本島 諭
自民党衆議院議員石橋林太郎(比例中国単独1位=安佐南区に事務所、当選1回、岸田派)は、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』で「統一教会との関係」の項目が立てられるくらい統一教会との関係がある壺議員ですが、2023年2月20日の衆議院予算委員会第一分科会の「皇室費」で以下のような発言をしたそうです。
石橋壺議員は「ご承知の通り、天皇陛下は天照大神の直系のご子孫」であるとし、8代後が初代神武天皇だとする日本書紀や古事記の歴史観を示し、「その起源を神話に求める天皇陛下のご存在というものが宮内庁のホームページ等々ではなかなか見受けられませんし、また、残念ながら戦後の我が国の学校教育におきましても、そうした点は十分には子供たちに伝えることができていない」とし、「宮内庁のホームページでは、神話に連なる存在であるという天皇陛下についての説明というものはない」とし、「神話に繋がる存在としての天皇を知っていただくような広報活動取り組み」を要望するとし、政府答弁は求めなかったという事です。要は言いぱなしで、議事録に残すという手法です。
初代神武天皇に関しては、過去にも国会で、自民党参議院三原じゅん子議員が2016年2月20日「日本は今年で神武天皇のご即位から数えて、2676年。イギリスよりもさらに長い歴史を持つ世界で最も古い国のひとつであります」と、発言した記録があります。
今回の石橋壺議員の発言も、三原議員の発言と五十歩百歩の発言ではあるのですが、指摘しておきたいのは、日本書紀や古事記の歴史観を示し、「天皇陛下は天照大神の直系のご子孫」であると踏み込んでいる点です。
『古事記』では豊玉毘売・豊玉毘売命、『日本書紀』では豊玉姫と表記されるトヨタマビメは、神武天皇の父方の祖母、母方の伯母です。
彼女は、海神の娘で、海彦山彦の山幸彦と結婚し、出産が迫って産屋に入り、山幸彦に、他界の者は出産のおり生まれた世界の姿で子を生むので見てはいけないと頼む。ところがこの禁を不思議に思って山幸彦がのぞくと、姫は大鰐(おおわに)となってはいくねっていた。辱めを受けた姫は、赤ん坊を海辺に置き、海への通路を閉じて去ってしまいます。
と言う「史実」を、日本書紀や古事記は書きしるしています。
南京大虐殺などを論じると奥野誠亮が生前に、ポツダム宣言は「戦犯の処罰」を書いていて、戦犯問題が起きるから、戦犯にかかわるような文書は全部焼いちまえ、となったんだ。会議では私がアメリカの占領前「証拠にされるような公文書は全部焼かせてしまおう」と言った。犯罪人を出さないためにね。
と語っていたように、国が率先して資料を全部焼いたにも関わらず「資料があるのか。資料を出せ」論が沸き上がります。
しかし、万世一系の中に大鰐のDNAが入っていることが、国会議事録の中に残されたのです。
今回の地方選で杉並区議を落選した伊勢神宮、靖国神社崇敬会会員の佐々木千夏は、かつて区議会で「朝鮮通信使は凶悪犯罪者集団。使節団は各地で歓迎をうけ、その宿舎には朝鮮や中国のことを知ろうと、大勢の人が韓国の知りたいと押し掛けた。これはまったくのうそです。ほんとなんです。全国で実際に女性に対する暴行や殺人、いまでいう関東連合のような、やくざのような。各地でそうした問題をおこしている。(中略)女性に対する暴行、殺人、強盗を繰り返す凶悪犯罪者集団であったと教えられています。記録が残っているんです。わたしは本当のことを申し上げているんです」とのヘイト発言を行い、区議会議事録に残すという卑劣な手法を取りました。
私の知人に、ネアンデルタール人の直系の子孫であることを公言されている方がいますが、石橋壺議員が提示した「歴史資料」と同じ土俵で、私も声を大にして言いたい。
神武天皇の祖母は大鰐です。記録が残っているんです。わたしは本当のことを申し上げているんです。