2月11日、今年も反「紀元節」デモが行われた。この日は「祝日法」で「建国記念の日」と定められ、天皇制の観念的なよりどころとなる天皇神話に基づく「建国記念日」である。だからこの日は毎年、天皇(教)を信奉する人たちによる式典やその前には大々的なパレードが催される。式典は原宿駅前にある明治神宮で行われ、その会場を目指してパレードが行われた。
デモは「このような天皇神話に基づく建国記念日はいらない」と声を上げるために準備された。デモ参加者が集まる小さな神宮通公園は、右派が行うパレードや式典会場のある原宿と隣の駅渋谷の間に位置する。そのため、警察はピリピリしていた。公園近くはこのデモを妨害するために集まった数人の右翼と大量の警察に囲まれ、デモ参加者は公園に入るまでにもエネルギーを要したことと思う。それでも80名の参加者が集まった。
デモ出発前には主催者発言、「3・1朝鮮独立運動106周年集会」実行委員会、「もうやめよう!『植樹祭』埼玉の会」、「ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会」共同代表の清水早子さんからアピールを受け、元気に渋谷一周デモに出発。デモを歩き始めると妨害目的の右翼の数は増え、デモの傍からがなり立てたりデモに突入しようとしたりしながら、解散地点までまとわりついてきた。解散地では大軍拡に反対する仲間らからアピールを受けて行動は無事終了した。
「天皇誕生日奉祝」に反対する2.22集会は、文京区民センターで開催された。強制動員真相究明ネットワークなどで研究と活動を続ける竹内康人さんを講師に迎えて講演集会。竹内さんの話は具体的でわかりやすく、非常に興味深いものだった。参加者は60名。講演は竹内さんによって「朝鮮人強制労働・「昭和100年」を問う——天皇制の侵略・植民地責任」にまとめられ、本サイトに掲載されている。ぜひ一読を。また、講演の前後には竹内さんの歌も入り、会場は盛り上った。
この日も右翼は会場前で騒ぎ立て、警察官が会場を囲み、集会途中くらいまでは騒然としていた。天皇制に反対する行動はいつもこのような事態になる、これ自体も天皇制の大きな問題であると痛感。(大子)