「原発に死を!」 調査意見報道シリーズ 5.

絶妙安全究極戦略案出!

1999.10.29.mail再録・増補。

 たったの今、わが仮住まいを、東電武蔵野支社から、料金グループマネージャー(料金課と同じ)の課長、副長、氏名は省略の2名が、背広姿も凛々しく訪問され、わが辻説法を礼儀正しく聞き、「よろしくお願いします」と頭を下げて去りました。

 なぜか!?

 昨日、東電武蔵野支社に電話をして、「料金の銀行引き落としを止める。原発分は借用書とし、原発廃止以後に支払う。残りは現金で支払う」と通告したのでした。

 簡単な経過を先に言うと、1999.10.14.『東京新聞』の23面「武蔵野」頁に、以下の記事が載っていたのでした。この記事を私が見たのは、全くの偶然でした。同じ頁に、別途、本誌・前号(44号)の連載、「仰天!武蔵野市『民主主義』周遊記」(その23)に紹介した私自身の「監査請求」の記者会見記事が載っていたのでした。

 ただし、以下の記事には、公職者ではない被疑者の実名報道という問題点があるので、氏名に関しては、本誌の方針に基づき、ローマ字の頭文字に置き換えます。


『東京新聞』(1999.10.14)「武蔵野」欄

料金滞納の会社社長
「電気止めた」と東電社員に暴行

『払えないなら。。。』『本当に』と怒鳴り
傷害の現行犯で逮捕

 武蔵野署は13日までに、料金未納のため電気を止めた東京電力従業員に暴行を加え、けがを負わせたとして、傷害の現行犯で、世田谷区鎌田、不動産関係会社社長のS(61)を逮捕した。

 同署の調べでは、S容疑者は12日午前、自分が経営する武蔵野市吉祥寺南町1の会社事務所に滞納していた電気料金3ヵ月分(約6万円)の請求に来た東京電力の男性社員(23)に殴るけるの暴行を加え、ほおや脚に全治10日間のけがを負わせた疑い。

 東電社員が「電気料金を払えないなら電気を止めさせていただきます」と言うと、S容疑者が「止められるもんなら止めてみろ」と言ったため、その場で東電社員が玄関先のメーターの線を切断、電気の供給を停止させた。これに怒ったS容疑者が「本当に止めやがったな」と怒鳴り、さらに暴行を加えたという。


 この記事の論評は、最後に回します。記事の中の「電気料金3ヵ月分」が、「原発に死を!」と訴え始めてしまった私にとっての、閃きのキーワードでした。東京電力関係と、監督官庁の通産省に問い合わせてみると、電気料金の支払いは、契約時に貰っているはずですが恐らく誰も読んでいない「約款」に書いてあって、検針から50日後に料金を請求し、支払いがない場合には催促し、滞納が3ヵ月を過ぎると供給を止める契約になっています。

 つまり、逆に言うと、少なくとも請求から「3ヵ月」までは、料金を支払わなくても、電力の供給を止められる危険はないことになります。私の上記の「事前通告」は、その条件を格段に下回る非常に穏やかな対応となりますから、これで文句を言われる筋合いは、まったくありません。

 わが家を訪れた中間管理職は、「では、手続きの書類を送ります」、と言いましたが、今後も、集金に現れる職員に辻説法を続けます。皆様も、少し手間が掛かりますが、お試し下さい。かつて、「良心的兵役拒否」とか、「軍事費分の納税拒否」とか、様々な抵抗運動が試みられていますが、私の戦略は、一番楽で安全で、しかも、効果的ではないかと思います。

 上記の記事の某社長も、大きく見れば、年に2万人以上も増えた中高年の自殺者と同じ境遇かと推察すれば、背後には、哀れを誘う物語が隠れているのかもしれません。電気を止められ、逮捕されたのでは、もう、仕事はできません。その上に、明らかに警察発表によるだけの3面記事で、実名報道までされてしまったのでは、社会的には、事実上、葬り去られたと同様です。東京新聞の地元記者は、「記事についての質問には、お答えできません」と言いました。

 実は、武蔵野警察署に関しては、これと比較し得る私の実体験があるのです。武蔵野警察署は、私の取材電話には「何も申し上げられません」の回答なのですが、この記事による限り、武蔵野警察署の対応振りは、私の実体験と比較すると、非常に乱暴で、東京電力という超大企業の「忠犬」と言う他ないのです。「逮捕」は、被疑事実が起きた翌日です。「任意同行」とか「呼び出し」とかではなくて、いきなり「逮捕」の重罪扱いです。しかし、「傷害」は、「ほおや脚に全治10日間のけが」とあります。「全治10日」は、精々、「掠り傷」か「青あざ」程度です。

 ところが、詳しい事情は省きますが、私自身が昨年秋、同程度の「傷害」を受けて訴えに行った時には、まるで、やる気なし、面倒臭がり、やっと後日、検察庁への告発状を作ってくれたものの、暴行を働いた人物へは電話をして事情を聞いただけで、逮捕するどころか、そのまま何の連絡もないのです。何の組織的バックもない市民と、大企業の「血も涙もない料金請求者」とでは、これだけの扱いの差があるのです。神奈川県警の腐敗が表面化していますが、隠れた腐敗の方が多いに決まっています

 なお、この記事の掲載については、東京電力と武蔵野警察署に通告します。

 以上。


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