【好書耕読】与那覇恵子『沖縄を「悲しい宿命の島」にするのは誰か?』━沖縄が告発する日本の危機=谷山博史(沖縄対話プロジェクト発起人)

1 week 1 day ago
 本書は、沖縄を「宿命の島」にしようとする者たちへの怒りと抵抗の書であり、怒りと抵抗に実証的な肉付けを与える理論の書である。 この原稿を書いている時、著者から動画が送られてきた。自衛隊の訓練に抗議していた住民を、宮古島駐屯地のトップが恫喝している場面だ。メ ッセージには「かつての沖縄戦前と同じですね。最初は大人しかった軍人が横柄で乱暴に、そして残酷になっていった」とある。 本書で描く沖縄の空は、厚く重苦しい天蓋に覆われている。天蓋は沖縄の戦前から戦後、現在に至る抑圧と差別の歴..
JCJ

[B] 戦後80年 この国に極右政権が誕生した

1 week 1 day ago
公明党が自民党との連立を解消し、少数与党に陥った高市自民党は連立相手を巡るすったもんだの末、自民・維新連立政権として動き出した。そしてトランプを交えての高市劇場がやっと終わった。10月21日に首相に就任、空疎さにヘキヘキさせられた10日間だった。戦後80年にして日本に登場した極右政権である高市自民党はいったいどのような政治をやろうとしているのか。さまざまな動きをつなぎあわせながら分析する。簡潔にいえば、社会・経済全般にわたる戦時体制化、弱者いじめ、多様性の封殺と表現の自由の制限といったキーワードが浮かび上がってくる。(大野和興)
日刊ベリタ