やじうま日誌 2024年11月

【11月1日】
秋篠宮、紀子◆東京・池袋のサンシャインシティで、第63回農林水産祭「実りのフェスティバル」を視察。/12月3〜8日の日程で、トルコを「公式訪問」することが閣議で了解される。当年は日本との外交関係樹立100周年に当たり、滞在中、記念式典に出席するほか、エルドアン大統領との面会などが予定されていると報道。
佳子◆川崎市の「カルッツかわさき」で開かれた全国都市緑化祭の記念式典に出席。あいさつで「花と緑は、地球温暖化の緩和、防災に大切な役割を果たしています。皆さまが慈しみ、守り育てていることは誠に意義深い」。隣接する公園で桜を植樹。生田緑地ばら苑を訪れ、担当者によると、美智子にちなんだ「プリンセス・ミチコ」に親しみを感じている様子だったというと報道。「川崎市藤子・F・不二雄ミュージアム」で、漫画「ドラえもん」の原画などを鑑賞。
皇室典範◆岩屋毅外相が記者会見で、国連の女性差別撤廃委員会による、男系男子に皇位継承を限る皇室典範の「改正」勧告に遺憾の意を表明。「皇位につく資格は基本的人権には含まれず、女子差別撤廃条約の女子に対する差別には該当しない。大変遺憾だ」。「皇位継承の在り方は国家の基本に関わる事項だ」。
侍従◆在マレーシア日本大使館参事官の細見昌史を侍従に起用する宮内庁人事が公表される。
【11月2日】
「秋の褒章」◆政府が2024年秋の褒章受章者を発表。受章者は786人(うち女性157人)と26団体で、「紫綬褒章」にパリ夏季五輪・パラリンピックの金メダリスト54人が選ばれ、陸上女子やり投げの北口榛花や体操男子3冠の岡慎之助らのほか、将棋棋士の渡辺明も受章したと報道。
【11月3日】
徳仁◆「文化勲章」の「親授式」が皇居・宮殿「松の間」で催され、漫画のちばてつやら7人に勲章を手渡す。
「文化勲章親授式」◆石破茂首相が、皇居で行われた「文化勲章親授式」に出席。
「秋の叙勲」◆政府が2024年秋の叙勲受章者を発表。「旭日大綬章」は古賀伸明・元連合会長と小沢鋭仁・元環境相に授与するほか、舞踊歴70年を超える世界的バレリーナ森下洋子に「旭日重光章」、ソフトボール女子日本代表の元監督宇津木妙子に「旭日小綬章」を贈ると報道。
「外国人叙勲」◆政府が2024年秋の叙勲受章者を発表。別枠の「外国人叙勲」で、英国統治下の香港総督を最後に務めたクリストファー・パッテン元オックスフォード大総長や、ポール・ナカソネ元米サイバー軍司令官らに「旭日大綬章」が贈られると報道。
元香港総督◆「秋の叙勲」の「外国人叙勲」で、共同通信が「旭日大綬章」が贈られたクリストファー・パッテン元オックスフォード大総長の「喜びの表情」を配信。「『国際的秩序の維持が私たちに幸福と繁栄をもたらしてきた』。英統治下の香港で最後の総督を務め、民主主義の基盤を築いてきた経験から、国際的な合意に背いて香港の民主派弾圧を続ける中国に懸念を抱く。/世界の優れた芸術家に贈られる高松宮殿下記念世界文化賞の国際顧問を2009年から務め、今年6月に天皇、皇后両陛下がオックスフォード大を訪問された際は同大総長として案内した。旭日大綬章の知らせに『とても光栄。日本は素晴らしい文化を持つ世界で最も魅力的な国の一つで、私の人生にとって非常に大切だ』と喜んだ」。
古事記◆711年の当日、元明天皇が太安万侶に「詔勅」を下し、日本最古の史書「古事記」の編さんを命じたと報道。全3巻で「序」によると、稗田阿礼が記憶した内容を太安万侶が筆記したもので、神々の国づくりから推古天皇に至る歴代の出来事を記し、翌年に「献上」したという。
【11月5日】
天皇、皇族◆徳仁、雅子が、文化勲章受章者と文化功労者らを皇居・宮殿に招き「懇談」。愛子や、秋篠宮、紀子と佳子も同席。小食堂「連翠」で催され、新型コロナウイルス禍の影響で控えていた軽食や飲み物の提供が5年ぶりに再開される。
徳仁◆日本の武藤顕・駐ロシア大使が、モスクワのクレムリンでロシアのプーチン大統領に信任状を手渡した際、徳仁の「お言葉」を伝達していたことが分かる。在ロシア日本大使館が共同通信の取材に答える。日本大使館は「やりとりの内容は明らかにできない」としていると報道。日本大使館が「ウクライナ侵攻で日ロ関係は厳しい状況にあるが、両国間には懸案事項もあり、ウクライナ問題での原則的立場を維持しながら日本側の考え方を伝え、ロシアに関与していく」とのコメントを発表。
サウジ皇太子◆石破茂首相が官邸、サウジアラビアのムハンマド皇太子と電話会談し、イスラエルが攻撃を続けるパレスチナ自治区ガザなど中東情勢の安定に向け、緊密に連携する方針で一致したと報道。
帝国国策遂行要領◆1941年の当日、対米交渉の方針を定めた「帝国国策遂行要領」が御前会議で決定される。対米開戦を同年12月初頭とし、交渉が成功すれば「武力発動」は中止と決めたが、米国がその後、非妥協的な対日要求「ハル・ノート」を提示し、日本は開戦を決定したと報道。
イングランド王◆1605年の当日、カトリック信者らがイングランド王ジェームズ1世の暗殺を図ったが未遂に終わる。王が出席する国会初日に議会を爆破する計画だった。犯人の名にちなみ「ガイ・フォークスの日」として国の無事を祝う記念日となったと報道。
【11月6日】
徳仁◆「秋の叙勲」のうち、「大綬章」の親授式が皇居・宮殿「松の間」で催され、旭日大綬章の古賀伸明・元連合会長と小沢鋭仁・元環境相に勲章を手渡す。
「お言葉」◆林芳正・官房長官が記者会見で、武藤顕・駐ロシア大使らへの演説で「互恵的協力の論理に従い、対立を求めることはない」と表明したロシアのプーチン大統領を批判。「現在の事態は全てロシアによるウクライナ侵略に起因している。責任を転嫁しようとする発言は受け入れられない」。プーチン大統領は5日、新任大使から信任状を受け取る奉呈式を首都モスクワで開催し、日本を含む「非友好国」と認定する国々の大使に対して演説したもので、林官房長官は、武藤大使が信任状を手渡した際、徳仁の「お言葉」を伝達したと説明したが、内容は明らかにできないと述べる。
「秋の叙勲」◆石破茂首相が、皇居で行われた「大綬章親授式」に出席。午後、皇居で「重光章伝達式」に出席。
【11月7日】
秋篠宮、紀子◆東京都千代田区の出光美術館を訪れ、日本とトルコの外交関係樹立100周年を記念した「トプカプ宮殿博物館・出光美術館所蔵 名宝の競演」展を鑑賞。12月3〜8日の日程でトルコを「公式訪問」する予定で、外交関係樹立100周年の記念式典などに出席すると報道。
秋篠宮◆東京都千代田区のイイノホールを訪れ、林業の持続的な発展などに貢献した個人・団体の表彰式に出席。「日頃からそれぞれの地域において林業の再生や森づくりに力を尽くしておられる皆さまに敬意を表する」とあいさつ。式典は総裁を務める大日本山林会が主催したと報道。
彬子◆故寛仁の長女彬子が、英国とフランスを「非公式」に訪問するため、羽田空港から民間機で出発。英国では、セインズベリー日本芸術研究所の創立25周年を記念した国際会議に出席し、オックスフォード大で日英の文化交流に関する講演をするほか、日本ラグビー協会の名誉総裁を務めているとして、フランスでラグビー日本代表とフランス代表の試合を観戦すると報道。
サウジ皇太子◆サウジアラビアの実権を握るムハンマド皇太子が、米大統領選で勝利したトランプ前大統領と電話会談し、祝意を伝える。国営サウジ通信が報じる。
【11月8日】
百合子◆宮内庁が、東京都中央区の聖路加国際病院に入院している故三笠宮の妻百合子の容体が悪化したと明らかに。
彬子◆宮内庁によると、故三笠宮の妻百合子の容体悪化を受け、孫で故寛仁の長女彬子が訪問先の英国から予定を切り上げて9日に帰国すると報道。
久子◆宮内庁が、故高円宮の妻久子が29日〜12月5日の日程で、ポーランドを「非公式」に訪問すると発表。クラクフ市にある日本美術技術博物館の開館30周年記念式典に出席すると報道。
皇居・乾通り◆宮内庁が、秋の皇居・乾通りの一般公開を30日から12月8日までの9日間実施すると発表。
対幕府圧力◆1854年の当日、ロシア使節プチャーチンが軍艦ディアナ号で大坂に来航し、天保山沖に停泊。プチャーチンは前年から、開国を求めて長崎や箱館に入港していたが、大坂は天皇が住む京都に近いため、幕府に脅威を与えて交渉を進める意図があったと報道。
【11月9日】
百合子、彬子、久子、天皇、皇族◆故三笠宮の妻百合子の容体が悪化したことを案じたとして、孫で故寛仁の長女彬子が訪問先の英国から急きょ帰国。羽田空港に到着後、入院している聖路加国際病院(東京都中央区)に直行し、百合子を見舞う。百合子は夫の三笠宮が2016年に死去した後、宮家当主になったが、彬子は高齢の百合子に代わり、宮家の行事で当主代理を務めてきたと報道。故高円宮の妻久子や親族らが病院を訪れる。徳仁、雅子も心配しているというと報道。宮内庁が、久子が9〜11日の奈良県と京都府への訪問を取りやめたと発表。
徳仁、雅子◆第43回全国豊かな海づくり大会の式典出席などのため、羽田発の特別機で大分県を訪問。マコガレイやクルマエビなどを生産する国東市の県種苗生産施設を視察。1泊2日の日程で、10日は大分市の県立総合文化センターで海づくり大会の式典に出席し、別府市の別府港で稚魚の放流行事に参加した後、夜に帰京する予定と報道。
百合子◆宮内庁が、故三笠宮の妻百合子の容体に大きな変化はなく、静かに過ごしていると明らかに。
【11月10日】
徳仁、雅子◆大分市の県立総合文化センターを訪れ、第43回全国豊かな海づくり大会の式典に出席。徳仁があいさつで「人々の海や水産業への関心と理解がより深まり、豊かな海づくりの輪が大きく広がっていくことを願う」。「地球温暖化や海洋プラスチックごみの問題など国際的な課題も生じている」。別府市の別府港で歓迎行事に参加。徳仁、雅子がマコガレイとマダイの稚魚を放流。夜、特別機で帰京。
百合子、彬子、瑶子、久子、承子◆宮内庁が、聖路加国際病院(東京都中央区)に入院中の故三笠宮の妻百合子について「容体に大きな変化はなく、静かにされている」と明らかに。孫で故寛仁の長女彬子と次女瑶子、故高円宮の妻久子や長女承子のほか、親族が病院を訪れる。
大正天皇◆1915年の当日、大正天皇即位の礼が京都御所で行われる。天皇の即位の礼や大嘗祭の儀式を定める「登極令」が09年に公布され、これに従ったと報道。
【11月11日】
百合子、彬子、信子、久子◆宮内庁の黒田武一郎次長が定例記者会見で、容体が悪化している故三笠宮の妻百合子について「意識は低下した状態である」。「心臓と腎臓などの機能低下が進みつつある」。孫で故寛仁の長女彬子のほか、故高円宮の妻久子や親族が病院を訪れる。宮内庁が、故寛仁の妻信子が11〜12日に予定していた京都府への訪問を取りやめたと発表。
特別国会◆衆院の本会議で、議長に自民党の額賀福志郎を再選。副議長に立憲民主党の玄葉光一郎が選ばれる。特別国会の会期について、11日から14日までの4日間と議決。14日に徳仁を参院本会議場に迎えて開会式を行うと報道。
松代大本営◆太平洋戦争末期に皇居や政府機関の移転先として建設が進められた長野市の地下壕「松代大本営」が、1944年11月11日午前11時11分とされる工事開始から80年となり、市民団体が朝鮮人労働者の犠牲者追悼式を開く。
サウジ皇太子◆パレスチナ自治区ガザやレバノン情勢を協議するためのアラブ・イスラム諸国臨時首脳会議がサウジアラビアの首都リヤドで開かれ、サウジの実権を握るムハンマド皇太子がガザでの戦闘をパレスチナ人に対する「虐殺」と述べ、イスラエルを非難。「パレスチナとレバノンの同胞への罪深い攻撃が続いている」とレバノン侵攻も含めてイスラエルを批判。/サウジアラビア軍のルウィーリ参謀総長が、訪問先のイランの首都テヘランでイラン軍のバゲリ参謀総長と会談し、防衛分野の協力促進を確認。国営イラン通信が伝える。国営サウジ通信によると、サウジの実権を握るムハンマド皇太子とイランのペゼシュキアン大統領が電話会談し、2国間関係の強化を確認。
内奏、首相任命式、閣僚認証式◆石破茂首相が、皇居で「内奏」、首相任命式、閣僚認証式に出席。
第2次石破内閣◆第2次石破内閣が、皇居・宮殿での首相任命式と閣僚認証式を経て発足。
明治神宮、靖国神社◆東京都渋谷区の明治神宮で、鳥居の柱に漢字が彫られたような痕跡が見つかったことが、捜査関係者への取材で分かる。警視庁代々木署が器物損壊容疑で捜査していると報道。警視庁麹町署によると、東京都千代田区の靖国神社で、石塀に漢字で「死」と落書きされているのが2カ所見つかる。
【11月12日】
国スポ◆国民スポーツ大会(旧国民体育大会)の改革に向けた議論を進める日本スポーツ協会が、東京都内で加盟団体説明会を開き、出席した競技団体と各都道府県スポーツ協会からは論点の一つとなっている都道府県対抗方式の維持を求める意見が相次いだとして、日本スポ協の遠藤利明会長「さまざまなご意見を踏まえ、トータルとして改革案をまとめたい」。
戦死者追悼◆米祝日「退役軍人の日」に、バイデン大統領とハリス副大統領が首都ワシントン近郊のアーリントン国立墓地で戦没者を追悼し、献花。バイデン大統領が演説で「軍最高司令官としてここに来るのは最後になる。国民を守ることは人生で最高の名誉だった」。
【11月13日】
久子◆宮内庁が、故高円宮の妻久子が日米交流親善弓道大会の開会式出席などのために14日から予定していた米国訪問を取りやめると発表。入院中の故三笠宮の妻百合子の容体悪化を考慮したと報道。
「就任の記帳」◆石破茂首相が、東京・三番町の宮内庁分庁舎で故寛仁の妻信子への「就任の記帳」。東京・元赤坂の赤坂御用地にある仙洞御所の秋篠宮邸、三笠宮東邸、三笠宮邸、高円宮邸で「就任の記帳」。東京・東の常陸宮邸で「就任の記帳」。
「内奏」、副大臣認証式◆石破茂首相が皇居で「内奏」、副大臣認証式に出席。
【11月14日】
徳仁◆衆院選を受け、参院本会議場で開かれた第215特別国会に出席。
秋篠宮◆東京都港区で催された農事功績者表彰式に出席。あいさつで「気候変動、資材価格の高騰など近年の農業を取り巻く環境は困難かつ複雑になっている。それらのことに考慮した農業生産に取り組んでいくことが求められている」。総裁を務める公益社団法人「大日本農会」の主催と報道。
百合子◆宮内庁の西村泰彦長官が定例記者会見で、容体が悪化している故三笠宮の妻百合子の状況について、意識低下や、心臓や腎臓などの機能低下が続いていると明らかに。「主治医が注意深く見守っている。われわれとしても静かにお見守りする」。
特別国会◆特別国会が、参院本会議場で徳仁を迎えて開会式を行い、閉幕。
【11月15日】
天皇、皇族◆宮内庁が、故三笠宮の妻百合子が死去したことを受け、徳仁が5日間、喪に服すと発表。故寛仁の妻信子や故高円宮の妻久子ら、百合子の息子の妻や孫に当たる皇族は30日間で、雅子と愛子、明仁、美智子、秋篠宮「一家」、常陸宮夫妻は5日間となると報道。
徳仁、雅子、愛子、秋篠宮、紀子◆宮内庁が、徳仁、雅子が、故三笠宮の妻百合子が死去しことに心を痛めていると明らかにしたと報道。「両陛下は『百合子さまに長年にわたって温かく見守っていただき、日頃から良くしていただいたことに深く感謝し、心から哀悼の意を表している』という。長女愛子さまも同様の気持ちとしている。/秋篠宮ご夫妻らは大変寂しい思いでいるという」。
徳仁、雅子◆三笠宮邸を弔問。
明仁、美智子◆宮内庁が、明仁、美智子が、故三笠宮の妻百合子の死去に「深い悲しみ」をにじませたと明らかにした。大変寂しく思っているという。百合子さまは一世代上の皇族の中で一番若く、ご夫妻は「何かとお頼りになり、敬愛と親しみをもって接していた」としている。
百合子◆老衰のため入院先の東京都中央区の聖路加国際病院で死去。101歳だった。宮内庁が発表。昭和天皇の末弟故三笠宮の妻で、明仁の叔母に当たり、現在の皇室最高齢だった。本葬「斂葬の儀」は26日に東京都文京区の豊島岡墓地で執り行うと決まる。徳仁、雅子と愛子、明仁、美智子、秋篠宮「一家」が宮邸へ弔問に訪れる。16日から宮邸で一般からの弔問記帳を受け付けると報道。
百合子死去◆石破茂首相が、故三笠宮の妻百合子死去を受け「ご訃報に接し、悲しみの念を禁じ得ません。国民と共に謹んで心から哀悼の意を表します」とする謹話を発表。/額賀福志郎・衆院議長と関口昌一・参院議長が、故三笠宮の妻百合子の死去を受け、それぞれ哀悼の意を表す謹話を発表。額賀議長「長きにわたり、母子の保健と福祉の向上に力を注いでこられました。誠に痛惜の極みであります」。関口議長「温厚なお人柄を敬慕しておりました。深い悲しみを覚えております」。/最高裁の今崎幸彦長官が、故三笠宮の妻百合子の死去に「悲しみの念を禁じ得ません。謹んで哀悼の意を表します」との謹話を発表。「長年にわたり母子保健や社会福祉のために力を注いでこられた」。/政界から追悼の声が相次いだと報道。公明党の斉藤鉄夫代表が謹話で「皇室を長年にわたり支えられたお姿を国民はご敬愛申し上げていた。ご逝去は国民全体の悲しみだ」。立憲民主党の野田佳彦代表が記者会見で、百合子が長く子どもや女性の保健福祉に尽くしたなどとして「生前のご功績をしのび、心より哀悼の意を表します」。国民民主党の榛葉賀津也・幹事長が会見で「今日まで宮家を支えて来られたご尽力に、心から感謝と敬意を申し上げたい」。/宮内庁の諸橋省明・宮務主管と永井良三・皇室医務主管が記者会見し、故三笠宮の妻百合子の最期について「穏やかだった。特に苦しみはなかった」。/宮内庁が、故三笠宮の妻百合子の本葬に当たる「斂葬の儀」を26日に東京都文京区の豊島岡墓地で執り行うと発表。/宮内庁が、故三笠宮の妻百合子のため、16日から当分の間、東京・元赤坂の赤坂御用地にある三笠宮邸内仮設テントで一般向けの弔問記帳を受け付けると発表。/共同通信が、社会面用に配信したリード記事で「皇室最高齢だった三笠宮妃百合子さまは15日朝、静かな最期を迎えられた。大正に生まれ、昭和、平成、令和と四つの時代を歩んだ。戦争を経験し、皇室での日々は夫の三笠宮を支え、人々の幸せを願い続けた。息子3人に先立たれたが、晩年は孫やひ孫の成長に目を細めた。『どうぞ安らかに』。101歳の長寿となった生涯に、国民からは追悼とともに感謝の気持ちが寄せられた」。/共同通信が、故三笠宮の妻百合子は旧「華族」の出身で、「大正」生まれの最後の皇族だったと書き出す「横顔」記事を配信。「18歳で結婚して皇室に入り、三笠宮との間に5人の子どもに恵まれた。/父は貴族院議員だった高木正得子爵。母方の祖父入江為守は、昭和天皇の皇太子時代に東宮侍従長、大正天皇没後に皇太后となった貞明皇后の側近トップを務めた。叔父の入江相政は昭和天皇即位後の侍従長となるなど、皇室と深い関わりがあった」。/故三笠宮の妻百合子の死去を受け、2026年に米国、カナダ、メキシコで共催されるサッカーのワールドカップ(W杯)北中米3カ国大会で、ジャカルタで行われたアジア最終予選のC組第5戦でインドネシアと対戦した日本の選手たちが、喪章のアームバンドを巻いてプレー。かつて日本サッカー協会の名誉総裁を務め、2002年に急死した高円宮憲仁は百合子の三男と報道。
皇族数確保◆故三笠宮の妻百合子が死去し、皇室の構成は16人に減少したと報道。「うち女性皇族は11人、男性皇族は5人で皇室の現状は危機的だ。政府が2022年に有識者会議報告書を提出したのを受け、与野党が協議。ただ隔たりは埋まらず、衆参両院議長が今年9月、岸田文雄首相(当時)に議論の状況を中間報告しただけ。国会論議は進まないままだ」。
競馬・天皇賞◆日本中央競馬会(JRA)が、翌年の大阪杯、天皇賞・春、宝塚記念、天皇賞・秋の1着賞金を3億円に引き上げるなどと発表。
【11月16日】
天皇、皇族◆故三笠宮の妻百合子の納棺に当たる儀式「御舟入」が、孫で故寛仁の長女彬子ら親族が参列して東京・元赤坂の赤坂御用地にある三笠宮邸で営まれる。妹の瑶子、故高円宮の妻久子と長女承子らも出席。徳仁、雅子は慣例で参列せず、先立って宮邸を弔問。引き続き、最後の別れをする「拝訣」があり、愛子、秋篠宮、紀子と佳子、悠仁らが加わる。明仁、美智子はこれと別に弔問に訪れる。
弔問記帳◆101歳で死去した故三笠宮の妻百合子を悼む一般向けの弔問記帳が、東京・元赤坂の赤坂御用地にある三笠宮邸で始まったと報道。
【11月18日】
高松宮記念世界文化賞◆第35回高松宮殿下記念世界文化賞(日本美術協会主催)に決まった建築家の坂茂らが東京都内で記者会見。建築部門で選ばれた坂「小澤征爾さんや三宅一生さんら尊敬するアーティストたちが過去に受賞した賞を頂くのはこれ以上ない名誉だ」。
【11月19日】
高松宮記念世界文化賞◆第35回高松宮殿下記念世界文化賞(日本美術協会主催)の授賞式が東京都港区のオークラ東京で行われ、建築部門の建築家坂茂ら5人にメダルと賞金各1500万円が贈られる。
【11月20日】
徳仁、雅子◆皇居・宮殿の小食堂「連翠」で、第35回「高松宮殿下記念世界文化賞」の受賞者と「懇談」。各国推薦委員会委員長が同席し、ヒラリー・クリントン元米国務長官や、徳仁、雅子が6月の英国訪問時に面会した英オックスフォード大のクリストファー・パッテン前名誉総長らが招かれたと報道。
佐渡金山追悼式◆新潟県と同県佐渡市が、世界文化遺産「佐渡島の金山」の登録時に政府が開催を表明していた労働者の追悼式を24日に初めて同市で開くと正式に発表。県と市、民間団体で構成する実行委員会が主催し、知事や市長が参列する予定で、金山の世界遺産登録を巡っては、韓国政府が戦時中に朝鮮人の強制労働があったと主張し、日本政府が朝鮮半島出身者を含む労働者の追悼行事を毎年開くと表明したため、韓国側が登録に同意したと報道。
国スポ◆日本スポーツ協会が、国民スポーツ大会(旧国民体育大会)の将来像を議論する有識者会議の第2回会合を東京都内で開き、論点の一つとなっていた都道府県対抗方式を維持する方向でおおむね一致し、トップ選手の参加を促すことや、毎年の開催を続けることについても多くの賛同意見があったと報道。
士官学校事件◆1934年の当日、皇道派の青年将校と陸軍士官学校の生徒がクーデターを計画した容疑で逮捕される。十一月事件とも呼ばれ、軍法会議は不起訴としたが、将校らは獄中で統制派の陰謀と主張して両派の対立が激化し、二・二六事件の導火線になったと報道。
【11月21日】
明仁、美智子◆10月に右大腿骨を骨折した美智子のリハビリが順調に進んでいると、側近が明らかに。当初は車いすで生活していたが「先週ごろから、つえを使って歩いている」といい、側近によると、廊下や階段で歩行訓練し、明仁と一緒に御所の周りを歩くこともあると報道。
百合子「斂葬の儀」◆宮内庁が、26日に営まれる故三笠宮の妻百合子の本葬「斂葬の儀」に合わせ、葬場の豊島岡墓地(東京都文京区)で一般からの拝礼を午前と午後の2回受け付けると発表。このほか、29日は豊島岡墓地で、百合子の墓前での拝礼を受け付けると報道。
靖国神社◆東京都千代田区の靖国神社で8月に石柱への落書きが見つかった事件で、警視庁が、器物損壊と礼拝所不敬の疑いで、中国籍の10代少年の逮捕状を取ったことが、捜査関係者への取材で分かる。少年は既に香港に出国したというと報道。
【11月22日】
久子◆宮内庁が、故高円宮の妻久子が29日〜12月5日の日程で予定していたポーランド訪問を取りやめると発表。故三笠宮の妻百合子が死去し、喪に服しているためで、日本美術技術博物館の開館30周年記念式典に出席する予定だったと報道。
百合子葬儀◆宮内庁が、故三笠宮の妻百合子の葬儀にかかる費用が3億2500万円になる見込みと発表。うち3億1900万円は2024年度の国の予備費から支出することが閣議で決まる。残りは24年度の宮内庁の予算を充てるが、主な費用は、本葬「斂葬の儀」の幄舎の設置など「葬場関係費」が2億100万円、参道の補修を含む「墓所関係費」が7400万円という。葬儀は三笠宮「家」の「私的行事」として神道形式で営まれるが、国家的な弔意の対象になるとし、国費で支出されることが15日の閣議で了解されていたと報道。/宮内庁が、故三笠宮の妻百合子のため、東京・元赤坂の赤坂御用地にある三笠宮邸内仮設テントで受け付けていた一般向けの弔問記帳を25日午後4時で終了すると発表。記帳は16日から始まり、宮内庁によると、21日までに約4500人が訪れたと報道。
「帰国の記帳」◆石破茂首相が、皇居で「帰国の記帳」。
「弔問の記帳」◆石破茂首相が、東京・元赤坂の赤坂御用地にある三笠宮邸で故三笠宮の妻百合子の「弔問の記帳」。
自民人事◆自民党が総務会で、北朝鮮による拉致問題対策本部長に衛藤晟一・元沖縄北方担当相を充てる人事などを了承。「安定的な皇位継承の確保に関する懇談会長」は麻生太郎と報道。
佐渡金山追悼式◆外務省が、7月に世界文化遺産登録が決まった「佐渡島の金山」を巡り、24日に新潟県佐渡市で初めて開催される労働者の追悼式に、生稲晃子・外務政務官が参列すると発表。韓国の聯合ニュースが、生稲政務官が2022年8月に靖国神社に参拝した点を挙げ「(朝鮮半島出身労働者の)遺族らを侮辱する不適切な」人選だとの見方を伝える。
月岡古墳◆ヤマト王権と北部九州の関係性を考える上で重要な意味を持つ月岡古墳(5世紀中ごろ、福岡県うきは市)から出土した多数の甲冑の一部が、奈良県立橿原考古学研究所付属博物館(同県橿原市)の収蔵品の中で新たに確認されたことが分かる。月岡古墳は全長95メートルの前方後円墳で、江戸時代の1805(文化2)年に発掘され、博物館の吉村和昭・学芸課長によると、ヤマト王権下で製造されたとみられる多くの甲冑が副葬されていたのが特徴で、これ以前の北部九州では見られない王権と被葬者の関係の深さがうかがわれ、日本史研究上、重要な意味を持つと報道。
【11月23日】
新嘗祭◆石破茂首相が、皇居で行われた「新嘗祭神嘉殿の儀」に参列。
佐渡金山追悼式◆韓国外務省が、新潟県佐渡市で24日初めて開催される世界文化遺産「佐渡島の金山」の朝鮮半島出身者を含む労働者の追悼式に関し、政府代表を派遣せず参加を見送ると表明。日本政府を代表して参列する生稲晃子・外務政務官が過去に靖国神社に参拝したことを問題視したとみられ、韓国人遺族らも不参加というと報道。趙兌烈外相がテレビ番組で、日韓関係全体に悪影響を及ぼさないよう「両国の努力が必要だ」と強調。最大野党「共に民主党」が、生稲政務官の参列は「日本の挑発、愚弄に近い」と主張し、「弱腰」と見なす尹錫悦政権の対日外交を批判。/韓国外務省当局者が、新潟県の「佐渡島の金山」の追悼式には朝鮮半島出身労働者の遺族らも参列を見送る方針だとし「韓国政府関係者と共に別途、独立的な追悼行事を執り行う予定だ」。
サッカー天皇杯◆サッカー日本一を決める第104回天皇杯全日本選手権(日本サッカー協会、Jリーグ主催、共同通信社、NHK共催)の決勝が東京・国立競技場で行われ、神戸がG大阪を1—0で退け、5大会ぶり2度目の頂点に立つ。
【11月24日】
天皇、皇族◆故三笠宮の妻百合子の通夜が東京都港区の赤坂御用地にある三笠宮邸で営まれ、秋篠宮、紀子や愛子ら皇族のほか、石破茂首相や閣僚らが参列。祭壇は徳仁、雅子からの供え物や皇族からの花で飾られ、孫で喪主を務める三笠宮「家」の彬子がひつぎに向かって頭を下げ、秋篠宮、紀子が続く。佳子や悠仁も参列。これに先立ち、ひつぎを通夜の部屋に移す儀式「正寝移柩の儀」があり、秋篠宮、紀子らが出席。徳仁、雅子は慣例で通夜には参列せず、通夜の前に宮邸を弔問。明仁、美智子も弔問に訪れる。
百合子通夜◆石破茂首相が、東京・元赤坂の赤坂御用地にある三笠宮邸で故三笠宮の妻百合子の通夜に参列。
「国賓」◆政府が、ブラジルのルラ大統領を翌年3月にも「国賓」として招待する方向で調整に入ったと、関係者が明らかに。「国賓」訪日は新型コロナウイルス禍の影響で途絶えており、実現すれば2019年5月のトランプ米大統領(当時)以来、約6年ぶりとなると報道。
佐渡金山追悼式◆新潟県と同県佐渡市などでつくる実行委員会が、世界文化遺産「佐渡島の金山」の登録時に日本政府が開催を表明し韓国政府と合意していた朝鮮半島出身者を含む全労働者の追悼式を同市で初めて開く。参加予定だった韓国政府関係者や韓国人遺族は直前になって参加を取りやる。日本政府代表として出席した生稲晃子・外務政務官があいさつで「朝鮮半島から来た労働者は、危険で過酷な環境の下で困難な労働に従事した」。「先人たちの労苦に敬意を表し、亡くなった全ての方を哀悼する」。強制性に触れなかったと報道。韓国メディアによると、生稲政務官が過去に靖国神社に参拝した可能性が問題視されたとみられるが、生稲政務官は記者団に「参院議員就任後は参拝していない」。韓国外務省が、独自の追悼行事を25日、島内の朝鮮人労働者の宿舎だった「第四相愛寮」跡地で開くと表明。
【11月25日】
徳仁、雅子、明仁、美智子◆故三笠宮の妻百合子の本葬に当たる「斂葬の儀」が26日午前10時から、東京都文京区の豊島岡墓地で執り行われるのを前に、徳仁、雅子が東京・赤坂御用地にある三笠宮邸を訪れる。明仁、美智子も弔問。
秋篠宮、紀子◆12月3日からのトルコ公式訪問を前に、東京・赤坂御用地の赤坂東邸で記者会見。秋篠宮「初めての訪問で、大きな喜びと感じている。友好関係を進め、相互理解を深めていくことに寄与できればいいと思う」。トルコの印象を「欧州や中東、アフリカ、アジアの結節点で文明の十字路」とし「現在の中東情勢においても大切な役割を果たしている」との認識を示したと報道。/東京・赤坂御用地にある三笠宮邸で、「御霊」を権舎に安置する「霊代安置の儀」があり、秋篠宮、紀子らが出席。
佐渡金山追悼式◆韓国外務省が、世界文化遺産「佐渡島の金山」の労働者追悼式を不参加としたのは、追悼の辞の内容などが、世界遺産登録に賛成するに当たって日本と合意していた水準に満たないためだったと明らかに。韓国メディアが、追悼式の内容や佐渡市の「相川郷土博物館」の展示物で「労働の強制性の認識が欠落している」と問題視していたと報道。韓国外務省当局者が、生稲晃子・外務政務官が2022年8月15日に靖国神社へ参拝したとの共同通信の記事が誤りだったことに関し、韓国政府が追悼式を不参加としたのは「諸般の事情を考慮したためだ」と表明。韓国外務省が、追悼式の不参加決定と独自の追悼行事実施について「歴史に関して日本側と妥協しないという確固たる意志の表現だ」。/林芳正・官房長官が記者会見で、世界文化遺産「佐渡島の金山」の労働者追悼式に韓国政府関係者らが参加しなかったことについて「韓国政府と丁寧な意思疎通を行ってきた。残念だ」。韓国の政府関係者と遺族らが独自の追悼行事を営んだことを巡り「日韓間には難しい問題もあるが、引き続き緊密に意思疎通していく考えだ」。「行事の対応やその内容につき、慎重な検討や対応を韓国側へ要請をした」。
佐渡金山強制連行◆新潟県佐渡市で24日に開かれた世界文化遺産「佐渡島の金山」の追悼式に参加しなかった韓国の政府関係者と遺族らが、同市で朝鮮人徴用工が戦時中に住んだ寮の跡地を訪れ、独自の追悼行事を営む。「第四相愛寮」跡地で韓国外務省が主催。朴喆熙・駐日大使が「悲しい歴史が記憶されるよう、韓日両国が真剣に努力していかなければならない」とあいさつ。
靖国参拝誤報◆共同通信が、2022年8月15日の「終戦の日」の靖国神社参拝に関する記事で、自民党の生稲晃子・参院議員(現外務政務官)が参拝したと報じたが、正しくは生稲議員は参拝しておらず、誤った報道だった、と配信。生稲政務官が24日、日本政府代表として出席した世界文化遺産「佐渡島の金山」の労働者追悼式に韓国政府関係者が参加を見送ったことに関連した複数の記事でも、生稲政務官が参拝したと断定的に報じたと報道。
【11月26日】
天皇、皇族◆故三笠宮の妻百合子の本葬に当たる「斂葬の儀」が、東京都文京区の豊島岡墓地で営まれ、秋篠宮、紀子や愛子、佳子、悠仁ら皇族のほか、石破茂首相ら三権の長ら481人が参列。喪主は孫で三笠宮「家」の彬子が務める。徳仁、雅子は慣例で葬儀に出席せず、別所浩郎・侍従長らを派遣し、明仁、美智子も使者を送る。
百合子「斂葬の儀」◆故三笠宮の妻百合子の本葬に当たる「斂葬の儀」が、東京都文京区の豊島岡墓地で営まれる。「葬場の儀」は、貴族院議員の子孫らでつくる尚友倶楽部会員の坊城俊在が司祭長を務める。参列した国会議員や外交団のほか、一般の人が拝礼する機会も設けられる。「墓所の儀」が、東京都文京区の豊島岡墓地で営まれ、夫三笠宮と同じ墓に納骨される。秋篠宮、紀子や愛子ら皇族のほか、親族や宮内庁幹部が参列。喪主を務める孫で三笠宮「家」の彬子や故高円宮の妻久子らと共に、宮内庁職員が遺骨の箱を墓所へ運ぶ。/共同通信が「三笠宮妃百合子さまは太平洋戦争の開戦直前に18歳で結婚し、83年間を皇室で過ごされた。戦中から戦後の激動の時代を夫三笠宮と共に歩み、家庭では5人の子の母親として宮家を守り続けた。宮中の文化や振る舞いを身に付け、若い世代の皇族の模範になるような存在だった」と書き出す横顔記事を配信。/共同通信が「しめやかな雅楽の調べが響く寒空の下、別れを惜しむ長蛇の列ができた。101歳で亡くなられた三笠宮妃百合子さまの『斂葬の儀』が営まれた26日の豊島岡墓地(東京都文京区)。『苦労された』『安らかに』。拝礼に訪れた人々は大正から令和まで四つの時代を歩んだ温かな人柄をしのび、喪主で孫に当たる三笠宮家の彬子さまは、その姿に何度も涙を拭った」と書き出す雑観記事を配信。
靖国参拝誤報◆林芳正・官房長官が記者会見で、共同通信が2022年8月15日に生稲晃子・参院議員(現外務政務官)が靖国神社を参拝したとの報道は誤りだったとして訂正したことに関し「極めて遺憾だ」。「政府として共同通信に対し、事実関係や経緯の説明を求める予定だ」。24日に新潟県佐渡市で開かれた世界文化遺産「佐渡島の金山」の労働者追悼式に韓国政府関係者や韓国人遺族が参加を見送ったことを踏まえ「誤った報道で混乱を生じさせたと認識している」。/共同通信社の水谷亨社長が、岡野正敬・外務事務次官と外務省で面会し、2022年8月15日に生稲晃子・参院議員(現外務政務官)が靖国神社を参拝したとの同社報道は誤りだったとして訂正したことについて経緯などを説明。新潟県佐渡市で24日開かれた世界文化遺産「佐渡島の金山」の労働者追悼式を巡り「生稲氏に謝罪するとともに、混乱を生じさせたことについて地元の方々や、日韓の多くの関係者に謝罪します」。岡野次官「事実に基づかない報道が混乱を生じせしめたと認識しており、極めて遺憾だ。再発防止策の徹底を強く求める」。
佐渡金山追悼式◆韓国外務省が、世界文化遺産「佐渡島の金山」の労働者追悼式に関する日韓協議で「日本側の態度」に問題があったとして、駐韓日本大使館に対し25日に「遺憾」の意を伝えたと明らかに。林芳正・官房長官が記者会見で、追悼式開催を巡り韓国政府と丁寧に意思疎通してきたと説明。韓国側の不参加に関し重ねて「残念だ」。/訪日中の韓日議員連盟会長を務める朱豪英・韓国国会副議長が、世界文化遺産「佐渡島の金山」の労働者追悼式に韓国側が参加を見送ったことを巡り「韓国が遺産登録に同意する際に約束した、強制性を含めるなどの内容が履行されていない。残念だ」と日本の対応を批判。立憲民主党の野田佳彦代表と面会した際に述べる。
【11月27日】
天皇、皇族◆徳仁、雅子が東京都文京区の豊島岡墓地を訪れ、故三笠宮の妻百合子の墓所に拝礼。喪主で孫の三笠宮「家」の彬子が出迎える。明仁、美智子も拝礼に訪れる予定だったが、右大腿骨骨折でリハビリ中の美智子が1人で歩くことが難しいためとして、取りやめる。
「昭和100年」◆石破茂首相が官邸で、林芳正・官房長官、阪田渉・官房副長官補、小林麻紀・内閣広報官、橋本泰宏・内閣官房昭和100年関連施策推進室長、松田浩樹・内閣府官房長と会う。
「宮廷文化」◆京都御所(京都市上京区)で、秋の特別イベント「宮廷文化の紹介」が始まる。清涼殿の調度品を展示するほか、雅楽や蹴鞠の実演もと報道。
飛鳥宮跡◆奈良県明日香村の飛鳥宮跡で、2009年度の調査で発見された最大級の掘っ立て柱建物跡(7世紀後半)の未発掘区域を調査し、建物は東西35・4メートル、南北15メートルだったことが確定したと、県立橿原考古学研究所が発表。研究所は同様の造りが平城宮の天皇の住まい「内裏」にも見られるとして「平城宮の内裏につながる先駆けだった」と結論付けたと報道。
佐渡金山追悼式◆岩屋毅外相と韓国の趙兌烈外相がイタリアでの先進7カ国(G7)外相会合に合わせて会談。会談後、岩屋外相が記者団に世界文化遺産「佐渡島の金山」の労働者追悼式を巡る問題が両国関係に影響を与えないようにすることで一致したと明らかに。「さまざまなレベルで緊密に意思疎通することを確認した」。
靖国参拝誤報◆韓国の趙兌烈外相が、生稲晃子・外務政務官が靖国神社に参拝したとの誤報を巡り、世界文化遺産「佐渡島の金山」の労働者追悼式への参加を見送った政府判断について韓国記者団に問われ「ある程度影響したが、決定的な要因ではない」。イタリアで会談した岩屋毅外相にも説明したと明らかに。不参加の理由は、追悼式の内容が世界遺産登録に際し日本と合意した水準に満たなかったためだと改めて説明。日本側に遺憾を表明したと明らかに。
【11月28日】
「天皇学」◆共同通信が「皇室制度を考える手掛かり/日本の国柄探る『天皇学』」とのタイトルの企画記事を配信。「皇室制度史を長年研究する京都産業大名誉教授の所功さん(82)が『天皇学』を提唱している。天皇について学ぶことで、日本の国柄を探る道筋だ。議論が進まない皇室制度の改正を考える手掛かりにもなるという。/『6世紀末、推古天皇という東アジアで初めての女帝が立てられました。その頃から、男尊が強い中国の影響を受けた律令が整備され始めましたが、8世紀初めに完成した日本の律令は、女帝を公認し、その子の存在も容認しています』」
佐渡金山追悼式◆韓国の趙兌烈外相が、世界文化遺産「佐渡島の金山」の労働者追悼式への参加を見送った問題を巡り、日本が世界遺産登録に際し韓国と交わした合意を「きちんと履行しなかった」と述べ、翌年以降の「誠意ある追悼式」開催を日本に働きかけると表明。国会の外交統一委員会で報告。朝鮮人労働者の過酷な環境を説明した新潟県佐渡市の展示などは「合意した水準」だとした上で、追悼式も「最低限そのレベルであるべきだと要求した」が、これに満たなかったと述べる。
靖国参拝誤報◆共同通信社の水谷亨社長が、生稲晃子・外務政務官と国会内で面会し、2022年8月15日に生稲政務官が靖国神社を参拝したとの報道は誤りだったとして謝罪。「誤報を出したことについて謝罪します。本件を重く受け止めており、なぜこのようなことが起きたのかを引き続き検証し、再発防止策を内外に説明します」。これに先立ち、共同通信社の小渕敏郎・専務理事が、花角英世・新潟県知事と県庁で面会し、誤報について「世界遺産登録に尽力されてきた新潟県、佐渡市の皆さまにご迷惑をおかけしたことに心よりおわびを申し上げます」。
【11月29日】
徳仁◆参院本会議場で行われた第216臨時国会の開会式に出席し「お言葉」を述べる。/東京都港区の日本消防会館を訪れ、自治体消防75周年記念大会に出席。あいさつで「自治体消防は発足以来、国民の生命、身体、財産を災害から守るために極めて大きな役割を果たしてきた」。
百合子◆故三笠宮の妻百合子の墓所がある東京都文京区の豊島岡墓地で、一般向けの参拝が実施される。26日に営まれた本葬「斂葬の儀」の際の一般拝礼は903人が豊島岡墓地に足を運び、東京・元赤坂の赤坂御用地にある三笠宮邸で16〜25日に受け付けた弔問記帳は計6072人が訪れたと報道。
皇位継承策◆石破茂首相の所信表明演説で、憲法「改正」に向けた国会発議の目標時期の記述が消えたと、共同通信が報道。10月の就任直後の所信表明演説と比較し、今回の演説について「安定的な皇位継承にも全く言及しなかった。(略)安定的な皇位継承について、前回は『日本にとって極めて重要』と位置付けた。とりわけ皇族数確保は喫緊の課題とし、早期の『立法府の総意』の取りまとめに期待を示していた。衆院選後、国会での議論は再開していない。政府関係者は『演説にはさまざまな項目を盛り込まなければならず、今回は触れなかっただけだ』と説明する」。
「仁徳陵」◆仁徳天皇陵として宮内庁が管理する日本最大の前方後円墳、大山古墳(堺市、5世紀中ごろ)を発掘調査している同庁が、後円部西側の周濠や堤で明治時代の大規模な造成工事の跡を確認したと発表。同庁陵墓課の土屋隆史・主任研究官「私たちが今見る光景は近世のもので、古墳時代とは全然違う。陵墓の歴史を知る貴重な手がかりになる」。
吉野神宮◆奈良県警吉野署が、国の重要文化財である吉野神宮拝殿(同県吉野町)の扉に、アニメキャラクターのような模様の傷がつけられているのを発見したと発表。吉野神宮は「明治時代」の1889年に創建され、後醍醐天皇が祭られていると報道。
靖国神社◆東京都千代田区の靖国神社の石柱にスプレーで落書きをしたとして、器物損壊と礼拝所不敬の罪に問われた中国籍の男性が、東京地裁の初公判で起訴内容を認める。被告人質問で「(東京電力福島第1原発の)処理水海洋放出に抗議する目的だった」。被告人質問で、落書き前まで靖国神社に行ったことはなく「歴史に興味はない。海を守りたかった」と強調。
【11月30日】
天皇、皇族◆秋篠宮が、59歳の誕生日を迎え、徳仁、雅子にあいさつするため、紀子と共に皇居・御所を訪問。半蔵門から車で入る。12月3日からのトルコ公式訪問についても報告。愛子が同席。その後、秋篠宮が明仁、美智子に誕生日のあいさつをするため、東京・元赤坂の赤坂御用地にある仙洞御所を訪れる。
秋篠宮◆59歳の誕生日。これに先立ち、東京・赤坂御用地の赤坂東邸で記者会見し、皇族数確保策として女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する案を巡り「該当する皇族は生身の人間で、その人たちがどういう状況になるのか。少なくとも宮内庁は、その人たちがどういう考えを持っているかを理解しておく必要がある」と述べたが、皇室制度自体への言及は控えたと報道。「インターネットなどで秋篠宮家へのバッシングと取れる情報がある点に関し『一般的には、当事者的に見るとバッシング情報というよりも、いじめ的情報と感じるのではないか』と述べた」。
皇居・乾通り◆皇居・乾通りの一般公開が始まる。一般公開は明仁の80歳の傘寿を記念して2014年に始まったと報道。
靖国参拝◆自民党の高市早苗・前経済安全保障担当相がインターネット番組で、次期総裁選をにらみ党内の保守系結束に意欲を示したと報道。先の総裁選中に首相就任後の靖国神社参拝を明言したことに触れ「周りから『大きな敗因だ』と言われたが、その点はあまり反省していない」と語ったという。
「殉職」警察官慰霊祭◆「殉職」した警察官や人命救助で亡くなった民間人の慰霊祭が東京都内のホテルで開かれる。遺族や石破茂首相、坂井学・国家公安委員長や警察庁の露木康浩長官ら約130人が参列。露木長官が「殉職」警察官らについて「誇りと使命感を、身をもって示された」。

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