なぜ、暗号化は脅威にさらされているのか?

以下は、Global Encryption Coalitionのサイトの記事の翻訳です。


なぜ、暗号化は脅威にさらされているのか?

暗号化はシステムです。システムの一部が弱体化すれば、システム全体が弱体化します。

一部の組織は、犯罪に対抗する手段として、暗号化を弱めようとしています。
これは、犯罪を防止するための努力を損なうだけでなく、何十億もの人々の個人的なセキュリティや、世界各国の国家安全保障を危険にさらす危険な前例を作ることになります。

一部の組織は、法執行機関に危険な権限を与え、犯罪撲滅のために企業に暗号化の「バックドア」の作成を義務付けるべきだと主張しています。
こうした主張は、企業のシステムやサービス上の暗号化された機密データへの、いわゆる「バックドア・アクセス」を認るものです。法執行機関に「バックドア・アクセス」を許可することは、何十億もの人々の個人情報や機密情報を公開し、犯罪者や敵対的行為者が悪用できる新たな危険なアクセスポイントを作り出し、犯罪防止のための努力を損なう危険で意図しない結果をもたらすでしょう。

バックドア・アクセスは、しばしば誤解を招く「例外的なアクセス」と呼ばれています。しかし、バックドア・アクセスには例外的なものはありません。
どのようなアクセスメカニズムであれ、バックドアが存在すれば、法執行機関と悪意のあるアクターの両方に悪用される可能性があります。犯罪を防ぐために「バックドア・アクセス」を作って暗号化を弱めることは、1つの問題を解決するためにさらに1,000の問題を作ろうとするようなものです。暗号化の「バックドア」は、犯罪者やテロ組織などの敵対的な行為者を含め、誰でも見つけることができ、開けることができてしまうために、世界的に暗号化を弱める可能性のある危険な前例となります。

暗号化の使用が弱められたり制限されたりすると、私たち全員がより大きなリスクにさらされることになるのです。

https://ged.globalencryption.org/why-is-encryption-under-threat/