9月3日の朝日新聞が「将来の葬儀、規模縮小へ 上皇さま意向受け 宮内庁検討」と題する記事を掲載した。明仁が葬儀(だけでなく葬儀に関連する一連の儀式)を、「国民生活への影響を少なくしたい」という理由で、簡素化したい(する)という意向を示したという記事である。
この記事の中にもあるように明仁は、「退位以前から自身の葬儀については簡素化したい方針を示していた。宮内庁は13年に葬儀の方針を公表。陵を昭和天皇陵より小さくし、土葬ではなく火葬とすることなどを公表し」ていたもので、それ以上の新しい中身はない。皇室典範の改正で、自分の意向が無視されたので、葬儀についても無視されないように念を押したのかもしれない。自分の先が長くないことも明白なのでこのタイミングになったのだろう。
しかし、「簡素化」と言っても、例えば葬儀では、「一般の告別式にあたる『葬場殿の儀』を皇居・宮殿で行い、参列者を数千人削減する」という。「数千人削減」とは、庶民感覚ではとても理解できないレベルの話だ。裕仁の時は1万人(!)が参列したという。それ自体が大問題で、この9月9日に行われたノルウェーのハーラル5世の葬儀は、オスロ大聖堂で行われ、参列者は約1000人と言われている。天皇の葬儀はそもそも無駄に巨大化した儀式であるのだ。
また、埋葬は場所も費用も必要になるので、火葬にするという。確かに裕仁の時には、以下のようであった。
「昭和天皇のご遺体はまず、「新年祝賀の儀」なども行われる皇居の正殿「松の間」に設けられた「殯宮(ひんきゅう)」に安置された。1月17日、武蔵野陵では報道陣を締め出す厳戒態勢の中で「陵所地鎮祭の儀」が行われ、造営工事がスタート。わずか1カ月後の2月24日の「大喪の礼」に間に合うというスピード工事で、葬儀と陵の造営でかかった費用は計100億円だった」(「週刊朝日」2013年11月29日号)。
火葬にすれば「陵の造営」は埋葬よりも小さくてすむ、というのが明仁の言い分だが、それでも宮内庁の示す案では、裕仁陵の8割程度だという(美智子は自分の陵は「半分くらいにしたい」と言っているとの最近の報道(「文春オンライン」2026年11月04日)もあるが)。
いっそのこと、第124代であった明仁までの天皇124人(内9人は実在していないので実際は115人)をこの際一括してまとめ、「合葬墓(陵?)」を作ったらどうか。そこに明仁も一緒に入る。そうすれば、今回は出費がかさむかも知れないが、今後は「陵の造営」はまったく不要となる。「万世一系」にはそうした「合葬陵」(先祖代々の墓!)がむしろ相応しいとも言える。
また、火葬のための施設(火葬炉)は、明仁のみのために作られて、使用後はすぐに解体される、一回限りのものになるという。この新たに発生する火葬炉建設&解体の費用は、数億から数十億円になるかもしれない。
この火葬炉の「簡素化」には以下のような具体例が、他ならぬ明仁の身近にある。
「6月6日に逝去された三笠宮寛仁親王は、本葬にあたる『斂葬の儀』の後、荼毘にふされた。天皇皇后両陛下以外の皇族方には、皇族専用墓地である『豊島岡墓地』という施設があるから、私はてっきりここに、皇族専用の火葬場というものがあるのだろう、そう思い込んでいたのだが違った!
東京に住んだことのある人なら一度は行ったことがあるかもしれない新宿区の『落合斎場』だ!
(略)
この落合斎場では、高松宮宣仁親王や高円宮憲仁親王も、そしてこのたびの三笠宮寛仁親王も、“特別殯館”という炉で荼毘にふされたという」(「週刊ポスト」2012年07月05日)
明仁が、この火葬場を利用して、合葬陵に入る--そうすれば、「国民の理解が得られる葬儀の『簡素化』」となるかもしれない。
(九尾猫)
*ちなみに、落合斎場の特別殯館は、この記事では、「料金さえ払えば、誰でも普通に利用できるのだった! そのお値段、17万7千円!」とある。現在時点(2026年11月)では、代金は「16万円(大人)」となっている。庶民にとっては、すこぶる贅沢なものである。)
