●2026年1月17日集会を開催
2016年1月にマイナンバー制度の運用とマイナンバーカードの交付が始まってから10年が経過した。
2015年2月にスタートした私たち共通番号いらないネットの運動も10年を越えた。
ここ数年、マイナ保険証の押し付けに反対する運動が中心となってきたが、改めてマイナンバー制度の問題をふりかえり、今後を考えるために集会を開催した。
集会ではいらないネットから、この10年のマイナンバー制度の変遷とそれに対して私たちが取り組んできた課題を報告したあと、東京保険医協会の吉田さんからマイナ保険証について、マイナンバー違憲差止訴訟東京弁護団の水永弁護士から訴訟について、JCA-NETのとしまるさんから監視社会を考える視点について提起していただいた。提起についてはこちらからダウンロードできる。
提起のあと、静岡、浜松、大阪からの活動報告と、1月14日に杉並区議会で資格確認書を国保加入者全員に交付するよう求める陳情が採択された取り組みについて、杉並社保協で高齢期運動連絡会の吉岡さんから報告を受けた。
質疑時間が足りなくなってしまったが、今後に向けた意見交換はこれからも続けていきたい。最後に、10年の歴史を簡単にまとめた集会宣言を行った(下記参照)。なお当日の模様は「こばと通信 -声を上げる市民」チャンネルで、こちらから動画をみることができる。

●杉並区議会で資格確認書一斉交付の陳情採択
1月14日の杉並区議会令和8年第1回臨時会で、マイナ保険証保有の有無にかかわらず、資格確認書を国保のすべての被保険者に一斉交付するよう求める2つの陳情が、健康保険証の存続を求める6つの陳情とともに賛成多数で採択された(陳情結果はこちら)。
また区議会保健福祉委員会の委員6名提出による「従来の健康保険証の復活を求める意見書」も、賛成多数で採択され(意見書はこちら、採決結果はこちらを参照)、メディアでも報じられた。
昨年、渋谷区と世田谷区が国保加入者全員に、マイナ保険証の有無にかかわらず資格確認書を一斉交付した。私たちいらないネットは、昨年5月12日に自治体議員のみなさんに、資格確認書一斉交付の取り組みを呼びかけた(こちら参照)。6月6日の衆議院厚生労働委員会では、厚労大臣は国民健康保険の事務は「自治事務でございますので自治体の判断」になると答弁し、一斉交付が違法ではないことを明らかにしている(答弁はこちら)。その後、各地で地方議会に対する資格確認書一斉交付を求める陳情や議員による意見書提出が行われたが、渋谷・世田谷に続く自治体は現れていない(経過等はこちらを参照)。
今後杉並区が陳情採択を受けて、資格確認書の一斉交付にどのように進んでいくか注視したい。

●12月のマイナ保険証利用率は47.73%
12月1日の健康保険証利用の原則終了により注目していたマイナ保険証の12月利用率を、厚労省は1月20日に47.73%と発表した(こちらのサイト)。
前回のブログ「マイナ保険証を押し付けるな!健康保険証をなくすな!! (11)」で報告したように、厚労省は2026年からマイナ保険証の利用率を、従来の「オンライン資格確認件数ベース利用率(マイナ保険証利用件数 ÷ オンライン資格確認利用件数)」から「レセプト件数ベース利用率(マイナ保険証利用人数 ÷ レセプトの発行件数)」に変更するとしていた。レセプト件数ベース利用率の集計は2ヶ月遅れになるため、今回厚労省は2025年11月分の数値を公表している。
ブログでは推移を明らかにするために、従来方式の利用率も公表すべきだと求めたが、厚労省は(参考)として2025年12月時点のオンライン資格確認件数ベース利用率を47.73%と公表した。前月に比べ8.49%増加したが、健康保険証利用が終了しても利用率は過半数に達しなかった。
一方、2025年12月のマイナ保険証の利用登録解除は19,489件と公表され、累計で25万件を超えた。マイナ保険証を利用したくないけれど、健康保険証が使えないと言われたので渋々マイナ保険証を使っている様子がうかがえる。
マイナ保険証の利用率の推移(下図参照)を見ても、利用率が増加しているのは健康保険証の新規交付が終了した2024年11月・12月と、多くの国保の利用期限が終了した2025年8月、そして今回であり、今後大幅な増加は見込めない。
健康保険証廃止により無理やりマイナ保険証の利用を増やそうとしてきた厚労省も、この現実を直視して健康保険証の利用継続を真剣に検討すべきだ。
