【10月1日】
皇族減少対策◆立憲民主党の野田佳彦代表がインターネット番組で、皇族減少対策として、女性皇族に加え、配偶者や子にも皇族の身分を付与すべきだとの考えを示す。「男系の女性天皇に持って行くためにも、配偶者や子の問題をどうクリアするかだ」。女性皇族に身分付与を限定する案では「配偶者や子どもには選挙権や職業選択の自由などがある。同じ家庭で成り立つのか」と主張。
上皇侍医◆上皇侍医に国立国際医療研究センター病院大腸肛門外科の石丸和寛を充てる宮内庁人事が公表される。
衆院解散◆立憲民主党の野田佳彦代表が、自民党の石破茂総裁が首相就任前に衆院選日程を表明したことについて「明らかに憲法違反の疑いがある」。東京都内の街頭演説で「異常だ。まだ首相になっていない人がなぜ解散を決めることができるのか」。衆院解散が「内閣の助言と承認」に基づく天皇の国事行為の一つとして憲法7条で定められている点に触れ、石破総裁が衆院選日程を表明した9月30日の段階ではまだ組閣は行われていないとして「総裁の立場で言うことは憲法上の疑義がある。憲法違反の総選挙なんて前例がないどころか、あってはならない」。国民民主党の玉木雄一郎代表が記者会見で「非常に傲慢だ。立法府を軽んじている。権力にまつわる基本的なルールを守れない人は、あらゆるルールを守れない」。
石破新内閣◆自民党の石破茂総裁が、衆参両院本会議の首相指名選挙で第102代首相に選出される。皇居で「内奏」、首相任命式、閣僚認証式に出席。自民、公明両党連立による石破内閣が正式に発足。
臨時国会◆第214臨時国会が、「召集」される。与野党が衆院議院運営委員会理事会で、4日に首相の所信表明演説と、天皇が出席する開会式を行う日程で合意。
城内実◆共同通信が、経済安全保障相に起用された城内実の「横顔」記事で、「幼少期を西ドイツで過ごし、外交官時代には上皇さま(当時は天皇陛下)のドイツ語通訳官を務めた。外務政務官や外務副大臣を歴任し、外交には一家言を持つ」と報道。
【10月2日】
徳仁、雅子◆東京都千代田区のホテルを訪れ、「国際青年交流会議」のディスカッションなどを「視察」。他の参加者とも防災や気候変動について「懇談」。会議は徳仁、雅子の結婚を記念して1994年に始まり、徳仁は皇太子時代はほぼ毎年出席してきたが、即位後は今回が初と報道。
「就任の記帳」◆石破茂首相が、東京・三番町の宮内庁分庁舎で、故寛仁の妻信子への「就任の記帳」。東京・元赤坂の赤坂御用地の仙洞御所、秋篠宮邸、三笠宮東邸、三笠宮邸、高円宮邸で「就任の記帳」。東京・東の常陸宮邸で「就任の記帳」。
サッカー天皇杯◆共同通信が、サッカー天皇杯の1ページ特集
記事を配信。「どうなる天皇杯決勝」とのタイトルで「サッカーの第104回天皇杯全日本選手権(日本サッカー協会、Jリーグ主催、共同通信社、NHK共催)は4強が出そろい、10月27日に横浜M―G大阪、神戸―京都の準決勝が行われる。今大会の決勝は東京・国立競技場で11月23日。恒例だった1月1日の頂上決戦は4大会連続で実現していないが、今後は2026年に控えるJリーグの『シーズン移行』に伴って元日決勝の復活があるかもしれない」。
指紋押捺拒否◆共同通信が、連載企画「生きざま×憲法」の第6回で「指紋押なつ拒否元被告・元原告の崔善愛さん」を取り上げた記事を配信。「1923年9月1日発生の関東大震災で、デマを信じた自警団などに虐殺された6千人余りの朝鮮人を追悼する碑が東京都墨田区の都立横網町公園にある。碑の前で今年も9月1日に開かれた追悼式典で、主催団体代表は『過ちを繰り返させてはいけない』と語り、韓国伝統舞踊家による「鎮魂の舞」が披露された。/式典のそばでは、都がヘイトスピーチと認定した『犯人は不逞朝鮮人』『朝鮮帰れ』などの発言を繰り返す団体も集会を開いてきたが、今年は台風の接近で中止された」と書き起こした記事で、在日韓国人のピアニスト、崔善愛さんが、外国人登録法(外登法)で義務付けられていた指紋押なつを拒み、父の崔昌華さん(95年死去)と共に起訴された裁判に触れ、「崔さん親子にとって衝撃だったのは、昭和天皇の逝去に伴う恩赦で、最高裁が89年7月、免訴の判決で2人の刑事裁判を打ち切ったことだ。/『指紋押なつは侵略の歴史と切り離せない。それが天皇の死でなぜ『赦され』なければならないのか』と崔さんは納得がいかなかった」。
正倉院◆奈良時代の聖武天皇ゆかりの品や、シルクロードを経て伝わったとされる約9千点の宝物を集めた正倉院(奈良市)で、宝庫の扉を年に1度開ける「開封の儀」が行われる。「勅使」の押野智行侍従ら15人が「正装」姿で実施。扉を閉める「閉封の儀」の11月29日まで、宮内庁や関係者らが宝物の点検、調査を実施すると報道。
【10月3日】
「内奏」、副大臣認証式◆石破茂首相が、皇居で「内奏」、副大臣認証式に出席。
【10月4日】
徳仁◆参院本会議場で行われた第214臨時国会の開会式に出席。「お言葉」を述べる。
秋篠宮、紀子◆京都府立植物園の開園100周年記念式典出席などのため、京都市を訪問。植物園で、熱帯の植物などが展示されている観覧温室を視察。
天皇制◆石破茂首相が所信表明演説で、安定的な皇位継承を巡り「日本にとって極めて重要だ」。衆参両院の正副議長の下で協議が続く皇族数確保について「喫緊の課題だ。早期に立法府の総意が取りまとめられるよう、積極的な議論を期待する」。
「日章旗」◆米ハワイ州の真珠湾にある博物館「戦艦ミズーリ記念館」が、「寄せ書き日の丸」と呼ばれる日章旗3枚を、日章旗の返還に取り組む米NPO「OBONソサエティ」に引き渡す。
【10月5日】
徳仁、雅子◆羽田発の特別機で佐賀県を訪問。佐賀市のSAGAサンライズパーク陸上競技場で第78回国民スポーツ大会(旧国民体育大会)の総合開会式に出席。徳仁があいさつで「選手の皆さんが、日頃の練習の成果を十分に発揮されるとともに、交流を深められることを願う」。夜に市内のホテルで大会関係者と「懇談」。
秋篠宮、紀子◆京都市の京都府立京都学・歴彩館で開かれた京都府立植物園の開園100周年記念式典に出席。記念植樹をする。秋篠宮があいさつで、気候変動などの環境問題に直面している現状を挙げ「種を保存し、生物の多様性を保全する意義を普及啓発していくことは非常に大切だ。その際に植物園が担う役割は、今後ますます大きくなっていく」。
【10月6日】
徳仁、雅子◆佐賀市のSAGAアリーナで国民スポーツ大会の女子バレーボールを観戦。佐賀県鹿島市の肥前浜駅と、駅舎内の交流施設「HAMA BAR」を視察。地域の歴史や点在する酒蔵を紹介する地元の小学生による「子ども街並みガイド」を見る。酒造会社の蔵元から、地酒をPRする町おこしイベントについて話を聞く。夜に帰京。
佳子◆東京都渋谷区のホールを訪れ、ガールスカウト日本連盟が主催する「ガールズメッセ2024」に出席。
オペラ◆1600年の当日、イタリアの作曲家ヤコポ・ペーリのオペラ「エウリディーチェ」がフィレンツェのピッティ宮殿で初演される。楽譜が現存する世界最古のオペラで、フランス国王アンリ4世とマリア・デ・メディチの婚礼を祝う催しの一環だったと報道。
【10月7日】
美智子◆宮内庁が、上皇后美智子が、東京・元赤坂の赤坂御用地にある住まいの仙洞御所で転倒し、右大腿骨を骨折したと明らかに。東京都文京区の東大病院に入院。8日に手術を受けると報道。
「国事行為」◆石破茂首相が衆院代表質問で、1日の首相就任前に衆院選投開票を27日とする日程を表明した対応を巡り「首相に選出されればとの前提を置いており、天皇の国事行為に踏み込んだとの指摘は当たらない」。
サウジ国王◆サウジアラビアの国営通信によると、サルマン国王が、肺炎症状があったため、医師の勧めに従い医療機関で健康診断を受ける。
【10月8日】
美智子◆宮内庁が、東大病院(東京都文京区)に入院している上皇后美智子が右大腿骨骨折の手術を受け、無事終了したと発表。今後1~2週間入院する見込みというと報道。
皇位継承策◆石破茂首相が参院代表質問で、安定的な皇位継承策を巡り女系天皇の可能性も含め議論するか問われ「個人的な考えは差し控える」。「立法府の総意が早期に取りまとめられるよう、国会での積極的な議論を期待する」。
「国事行為」◆石破茂首相が参院本会議代表質問で、立憲民主党の田名部匡代・参院幹事長から、首相就任前に衆院解散を言及した点を問われ、改めて問題はないとの見解を示し「あくまで首相に選出されれば、諸条件が整えばと二つの前提を置いた上での発言だ。天皇陛下の国事行為に踏み込んだとの指摘は当たらない」。
ルクセンブルク皇室◆欧州連合(EU)加盟国のルクセンブルクのアンリ大公が、ギヨーム皇太子を摂政に任命。皇太子が議会で行われた宣誓式で摂政に就任。大公は皇太子への権限の委譲を進め、自身の退位に向けた道筋を付けるのが狙いと報道。
競輪・寛仁親王牌◆競輪の第33回寛仁親王牌(17~20日・弥彦、GⅠ)のPRで、キャンペーンガールの高田千尋と関係者が東京都内のマスコミ各社を訪問。
【10月9日】
徳仁、雅子◆宮内庁が、徳仁、雅子が第43回全国豊かな海づくり大会の式典出席などのため、11月9日から1泊2日の日程で大分県を訪問すると発表。雅子の体調次第では、徳仁単独での訪問となると報道。
皇位継承◆衆院の額賀福志郎議長と海江田万里・副議長が、衆院解散に伴い退任。額賀が記者会見で「安定的な皇位継承策に力を入れて取り組んだ。議論を集約しなければならないとの責任感もあった」。
「7条解散」◆共同通信が「『7条解散』公平性課題」と掲げたサイド記事を配信。「9日の衆院解散について、石破茂首相は『新内閣への信任』を理由に挙げた。衆院解散は時の政権に有利なタイミングで行われることが多く、石破首相自身、憲法7条に基づく解散に以前は否定的だった。『伝家の宝刀』と呼ばれる解散権の在り方は、このままでいいのか。政党間の公平性の観点から『課題がある』と指摘する専門家は少なくない。/衆院解散は憲法の7条と69条で規定。69条は、内閣不信任案が可決された際に内閣が衆院を解散できると定めている。現行憲法下で行われた26回の衆院選のうち、不信任を受けた解散は1953年の「バカヤロー解散」など4回。このうち解散詔書に69条と書かれたのは7条と併記した48年の1回しかない」。/千葉県の熊谷俊人知事が、石破茂首相が踏み切った憲法7条に基づく衆院解散について記者団に「慎重であったほうがいい。本当に国民のためになるのか、今回の選挙とは別に、制度論としてしっかり議論を深めてほしい」。
【10月10日】
徳仁、雅子◆東京都千代田区の東京会館を訪れ、教育や医療、ボランティアなどの分野で社会貢献した人をたたえる「第20回ヘルシー・ソサエティ賞」の授賞式に出席。徳仁があいさつで「社会においてさまざまな理由により助けを必要とする人々に心を寄せ、奉仕することは極めて大切なこと」。「他者を思いやり、社会に貢献する活動が今後さらに広がっていくことを希望する」。
美智子◆宮内庁の西村泰彦長官が記者会見で、右大腿骨骨折で手術を受けた上皇后美智子がリハビリを始めたと明らかに。「今回大変なことが起こって、改めてリハビリ後の生活をお支えしなければならないと思っている。一日も早い回復を心より祈っている」。
靖国参拝◆超党派の議員連盟「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」が、東京・九段北の靖国神社の秋季例大祭(17~19日)に合わせた一斉参拝を延期すると発表。衆院選中となるためで、27日の投開票後に日程を調整すると報道。
【10月11日】
愛子◆第78回国民スポーツ大会の競技観戦などのため、羽田発の民間機で佐賀県を訪問。1泊2日の日程で、愛子が単独で地方「公務」に臨むのは初めてと報道。佐賀市の県立佐賀城本丸歴史館を訪れ、幕末・「明治維新期」の佐賀の「偉人」を紹介する展示を見て回る。自身が勤務する日本赤十字社の創設者・佐野常民の業績について説明を受ける。これに先立ち、佐賀市のSAGAサンライズパーク陸上競技場で、男子やり投げ決勝などを観戦。
愛子訪問先◆佐賀市の佐賀城公園で、職員から警戒中の警察官に不審な人がいると連絡があり、職務質問で、男性のリュックサックから折り畳みナイフが見つかったとして、銃刀法違反の疑いで男性を現行犯逮捕。愛子が同日午後、公園内の佐賀城本丸歴史館を訪問したと報道。
英王室◆キャサリン英皇太子妃が、7月に女児3人が刃物で刺殺された襲撃事件が起きた中部サウスポートをウィリアム皇太子と訪れ、遺族らと面会。2月から続けていたがんの化学療法を終了したと9月に発表した後、公の場で「公務」を行ったのは初めてと、英メディアが報じる。
靖国参拝◆石破茂首相が、靖国神社(東京・九段北)で17~19日に行われる秋季例大祭に合わせた参拝を見送る方針を固めたと、関係者が明らかに。閣僚7人が「参拝の予定はない」と話し、10人は「適切に判断する」と述べるにとどめたと報道。林芳正・官房長官が会見で、首相による参拝や真榊と呼ばれる供物の奉納について問われ「首相が適切に判断することだ」。参拝見送りを明らかにしたのは岩屋毅外相、阿部俊子・文部科学相、斉藤鉄夫・国土交通相らで、村上誠一郎・総務相「参拝はそれぞれの価値観と関係すると思うが、公の立場にある時は慎重にすべきだ」。対応を明示しなかったのは林官房長官のほか、牧原秀樹法相、加藤勝信・財務相、城内実・経済安全保障担当相らで、中谷元・防衛相は「哀悼の誠をささげるのは当然だ。参拝は適切に判断する」と話す一方、期間中は海外出張のため参拝を見送ると述べる。
【10月12日】
愛子◆佐賀市のSAGAアリーナで国民スポーツ大会の柔道競技を観戦。県赤十字血液センターを訪問。佐賀市の山あいにある工房「名尾手すき和紙」を訪れ、紙すきの実演を見学。夜に帰京。
国会開設◆1881年の当日、明治政府が90年に国会を開設する勅諭を公布。民権派の早期開設要求が、官有物払い下げ問題と連動して高揚したため、政府は払い下げを中止するとともに、早期開設論者の参議大隈重信を罷免して、漸進的に国会を開設する方向で収拾を図ったと報道。
【10月13日】
明仁、美智子◆美智子が東大病院(東京都文京区)を退院。車で病院を出発し、仙洞御所で明仁が出迎える。
美智子◆東大病院を退院。宮内庁が明らかに。
衆院選候補アンケート◆共同通信社が第50回衆院選の立候補予定者を対象に政策アンケートを実施し、1025人から回答を得たと報道。皇位継承について「現行の男系・男子」36・5%、「女性天皇のみ容認」21・2%、「女性・女系天皇を容認」33・8%だった。
「四民平等」◆1870年の当日、明治政府が、「平民」に名字を正式に名乗ることを認め「平民苗字許可令」を出す。封建的身分制度を廃止し、皇族、華族、士族、平民の「四民平等」を実現するためだったが、名字の普及は進まず、75年に届け出を義務化したと報道。
【10月14日】
徳仁、雅子◆岐阜県を訪れ、岐阜市の岐阜メモリアルセンターで開かれた第39回国民文化祭と第24回全国障害者芸術・文化祭の開会式に出席。徳仁があいさつで「地域の伝統や文化の魅力が再認識されるとともに、文化芸術活動の裾野が広がり、新たな文化の創造につながっていくことを期待している」。終了後、徳仁、雅子が式典のオープニングステージに出演した人たちと「懇談」。
「国民スポーツ大会」◆国民スポーツ大会第10日が、佐賀県SAGAサンライズパーク陸上競技場などで行われ、東京が3年連続18度目の男女総合優勝(天皇杯獲得)を決める。東京は女子総合優勝(皇后杯獲得)も確定させたと報道。
ノルマン朝◆1066年の当日、ノルマンディー公ギヨームがイングランド南部ヘースティングズで、イングランド軍に勝利。国王ハロルド2世が戦死し、王位を主張するギヨームが南東部を制圧してウィリアム1世(征服王)として即位し、ノルマン朝を開いたと報道。
【10月15日】
徳仁、雅子◆岐阜県を訪れ、岐阜市で開かれた第39回国民文化祭と第24回全国障害者芸術・文化祭の開会式に出席。徳仁があいさつで「地域の伝統や文化の魅力が再認識されるとともに、文化芸術活動の裾野が広がり、新たな文化の創造につながっていくことを期待している」。終了後、徳仁、雅子が式典のオープニングステージの出演者と「懇談」。「ぎふ木遊館」も訪れる。各務原市の岐阜かかみがはら航空宇宙博物館を視察。宇宙飛行士の山崎直子の案内で、国際宇宙ステーションにある日本の実験棟「きぼう」の実物大模型を見学。
秋篠宮、紀子◆東京都千代田区の海運クラブを訪れ、第64回海外日系人大会の歓迎交流会に出席。
佳子◆佐賀市のSAGAアリーナで行われた国民スポーツ大会「SAGA2024」の総合閉会式に出席。
インドネシア国立博物館◆前年9月の火災で展示棟の一部が焼け落ちて休館していたインドネシア首都ジャカルタの国立博物館が再開。旧宗主国オランダから返還された13世紀の石像4体を初公開したほか、徳仁、雅子が前年6月に訪問したことを新たに紹介していると報道。
【10月16日】
秋の園遊会◆宮内庁が、徳仁、雅子が「主催」し、30日に東京・元赤坂の赤坂御苑で開かれる秋の園遊会の招待者を発表。陸上女子やり投げの北口榛花選手ら多くのパリ五輪・パラリンピックの金メダリストのほか、能登半島地震で被災した石川県の馳浩知事ら計約1900人が招かれたと報道。/宮内庁が招待者として発表した名簿のうち、広島県の出席者の肩書を訂正。
【10月17日】
徳仁、雅子◆宮内庁が、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)がノーベル平和賞に決まったことについて、徳仁、雅子が「長年にわたって活動を続けてこられた方々の苦労に思いをいたされている」と明らかにしたと報道。
彬子◆宮内庁が、故寛仁の長女彬子が11月7~15日の日程で、英国とフランスを「非公式」に訪問すると発表。英国では、セインズベリー日本芸術研究所の創立25周年を記念した国際会議に出席し、自身が留学したオックスフォード大で、日英の文化交流に関する講演をするほか、日本ラグビー協会の名誉総裁を務めているとして、フランスでラグビー日本代表とフランス代表の試合を観戦する予定と報道。
靖国問題◆石破茂首相が、東京・九段北の靖国神社で始まった秋季例大祭に合わせて「内閣総理大臣石破茂」名で「真榊」と呼ばれる供物を奉納。関係者によると19日までの期間中、参拝を見送る方針と報道。青木一彦・官房副長官が記者会見で「首相は私人の立場で真榊を奉納したと理解している」。高市早苗・前経済安全保障担当相が参拝。記者団に「一人の日本人として参拝した」と述べ、玉串料を私費で納めたと明らかに。尾辻秀久・参院議長、福岡資麿・厚生労働相が真榊を納める。超党派の議員連盟「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」の自民の佐藤正久・参院議員が、議連を代表して参拝。中国外務省の報道官が記者会見で「靖国神社は日本軍国主義が引き起こした侵略戦争の象徴だ。歴史問題で言動を慎むよう日本に促す」。韓国外務省報道官が「深い失望と遺憾」を表明。
「帰国の記帳」◆石破茂首相が、皇居で「帰国の記帳」。
植民地支配◆共同通信が「植民地時代は「日本籍」?/韓国、歴史観巡り対立激化」と題した企画記事を配信。「韓国で保守系の尹錫悦政権の閣僚らが、植民地時代の朝鮮半島の人たちは『日本国籍だった』と述べたことに、革新系野党などが猛反発している。『日本の統治を正当化し、植民地支配に対する独立運動の評価をゆがめる』とみているからだ。尹大統領には歴史問題を置き去りにして日韓関係改善を優先させたとの『親日批判』もあり、歴史観を巡る対立が激化している」。
「ラストエンペラー」◆1967年の当日、中国の清朝で最後の皇帝となった愛新覚羅溥儀が北京で病死。満州国皇帝も名乗ったが、日本の敗戦でソ連軍に拘束され中国で服役後、特赦で釈放され政治協商会議全国委員などを務めたと報道。
【10月18日】
美智子◆共同通信が1ページ特集「上皇后美智子さま90歳」を配信。「民間から初めて皇室へ/65年の歳月、架け橋に」と題したリード記事で「上皇后美智子さまは20日、90歳の誕生日を迎えられる。民間から初めて皇室に入り65年。皇后として国民と皇室の架け橋となり、上皇さまの退位とともに一切の公務を離れ、お二人で静かな日々を送る。和歌や、児童図書を巡るスピーチは豊かな感性にあふれ、多くの共感を生んだ。その来し方は自身の苦悩を乗り越え、人々の悲しみに寄り添う道でもあった」。/「苦悩を乗り越えて/『二つの歴史』携え」と題した本記で「1959年、結婚の日、皇太子妃となった上皇后美智子さまを乗せた馬車列の沿道には53万人が詰めかけた。だが、当時の皇后や皇族妃にわだかまる「平民」への不満にさいなまれ、皇室での息苦しさは長く続いた」。/「『子どもの本』通じ世界へ/皇后初の単独外国訪問」と題したサイド記事で「上皇后美智子さまは『子どもの本』の世界で中心人物の1人だ。130の言語の本を収蔵するドイツのミュンヘン国際児童図書館の名誉会員に2019年に就任された。童話作家のケストナー、リンドグレーンに続く3人目の栄誉。外国訪問の折に図書館や研究者を訪ね、『この分野で世界中に友人がいる』と評される」。/「『寄り添う』『忘れない』/美智子さまの歌と平成の皇室」と題した「歌人」永田和宏の寄稿で「昭和天皇は途中から『象徴』となった天皇であったが、初めて『象徴』としての天皇に即位したのが、明仁皇太子(上皇さま)であった。そして同じく初めて民間から皇室に入ったのが正田美智子さん(上皇后さま)であった。そのお二人が、皇室と国民との関係性を大きく変えることになったのである。/憲法の第1条には、天皇は日本国の象徴であると書かれているが、どうあれば『象徴』足り得るのかについてはまったく記されていない。平成の天皇、上皇さまは、まさに手探りで『象徴』とは何かを模索されてきた。/その核心をなすものは、『国民に寄り添う』と『国民の苦しみを忘れない』という2点に集約できると私は思っている。それは、美智子さまの歌にも現れている」。
皇位継承◆国連の女性差別撤廃委員会が、日本の女性政策を審査する会合をスイス・ジュネーブで開く。男系男子に皇位継承を限る現在の皇室典範について、是非を問いかける委員もいたと報道。
英国王◆チャールズ英国王夫妻がオーストラリアを「公式訪問」。最大都市シドニーに到着。英国王は現在もオーストラリアの国家元首だがオーストラリアでは、共和制に移行してオーストラリア人の大統領を置くべきだとの声も根強く、世論を二分しており、今回の訪問中も、共和制を訴えるデモが各地で予定されていると報道。
オーストリア◆1748年の当日、欧州諸国がドイツ・アーヘンで和約を結び、オーストリア継承戦争が終結。オーストリアは領土の一部を失ったものの、マリア・テレジアの「領土継承」と夫の即位が認められたと報道。
【10月19日】
秋篠宮、紀子◆第47回全国育樹祭の式典出席などのため、福井県を訪問。福井市の「一乗谷朝倉氏遺跡」の会場で、在位中の明仁、美智子が2009年の全国植樹祭で植えた樹木の手入れをする。作業を手伝った高校生と「懇談」。福井市のホールで、地域の緑化活動に取り組む小学生の発表を聞いたほか、坂井市で林業関係者と「懇談」。
彬子◆全国の高齢者がスポーツや文化活動で交流する「第36回全国健康福祉祭とっとり大会(ねんりんピックはばたけ鳥取2024)」が、鳥取市のヤマタスポーツパーク県民体育館で開幕し、開会式に故寛仁の長女彬子が出席。
靖国問題◆東京・九段北の靖国神社で開かれた秋季例大祭が終了。17日からの期間中、石破茂首相と閣僚による参拝はなかったと報道。
出雲大社◆共同通信が、連載企画「歴史を旅する」の第19回で出雲大社を取り上げ、「古代の高さは4倍も?/なぜ国譲り神話の舞台に」と題した本記で「縁結びの神様として知られる島根県出雲市の出雲大社。国内屈指のパワースポットとして人気の神社だ。『因幡の白ウサギ』の神話で知られる大国主神を祭る本殿の高さは24メートルと、国内では最大規模。古代にはその4倍の高さがあったとの伝承もある。本当はどうなのかが知りたくなった。/8世紀前半にまとめられた古事記や日本書紀には、大国主神が造った国土『葦原中国』を、天照大神の命により皇室の祖先神に献上する代わりに、高大な社殿を建てて祭るよう求めたとある。/この国譲り神話から、出雲には『ヤマト王権と対立し討伐された勢力』というイメージがつきまとっている。/これに対し『近年の考古学の成果からは、ヤマト王権の確立、経営に出雲の勢力が大きく関わっていたと考えられています』と県立古代出雲歴史博物館の松尾充晶学芸企画課長が指摘する」。/「2000年に巨大柱が出土/縁結び信仰は江戸期から」と題した島根県立古代出雲歴史博物館の松尾充晶学芸企画課長のインタビュー記事を配信。「日本書紀には659年、斉明天皇が神の宮を出雲国造に命じ造らせたとあります。これが出雲大社と解釈できますが、同じ島根県内の熊野大社説もあります。何の目的でいつ建てられたかは未解明のままです。出雲はこの前からヤマトと深い関係がありました。(略)戦国時代には大名の尼子氏が援助しました。三重塔や鐘楼が建てられるなど仏教色が強く、神仏習合が進んだと言えます。豊臣秀頼も秀吉の追善供養などを理由にサポートし、徳川家綱の代に幕府が全面的に支援して造営がなされました。/その時、いにしえに立ち戻ろうと仏教色が排除されただけでなく、祭神を大国主神に戻しています。理由や経緯は分かりませんが、どこかの段階で、祭神が素戔嗚尊になっていたのです。素戔嗚尊は出雲では八岐大蛇退治で知られ、大国主神の親神と伝えられます。/中世には出雲が日本の国土と神々を生んだ夫婦神伊弉諾、伊弉冉のうち女神の葬地と考えられ、亡くなった旧暦10月に神々が供養のため出雲に集まるとされました。/出雲大社の御師たちは遷宮費用を集めるため、農耕の豊作や災厄から逃れるよう祈るお札を配りました。他国からお参りに来た人には今の宝くじを売るような富くじ興行をしたのです。これらの活動と一緒に、出雲の10月は神在月で縁結びの神が集まるというストーリーが伝えられ、現代まで続いているのです」。
昭和記念公園◆第101回東京箱根間往復大学駅伝(翌年1月2、3日)の予選会が、東京都の陸上自衛隊立川駐屯地をスタートして国営昭和記念公園にゴールするコース(21・0975キロ)で行われる。
【10月20日】
徳仁、雅子、愛子◆皇居で開かれた宮内庁楽部による秋季雅楽演奏会を鑑賞。
天皇、皇族◆徳仁、雅子が、90歳の誕生日を迎えた美智子に「お祝い」のあいさつをするため、東京・元赤坂の赤坂御用地にある仙洞御所を車で訪問。別の車で愛子や他の皇族も訪れ、美智子が明仁と共にあいさつを受ける。明仁、美智子が、側近部局の上皇職職員、宮内庁の西村泰彦長官ら幹部から「祝賀」を受ける。夕方、福井県での「公務」から帰京した秋篠宮、紀子が悠仁とあいさつに訪れる。
美智子◆90歳の誕生日で、共同通信が「上皇さまと共に卒寿となった。穏やかな日々を送っていたが、今月、右大腿骨を骨折して手術を受けた。車いすで生活し、歩行の再開に向けたリハビリに毎日1時間ほど励んでいる。石川県能登地方の被災地を案じ、被災者への思いを深めているという」と報道。
秋篠宮、紀子◆福井県越前市のサンドーム福井を訪れ、第47回全国育樹祭の式典に出席。秋篠宮があいさつで「かけがえのない森林を後世へと引き継いでいくことは、私たちに課せられた大切な務めです。緑化に力を尽くしておられる皆さまに深く敬意を表します」。
【10月21日】
競馬・天皇賞◆古馬中距離の王者決定戦、第170回天皇賞・秋(GⅠ)が27日、東京競馬場の芝2000メートルで行われると報道。
【10月22日】
京都・時代祭◆京都三大祭りの一つ「時代祭」が、京都市内で行われる。桓武、孝明両天皇を祭ったみこし2基が中心となる神幸列が平安神宮(左京区)から京都御苑(上京区)を目指して出発。平安時代から明治維新までの歴史上の人物に扮した約2千人や馬車などの行列が行進。
【10月23日】
徳仁、雅子◆東京都港区のホテルで、地球環境行動会議(GEA)が主催する国際会議の開会式に出席。徳仁があいさつで「かけがえのない地球を守り、将来の世代へ引き継いでいくことは、喫緊の課題。一人一人が地球の未来を考えてどのように行動していくのかが問われます」。/9月の豪雨で被害を受けた石川県に見舞金を贈ったと報道。宮内庁の鈴木敏夫・総務課長が石川県東京事務所次長に伝える。
秋篠宮、紀子◆東京都千代田区の東京会館を訪れ、地球環境問題の解決に貢献した人に贈る第33回ブループラネット賞の表彰式に出席。秋篠宮があいさつで「環境諸問題に熱心に取り組む方々のご尽力により、持続可能な社会と地球環境、人々の幸福な生活が実現されることを心から願う」。式典後、2人は祝賀パーティーに出席し、受賞者らと「懇談」。
「一世一元の制」◆1868年の当日、皇位継承の場合に限り元号を改める「一世一元の制」が定められ、「慶応」から「明治」に改められる。後に皇室典範などで規定され、1979年に元号法で法制化されたと報道。
ガザ情勢◆米国のブリンケン国務長官が、イスラエルのネタニヤフ首相とエルサレムで会談。パレスチナ自治区ガザの停戦交渉に否定的だったイスラム組織ハマス最高指導者シンワールの殺害を機に、人質解放と停戦の交渉を進めるべきだと強調。ロイター通信によると、ブリンケン長官がサウジアラビアを訪問し、サウジの実権を握るムハンマド皇太子やファイサル外相と首都リヤドで会談。
【10月24日】
徳仁、雅子◆宮内庁が、石川県能登地方の豪雨被害から1カ月が過ぎたことを巡り、徳仁、雅子が被災者の生活を案じていると明らかにしたと報道。
愛子◆共同通信が、タイトルに「愛子さま地方公務デビュー/緊張と笑顔の一人旅」と掲げた企画記事を配信。「『少し緊張しております』『2日間、どうぞよろしくお願いします』。初めての単独地方公務で佐賀県入りした天皇、皇后両陛下の長女愛子さまは、空港で山口祥義知事らの出迎えを受け、丁寧にあいさつされた。10月11日から1泊2日で臨んだ訪問。人々の暮らしぶりや地域事情にじかに触れ、国民と共にある皇室の一員として、自覚を深めているようだった。/皇族は例年、国民スポーツ大会(旧国民体育大会)を現地観戦し、愛子さまも今回から加わった」。
久子◆宮内庁が、故高円宮の妻久子が第1回日米交流親善弓道大会の開会式出席などのため、11月14~19日の日程で米国を「非公式」に訪問すると発表。久子は国際弓道連盟の名誉総裁を務めていると報道。
【10月25日】
秋篠宮、紀子◆第23回全国障害者スポーツ大会の開会式出席などのため、佐賀県を訪問。佐賀市の県立盲学校で、音の鳴る球を転がす視覚障害者の卓球「サウンドテーブルテニス」を体験。佐賀市の「東よか干潟ビジターセンター」を訪れ、地元の中学生らから干潟の生物について説明を受ける。
「内奏」◆石破茂首相が、皇居で「内奏」。
文化勲章・文化功労者◆政府が、2024年度の文化勲章を、商法学の江頭憲治郎、詩・俳句・短歌の高橋睦郎、日本画の田渕俊夫、漫画のちばてつや、チェロ・文化振興の堤剛、環境リスク管理学の中西準子、細胞分子生物学の広川信隆の7人に贈ることを決め、文化功労者には、スポーツ振興の青木功、俳優の草笛光子、労働法学の菅野和夫、建築の妹島和世の4人ら20人を選ぶ。文化勲章の「親授式」は11月3日に皇居で、文化功労者の顕彰式は同5日に東京都内のホテルで開かれると報道。
正倉院展◆奈良国立博物館(奈良市)が、「第76回正倉院展」で展示される宝物57件(初出展11件)を報道陣に公開。展示宝物は、深い緑と金色の花弁を模した装飾が華やかな宝飾鏡「黄金瑠璃鈿背十二稜鏡」や、仮面劇で観衆を楽しませる際に使われたとされる「伎楽面酔胡従」などで、宝物の目録「国家珍宝帳」に記された聖武天皇愛用の肘置き「紫地鳳形錦御軾」は、宮内庁正倉院事務所が作った再現模造品も併せて展示すると報道。
特攻追悼式◆太平洋戦争中の旧日本軍の神風特別攻撃隊による初めての自爆攻撃から80年となり、戦死した関行男・海軍大尉の出身地、愛媛県西条市の楢本神社で特攻戦没者の追悼式が行われる。追悼式は関大尉が隊長だった敷島隊の5人の命日に合わせて毎年行われていると報道。
「神風特攻80年」◆太平洋戦争で日本軍が神風特別攻撃隊を初めて編成し、フィリピンのレイテ沖海戦で米艦船に体当たり攻撃してから80年となり、出撃拠点だった北部ルソン島マバラカットの飛行場跡で慰霊祭が開かれる。約150人が集まったが、フィリピン政府高官の姿はなかったと報道。特攻隊戦没者慰霊顕彰会の岩崎茂・理事長が演説で、中国や北朝鮮の「脅威」に触れ「侵略に対する最大の抑止力は国民一人一人の国と同胞を思う気持ちと覚悟だ」。フィリピンでは大手民放が「従軍慰安婦」の悲劇を連続ドラマで放映中で、主演女優らと24日にマニラで記者会見した元「慰安婦」の支援団体のテレシタ・アンシーが「慰安婦像は撤去されてしまったのに、神風の慰霊碑は容認されている」と述べ、「困惑している」と慰霊祭を批判していたという。
【10月26日】
秋篠宮、紀子◆佐賀市のSAGAサンライズパーク陸上競技場で、第23回全国障害者スポーツ大会の開会式に出席。秋篠宮があいさつで「日頃の練習の成果を存分に発揮され、選手同士や、地元の方々との交流を深めていただくことを期待する」。大会の水泳競技を観戦。
自衛隊員追悼式◆石破茂首相が、防衛省で行われた自衛隊殉職隊員追悼式に参列し「尊い犠牲を無にすることなく、遺志を受け継ぎ激変する安全保障環境の中、国民を守る、日本を守る。世界の平和と安定に貢献するため全力を尽くす」。中谷元・防衛相「生前、国の防衛に尽くした功績と努力が今の平和につながっているのは間違いない」。/石破茂首相が、東京・市谷本村町の防衛省で自衛隊殉職隊員追悼式に参列し、追悼の辞を述べ、献花。
【10月27日】
競馬・天皇賞◆第170回天皇賞・秋(東京11R2000メートル芝15頭、GⅠ)で、2番人気のドウデュース(武豊騎乗)が1分57秒3で優勝。
【10月29日】
佳子◆金沢市の石川県立美術館を訪れ、人間国宝の前史雄ら、第71回日本伝統工芸展金沢展に参加する漆芸家と「懇談」。展覧会を鑑賞。主催する日本工芸会の総裁を務めていると報道。
国連女性差別撤廃委◆国連の女性差別撤廃委員会が、日本の女性政策について最終見解を公表し、夫婦同姓を義務付ける民法の規定を見直し、選択的夫婦別姓を導入すしたるよう勧告。男系男子に皇位継承を限る皇室典範の規定にも言及。女性差別撤廃条約の理念と「相いれない」と指摘し、皇室典範の「改正」を勧告。前回の2016年審査時、「改正」勧告を盛り込む最終見解案に日本側が強く抗議し、記述が削除された経緯があると報道。/女性差別撤廃委員会が、皇室典範が男系男子に皇位継承を限る規定は女性差別撤廃条約の理念と「相いれない」と指摘し、皇室典範の改正を勧告。
【10月30日】
天皇、皇族◆徳仁、雅子「主催」の秋の園遊会が東京・元赤坂の赤坂御苑で開かれる。愛子や秋篠宮、紀子ら皇族も参加。陸上女子やり投げの北口榛花選手らパリ五輪・パラリンピックの金メダリストが招かれ、各界の「功労者」や自治体関係者ら約1400人が出席。
国連女性差別撤廃委◆国連の女性差別撤廃委員会が、日本の女性政策について最終見解を公表し、日本政府に夫婦同姓を義務付ける民法の規定を見直し、選択的夫婦別姓を導入するよう勧告。男系男子に皇位継承を限る皇室典範の規定も、女性差別撤廃条約の理念と「相いれない」と指摘し「改正」を勧告。
皇位継承◆林芳正・官房長官が記者会見で、男系男子に皇位継承を限る皇室典範の「改正」を勧告した国連の女性差別撤廃委員会に抗議したと明らかに。「大変遺憾だ。委員会側に対して強く抗議するとともに削除の申し入れを行った」。審査の過程で「皇位継承の在り方は国家の基本に関わる事項であり、取り上げるのは適当ではないと説明した」と述べ、提示された最終見解案に皇室典範に関する記述が含まれていたため、日本の立場を改めて伝えた上で削除を要請していたと強調。立憲民主党の野田佳彦代表が国会内で記者団に「皇統を途絶えさせないため丁寧に議論しなければいけないが、国連に言われて進めるものではない」。日本維新の会の馬場伸幸代表が皇統に関し記者団に「2千年続いた歴史は大事にしなければならない。勧告は理解しにくい」。委員会が2016年にも勧告を盛り込もうとしたが、日本側の抗議で削除された経緯があり、当時の菅義偉・官房長官が記者会見で「わが国の皇位継承の在り方は女子に対する差別を目的にしていないことは明らかだ」とし「国際機関が誤解している場合は反論する。毅然とした対応をする」と述べていたと報道。
秋の園遊会◆石破茂首相が妻と共に、東京・元赤坂の赤坂御苑で開かれた秋の園遊会に出席。
【10月31日】
侍従◆侍従の押野智行が依願退官する宮内庁人事が公表される。