やじうま日誌 2025年2月

【2月1日】
硫黄島慰霊式◆中谷元・防衛相が、太平洋戦争末期の激戦地・硫黄島(東京都小笠原村)で3月29日に開かれる日米合同慰霊式に出席する方向で調整に入ったと、複数の関係者が明らかに。慰霊式は戦後50年の1995年に日米の友好親善を目的に始まり、今回で26回目で、防衛相の出席は2018年以来7年ぶりになり、戦後80年の節目に、不戦の誓いと日米友好の重要性をアピールしたい考えと報道。
風流夢譚事件◆1961年の当日、右翼団体「大日本愛国党」党員だった少年が、中央公論社の嶋中鵬二社長宅で、夫人に重傷を負わせ、家事手伝いの女性を刺殺。60年に雑誌「中央公論」が載せた深沢七郎の小説「風流夢譚」が皇室を侮辱したとの批判が強まっていたと報道。
【2月2日】
徳仁、雅子、愛子◆東京都渋谷区の東京体育館で、車いすバスケットボールの日本選手権を観戦。試合後、両チームの選手と「懇談」。
【2月3日】
サウジ皇太子◆シリアのアハマド・シャラア(通称ジャウラニ)暫定大統領が、サウジアラビアの首都リヤドを訪れ、サウジの実権を握るムハンマド皇太子と会談したと、サウジの国営通信などが報じる。シャラア暫定大統領は暫定政府を主導する「シリア解放機構(HTS)」の指導者で、内戦が続いたシリアの安全保障と安定への支援について意見交換し、シリア復興を巡っても協議したと報道。
「マニラ市街戦80年」◆太平洋戦争で日本軍が占領したフィリピンの首都マニラを米軍中心の連合国軍が奪還した市街戦の開始から80年を迎え、マニラのキリスト教系のアダムソン大で式典が開かれ、激戦に巻き込まれ犠牲になった約10万人の市民らを追悼。日本大使館の松田賢一公使が出席し、カールソン米大使やマニラのラクナ市長らと共に献花。ピラリオ学長が演説で、日本軍は市街戦が始まると大学の聖職者や中国人庭師ら10人以上を逮捕、6日後に虐殺したと説明。「遺体は20日間放置された」。2016年1月、当時天皇だった明仁はフィリピン訪問に際してマニラ市街戦に言及し「膨大な数に及ぶ無辜のフィリピン市民が犠牲になりました」と述べていると報道。
【2月4日】
秋篠宮◆宮内庁が、秋篠宮が名誉学位授与式に出席するため、26~28日にタイを「私的」に訪問すると発表。北部ピサヌロークにあるナレスワン大から、ニワトリなどの研究が認められ、畜産学の名誉博士号が授与されると報道。
紀子◆岩手県入り。達増拓也知事から東日本大震災の復興状況について説明を受ける。
皇族数確保策◆共同通信が「皇族数確保策/もう先延ばしできない」と掲げた堤秀司論説委員による「論説」記事を配信。「皇族数の確保策を検討する与野党協議が再開した。『女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持』『養子縁組で旧皇族の男系男子が皇族に復帰』という政府の有識者会議が示した2案を基に衆参正副議長の下で議論に入り丸3年が過ぎた。しかし、いまだ着地点は見えてこない。額賀福志郎衆院議長は『今国会中に結論を得たい』と表明した。(略)そうした中、国連の女性差別撤廃委員会は昨年10月、皇位継承を男系男子に限る皇室典範の規定は女性差別撤廃条約の理念と相いれないとし、典範改正を勧告。政府は『国家の基本に関わる』と反発し、国連に支払う任意拠出金の対象から委員会を除外するという異例の対抗措置を発表した。/何か誤解があるのか、日本側の説明不足なのか。いずれにせよ、皇族数確保策をまとめることができたとしても直ちに、女性・女系天皇を容認するかどうかをはじめ、安定的な皇位継承策の検討に入らなくてはならない。その際、委員会の見解も論点の一つになろう」。
秋篠宮、紀子◆東京・上野の日本学士院を訪れ、若手研究者を対象とした日本学術振興会賞と、日本学士院学術奨励賞の授賞式に出席。その後の「懇談」で、受賞者から研究内容について話を聞く。
サッカー天皇杯◆日本サッカー協会が、第105回天皇杯全日本選手権(日本サッカー協会、Jリーグ主催、共同通信社、NHK共催)の日程を発表し、決勝は11月22日に決まる。
【2月5日】
紀子◆盛岡市のホテルを訪れ、第76回結核予防全国大会の式典に出席。結核予防会の総裁を務めていると報道。式典に先立ち、高齢者や外国人の結核対策をテーマにした集会に出席。ヘルスケア関連企業が集まる施設を視察。
皇族数確保策◆共同通信が、「皇族数確保策/もう先延ばしできない」と掲げ、堤秀司・論説委員による「論説」記事を配信。「皇族数の確保策を検討する与野党協議が再開した。『女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持』『養子縁組で旧皇族の男系男子が皇族に復帰』という政府の有識者会議が示した2案を基に衆参正副議長の下で議論に入り丸3年が過ぎた。しかし、いまだ着地点は見えてこない。額賀福志郎衆院議長は『今国会中に結論を得たい』と表明した。(略)そうした中、国連の女性差別撤廃委員会は昨年10月、皇位継承を男系男子に限る皇室典範の規定は女性差別撤廃条約の理念と相いれないとし、典範改正を勧告。政府は『国家の基本に関わる』と反発し、国連に支払う任意拠出金の対象から委員会を除外するという異例の対抗措置を発表した。/何か誤解があるのか、日本側の説明不足なのか。いずれにせよ、皇族数確保策をまとめることができたとしても直ちに、女性・女系天皇を容認するかどうかをはじめ、安定的な皇位継承策の検討に入らなくてはならない。その際、委員会の見解も論点の一つになろう」。
「皇后は闘うことにした」◆共同通信が、短編集「皇后は闘うことにした」を書いた林真理子のインタビュー記事を「揺れ動く心理鮮やかに/戦前の皇族の結婚描く」と題して配信。「ベールに包まれた戦前の皇族や華族の結婚の舞台裏を、揺れ動く心理と共に鮮やかに描いた短編集『皇后は闘うことにした』(文芸春秋)が刊行された。『皇族ものは一番の得意分野』と著者の林真理子さん。日本大理事長の職務に追われる中で完成させた本書は『小説家としてまだやっていける、小説を書くのって楽しいと、しみじみ感じた記念碑的作品かもしれない』と語る。/5編を収録。後の大正天皇に15歳で嫁いだ貞明皇后の若き日々を描いた表題作の他、昭和天皇の后香淳皇后の兄朝融王や、徳川慶喜の息子に嫁いだ有栖川宮家の女性やその子らが登場する」。
【2月6日】
徳仁、雅子、愛子◆東京・上野の東京国立博物館を訪れ、特別展「旧嵯峨御所 大覚寺―百花繚乱 御所ゆかりの絵画」を鑑賞。
秋篠宮、紀子◆東京都千代田区の経団連会館を訪れ、第70回青少年読書感想文全国コンクールの表彰式に出席。受賞者と「懇談」。
国連女性差別撤廃委◆国連の女性差別撤廃委員会による皇室典範の「改正」勧告を受け、政府が国連機関に支払う任意拠出金の対象から撤廃委の除外を求めた対抗措置について、SRHR(性と生殖に関する健康と権利)の実現などに取り組む市民団体のメンバーらが、政府の対応は「ジェンダー平等の取り組みを後退させかねない」として撤回を求めるオンライン署名を始めたと報道。/共同通信が、男系男子に皇位継承を限る皇室典範「改正」を勧告した国連の女性差別撤廃委員会への対抗措置として、撤廃委には拠出金を回さないとの日本政府対応が波紋を呼んでいると報道。「『人権尊重に後ろ向きな姿勢を示す』『異論があるなら対話すべき』といった外交姿勢への批判や、ジェンダー平等の取り組みの遅れを懸念する声が上がる」。
沖縄戦追悼式◆太平洋戦争末期の沖縄戦で命を落とした大阪府出身者らの追悼式が、沖縄県糸満市の平和祈念公園で開かれ、吉村洋文知事と横山英幸・大阪市長が就任後、初めて参列。府遺族連合会が主催。追悼式に先立ち、吉村知事、横山市長が戦没者の名を刻んだ石碑「平和の礎」を訪れる。
【2月7日】
徳仁◆訪日中のザンビアのヒチレマ大統領と皇居・御所で会見。御所の車寄せで出迎え、大統領と英語であいさつし、握手を交わす。宮内庁によると、徳仁が、両国が前年、外交関係樹立60周年を迎えたことに触れ「今回の訪問は2国間の関係強化にとって大変意義深い」。皇太子時代の明仁、美智子や、秋篠宮、紀子が過去にザンビアを訪問したことが話題に上ったと報道。
【2月10日】
「2・11」◆石破茂首相が、「建国記念の日」の11日を前にメッセージを発表。「全ての人が安心と安全を感じ、多様な価値観を尊重し合い、夢に挑戦して自己実現を図れる国造りに取り組む」。日本人は自然と調和を図り、人と人との絆を大切にしながら、固有の文化や伝統を育んできたと主張し、「明治維新」や戦後復興、高度経済成長に触れ「先人たちは勇気と希望を持って立ち上がり、社会変革の実現であまたの困難を乗り越えてきた」。
国連女性差別撤廃委◆岩屋毅外相が衆院予算委員会で、国連の女性差別撤廃委員会が、男系男子に皇位継承を限る皇室典範の「改正」を勧告したことを巡り「皇室典範に関する記述の削除要求が受け入れられなかったことは大変遺憾だ」。
「帰国の記帳」◆石破茂首相が、皇居で「帰国の記帳」。
「ガザ所有」◆トランプ米大統領が、パレスチナ自治区ガザを「購入し所有することを決意している」と再び強調。大統領専用機内で記者団に述べる。構想に関してサウジアラビアのムハンマド皇太子のほか、エジプトのシシ大統領と会談する方針を示し、ヨルダンのアブドラ国王と11日にワシントンで会談すると報じられていると報道。
【2月11日】
ブラジル大統領訪日◆政府がブラジルのルラ大統領の「国賓」訪日に関し、3月24~27日の日程で調整していることが分かる。複数の政府関係者が明らかに。当年は日本とブラジルの外交関係樹立130周年の節目に当たるとして、ルラ大統領は滞在中の25日に皇室関連の行事を予定しており、徳仁、雅子との会見や宮中晩さん会が想定されると報道。
硫黄島慰霊式◆日米両政府が、中谷元・防衛相とヘグセス国防長官の会談を3月下旬にも日本で開催する調整に入ったと、複数の関係者が明らかに。ヘグセス長官の訪日中、中谷防衛相と共に太平洋戦争末期の激戦地・硫黄島(東京都小笠原村)を訪問する案も検討しており、「戦没者」の日米合同慰霊式に出席し、戦後80年の節目に強固な同盟関係を内外にアピールする狙いと報道。
【2月12日】
悠仁◆京都府舞鶴市を訪れ、第2次大戦後の旧ソ連によるシベリア抑留の歴史を伝える舞鶴引揚記念館を視察。語り部活動をしている地元の中高生らによる案内を受ける。
宮内庁◆宮内庁が、徳仁、雅子や皇族の活動などを紹介するホームページ(HP)のデザインを刷新したと報道。「写真のサイズを大きくし、見やすくしたほか、普段公開されていない皇居・宮殿の内部を360度見られるパノラマ写真も新たに掲載した。皇室の情報発信強化の一環で、HPの大規模な改修は2010年以来となる」。
「皇室とメディア」◆共同通信が、「昭和100年に読むべき」と題し、佐藤卓己・上智大教授による河西秀哉著「皇室とメディア」の書評を配信。「昭和100年に読むべき、『日本国民統合の象徴』のメディア史である。裕仁皇太子(後の昭和天皇)の摂政就任から小室眞子さん結婚騒動まで、新聞、週刊誌、映画、ラジオ、テレビ、交流サイト(SNS)での皇室報道が丹念に跡付けられている。(略)象徴天皇制の到達点が、被災地や戦跡を訪問し弱者に寄り添い平和を祈る『平成流』である。これを受け継ぐ令和の皇室はコロナ禍でも『オンライン行幸啓』を行い、インスタグラムでの情報発信も開始している。ニューメディアとの新しい関係が構築されていくとしても、権威と消費の間にある象徴の役割が変わることはない。象徴とは何であるか。主権者たる国民が本書を読んで考えるべき問いである」。
「華族写真」◆共同通信が、「国家の在り方を反映」と題し、笠原美智子・長野県立美術館長による川村邦光著「家族写真の歴史民俗学」の書評記事を配信。「誰もが持っているであろう家族写真、その研究の決定版である。民俗学者である著者は家族や親族が写され、多くの家に所蔵されている第2次世界大戦の出征兵士の記念写真に着目。近代日本の文化をひもとく上で貴重な歴史資料となるだろうと考え、家族写真への旅が始まった。/本書では、天皇の家族写真の変遷や、欧米と日本の違いの他、中心に据えられるのが年長者なのか、父親なのかなどといった地域や時代による家族写真の展開や変容、そして写真自体の在り方について、現在に至るまで幅広く分析している。(略)日本での家族写真の需要は(18)90年代以降で、著者は89年の大日本帝国憲法発布や、長男が家督を継ぐ家族制度を皇室で確立した皇室典範の制定、その翌年の教育勅語の発布を挙げ、それまで地域社会で営まれていた人生儀礼や年中行事が、その場を家庭に移行させた時期と重なると指摘している」。
「献上品」◆福井県坂井市の魚問屋で、徳仁、雅子や皇族に「献上」するために、県特産の冬の味覚「越前ガニ」を釜ゆでする作業が行われ、報道陣に公開される。県主催の恒例行事で、献上は1922年から始まり、戦時中や昭和天皇が死去した89年などを除き続いており、今年で99回目と報道。
【2月13日】
北白川宮能久◆共同通信が「子ども歴史企画『どうぞう! 見て知って』」で「一時は東北の「皇帝」に?/台湾で病死の皇族軍人」とのタイトルで北白川宮能久を取り上げる。「1894(明治27)年に始まった中国・清との日清戦争は、日本が勝ち、翌年の下関条約で終結しました。ところが、条約で清から得た台湾では、日本の支配に反発、戦争が続きました。/平定のため軍をひきいて台湾にわたったのが陸軍近衛師団長の北白川宮能久親王。しかし、そのさなかで病死しました。(略)近衛師団が置かれた、今の東京都千代田区の北の丸公園に、1903年に銅像が建てられました。」
宮中晩さん会◆共同通信が、企画記事「皇室ノート」で「両陛下の『おもてなし』/工夫凝らし宮中晩さん会」とのタイトルを掲げ「国賓が来日した際に催される宮中晩さん会は、最上級のおもてなしの舞台だ。天皇、皇后両陛下が主催され、皇居・宮殿で最も広い大食堂『豊明殿』は皇族や首相ら政府要人、相手国ゆかりの人々が招かれ、華やかな雰囲気に包まれる。両陛下は友好親善を深めるため、食事や音楽などに工夫を凝らして迎える」と報道。
徳仁、雅子◆皇居・御所からオンラインで、長崎県対馬市の介護施設「デイサービスセンターあすか園」に通う高齢者と「交流」。宮内庁によると、視察は9月の敬老の日にちなんだ行事で、離島や中山間地域など実際の訪問が難しい場合は、引き続きオンラインを活用するとしていると報道。
【2月14日】
美智子◆「昭和」、「平成」の時代に詠み、未発表だった466首を収めた歌集「ゆふすげ」の発行部数が10万部を突破したと、版元の岩波書店が発表。
愛子、佳子◆千葉県市川市の宮内庁新浜鴨場を訪れ、駐日外国大使らを接待。愛子は初めて参加したと報道。
「国賓」◆政府が閣議で、ブラジルのルラ大統領を3月24~27日の日程で「国賓」として日本に招待すると決める。林芳正・官房長官が閣議後の記者会見で発表。「国賓」訪日は2019年のトランプ米大統領以来で、政府関係者によると、25日に徳仁、雅子との会見や宮中晩さん会、26日に石破茂首相との会談と夕食会、経済イベントへの参加などが計画されていると報道。
皇居観察会◆宮内庁が、皇居・吹上御苑で4月20日と5月4日に実施する自然観察会の参加者を募集していると報道。
【2月16日】
秋篠宮◆松山市にある愛媛県県民文化会館を訪れ、総裁を務める社会福祉法人「恩賜財団済生会」の総会に出席。あいさつで「地域住民の健康と暮らしを支えるため、使命を果たしていくことを希望する」。
【2月17日】
秋篠宮、紀子◆トルコのクルトゥルムシュ大国民議会議長夫妻と面会、前年12月の訪問時の歓迎に感謝を伝えたというと報道。
悠仁◆筑波大付属高3年の悠仁が、自動車の運転免許を取得したことが、宮内庁関係者への取材で分かる。東京都内で14日に試験を受けて合格し、側近によると、悠仁は4月から始まる筑波大(茨城県つくば市)での大学生活に向け、準備を進めていると報道。
皇族数確保策◆衆参両院の各党派代表者が、皇族数確保策の全体会議で、女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持する案について議論。論点となっている配偶者と子に関し、自民党は女系天皇につながるとの懸念を念頭に「皇族の身分は持たない」との主張を維持。立憲民主党は長所や短所も含めた徹底的な比較検討を求め、平行線をたどったと報道。自民のほかに公明党、日本維新の会、国民民主党が配偶者と子は皇族の身分を持たないとの考えに賛同。共産党は女性天皇の検討を訴える。政府の担当者が、女性皇族と配偶者や子との間に身分差があっても、法の下の平等を規定する憲法14条や、夫婦が同等の権利を有するとした憲法24条には抵触しないと説明。皇族の身分を持たない場合の配偶者と子も、皇宮警察の護衛対象になるとの認識を示す。玄葉光一郎・衆院副議長が会議後の記者会見で「比較検討や法律上の整理は一定程度できたのではないか」。
【2月18日】
徳仁、雅子◆トルコのクルトゥルムシュ大国民議会議長夫妻と皇居・御所で会見。宮内庁によると、会見は約25分で、議長が、日本との外交関係樹立100周年に際し、秋篠宮、紀子が前年12月にトルコを訪問したことについて「友好関係が一層強化された」。徳仁がトルコ側の温かい受け入れに謝意を示したと報道。
「公式実務訪問賓客」◆林芳正・官房長官が記者会見で、イタリアのマッタレッラ大統領を3月3~7日に「公式実務訪問賓客」として迎えると発表。徳仁と会見し、石破茂首相とも会談すると報道。
中東政策◆ルビオ米国務長官が、サウジアラビアの首都リヤドで同国の実権を握るムハンマド皇太子と会談し、パレスチナ自治区ガザの停戦やイスラム組織ハマスに拘束された人質の解放を巡り協議。米国務省が発表。
歴史認識◆林芳正・官房長官が衆院予算委員会で、石破茂首相による戦後80年談話を出すかどうか対応を問われ「現時点で決定していない。これまでの経緯を踏まえ、さまざまな観点から考えたい」。石破内閣の歴史認識に関し「これまでの首相談話を含め、歴代内閣の立場を全体として引き継いでいる」。安倍晋三・元首相の70年談話について「多くの国民と共有できる談話にしたと認識している」。自民党の稲田朋美「歴史認識を二度と外交カードにさせないとの安倍氏の思いを無駄にしないでほしい」。
「大東亜戦争戦捷祝賀大会」◆1942年の当日、東京の日比谷公園で「大東亜戦争戦捷第一次祝賀国民大会」が開催される。直前のシンガポール「陥落」や真珠湾攻撃など開戦以来の「戦果」を祝うもので、東条英機首相や駐日ドイツ大使らが出席。戦況の悪化で1度だけの開催となった。
【2月19日】
皇室典範「改正」◆男系男子に皇位継承を限る皇室典範「改正」を勧告した国連の女性差別撤廃委員会に対し、日本からの任意拠出金の使途対象外とするとした政府措置を巡り、市民団体が国会内で撤回を求める集会を開く。参加者から「ジェンダー平等実現に後ろ向きな姿勢だ」との批判が相次ぎ、出席した外務省の担当者「男女共同参画はわが国の持続的な発展に不可欠だ。撤廃委との協力は継続する」。対抗措置に至った経緯や撤回の見通しは明らかにせず、会場から「撤回せずに、どうやって条約を真摯に履行することを国内外に示すのか」といった疑問が呈されたと報道。
「昭和天皇の敗北」◆共同通信が、「戦後日本、始まりの謎」と題し、河野有理・法政大教授による小宮京著「昭和天皇の敗北」の書評記事を配信。「憲法第1条は天皇を日本国と日本国民統合の『象徴』と定める。そしてそうした地位が『主権の存する日本国民の総意』に基づくことを宣言する。戦後日本の大原則を示したこの条文だが、戦争放棄をうたう憲法9条に比べ、その起草過程が問題にされることは少ないように思われる。/その背景には他ならぬ天皇自身の努力があった。当初は連合国軍総司令部(GHQ)に『押しつけ』られたはずの象徴としての在り方を天皇は素直に受け入れ、やがて主体的に象徴としての振る舞いを模索していく。従来はそう考えられてきた。/なかなか説得的にも思えるこうした説明を、本書は『虚構』の『神話』と断ずる。近年入手可能になった1次史料を博捜し、米国側の史料とも突き合わせていった結果浮かび上がるのは、まず第一に、象徴という在り方に全く納得していない昭和天皇の姿である」。
【2月20日】
秋篠宮、紀子◆東京都中央区の日本橋三越本店を訪れ、日本美術院の再興110回展を記念した「同人たちの出世作といま―無窮をめざして―」を鑑賞。
硫黄島追悼イベント◆太平洋戦争末期の1945年に小笠原諸島・硫黄島(東京都小笠原村)で旧日本軍と米軍の激戦が始まってから80年となったのに合わせ、ワシントンで追悼イベントが開かれる。戦争の記憶を語り継ぐ非営利団体のメンバーらがワシントン記念塔とリンカーン記念堂の間にある第2次大戦記念碑を訪問。「IWOJIMA」と記された碑文の前で献花。トランプ米大統領が布告で、硫黄島で戦った米兵の「勇敢な献身」を忘れないとたたえ「残忍な戦争があったにもかかわらず、日米同盟はインド太平洋地域の平和と繁栄の礎となっている」。
鵜匠◆共同通信が、「子ども歴史企画『どうぞう! 見て知って』」で、「貴族も家康もお気に入り/今は宮内庁の国家公務員」のタイトルで岐阜市の鵜匠を取り上げる、「『鵜飼い』は水鳥のウを使って魚をとる伝統的な漁法。ふねからウをあやつるのが『鵜匠』です。小さな魚は飲みこめても、大きな魚はのどを通らないように、ウの首にゆるくなわを巻き、はき出させて魚をとります。(略)明治期からは皇室が保護し、今は岐阜市の鵜飼いと小瀬鵜飼い(岐阜県関市)の鵜匠は、宮内庁の国家公務員(非常勤)です。頭のえぼしや、こしみのなど、古風な姿の鵜匠が、かがり火に照らされた夜の川で、げん想的な漁を行っています」。
サウジ◆国営サウジ通信が、サウジアラビアの首都リヤドで21日、湾岸協力会議(GCC)の指導者やヨルダンのアブドラ国王、エジプトのシシ大統領ら、アラブ諸国の指導者による非公式の会合が開催されると報じる。サウジのムハンマド皇太子の招待としていると報道。
【2月21日】
秋篠宮、紀子◆東京・元赤坂の明治記念館を訪れ、地域医療に長年貢献した医師を表彰する「赤ひげ大賞」のレセプションに出席し、受賞者と「懇談」。
悠仁◆宮内庁が、悠仁が成年に当たり、3月3日に東京・赤坂御用地の赤坂東邸で初めての記者会見に臨むと明らかに。悠仁は前年9月6日に18歳になり、会見は誕生日前に開くことが慣例だが、高校3年で大学受験を控えていたことから先送りし、宮内庁が実施時期を検討していたと報道。
「春の園遊会」◆宮内庁が、徳仁、雅子「主催」の春の園遊会を4月22日に東京・元赤坂の赤坂御苑で開催すると発表。徳仁、雅子や秋篠宮、紀子らが出席し、各界の「功労者」や自治体関係者らが招かれると報道。
京都御所◆宮内庁京都事務所が、梅の花を描いた京都御所(京都市上京区)の杉戸絵3点を26日から開催する春の特別イベント「宮廷文化の紹介」で初公開すると報道。即位の礼に用いられた装束や高御座、御帳台、葵祭で使われる牛車なども展示するという。
イタリア大統領◆イタリア大統領府が、マッタレッラ大統領が3月8日に広島でノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(被団協)側と面会すると発表。3月3~9日に滞在し、徳仁と会見するほか、石破茂首相とも会談すると報道。
【2月22日】
天皇、皇族◆故三笠宮の妻百合子が前年11月に死去して100日目となり、東京都文京区の豊島岡墓地で「墓所百日祭の儀」が営まれる。喪主で孫の三笠宮「家」の彬子や、秋篠宮、紀子ら皇族が参列。佳子、悠仁、愛子らが続いて拝礼。徳仁、雅子と明仁、美智子は慣例で参列せず、それぞれ使者を送ったと報道。
天皇誕生日一般参賀◆徳仁の65歳の誕生日を祝う一般参賀が23日に皇居で催されると報道。
皇居・東御苑◆宮内庁が、スマートフォンを使って皇室の歴史や知識に関する問題を解きながら、皇居・東御苑を散策するゲーム「皇居を巡る謎解きの旅」を始めると報道。謎解き問題は、クイズ集団「QuizKnock(クイズノック)」と共同で作成し、3月18日から2027年3月31日まで実施し、参加無料という。
中東情勢◆サウジアラビアの首都リヤドで、ヨルダンやエジプト、湾岸協力会議(GCC)の首脳らがパレスチナ自治区ガザの復興計画について協議。中東の衛星テレビ、アルジャジーラなどが伝える。サウジのムハンマド皇太子が非公式の会合を呼びかけ、ヨルダンのアブドラ国王やエジプトのシシ大統領、カタールのタミム首長らが出席。
【2月23日】
徳仁◆65歳の誕生日。これに先立ち、皇居・宮殿で記者会見し、戦後80年の節目が「日本の発展の礎を築いた人々の苦難に深く思いを致し、平和の尊さを心に刻み、思いを新たにする機会になれば」と述べ、「戦争の記憶が薄れようとしている今日、戦争を知らない世代に、悲惨な体験や歴史が伝えられていくことが大切である」との考えも示したと報道。
徳仁、雅子◆徳仁の誕生日に際し、共同通信が「『象徴の責務』継承/広島・沖縄は6月訪問へ」と題したサイド記事を配信。「戦後80年に当たり、天皇陛下は皇后さまと共に国内の戦禍の地を巡り、戦没者を追悼される方向だ。4月の硫黄島に始まり、6月に沖縄と広島、9月は長崎を訪問する見通しで、上皇ご夫妻が戦後50年の『慰霊の旅』でたどった場所と重なる。陛下は誕生日記者会見で、上皇さまの平和への思いを受け継ぎ『象徴としての責務を果たすべく一層努めてまいりたい』と決意を語った」。
天皇誕生日◆徳仁の65歳の誕生日を祝う一般参賀が皇居・宮殿で催される。徳仁が、雅子と愛子、秋篠宮、紀子と佳子と共に長和殿ベランダに立ち、集まった人たちに手を振る。徳仁があいさつで、祝意に感謝した上で「全国各地の皆さん一人一人にとって、穏やかな春が訪れるよう願っています。皆さんの健康と幸せを祈ります」。宮内庁によると、参賀者は計約1万8千人だったと報道。宮殿で祝賀行事が続き、秋篠宮、紀子ら皇族、石破茂首相ら三権の長などから祝賀を受けた後、大食堂「豊明殿」で「宴会の儀」が開かれ、首相や閣僚ら約120人が出席。徳仁、雅子が東京・元赤坂の仙洞御所に向かい、明仁、美智子にあいさつ。夕方、悠仁があいさつのため、御所を訪れる。/石破茂首相が、皇居で開かれた「天皇誕生日祝賀の儀」に出席、妻と共に「宴会の儀」に出席。
【2月24日】
滋賀公文書館企画展◆滋賀県立公文書館が、「明治時代末期―大正時代」の滋賀県内の文化や社会問題を新聞や公文書から読み解く企画展「大正時代の出発と湖国の発展」を開催していると報道。4月24日までで、後に大正天皇となる嘉仁皇太子が滋賀県を訪れた「滋賀巡啓」や、京都市と大津市を結ぶ電車開通の新聞や公文書25点を展示していると報道。
【2月25日】
久子◆東京都内のホテルで開かれた読売新聞グループ本社代表取締役主筆渡辺恒雄の「お別れの会」に参列。
【2月26日】
秋篠宮◆タイのナレスワン大で開かれる名誉学位授与式に出席するため、羽田発の民間機で出発し、タイに到着。「私的訪問」で、27日に式に臨み、畜産学の名誉博士号が贈られると報道。宮内庁によると、秋篠宮はこれまで、タイの大学から水産学や農学などで計11の名誉博士号を授与されているという。
紀子◆東京都千代田区のホテルを訪れ、結核予防関係婦人団体中央講習会の開講式に出席。あいさつで「世界中の誰もが結核を患って苦しむことのない日が来るように、関係者がこれまでの経験を共有し、力を合わせて各地で活動していくことが極めて大事なことでしょう」。紀子が総裁を務める結核予防会などが主催したと報道。
「皇室典範」◆共同通信が、「皇位相続、主張や背景一望」と題し、古川隆久・日本大教授による笠原英彦著「皇室典範」の書評記事を配信。「皇室典範とは皇位継承や皇族の範囲を定めた法律である。皇室典範を知らずして近年話題の女性天皇・女系天皇の問題を考えることはできない。(略)著者の主張は明快だ。(略)日本国憲法第2条に皇位は世襲と規定されているが、一般論として「世襲」は男系女系を問わないので、女系天皇を認めても「違憲」にはならない。だから女系天皇を認めるよう皇室典範を改正する他はない。/評者も著者の提言に賛成だ。というより、天皇制を続けたいなら他に方法はない。これは地球には重力があるのと同じくらいの「真理」である」。
【2月27日】
悠仁◆宮内庁が、悠仁の「成年式」を誕生日の9月6日に執り行うと発表。悠仁は前年9月に成人を迎えたが、高校3年で大学受験を控えていたことから先送りし、宮内庁が時期を調整していたと報道。成年式は1985年11月の秋篠宮以来40年ぶりで、天皇の使者から成年用の冠を受け取る「冠を賜うの儀」に始まり、皇居・宮殿で冠を着ける「加冠の儀」や、天皇、皇后に感謝の言葉を述べる「朝見の儀」などが催され、西村泰彦長官が記者会見で「皇室の重要な儀式である成年式が滞りなく行われるよう準備に万全を期したい」。
【2月28日】
秋篠宮◆「私的」に訪問していたタイから帰国。

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