要約・翻訳:編集部
英国の共和主義運動団体Republicのプレスリリース 2024/1/14
https://www.republic.org.uk/_not_my_king_sentiment_on_rise_across_europe
本日のデンマーク新国王の即位により、デンマークの共和主義運動が再燃している。彼らのスローガンは「ノットマイキング」(Ikke Min Konge)だ。
デンマークの共和主義グループ、リパブリック・ナウ(Republik Nu)のマッズ・ルントストロームMads Rundstrømはガーディアン紙にこう語っている。「今は、私たち国民が一息ついて『ねえ、これが私たちが本当に望んでいることなの?』と問い返す絶好の機会だ。この国がどのような方向に進むことを我々が望んでいるのかを考えるチャンスだ。新国王の宣言がスポットライトを当てる機会になった。英国で 『ノットマイキング』の呼び声が起こったようにね」。
デンマークの王制は高い支持率を維持しているが、共和主義者たちは、支持率が急速に低下している他国の王制の状況に続きたいと考えている。
ノルウェーの世論調査では最近、王政支持率が80%から66%に低下し、オランダの王政支持率は少なくとも30ポイント低下して50%、英国の調査会社サヴァンタの最近の世論調査では英国の王政支持率は48%に低下している。スペインではすでに共和制支持者が多数を占めている。
ヨーロッパの主要な君主制国家の共和制運動は、2010年にストックホルムで発足したヨーロッパ共和制運動同盟(AERM)に加盟している。英国の共和主義団体リパブリックのCEOであり、AERMの現議長であるグラハム・スミスは本日、以下のように述べた。
デンマークの新国王は、コペンハーゲンの群衆の歓声を今のうちに楽しんでおくとよい。というのも、他の国での経験が何らかの指針となるなら、デンマークの王政に対する支持率は低下するだろうからだ。
人々は、王政の不条理さ、王政の腐敗、王政に関わる歴史的・社会的正義の問題にますます意識的になっている。ここ英国でも、ヨーロッパでも、英連邦でもそうだ。
月曜日に発表されたサヴァンタの世論調査は英国王室へのボディーブローだ。人々は、警察がアンドリュー王子を捜査すること、そしてチャールズ国王がそのスキャンダルについて発言することを望んでいるのだ。にもかかわらず王室は説明責任を果たさず、正直にふるまうことをせず、なんでもオープンにしようとはしないため、このようなスキャンダルは支持率を下げ続けるだろう。デンマークでは新国王は比較的スキャンダルに無傷だが、王室は公金乱用の罪を犯している。
オランダ王室は、自分たちには法律は適用されないと考えているようだが、スペイン国王は、父親が不名誉な辞職をして国外に逃亡したためにその地位をかろうじて保っているに過ぎない。
やがて君主制のないヨーロッパが誕生するだろう。英国はその先駆けとなる。今や英国は、共和制になるかどうかではなく、いつ共和制になるかが問われる段階に入っている。