やじうま日誌 2025年4月

【4月1日】
宮内庁人事◆東大病院血管外科助教の宮原和洋が侍医に、総務省自治財政局財務調査課長の野本祐二が上皇侍従に、警察庁生活安全局人身安全・少年課理事官の土居侑一朗が皇嗣職宮務官に、東大保健・健康推進本部助教の松本容子が皇嗣職侍医に、警察庁長官官房付の難波健太が書陵部長に、皇室経済主管古賀浩史が管理部長に、審議官の五嶋青也が皇室経済主管に、上皇侍従の伊藤敬が審議官に、式部官の武田誠司が京都事務所長に就任する同日付の宮内庁人事が公表される。
【4月2日】
御料牧場◆宮内庁が、栃木県の御料牧場で5月28日と29日に開く見学会の参加者を募集していると報道。
【4月3日】
万博警備◆警察庁が、大阪・関西万博の開会式の警備に警察官約1万人を動員すると発表。開会式は開幕前日の12日に行われ、徳仁、雅子や秋篠宮、紀子が出席予定と報道。
【4月5日】
徳仁、雅子◆「戦後80年」の「戦没者慰霊」として、太平洋戦争の激戦地・硫黄島(東京都小笠原村)を7日に訪問すると報道。「戦時中、約1100人いた島民は強制疎開させられ、米施政権下から返還後も今なお帰島がかなわない。元島民で福島県大玉村に暮らす斎藤信治さん(89)は『戦争に夢も故郷も奪われた。悔しさは言葉にできない』と漏らした。」
秋篠宮、紀子、悠仁◆悠仁が、筑波大(茨城県つくば市)の入学式に出席。式に先立ち、報道陣から声をかけられ「さまざまな学問の分野を学べることに感謝しています」。秋篠宮、紀子は式に出席せず、宮内庁を通じて「視野を広げ、関心を持っている分野を深め、充実した大学生活を送ってくれることを願っています」との感想を公表。宮内庁によると、しばらくは東京・元赤坂の赤坂御用地にある秋篠宮邸から車で通学し、授業などの様子を見ながら、大学近くに借りた民間集合住宅からの通学と組み合わせると報道。
【4月6日】
徳仁、愛子、明仁、美智子、悠仁◆悠仁が、筑波大(茨城県つくば市)に入学したことを徳仁に報告するため、皇居・御所を訪問。愛子も同席。半蔵門を車で通過。明仁、美智子へのあいさつで、東京・元赤坂の赤坂御用地にある仙洞御所を訪れる。
紀子◆東京都渋谷区の東京体育館で「ボッチャジャパンカップ2025」を観戦。
【4月7日】
徳仁、雅子◆「戦後80年」に際し、太平洋戦争の激戦地・硫黄島(東京都小笠原村)を訪れ、国の「天山慰霊碑」(硫黄島戦没者の碑)で拝礼し、「戦没者」を追悼。軍属として死去した82人の島民をまつる「硫黄島島民平和祈念墓地公園」と、日米双方の犠牲を悼むために都が造った広場「鎮魂の丘」を順に回り、拝礼。現地入りした戦没者遺族や元島民の関係8団体の代表らと、海上自衛隊硫黄島航空基地で懇談。午前、政府専用機で羽田空港を出発し、午後に自衛隊基地に到着。夜、帰京。当年は被爆地の広島と長崎、地上戦で多数の住民が犠牲になった沖縄も訪れる見通しで、平和への思いを示す一連の訪問が始まったと報道。
天皇硫黄島訪問◆共同通信が、サイド記事「孫たち『記憶伝えていく』/日本兵遺族と元島民」と題し「『悲惨な戦争の記憶を伝えていく』。硫黄島の戦没者遺族や元島民の孫世代は、80年前の戦禍を経験した祖父母を胸に思い、天皇、皇后両陛下の訪問に同行した」と報道。/共同通信が雑観記事「二度と戦地とならぬよう/静かな祈り、思い伝え」と題し「80年前の太平洋戦争末期、日米の激しい地上戦の舞台となった島は、静かな祈りに包まれた。天皇、皇后両陛下が7日、戦没者の慰霊のため、硫黄島(東京都小笠原村)を訪問された。日本兵の遺族や強制疎開させられた島民の子孫らはその姿を見届けるために集まり、両陛下との懇談の場では『二度と戦地にならないように』などと、平和を願う気持ちを伝えた」と報道。/共同通信が、企画記事「皇室ノート」で、「戦後世代の『象徴』模索/陛下、記憶継承に責務」と題し、「天皇、皇后両陛下は太平洋戦争の激戦地・硫黄島で戦没者を追悼され、戦後80年の一連の訪問が始まった」と報道。「6月の沖縄、広島、9月の長崎と続き、上皇ご夫妻が戦後50年に巡った『慰霊の旅』を踏襲する。ただ30年が経過し、戦後生まれは人口の8割を超えた。自身もその一人の天皇陛下は戦後世代の『象徴』として平和への思いを示しつつ、惨禍の記憶をいかに継承していくか模索する。(略)時代に応じた『象徴』の役割を見据え、陛下は『記憶が薄れようとしている今日、戦争を体験した世代から戦争を知らない世代に、悲惨な体験や歴史が伝えられていくことが大切だと考えている』(同(2月の誕生日会見))。戦後80年の訪問では、遺族に加え、語り部として活動する若者たちに目を向けようとしている。」(()内は引用者)
皇族数確保◆自民党の麻生太郎・最高顧問が、皇族数確保策の一つ「女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持する案」を巡り、その配偶者と子への皇族身分付与に否定的な見解を示す。保守系団体の集会で「配偶者が皇族になるとすれば、結婚のハードル自体が非常に上がるなど問題が多数ある」。
「聖蹟桜ケ丘」◆共同通信が企画「ぷらっとTOKYO」で「名建築やジブリ作品の舞台」と題し、「京王線・聖蹟桜ケ丘駅(東京都多摩市)は今年3月、開業100周年を迎えた」と報道。「『聖蹟』は天皇が訪問した場所を意味し、元々は明治天皇がウサギ狩りやアユ漁のために当地を訪れたことを記念する施設だった。現在は多摩市が運営し、企画展を行うほか、貸ギャラリーや喫茶サロンも併設している。」
特攻◆「太平洋戦争末期、日本海軍の戦艦大和が沖縄特攻作戦の途上、東シナ海で撃沈されてから7日で80年となった」として、共同通信がサイド記事「人命無視、日本軍の象徴/特攻、天皇発言拡大解釈か」で「戦艦大和は、なぜ軍事的合理性を欠いた沖縄特攻に出撃させられたのか」と報道。「決定の経緯からは、海軍上層部が昭和天皇の発言を拡大解釈し、天皇の権威をかさに『1億特攻の先駆け』として犠牲を強いた構図が浮かぶ。識者は『人命を考慮せず、あらゆる手段で打撃を与えるという戦争末期の日本軍の体質を、大和は象徴している』とみる。」
【4月8日】
「春の園遊会」◆宮内庁が、徳仁、雅子「主催」で22日に東京・元赤坂の赤坂御苑で開かれる春の園遊会の招待者を発表。漫画家のちばてつややソフトボール女子日本代表の元監督宇津木妙子ら計約1800人が招かれたと報道。
教育勅語◆広島市が、2025年度の新規採用職員研修で松井一実市長が講話に用いた資料を明らかに。「生きていく上での心の持ち方」と題したページで戦前の「教育勅語」の抜粋を掲載したと報道。
【4月9日】
徳仁、雅子◆宮内庁が、「戦後80年」に際し、硫黄島(東京都小笠原村)を訪れた徳仁、雅子の感想を明らかに。側近に対し「改めて戦争の悲惨さを肌で感じ、平和の尊さを心に刻み、平和への思いを新たにした」と伝えたというと報道。
徳仁◆オマーン国王の長男ジーヤザンと皇居・御所で会見。ジーヤザンは事実上の皇太子で、大阪・関西万博に出展するオマーン・パビリオンの開所行事に出席するため訪日したと報道。
紀子◆東京都中央区の日本橋高島屋を訪れ「山村御流いけばな展」を鑑賞。宮内庁によると、山村御流は、皇室にゆかりが深い門跡寺院の一つ、円照寺(奈良市)の住職が代々家元を務める華道の流派と報道。
トルクメン大統領訪日◆政府が、トルクメニスタンのベルドイムハメドフ大統領が13~15日に訪日すると発表。14日に大阪・関西万博を訪問し、同国の「ナショナルデー」行事に参加するほか、徳仁との会見や石破茂首相との会談も予定していると報道。
大阪・関西万博◆日本国際博覧会協会(万博協会)が、大阪・関西万博の開会式次第を発表。徳仁や石破茂首相らが出席し、徳仁の「お言葉」の後、万博名誉総裁の秋篠宮が開会宣言すると報道。
富士山頂◆1974年の当日、最高裁が富士山8合目以上の土地について、宗教上必要として富士山本宮浅間大社の所有と認める。「公益上、国有とすべき」と主張する国と神社が17年にわたり争っていたが、一、二審は神社側勝訴とし、最高裁も国側の上告を棄却。
【4月10日】
「戦没者慰霊碑」◆民間建立の戦没者慰霊碑について、厚生労働省が当年度、管理状況や損壊の有無を調べる全国調査を実施すると報道。「国内には約1万6千基の民間慰霊碑があるが、戦後80年となり老朽化が進む。倒壊などの危険を防ぐほか、戦禍の記憶をどう継承していくのかも含め、碑の維持や管理の在り方が課題だ。調査と並行し、管理が行き届いていなかったり、危険があったりする碑を自治体が移設・撤去する場合の費用の補助金を拡充する。」
【4月11日】
徳仁、雅子、秋篠宮、紀子◆徳仁、雅子が、大阪・関西万博の開会式出席などのため、大阪市を訪問。万博の名誉総裁を務める秋篠宮と紀子も現地入りし、徳仁、雅子は一緒に会場の人工島・夢洲でシンボル「大屋根リング」や日本館などのパビリオンを視察。1泊2日の日程で、12日に開会式があり、徳仁があいさつをすると報道。
徳仁、雅子◆大阪・関西万博の開会式出席などのため、羽田空港から特別機で大阪府に入る。1泊2日の日程で、12日の開会式で徳仁が開会を宣言し、滞在中は「日本館」などのパビリオンも視察すると報道。
大阪・関西万博◆大阪・関西万博の開会式が12日に夢洲の会場で開かれると報道。「天皇、皇后両陛下や石破茂首相が出席し、13日から半年続く国際的な祭典の幕開けとなる。」
京都御所◆宮内庁京都事務所が開設した京都御所と桂離宮(いずれも京都市)などのウェブサイトが国内外で話題を呼び、3月末で500万アクセスを突破したと報道。「人気の秘密は、非公開の御殿や庭園を含む美しい写真や映像。バーチャルツアーのプログラムも構築中で、5月以降の公開を目指す。実現すれば、世界中からスマートフォン片手に〝ウェブ参観〟ができるようになる。」
【4月12日】
徳仁、雅子、秋篠宮、紀子◆徳仁、雅子が、大阪・関西万博の開幕を翌日に控え、会場となる人工島・夢洲で開かれた開会式に出席。徳仁があいさつで、万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」に触れ「世界の人々が、自分自身だけでなく、周りの人々の『いのち』を尊重して、持続する未来を共に創り上げていくことを希望する」と述べ「開会を祝し、大きな成功を収めることを祈ります」と開会を宣言。名誉総裁を務める秋篠宮と紀子も出席。式後、徳仁、雅子が「国際赤十字・赤新月運動館」を視察。
出迎え・見送り◆石破茂首相が、大阪市此花区の大阪・関西万博会場の控室で秋篠宮、紀子にあいさつ。「EXPOホール シャインハット」の玄関で徳仁、雅子を出迎え。「EXPOホール シャインハット」で万博開会式に出席した後、ホール玄関で徳仁、雅子、秋篠宮、紀子を見送り。
【4月13日】
佳子◆東京都江東区の有明コロシアムを訪れ、女子テニスの国別対抗戦ビリー・ジーン・キング杯決勝大会の予選を観戦。日本テニス協会の名誉総裁を務めていると報道。
【4月14日】
靖国奉納相撲◆大相撲の春巡業が、東京都千代田区の靖国神社で奉納相撲が行われ、戦後80年に当たるとして、横綱豊昇龍が特別に拝殿前で雲竜型の土俵入りを披露。
【4月15日】
徳仁◆皇居・御所で、訪日しているトルクメニスタンのベルドイムハメドフ大統領と会見。大阪・関西万博で催された同国の「ナショナルデー」に参加するため訪日した大統領を車寄せで出迎える。宮内庁によると、徳仁は「大統領の訪日が、両国の関係をさらに強化することになることを期待します」と述べたというと報道。/皇居・生物学研究所の近くにある苗代に、うるち米のニホンマサリと、もち米のマンゲツモチの種もみをまく。
東久邇稔彦◆1950年の当日、元皇族で元首相の東久邇稔彦が新興宗教「ひがしくに教」を開教、教祖を宣言。首相として初の皇族内閣を組閣し終戦処理にあたり、その後に皇籍を離脱したが、元軍人であることなどから宗教法人として認可されず、実質解散したと報道。
芸術院賞◆日本芸術院が、2024年度日本芸術院賞に小説家の川上弘美ら10人を選んだと発表。このうち川上と彫刻家の勝野眞言、文楽人形遣いの吉田和生の3人には、特に業績が顕著として恩賜賞が贈られ、授賞式は6月24日に日本芸術院会館(東京)で開く予定で、例年、徳仁、雅子が出席すると報道。
【4月16日】
徳仁、雅子◆東京都渋谷区の新国立劇場で、日本国際賞の授賞式に出席。徳仁が、直面する地球規模の課題に対し「さまざまな分野の英知を結集し、希望に満ちた未来が築かれていくことを願う」とあいさつ。/トンガのウルカララ皇太子夫妻を皇居・御所に招き、共に夕食。皇太子夫妻は大阪・関西万博で催される同国の「ナショナルデー」に参加するため訪日したと報道。
【4月17日】
佳子◆石川県輪島市の県立輪島漆芸技術研修所を訪れ、能登半島地震で被災した漆芸家らと「懇談」。研修生が装飾技法「沈金」を学ぶ教室を視察。
皇族確保策◆衆参両院が、皇族数確保に関する全体会議を衆院議長公邸で開く。政府の担当者が、旧11宮家のうち久邇宮、東久邇宮、賀陽宮、竹田宮の4宮家に未婚の男系男子がいるとの資料を「有識者」が政府の有識者会議で提出していたと説明。額賀福志郎・衆院議長が、衆参正副議長がこれまでの議論を踏まえて取りまとめ案を作成すると表明。次回会合で提示する方針で、会議後の記者会見で「できる限り早く取りまとめを行い、立法府の総意をつくるのが使命だ」。次回会合の開催時期には言及しなかったが、夏の参院選前に結論を出すことに重ねて意欲を示し、玄葉光一郎・衆院副議長「各論点の意見はほぼ出尽くした」。
靖国参拝◆石破茂首相が、東京・九段北の靖国神社で21~23日に行われる春季例大祭に合わせた参拝を見送る方針を固めたと、関係者が明らかに。
【4月18日】
徳仁◆東京都渋谷区の新国立劇場でバレエ公演「ジゼル」を鑑賞。
靖国参拝◆岩屋毅外相が記者会見で、東京・九段北の靖国神社で行われる春季例大祭(21~23日)に合わせた参拝を見送ると述べる。「現時点でその予定はない」。阿部俊子・文部科学相、中野洋昌・国土交通相、平将明・デジタル相、三原じゅん子・こども政策担当相、伊東良孝・地方創生担当相も同様に回答し、参拝を明言する閣僚はいないと報道。林芳正・官房長官が会見で「首相が適切に判断される。私も同様だ」。中谷元・防衛相「国のために尊い命を犠牲にされた方に哀悼の誠をささげ、尊崇の念を表するのは当然だ」「適切に判断したい」。鈴木馨祐法相、福岡資麿・厚生労働相、江藤拓農相、武藤容治・経済産業相、浅尾慶一郎・環境相、坂井学・国家公安委員長、赤沢亮正・経済再生担当相はそれぞれ「個人として適切に判断する」。加藤勝信・財務相、伊藤忠彦・復興相、城内実・経済安全保障担当相はコメントを控え、村上誠一郎・総務相「公の立場にある時は慎重にすべきだと考えている」。
サウジアラビア◆サウジアラビアのハリド国防相がイランの首都テヘランを訪れ、最高指導者ハメネイ師と会談。サウジの国営通信によると、ハリド国防相がサルマン国王の親書をハメネイ師に手渡す。ハリド国防相は、サウジの実権を握るムハンマド皇太子の実弟と報道。
【4月19日】
「冷泉家」◆共同通信が、連載企画「歴史を旅する」で「冷泉家」を取り上げ、「和歌の伝統を守り育む/藤原定家の言葉が家訓」と題して配信。「冷泉家で『歌会始』が開かれた。題は『春風』。独特の節回しで読まれた7首の最後は、現当主冷泉為人さんの歌だ。(略)この披講には次の当主となる野村渚さんが、歌会始では初めて差配役『読師』の役割を果たした。(略)冷泉家は京都市上京区、御所の北にある。藤原俊成、定家親子を祖先に持ち、新古今風の和歌を伝え育んできた。(略)野村さんは公益財団法人冷泉家時雨亭文庫の学芸課長を務め、2年前に冷泉家の後継者に選ばれた。(略)明治に入り21代為紀は平安神宮の創建に関係し時代祭をプロデュース。23代の為臣は召集され1944年に中国で戦死する。戦後は相続税などの負担に苦しみ、81年に冷泉家時雨亭文庫を設立、保存の枠組みを整えた。」
【4月21日】
彬子◆パーソナリティーを務めたラジオ特番「彬子女王のオールナイトニッポンPremium」が放送される。開局70周年の特別番組として同局が出演依頼したもので、彬子の父の故寛仁も1975年にオールナイトニッポンを担当したことがあると報道。番組は東京都内で事前に収録され、歌舞伎俳優中村勘九郎と落語家立川志の八をゲストに迎えて、日本の伝統文化や、高校野球、漫画などについてトークし、ニッポン放送によると、彬子は「素に近い部分でお話をさせていただいたので、私という人間を理解いただく良いチャンスになったのでは」と感想を述べたという。
英国王◆ローマ 教皇フランシスコが死去したことを受け、各国首脳から悼む声が相次いだと報道。チャールズ英国王「たゆまぬ献身は人々の記憶に残るだろう」。

靖国問題◆石破茂首相が、東京・九段北の靖国神社で始まった春季例大祭に合わせ「内閣総理大臣 石破茂」名で「真榊」と呼ばれる供物を「奉納」。林芳正・官房長官が記者会見で「首相は私人の立場で真榊を奉納したと理解している。政府として見解を申し上げるべき事柄ではない」。他に額賀福志郎・衆院議長、関口昌一・参院議長、福岡資麿・厚生労働相、城内実・経済安全保障担当相が真榊を納める。
靖国参拝◆自民党参院議員の衛藤晟一・元沖縄北方担当相が、例大祭初日に靖国神社を参拝。記者団に「国の命令で亡くなった方に対し、鎮魂や慰霊の気持ちを申し上げ、国の平和を祈った」。
靖国神社例大祭◆共同通信が「参拝、政治家の説明不可欠/歴史認識、外交問題発展も」と報道。「東京・九段北の靖国神社で、戦後80年の節目の春季例大祭が始まった。靖国は太平洋戦争などの戦死者だけでなく、極東国際軍事裁判(東京裁判)のA級戦犯も合祀する。首相や閣僚の参拝は侵略戦争を正当化するものだとして近隣諸国の反発を招き、時には米国を巻き込む外交問題に発展した。80年を迎える今もなお内外が注目する重要な政治テーマだ。歴史認識と外交に関わる靖国対応には政治家の説明が欠かせない。」
【4月22日】
天皇、皇族◆徳仁、雅子「主催」の春の園遊会が東京・元赤坂の赤坂御苑で開かれ、漫画家のちばてつや、ソフトボール女子日本代表の元監督宇津木妙子ら各界の「功労者」、自治体関係者ら約1400人が出席。徳仁、雅子や愛子、秋篠宮、紀子らが会場を巡り、招待者と「懇談」。招待者との「懇談」の機会を増やすためとして、宮内庁は今回、徳仁、雅子と皇族が歩くルートを三つに分散させたと報道。
紀子◆東京・元赤坂の明治記念館を訪れ、総裁を務める恩賜財団母子愛育会が主催する第57回愛育班員全国大会の式典に出席。あいさつで「全国の関係者が、よりよい活動の充実に向けて力を尽くされ、『愛育の心』がこれからも受け継がれていくことを心から願う」。
「内奏」◆石破茂首相が、皇居で「内奏」。
「春の園遊会」◆石破茂首相が妻と共に、東京・元赤坂の赤坂御苑で開かれた春の園遊会に出席。
靖国問題◆韓国外務省が、石破茂首相が靖国神社に「真榊」と呼ばれる供物を「奉納」し、超党派の国会議員らが参拝したことに「深い失望と遺憾」を表明する報道官論評を発表。
靖国参拝◆自民党の高市早苗・前経済安全保障担当相が、東京・九段北の靖国神社を春季例大祭に合わせて参拝。記者団の取材に「国策に殉じられた方々の御霊に対し、深く感謝の誠をささげた」。新藤義孝・政調会長代行も個別に参拝。超党派議員連盟「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」のメンバーが一斉参拝。議連によると、自民などの議員計72人が参加。副会長の逢沢一郎・衆院議員(自民)が参拝後の記者会見で、「戦後80年」の節目に触れ「多くの英霊が礎となり、戦後の繁栄した平和な日本が築かれた歴史を忘れないとの思いを込めた」。
サッカー天皇杯◆日本サッカー協会が、第105回天皇杯全日本選手権(日本サッカー協会、Jリーグ主催、共同通信社、NHK共催)の決勝(11月22日)を東京・国立競技場で開催すると発表。
【4月23日】
徳仁、雅子◆宮内庁が、ローマ教皇フランシスコの死去に伴い、徳仁、雅子が東京都千代田区の駐日ローマ教皇庁大使館に弔問のため、側近トップの別所浩郎・侍従長を派遣したと発表。/宮内庁が、徳仁、雅子が第75回全国植樹祭の式典出席などのため、5月24日から1泊2日の日程で埼玉県を訪問すると発表。
明治天皇◆1869年の当日(明治2年3月12日)、明治天皇が伊勢神宮に参拝。遷都のため京都から東京へ居を移す途上で立ち寄る。天皇自身の参拝は7世紀の持統天皇以来とされ、神道を要にした「祭政一致」により、天皇自らが国を統治する姿勢を示したとみられると報道。
チャールズ2世◆1661年の当日、イングランドのチャールズ2世が戴冠。清教徒革命で処刑されたチャールズ1世の子で、国を追われていたが帰国。絶対王政を復活させない約束をして王位に就いたが、カトリック復興を画策して議会と対立したと報道。
靖国問題◆在日中国大使館が、石破茂首相が靖国神社に「真榊」と呼ばれる供物を「奉納」したことについて報道官談話を発表し、歴史問題への誤った態度だと主張し「厳正な申し入れをした」と述べて、抗議したことを明らかに。真榊奉納や超党派の議員連盟メンバーの一斉参拝について「日本側の行動は公然と歴史の正義を冒瀆している」。
靖国参拝◆自民党旧安倍派幹部だった西村康稔・元経済産業相が、東京・九段北の靖国神社を春季例大祭に合わせて参拝し、玉串料を「奉納」。参拝後、記者団に「戦後80年の節目でもあり、改めて平和への決意を新たにした」。
靖国神社◆東京・九段北の靖国神社で開かれていた春季例大祭が終了し、例大祭の期間中、石破茂首相と閣僚の参拝はなかったと報道。
「天使も踏むを畏れるところ」◆共同通信が、「目的のない、脇道の先に」と題して「天使も踏むを畏れるところ」の松家仁之を取り上げた記事を配信。「敗戦後の日本で、皇居『新宮殿』の造営が計画され、設計を任された建築家がいた。国家的建築に何が託されたのか。作家の松家仁之さんが大河小説として浮かび上がらせた。『建築をいかに言葉で伝えるか』に腐心して生まれた描写も相まって、繊細かつ壮大な空間に導かれる圧巻の長編だ。/主な語り手は建築家の村井。他に、宮内庁の建設技官や皇太子の教育掛、日本画家や園芸家ら多彩な人々が語り出し、互いの視点や人生が絡まり合い、重層的に展開する。」
【4月24日】
彬子◆共同通信が、企画記事「皇室ノート」で「彬子さま異色のラジオ出演/『漫画喫茶に行きます』」と題し、「三笠宮家の彬子さまがニッポン放送のラジオ番組『オールナイトニッポン』のパーソナリティーを務められた。50年前に父の故寛仁親王が担当し、親子2代にわたって、皇族としては異色の活動となった。手料理や漫画喫茶に通うことなど日常のエピソードを次々と披露し、素顔の彬子さまが垣間見えた」と配信。
尹奉吉◆在日本大韓民国民団(民団)中央本部の任泰洙議長が金沢市を訪れ、上海天長節爆弾事件を起こした朝鮮の独立運動家尹奉吉の追悼記念館計画に反対する考えを表明。韓国籍の個人らが市内に設立を予定しており、村山卓市長に「断固反対だ。われわれは一切関知していない」と伝える。計画を巡っては、右翼団体関係者が運転していたとみられる乗用車が、市内の民団石川県地方本部に突っ込んだほか、反対を訴える街宣車が市内に集結し、地元住民は建物の所有者に設立の中止を求める要望書を送付する予定というと報道。
【4月25日】
徳仁、雅子◆東京都千代田区のパレスホテルを訪れ、第19回みどりの式典に出席。植物や自然保護などの分野で功績があった研究者に贈る「みどりの学術賞」の受賞者と、式典後に「懇談」。/デンマーク国王フレデリック10世を皇居・御所に招き、共に夕食。御所の車寄せで徳仁が出迎える。国王は大阪・関西万博に合わせて訪日したと報道。
徳仁◆宮内庁が、ローマ教皇フランシスコの死去を受け、徳仁が23日に教皇代行のケビン・ファレル枢機卿に対し、徳仁、雅子と明仁、美智子からの弔意を伝える電報を出したと発表。
デンマーク国王◆訪日中のデンマーク国王フレデリック10世が広島市の平和記念公園を訪れ、松井一実市長の案内で慰霊碑に献花。原爆資料館を視察し、芳名録に「人類の英知によって、このような悲劇を二度と繰り返さないと信じている」と英語で記帳。広島市によると、国王は、大阪・関西万博に合わせて訪日したと報道。
【4月26日】
皇族数確保策◆立憲民主党の野田佳彦代表が、皇族数確保策の主要論点である結婚した女性皇族の配偶者の身分について、皇室会議で判断する案を自民党の麻生太郎・最高顧問に提示していたと、関係者が明らかに。野田代表が24日、麻生顧問と非公式に衆院議長公邸で会談した際、配偶者への身分付与は皇室会議の議を経て決める案を示し、麻生顧問は持ち帰ったが、自民は配偶者が皇族身分を得ることに慎重な立場で、麻生顧問は旧11宮家の男系男子に限り、認める案をすでに示していたことも判明したと報道。
【4月27日】
徳仁、雅子、秋篠宮◆秋篠宮が、東京都文京区の東京カテドラル聖マリア大聖堂で営まれたローマ教皇フランシスコの追悼ミサに、徳仁の名代として参列。徳仁、雅子がミサに花輪を贈る。
徳仁、彬子◆徳仁が、東京都豊島区の学習院創立百周年記念会館を「私的」に訪れ、第100回学習院ミュージアム講座を聴講。彬子が「手袋と帽子が伝えてくれるもの」と題して基調講演。皇居・一般参賀での徳仁、雅子や愛子、秋篠宮一家を例に、服装やマナーについて説明。
愛子◆皇居で開かれた宮内庁楽部による春季雅楽演奏会を鑑賞。
【4月28日】
「英雄烈士慰霊碑」◆石破茂首相が、ベトナム・ハノイの英雄烈士慰霊碑で献花。ホーチミン廟で献花。
【4月29日】
「春の叙勲」◆政府が2025年春の叙勲受章者を発表。最高位の桐花大綬章は菅直人・元首相と大島理森・元衆院議長に授与したほか、旭日小綬章に映画字幕翻訳者の戸田奈津子、狂言大蔵流の茂山七五三らが選ばれ、大綬章は徳仁、重光章は石破茂首相が5月9日に皇居で授与すると報道。
大島理森◆共同通信が、「春の叙勲」に際し、「国会の合意形成を重視」と題して元衆院議長の大島理森を取り上げ、「桐花大綬章に選ばれ『28歳で青森県議になり、今年で50年。身に余る栄誉だ』と感慨もひとしお。『多くの人に生かされて歩んだ凡夫の道だった』と振り返る」と配信。「2000年代後半から党幹部として向き合った衆参ねじれ国会と野党自民党、15年からの衆院議長の務めを、特に思い出深いと語る。17年、上皇さまの天皇退位に関する特例法制定は歴史が絡む難しい議論を合意に導いた。皇居で報告し『政治家として区切りを付けてもいい』と感じたという。」
上海天長節爆弾事件◆1932年の当日、中国・上海で開かれた日本の天長節祝賀式に爆弾が投げ込まれる。上海派遣軍司令官の白川義則や、公使の重光葵らが巻き込まれ、白川は後に死亡し、重光は右脚を失う重傷。朝鮮の独立運動家が現場で拘束され、12月に処刑されたと報道。
ベトナム戦争◆1975年4月に南ベトナムの首都サイゴン(現ホーチミン)が陥落し、ベトナム戦争が終結してから30日で50年となるのを前に、ホーチミンの各地で、約300万人に上る戦没者らを追悼する式典が開かれる。戦死した兵士らが眠るホーチミン市内の墓地で、同市のグエン・バン・ネン党委員会書記や当局者らが黙とうし、記念碑に献花。
【4月30日】
「日本人にとって皇室とは何か」◆共同通信が、新刊紹介記事で島田裕巳著「日本人にとって皇室とは何か」を取り上げ「宗教学者が現代の皇室の在り方を論じた。結婚で皇族を『離れること』も『一員になる』こともあるため、皇族と国民の『中間的な立場』にあると、女性皇族の役割に注目。皇位を継承できる男性皇族が3人だけになり、皇室は『危機』にあるとの認識の下、議論を深める重要性を説いた」と配信。
天皇賜杯◆共同通信が「戦後80年」企画で「栄光の象徴、戦争乗り越え/天皇賜杯、昭和とともに/力士ら死守、詰まった重み」と題し「大相撲の幕内優勝者に授与される天皇賜杯は力士全員が夢見る栄光の象徴といえる。特に初優勝の関取が千秋楽の土俵上での表彰式で受け取るシーンは感動的だ。大正末期の1926年春場所(1月)に向けて製作された純銀製の杯は太平洋戦争の苦難を乗り越え、現在へと受け継がれている」と配信。
皇居◆東京都千代田区にある皇居の大手門近くで、軽乗用車が歩道のガードパイプに衝突。警視庁が道交法違反(安全運転義務違反)の疑いで、運転していた男性を現行犯逮捕。
「比島戦没者の碑」◆石破茂首相が、日本の現職首相として初めてフィリピン・ラグナ州カリラヤの「比島戦没者の碑」で献花。

 

 

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