【JCJ8月集会①】私たちは今どこにいるのか 戦後80年 社会・経済にスポット=古川 英一<br />

3 months 1 week ago
 「戦争の時代」から「平和の時代」へと歩み始めたはずの日本の戦後80年。JCJは、8月9日に戦後80年を考える集会・シンポジウムを東京・千代田区内で開いた。今回はあえて切り口を変えて、社会や経済の転換点にもスポットをあてた。 まず▽東京新聞福島特別支局記者の片山夏子さんが「福島第一原発事故後の原発作業員の取材を通して見えてきたこと」▽フリージャーナリストの斎藤貴男さんが、「新自由主義がもたらした『機会不平等』と、その後の社会の変化」について▽編集者・評論家でJCJ代表委員の山..
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【おすすめ本】八木 絹『ハンセン病差別の歴史を旅する 「救済」への問いかけ』―差別の事実と向き合い 「救済」への歩みを辿る=霜村三二(元都留文科大学講師)

3 months 1 week ago
 「ハンセン病差別の歴史を旅する」という著者の呼びかけに、私はどう答えたらいいのか。差別の事実と向き合うときの「驚き」「憤り」という 感情を丁寧に深く追うことを「歴史を旅する」と 表現した著者の真っ直ぐな言葉が迫る。 日本のハンセン病差別は、歴史の中でも最大の差別事案であり、家族までにも人生被害を与えてきた。それにもかかわらず、重大な人権問題として日本社会には広く共有されてはいなかったことが、顕わになったのがコロナ禍での感染症差別だった。こんなにも簡単に差別感情が広く振りま..
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【人権侵害】週刊新潮 差別コラムに抗議 作家ら会見 連帯次々=桜井 泉(元朝日新聞記者)<br />

3 months 1 week ago
     弁護士らと会見する深沢潮さん(左から2人目)=東京都千代田区、桜井 泉撮影 参議院選挙で「日本人ファースト」を主張する参政党が躍進するなど、世の中に排外主義的風潮が広がる中、『週刊新潮』に長年、連載されているコラムが、「外国人差別を扇動し、分断をあおっている」として批判を浴びている。作家や研究者、弁護士らから、老舗出版社に対して抗議が相次いでいる。 問題のコラムは、元産経新聞記者、高山正之氏の『変見自在』。「創氏改名2・0」という7月31日号のコラムで、高山氏は、在..
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【沖縄リポート】参院選は勝利したが‥‥=浦島 悦子

3 months 1 week ago
 7月20日に投開票された参議院選沖縄選挙区では、「オール沖縄」新人候補・高良沙哉(さちか)氏が自公候補に3万票余の差をつけて当選した。候補者の人柄に加え、「オール沖縄の退潮」や知事の求心力の低下が囁かれる中、危機感を強めたデニー知事が自ら、異例の選対本部長を務めて県民を鼓舞し、また「オール沖縄」に集う県民も相当の危機意識を持って、総力で選挙に取り組んだことが功を奏したと言える。 8月2日、第1土曜日恒例の辺野古ゲート前県民大行動は、初当選した高良沙哉氏を迎えて大きく盛り上が..
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【米関税】日本は「ノー」と言えるのか 放置できぬ認識のズレ=志田義寧

3 months 1 week ago
 日米関税交渉が決着したが、なお火種はくすぶっている。合意をめぐる両国の発信には大きなズレがあり、日本の解釈を貫けば振り出しに戻る可能性も否定できない。焦点になりそうなのが5500億㌦(約80兆円)にのぼる対米投資枠の設定だ。外交交渉では共に「勝利」を宣言できる余地を残すために、玉虫色の決着になることも珍しくないが、今回は合意文書を交わさなかったことが裏目に出る可能性がある。 トランプ米大統領は7月22日、自身のSNSに「われわれは日本との大規模なディールを完了した」「日本は..
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■2025年・第68回 JCJ賞受賞作品を発表

3 months 2 weeks ago
 日本ジャーナリスト会議(JCJ)が優れたジャーナリズムの報道や作品を顕彰するJCJ賞の今年の受賞作品が決まりました。JCJ賞は1958年にスタートしてから今年で68回を迎えます。戦後80年の節目に当たる今年は選考の結果、平和を脅かし戦争へと向かう足音が聞こえる中で80年の歩みを検証し警鐘を鳴らす作品や、独自の視点や地道な調査報道で社会や政治の歪みを鋭くえぐりだしていく作品など、優れた6点の作品に決まりました。【JCJ大賞】 1点・『地震と虐殺 1923-2024』 安田浩一..
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【おすすめ本】 萩原 健『ガザ、戦下の人道医療援助 』―破壊しつくされる日常 その中で命を救う活動= 猫塚義夫(北海道パレスチナ医療奉仕団団長)<br />

3 months 2 weeks ago
 イスラエルによるガザの軍事侵攻は、2年弱の 間に6万人の犠牲者と14万人の負傷者を生み出した。瓦礫と化したガザでは、多くの餓死者が出るなど、多面的なジェノサイドが進行中だ。 著者は運動体としての国境なき医師団(MSF)に参加し、人道医療援助の活動を実践してきた。 MSFには、医療者が中心と思われているが、その医療支援を実行するためには、水・食料や医 薬品の確保と組織の適切な運営が活動の前提である。また現地での医療団体や公的医療機関・行政との折衝も必要不可欠である。その大切な..
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【リレー時評】戦争とメディア 二重の危機=米倉 外昭(JCJ沖縄)

3 months 2 weeks ago
 戦後80年を迎えた今年、新たな戦前状況にあらがうため沖縄のメディアは、過去の戦争や戦後史を検証して教訓とし、再び戦争をさせない報道に懸命に取り組んでいる。 市民運動も新たな展開をしている。「戦争止めよう! 沖縄・西日本ネットワーク」が結成され、6月に東京行動を実施するなど、活動の規模を拡大してきた。 しかし、日本の軍事費は拡大を続け、米軍と一体となった戦争準備を着々と進めている。軍事演習が日常化し、生活の場に軍事が無遠慮に入り込み、全国でミサイル配備、弾薬庫整備などの計画が..
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【記者志望就活リポート】49人が記者やディレクター 来春、学生への就活支援 新崎盛吾(新聞労連元委員長、共同通信記者)<br />

3 months 2 weeks ago
 記者志望の学生の就職活動を支援する「就活支援ゼミ」が今期の活動を終え、来春は計47人をメディア業界に送り出すことが決まった(8月10日時点)。 内訳はNHK9人、朝日新聞と読売新聞が各7人、共同通信6人、日経新聞5人など。ブロック紙や地方紙も北海道新聞3人、中国新聞2人、中日新聞、新潟日報、千葉日報などと幅広い。 昨年10月にガイダンスを実施した後、当初は学生を4班に分けて対面ゼミを毎月開き、作文やエントリーシートの書き方、模擬面接などをアドバイス。全国紙の春採用が終わった..
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【2025年第68回JCJ賞贈賞式と記念講演】記念講演テーマ:戦後80年・映画「黒川の女たち」から伝えたいこと=松原 文枝監督 9月27日(土)13時から16時30分 全水道会館 リアル及びオンラインのハイブリット開催

3 months 2 weeks ago
日本ジャーナリスト会議は、優れたジャーナリズム活動・作品を選定して、「JCJ賞」を贈り顕彰してきました。今年で68回を迎えます。  贈賞式に先立つ記念講演には、現在ロングラン上映中の映画「黒川の女たち」の制作を手がけられた、松原文枝さんをお迎えし、「戦後80年・映画「黒川の女たち」から伝えたいこと」と題してご講演いただきます。松原さんは、ワイマール憲法の国家緊急権を悪用して、合法的にヒトラー独裁の始まりを検証した「独ワイマール憲法の教訓」(報道ステーション 2016.3)をは..
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【‛25緑陰図書─私のおすすめ】急速に進む西洋の<自己崩壊>吉原 功(JCJ代表委員)

3 months 2 weeks ago
  「リベラルな世界秩序」─実は米国を盟主とし、NATO諸国、日本、韓国を従えた帝国の世界支配は、音をたてて崩壊しつつある、との見解を首肯する人は、どのくらいいるだろう。 トランプ2の乱暴な政策に困惑はしても「民主主義・法の秩序」は戻ってくると信じている人は多いのではなかろうか。       エマニエル・トッド『西洋の敗北─日本と世界に何が起きるのか』(大野 舞訳 文藝春秋)は、そのような楽観論を打ち砕く。もり沢山の深刻な実相を描き出し、危機からの脱出を呼びかけているのだ。 ..
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【映画の鏡】水があぶない―『ウナイ 透明な闇 PFAS汚染に立ち向かう』各国の活動つなぐ女性たちの姿描く=鈴木 賀津彦

3 months 2 weeks ago
                     〓2025GODOM沖縄 冒頭のナレーション、平良いずみ監督自らが「私は執念深い」と語り、「許さない」と怒りを強調する。制作者である監督が当事者としての決意を示して始まる、まさに「当事者メディア」としてのドキュメンタリーだ。 供給する水道の水に化学物質PFASが含まれていたと沖縄県が発表したのは2016年。多くの人々は「PFASって何?」という反応だったが、不安に駆られて調べていくと、米国では既に、がん、低体重出生など健康影響が確認さ..
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2 hours 4 minutes ago
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