。

■政府が特定内容の情報通信を根拠なく制限できること自体が大問題だ。憲法第21条2項には「検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない」とあり、電気通信事業法でも事業者に対して、上記2つの厳守を義務づけている。
■政府が憲法違反になりかねないブロッキングを、民間のプロバイダーに直接要請する措置は、きわめて深刻な問題をはらんでいる。7年前から始まった児童ポルノサイトのブロッキングは、重大な人格権侵害や名誉棄損などを基本に、民間業者団体の自主的な判断で行っている。
■しかし、今回の政府主導による「海賊版サイト」のブロッキングは、経済的利益の侵害を優先するあまり、司法面からの検討も仰がず、関係する現場の意見や議論を抜きにした拙速な措置だ。

■ひいては政府にとって都合の悪い情報サイトは、閣議決定のみで自由に遮断できる道を拓く。それこそ中国やエジプトのようになりかねない。民主主義の危機だ。(2018/4/15)

≪お知らせ≫ 神奈川支部例会「国民投票法とメディア」

2018/04/12(木) 11:54
 自民党の憲法草案策定が大詰めです。2020年までの改憲を企図する安倍政権は、来年2019年の天皇の代替わり(4月~5月)、参院選(7月)の前に、国民投票を終えようとすると予想されます。
 現在の国民投票法では、投票日の前14日間を除いて無制限に宣伝ができることから、潤沢な資金を投入できる改憲派に有利。最低投票率の規定がなく、投票総数の過半数では国民多数の意見が反映されるとは言えないなどの点が危惧されています。
 国民投票法の問題点とマスメディアの関りを考えます。
日時 4月14日(土)午後2時~午後4時30分
会場 横浜市開港記念会館7号室
    横浜市中区本町1-6 TEL045-201-0708
講師 渡辺登代美氏 (川崎合同法律事務所)
   岩崎貞明氏  (放送レポート編集長)
参加費  500円
 
主催 JCJ神奈川支部
問い合わせ 保坂 080-8024-2417

2018年度(第61回)日本ジャーナリスト会議賞(JCJ賞)応募と推薦のお願い

2018/04/10(火) 10:00
 日本ジャーナリスト会議(JCJ)は、年間のすぐれたジャーナリズム活動を顕彰するため、1958年以来「JCJ賞」を設け、贈賞してきました。今年は61回となりました。
 今年度も優れた労作の多数応募を願っています。自薦または他薦によって応募といたします。入賞作には賞状と記念品が贈呈されます。

■日本ジャーナリスト会議賞(JCJ賞)募集規定
〈募集ジャンルと応募資格〉
 新聞、放送、出版、写真作品のほか、市民運動や地域活動なども含み、個人・グループを問いません。
提出期限までの1年以内に発表された作品 (連載の場合は同期間に発表) を対象とします。

〈提出条件〉
郵送または宅配便で下記、提出先にお送りください。
◆書籍の場合はその現物1冊。放送作品はビデオ、DVDを1本。
◆雑誌、新聞の場合は、その掲載部分をコピー(カラー写真を含む場合はカラー複写)1セット。
※1作品に1枚、エントリーシートを必ず同封してください。特に連絡先担当者、電話、メールアドレスは必ず明記してください。FAX、メールによる送稿は受け付けません。
エントリーシートはJCJ事務所に常備します。

〈提出期限〉
 ◇新聞、出版作品は5月25日(金) 
 ◇放送・その他の作品は6月1日(金)です。
〈提出先〉
  〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-18-1 千石屋ビル 402号
  日本ジャーナリスト会議 「JCJ賞」 応募作品係 (赤で目立つように表記)
※ 応募作品は返却しません。選考経過、選考理由などについてのお問い合わせには応じません。
※ 選考結果は7月中旬に主要新聞に発表するほか、JCJホームページに掲載します。
※ 入選者への贈賞式は8月18日(土)、日本プレスセンターホールにて行います。

選考委員(50音順・敬称略)
諌山 修(ジャーナリスト) 石川 旺(上智大学名誉教授) 伊藤洋子(元東海大学教授) 清田義昭(出版ニュース社代表)  酒井憲太郎(フォトジャーナリスト)  柴田鉄治(ジャーナリスト)  

〈問い合わせ先〉 JCJ事務所:電話 03-3291-6475 (月、水、金曜日の13時より18時まで)
         Eメール:office@jcj.sakura.ne.jp

                       2018年4月6日
                日本ジャーナリスト会議
JCJ事務局長  橋詰雅博
JCJ賞推薦委員会統括責任者  大場幸夫 

【今週の風考計】4.8─たいへん!殺人ロボットがやってくる?

2018/04/08(日) 11:28
◆9日から「殺人ロボット兵器」規制について話し合う国連公式専門家会議が、スイス・ジュネーブで13日まで開催される。「殺人ロボット兵器」の定義や、人間の関与、技術的な問題、規制の必要性などを協議する。
◆しかし、武器輸出大国の米国やロシアは規制に後ろ向きだ。米国のトランプ政権は、あれだけ若い高校生らが通常の銃使用規制を訴えても、イエスと言わない。「殺人ロボット兵器」まで、NOと言わなくなったらもうおしまいだ。

◆この事態を理解するうえで、まず1冊の本を紹介したい。川崎哲+畠山澄子『マンガ入門 殺人ロボットがやってくる?!』(合同出版)。恐ろしい現実を、マンガを使って平明に解説した好著である。
◆いまやドローンが軍事目的で、戦略攻撃の一環として戦場で使われているのは、まぎれもない事実だ。さらにロボット技術や人工知能を駆使した「殺人ロボット兵器」の実現が近づいている。これらの自律型致死兵器は、目標をピンポイントで攻撃し「被害を最小化する」兵器と喧伝されている。

◆だが本当に“スマート”で“ピンポイント”なのか。実態に基づけば基づくほど、疑問は拡大する。ひとたび自動的に敵を分別し殺傷する兵器が開発されたら、とんでもない厄災が世界に広がるのは明らかだ。
◆独裁者やテロリストたちが、「自爆ドローン」や自動運転車やロボット技術を応用した自律型致死兵器を開発し、罪のない人たちに使ったらどうなるか。加えてこれらの技術がハッキングされ密売されていったらどうなるか。今や世界に普及したカラシニコフと同様、誰もが扱える兵器になりかねない。(2018/4/8)

≪おすすめ本≫小川幸造・藤井 匡・前田 朗 編『語られる佐藤忠良 彫刻・デザイン・美術教育』─JCJ賞大賞のブロンズ像、その制作者の足跡をたどる=奥田史郎

2018/04/05(木) 09:07
 生涯〝職人〟を自認した彫刻家=佐藤忠良さんの多彩な業績を各方面から探ろうと、企画実施された講座の記録である。

 第1部では、佐藤忠良の生涯をたどり、彼の彫刻の作品群を日本近代彫刻や西洋美術の造形史にどう位置づけるか試みられる。政策の姿勢は変わらぬと自称する忠良さんの作品も、時期により三つに分けられる。が、ロダンや朝倉文夫から連なる近代日本の新しいリアリズム潮流の中枢としての評価が提起される。
 日本ジャーナリスト会議(JCJ )が主宰するJCJ 賞の発足以来、大賞受賞者には、忠良さん制作のブロンズ像<柏>が贈られてきた。
 忠良さんは、また実に多くの絵本、表紙画、新聞小説の挿画美術の教科書などを残した。古くは戦中(1942年)に詩人の吉田一穂が編集者で、農村や港や船をテーマとした絵本を数冊描いている。戦後も「全農文化」「全蚕文化」など、働く人の雑誌の表紙絵を描き、船山馨の小説にはよく付き合っている。船山は札幌二中の後輩で、同じ絵画クラブのメンバーだった。
 70~80年代にも、児童文学や絵本・装幀などの仕事は多い。そのうち最も有名なのが、『おおきなかぶ』で、50年以上も読まれているロングセラーだ。構図とデッサン力がしっかりしているからだろう。

 第2部は、忠良さんの弟子や東京造形大学で学んだ彫刻家たちによる、忠良さんの教え方・忠良語録がまとめられている。「普通の生活を大切にする」「自然をよく観察する」「制作活動は自分の歩速で休まず歩き続ける」など、一見、造形や美術と無関係に見えるが、教え子や後輩たちは「それを守ってきたから、今日の私がある」と述懐する。何より忠良さん自身が実践者だから、教育者として効果を発揮したのだ。
(桑沢学園3000円)


カジノ誘致 横浜市「白紙」に転換 〝ドン〟が反対の急先鋒 市民団体共同代表に聞く=橋詰雅博

2018/04/02(月) 13:06
 2016年12月に成立のカジノ解禁推進法に続き安倍晋三内閣は、カジノ実施法案を4月にも国会に提出する構え。日本人と国内在住外国人を対象とした入場料は2000円とか入場回数を1週間のうち3回まで、設置を5カ所に拡大などの案が提示されている。
 しかし、ギャンブル依存症への対策が心もとないなど批判の声は相変わらず強い。各種世論調査でもカジノ反対が圧倒的に多い。それでも安倍内閣はカジノ実現への強行突破を狙う。菅義偉官房長官(神奈川2区選出)のおひざ元の横浜市も誘致に名乗りを上げている。4年前に結成のカジノ誘致反対横浜連絡会共同代表の後藤仁敏さん(鶴見大学名誉教授・歯学博士=71)にいまの状況などを聞いた。

――林文子横浜市長(71)は2014年初頭にカジノ誘致推進を表明したが、方針は変わっていないのか。
 林市長のあの表明にはビックリ仰天しました。だが、3選を目指した昨年7月の市長選では、2人の対抗馬がカジノ誘致反対を訴えたので、彼女は「白紙」に転換。今まで通りカジノ誘致推進を主張したら当選が危ういと思い方針を変えた。なにしろ横浜市民の多くはカジノ反対ですからね。林市長は当選後も「白紙」の姿勢を変えていません。菅官房長官の圧力もあるだろうから、カジノ誘致推進に戻る可能性はありますよ。

――カジノの有力候補地はどこですか。
 市が再開発を目指す山下ふ頭が最有力地。しかし、港湾運送業者でつくる横浜港運協会の藤木幸夫会長(87)は「山下ふ頭にカジノはつくらせない」と宣言した。「横浜市に土地を売るな」と港湾業者にハッパをかけている。赤旗インタビュー(今年1月25日付)でも「山下ふ頭はばくち場ではありません」とキッパリ答えています。14日には同協会主催で「ギャンブル依存症を考える」をテーマにした公開勉強会も開いた。藤木会長は横浜エフエム放送社長や横浜スタジアム会長も務めるいわば〝横浜のドン〟。そのような人が相当な覚悟でカジノに反対しているので、山下ふ頭へのカジノ誘致は困難な状況です。横浜みなとみらい21(MM21)地区も候補地ですが、藤木会長は真面目に働いた人が報われる社会をつくるという考え方。従って根っからカジノに反対だと思います。

――政府の実施法案をどう見ますか
 入場者がギャンブル依存症やすってんてんになるのを防ぐため賭ける金額に制限を設けるのが一番重要だが、実施法案にはありません。そもそも併設されるホテルや国際会議場、イベント会場などの運営費の80%は、カジノの収益で賄われる。当然、収益アップが必要ですから、入場料はモデルとしたシンガポールより6000円も安く設定し、金額の制限はせず、ATMが設置され金融機関の出先もあってお金が容易に引き出せる。カジノ不要を唱える静岡大の鳥畑与一教授は「毒性の強いカジノ」と指摘しています。私もそう思います。

――反対運動をどう展開しますか。
 連絡会結成以降、不定期ながら市役所前でカジノ誘致に反対する〝スタンディング宣伝〟を行っている。20日にも実施。累計約3万人の誘致反対署名を市役所に提出しています。スタンディング宣伝や署名活動は今後も続けます。林市長がカジノ誘致撤回を表明するまで粘り強く活動します。

聞き手 橋詰雅博

JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2018年3月25日号

【今週の風考計】4.1─放送局がネットに乗っ取られる危機の元凶

2018/04/01(日) 10:26
◆急に安倍首相が「放送事業の大胆な見直しが必要」と強調しだした。その背景に何があるか。「森友文書改ざん、加計学園問題」を巡る批判報道に、ご本人の積もり積もった不満がある。さらには改憲への道筋を拓く「政権に都合の良いテレビ局を増やしたい」との思惑も透けて見える。
◆この6月に答申する<放送制度の規制改革>は、放送法4条の「番組編集準則」を撤廃し、インターネットと放送を一本化する内容だ。情報流通の中心にインターネットを置いて、放送の社会的影響力を削ぐ狙いもある。

◆現に4条で詠う「番組の公序良俗」「政治的公平」「多角的報道」などの倫理規定すら放棄するのだから深刻だ。規制がないネット世界ではフェイクニュースが広がり、過激な性的映像や暴力シーンが横行する。放送番組の質が低下するだけでなく、極端に政治的に偏ったテレビ局が出現する可能性は大きい。米国での実態がはっきり示している。
◆放送を所管する野田聖子総務相すら、「公序良俗を害する番組や事実に基づかない報道が増加する可能性が考えられる」と批判的だ。政治的な公平性や公益を守る規制がなくなれば、当然ながら放送は市場原理・利益優先に拍車がかかり、提供番組もセンセーショナリズムに走るのは目に見えている。

◆参入競争も激化する。雨後のタケノコのように、ネットテレビ事業へ進出しようとする企業に対し、安倍政権は電波の利用権を競争入札にかけ、高値で売買する「電波オークション制」の導入すら構想している。家電メーカーも4Kや8Kテレビの販路拡大に虎視眈々である。
◆まさに国民共有の電波を、権力の統制願望と私企業の儲けを充たすために法律まで改悪してしまう。エイプリルフールではない。(2018/4/1)

社会運動・市民運動サイトからの情報