やじうま日誌 2024年6月

【6月1日】
秋篠宮、紀子◆和歌山市の和歌山城ホールで、第35回全国「みどりの愛護」のつどいの式典に出席。秋篠宮があいさつで、能登半島地震に触れ「緑が防災に果たす役割や、緑を守り育むことの大切さに思いをいたし、それを継承していく必要性を感じている」。近くの和歌山城公園でソメイヨシノの木を植える。午後、有田川町に移動し、名産の「ぶどうさんしょう」を作っている農家と「懇談」し、棚田を見て回る。
佳子◆民間機で羽田空港に到着し、ギリシャから帰国。
靖国神社◆早朝、東京都千代田区の靖国神社の入り口近くにある石柱に赤いスプレーで落書きされているのを通行人が見つけ、周囲にいた警察官に申し出る。夜、同神社のこま犬に張り紙があるのを通行人が発見し110番。警視庁麴町署が器物損壊などの疑いで捜査しており、捜査関係者によると、紙には中国語が書かれており、署が落書きとの関連を調べていると報道。
白浜温泉◆和歌山県白浜町の山神社(温泉神社)で、温泉の恵みに感謝する「献湯祭」が営まれる。白浜温泉は道後温泉(松山市)、有馬温泉(神戸市)とともに「日本三古湯」に挙げられ、日本書紀には有間皇子から白浜温泉の素晴らしさを聞いた斉明天皇が658年に訪れたと記されていると報道。
【6月2日】
徳仁◆東京都港区のサントリーホールを訪れ、ピアニストの仲道郁代の演奏会を鑑賞。
クウェート皇太子◆中東クウェートのミシャル首長が、サバハ元首相を皇太子に指名。国営通信が伝える。ミシャルが兄のナワフ前首長の死去に伴って前年12月に即位した後、皇太子は空位になっていたと報道。
靖国神社◆靖国神社(東京都千代田区)の石柱に落書きが見つかった事件で、男性が石柱に放尿するようなしぐさをした上、赤いスプレーを使って英語で「トイレ」と吹き付ける様子を収めた動画が中国の交流サイト(SNS)に投稿されたことが分かり、SNS上では男の行為を「とても美しい」「よくやった」と称賛する声が相次いだと報道。
【6月3日】
明仁、美智子◆宮内庁が、美智子が新型コロナウイルスに感染したと発表。明仁はPCR検査の結果、陰性だったと報道。
ルクセンブルク皇太子◆林芳正・官房長官が記者会見で、ルクセンブルクのギヨーム皇太子が10~13日に訪日すると発表。徳仁と会見し、岸田文雄首相と会談すると報道。
靖国神社◆靖国神社(東京都千代田区)の石柱に落書きが見つかった事件で、落書きをした疑いがあるのは中国籍の男性で、既に中国に向けて日本を出国したことが、捜査関係者への取材で分かったと報道。こま犬付近に張り紙2枚が見つかり、中国語で「世界人民は団結しよう」「ただしおまえらは含まない」という趣旨が記されていたことが判明したという。/中国外務省の毛寧・副報道局長が記者会見で「外国で現地の法律・法規を順守し、理性的に(自分の考えを)訴えるよう改めて国民に促したい」。「靖国神社は日本の軍国主義による侵略戦争発動の象徴だ」。日本に対し「侵略の歴史を反省し、実際の行動でアジアの隣国や国際社会の信頼を得るべきだ」。
【6月4日】
徳仁、雅子◆22~29日の日程で、「国賓」として英国を「公式訪問」することが閣議で決定。歓迎式典やチャールズ国王夫妻主催の晩さん会などに臨む予定で、「友好親善」を目的とした海外訪問は、前年6月のインドネシア以来で即位後2度目と報道。岸田文雄首相が「両国の友好と親善を改めて確認し、良好な関係が一層強化されると確信している」との談話を発表。
雅子◆皇居内の紅葉山御養蚕所で、蚕に餌の桑の葉を与える「給桑」に取り組む。
佳子◆ギリシャ「公式訪問」を終え、帰国したことを報告するため、皇居・御所を訪れ、徳仁、雅子や愛子と面会。
百合子◆101歳の誕生日を迎え、現在の皇室で最高齢で、「明治」以降の皇族として最長寿となったと報道。
靖国神社◆上川陽子外相が記者会見で、靖国神社の石柱に落書きが見つかった事件に中国籍の男性が関与した疑いがあることに関し「外交ルートを通じて中国政府に懸念を表明した。中国政府から国民に、現地法令の順守や冷静な行動を取るよう注意喚起を要請した」。中国の交流サイト(SNS)に、男性がスプレーを吹き付ける様子の動画が投稿されたことについて「法令に反する行為を是認、助長するような動画が拡散されるのは受け入れられない」。
「国民スポーツ大会」◆日本スポーツ協会が、在り方の見直しに乗り出している国民スポーツ大会(旧国民体育大会)に関し、有識者会議を設けて本格的な議論を始める方針を明らかに。検討部会を設置する予定だったが、より幅広く意見集約する方針で、課題となっている自治体の負担軽減のため、競技施設の基準の緩和や、複数の都道府県での開催などについて協議する見通しと報道。
【6月5日】
佳子◆東京都港区の明治記念館であった第71回産経児童出版文化賞の贈賞式に出席し「本を読む時間が心の支えになることもあると思います」とあいさつ。式への出席は、天皇代替わりに伴う「公務」分担の見直しで、母の紀子から引き継いだと報道。
【6月6日】
徳仁、雅子、愛子◆宮内庁が、徳仁、雅子と愛子が5月に栃木県の御料牧場で静養した際の写真約20枚を公開。
秋篠宮◆愛知県知立市の市文化会館を訪れ、名誉総裁を務める「全日本愛瓢会」の展示会を鑑賞。同市の知立神社を訪れ、祭りの山車の上で人形芝居が演じられる「山車からくり」を見学。
「梅の日」◆「梅の日」に、梅の名産地として知られる和歌山県田辺市の世界遺産・熊野本宮大社で産地の発展を祈る式典が開かれる。田辺市などでつくる「紀州梅の会」が主催。「梅の日」は、室町時代の1545年6月6日に京都の賀茂神社に後奈良天皇が梅を奉納し、五穀豊穣を祈ったところ雨がもたらされたとの故事にちなみ、紀州梅の会が独自に制定したと報道。
【6月7日】
徳仁、雅子、愛子◆東京都新宿区の東京オペラシティを訪れ、ウィーン少年合唱団のコンサートを鑑賞。指揮者らと「懇談」。
佳子◆ギリシャ「公式訪問」を終えたことを報告するため、東京都八王子市にある昭和天皇の武蔵野陵と、香淳皇后の武蔵野東陵を参拝。
【6月8日】
天皇、皇族◆故三笠宮の次男桂宮が死去して10年の命日に当たり、東京都文京区の豊島岡墓地で墓所祭が営まれ、「三笠宮家」の当主代理として、故寛仁親王の長女彬子が玉串をささげて拝礼。秋篠宮、紀子と次女佳子、愛子ら皇族のほか、宮内庁の西村泰彦長官らが参列。桂宮の母三笠宮の妻百合子は入院中で欠席。徳仁、雅子や明仁、美智子は慣例で出席せず、侍従をそれぞれの使者として送る。
「華族会館」◆「明治政府」の西欧化の象徴「鹿鳴館」を彩った調度品の初公開や、精緻に修復された皇族のドレスなどで当時の雰囲気を感じられる展覧会が東京・渋谷の明治神宮ミュージアムで開かれていると、共同通信が報道。「戦前の華族の親睦団体『華族会館』の創立150年を記念した『明治天皇と華族会館受け継がれし明治のドレス』だ。/『華族』は、明治に定められた旧大名・公家の身分の呼称。華族会館は1874年に創立され、初期に東京・日比谷の鹿鳴館を本拠地とした。(略)『華族会館』は戦後に一般社団法人『霞会館』(東京・霞が関)となり、現在も旧宮家、旧華族の当主らが名を連ねる。皇室との関係は深く、6月1日の創設150年式典は、天皇、皇后両陛下が足を運ばれた。」
【6月10日】
徳仁、雅子◆東京・上野の日本芸術院会館を訪れ、優れた芸術活動を表彰する第80回日本芸術院賞の授賞式に出席。徳仁があいさつで「今後とも人々が心豊かな生活を送り、活力ある社会を築く上で、芸術文化が重要な役割を果たしていくことを心から願う」。
徳仁、雅子、愛子◆徳仁が、訪日中のルクセンブルクのギヨーム皇太子と皇居・御所で会見。宮内庁によると、能登半島地震を巡り、ルクセンブルク政府や企業から義援金が届いたことに感謝の意を示し、皇太子の結婚式参列で2012年にルクセンブルクを訪問したことや、同国が力を入れる宇宙開発事業などが話題になったという報道。別室で懇談の場が設けられ、雅子と愛子が加わる。
秋篠宮、紀子、佳子、悠仁◆夜、東京・元赤坂の赤坂御用地にある秋篠宮邸を訪れた訪日中のルクセンブルクのギヨーム皇太子と共に夕食。
美智子◆宮内庁が、新型コロナウイルス感染が3日に確認された美智子について、午前に実施したPCR検査で陰性となったと明らかに。明仁は感染は確認されていないと報道。
彬子◆和歌山県串本町にトルコ海軍の新鋭軍艦クナルアダが寄港し、1890年に沈没したオスマン帝国(現トルコ)軍艦「エルトゥールル号」慰霊碑前で、クナルアダの乗組員らが参列して追悼式典が開かれ、日本・トルコ協会総裁で、故寛仁の長女彬子が参列。式典のあいさつで「多くの先人が築いた友好の歴史が今後も末永く続くことを祈る」。
ルクセンブルグ皇太子◆岸田文雄首相が、ルクセンブルクのギヨーム皇太子と官邸で会談し、一層の2国間関係強化で一致。宇宙分野やスタートアップ(新興企業)の協力を後押しすると確認。
「漏刻祭」◆日本で初めて時刻制度を導入したとされる天智天皇を祭る近江神宮(大津市)で、「時の記念日」に時計の歴史の進展を報告し、発展を祈願する「漏刻祭」が開かれる。王朝装束などをまとった時計業界の関係者やびわ湖大津観光大使の女性らが、国内の時計メーカーの新製品を神前に「奉納」。近江神宮によると、時の記念日は671年に天智天皇が近江大津宮に漏刻(水時計)を設置したという日本書紀の記述を基に、1920年に制定されたと報道。
戦死米兵追悼◆バイデン米大統領が妻ジルと共に、第1次大戦で戦死した米兵2千人以上が眠るパリ近郊の墓地を訪れ、追悼。バイデンが記者団に、イラクで従軍後にがんで死去した長男ボーに言及した上で「命を危険にさらした人々への敬意」を持つことは重要だと述べる。
【6月11日】
皇族確保策◆衆参両院が、各党派で協議する皇族数確保策を巡り、23日に会期末を迎える当国会中の意見集約を断念したと報道。額賀福志郎・衆院議長が立法府の総意を取りまとめたいとして当国会中を目標に掲げたが、自民党と立憲民主党で、女性皇族が婚姻した場合の身分付与の範囲といった個別論点で溝が埋まる見通しが立たず、早期の集約は困難となったと、複数の関係者が明らかに。
ルクセンブルグ皇太子◆上川陽子外相が、ルクセンブルクのギヨーム皇太子、ベッテル副首相兼外相と東京都内で会談。両外相が宇宙政策のほか、定期便就航を促す航空分野での協力強化を盛り込んだ覚書に署名。
喜志南遺跡◆大阪府富田林市の喜志南遺跡で、墳丘が削られた方墳(5世紀前半、1辺約30メートル)が見つかり、市文化財課が発表。墳丘は大型ではないが、最古級の馬形埴輪のほか、大型の円筒埴輪(直径約30センチ)が出土するなど「大王墓と遜色ない埴輪」といい、市はこの古墳を喜志南カイト古墳と名付けたと報道。
【6月12日】
「三種の神器」◆共同通信が、作家玉岡かおるのインタビュー記事を配信。「源平合戦の壇ノ浦の戦いで、安徳天皇と共に海の底に沈んだと伝わる三種の神器の一つの剣―。作家の玉岡かおるさんが『日本史の謎』とされる剣の行方を題材に、新著『さまよえる神剣』(新潮社)を書き上げた。『平家物語は死ぬまでに取り組みたいと思っていたテーマ。作家になった目的の一つを今回、果たせたという思いです』と晴れやかな表情で語る。(中略)『刀は武器だけれど、剣は神に祈るためにあるという原点に立ち返れば、なぜこの国に神話の時代から剣があるのかを思い出さなければいけない』。それはまた、『天皇とは何か』という問いへもつながっていく」。
【6月13日】
皇族確保策◆「皇族の減少と高齢化によって皇室が先細りする中、77年前に皇室を離れた『旧宮家』の存在がクローズアップされている」と共同通信が報道。「政府の有識者会議が2021年12月、旧皇族の男系男子の子孫を皇族復帰させる案を提言し、この対象者を抱えるからだ。議論の場は国会に移り、各党派が出した意見は賛否が割れている」。
サウジ皇太子◆ウクライナのゼレンスキー大統領が、サウジアラビア西部ジッダを訪問し、同国の実権を握るムハンマド皇太子と会談。ゼレンスキー大統領によると、スイスで15~16日に開く「世界平和サミット」の準備状況を協議したと報道。
サウジ皇太子◆サウジアラビアの国営通信が、ムハンマド皇太子がイタリアでの先進7カ国首脳会議(G7サミット)の関連会合を欠席すると報じる。イスラム教最大の聖地、西部メッカで14日から始まる大巡礼(ハッジ)の関連業務があるためだとしていると報道。
【6月14日】
秋篠宮◆22~29日に予定される徳仁、雅子の英国「公式訪問」の間、国事行為を臨時代行することが閣議で決定される。徳仁が21日に、秋篠宮に「勅書」を渡すと報道。
天皇訪英◆岸田文雄首相が、イタリア南部ファサーノで英国のスナク首相と短時間懇談。徳仁、雅子が22日から予定する英国への「公式訪問」に関し、両国の友好親善を深める機会になるよう緊密に連携すると確認。
【6月15日】
英王室◆英国の皇太子の妻キャサリンが、ロンドンで15日に開催されるチャールズ国王の誕生日を祝うパレードに参列すると発表。キャサリンが個人的なメッセージと題する文書で、治療が今後数カ月続くことを明らかにして「良い方向に進んでいる」。パレードに参列して3人の子どもと馬車に乗り、沿道の群衆に手を振る。空軍の儀礼飛行を、夫のウィリアム皇太子ら他の王室メンバーとともに、バッキンガム宮殿のバルコニーから観覧。
織田信長◆共同通信が連載企画「歴史を旅する」で、織田信長を取り上げた記事を配信。「織田信長は戦国大名の中では最も人気が高い一人だ。配下の武将に背かれ最期を迎えた悲劇性もある。勤王家、革命家、無慈悲な独裁者などさまざまな姿で描かれてきた。(中略)江戸末期、尊王攘夷の流行を受け勤王の部分がクローズアップされた。上洛した信長が内裏を修理するなど天皇らを資金的にも支えたからだ。/明治に入るとすぐに、木戸孝允らの建議で、信長を祭る建勲神社が創建された。家康を祭神とする東照宮に対抗し、維新を印象付ける意味もあった。皇国史観の時代、尊皇精神の持ち主である点が評価され、文部省が1937年に出した「国体の本義」にも紹介されている」。
【6月16日】
佳子◆東京都渋谷区の東京体育館を訪れ、障害の有無にかかわらず多様な人が音楽やダンスを披露し、共に楽しむイベント「ドレミファダンスコンサート」を鑑賞。出演者らと「懇談」。
【6月18日】
秋篠宮◆東京都江東区の日本科学未来館を訪れ、水循環の健全化に貢献した個人や団体をたたえる第26回日本水大賞の表彰式に出席。あいさつで「人々がそれぞれの地域で水を守り、考える活動を実践していくことを願う」。
女系天皇◆自民党の石破茂・元幹事長がBSフジ番組で、安定的な皇位継承を巡り「男系優先に決まっているが、女系を完璧に否定していいのかというと、皇室を大切にするということから少しずれていると思う」。
【6月19日】
徳仁◆22日からの英国「公式訪問」を前に皇居・宮殿「石橋の間」で記者会見。訪問を通じて「わが国と英国との間に培われてきた交流の歴史に思いをはせたい」とし「友好関係がさらに深まる機会になればと思っている」。太平洋戦争で日英が敵対した歴史について「不幸にも戦火を交えることになり、誠に残念でした」。「亡くなられた方々や苦しく悲しい思いをされた方々のことを忘れず、過去の歴史に対する理解を深めていくことが大切だ」。
佳子◆ギリシャ「公式訪問」を終えた感想を宮内庁を通じて公表。「ギリシャでの出会いや出来事はどれも大切なものであり、これからも強く心に残り続け、度々に思い返すことと思います」。
「日の丸」◆1908年に日本からの最初の移民を乗せた「笠戸丸」がブラジルのサントス港に到着したことから「日本移民の日」とされる18日に合わせ、首都ブラジリアの競技場などの建物が「日の丸」模様にライトアップされる。最大都市サンパウロで、イビラプエラ公園にある開拓先没者慰霊碑前で法要があり、日系人団体の関係者ら約60人が集まる。ブラジリアでは17日夜から国立美術館や国立図書館、テレビ塔などが日本の国旗をイメージした2色に照らされる。
「平和の礎」◆沖縄県が、太平洋戦争末期の沖縄戦で旧日本軍の組織的戦闘が終わったとされる23日の「慰霊の日」を前に、同県糸満市の平和祈念公園の石碑「平和の礎」に、新たに判明した戦没者181人の氏名の入った刻銘板3枚を設置。刻銘者の総数は24万2225人となったと報道。
【6月20日】
「帰国の記帳」◆岸田文雄首相が、皇居で「帰国の記帳」。
【6月21日】
徳仁、雅子◆環境活動団体「ジャスト・ストップ・オイル」のメンバー2人が、ロンドン郊外のスタンステッド空港の敷地内に侵入し、駐機中のプライベートジェット機にオレンジ色の塗料を散布したとして、器物損壊などの疑いで警察に逮捕され、団体がX(旧ツイッター)で映像を公開。この空港は22日から英国を訪問する徳仁、雅子が利用する予定と報道。
「沖縄全戦没者追悼式」◆政府が、岸田文雄首相が23日に沖縄県を訪問すると発表。糸満市の平和祈念公園で営まれる沖縄全戦没者追悼式に出席し、あいさつすると報道。
【6月22日】
徳仁、雅子、秋篠宮、紀子◆徳仁、雅子が、「国賓」として英国を「公式訪問」するため、政府専用機で羽田空港から出発。羽田空港で、秋篠宮、紀子や戸倉三郎・最高裁長官らが見送る。滞在中、歓迎式典やチャールズ国王夫妻主催の晩さん会などの「公式行事」に臨み、29日に帰国すると報道。
徳仁、雅子◆共同通信が「新たな時代、友好つなぐ旅/陛下、歴史に向き合い」と題した企画記事を配信。「天皇、皇后両陛下の英国公式訪問が22日、始まった。皇室と英王室は長年親交を育み、両陛下にとって英国は若き日に留学された思い出の地でもある。今回の訪問はこれまでの友好関係を引き継ぎ、新たな時代に深めていく出発点と言える。一方、日英は太平洋戦争で敵対した歴史がある。戦後生まれの天皇として、陛下が平和への思いを示す旅ともなりそうだ」。
英王室◆英国のウィリアム皇太子が42歳の誕生日を迎え、がん治療中の妻キャサリンが、皇太子と3人の子どもたちが手をつないで笑顔でジャンプする写真を夫妻の公式交流サイト(SNS)に投稿して祝福したと報道。
紀子◆横浜市のパシフィコ横浜を訪れ、第16回国際小児がん学会アジア総会のオープニングセレモニーに出席。英語であいさつし「この大会が、子どもたちがよりよい人生を送るためのさまざまな課題を議論する場となることを心から願っています」。
【6月23日】
天皇、皇族◆徳仁、雅子が「沖縄慰霊の日」に当たるとして、徳仁、雅子が訪問先の英国で黙とう。宮内庁によると、愛子は皇居・御所で、明仁、美智子は東京・元赤坂の赤坂御用地にある仙洞御所でそれぞれ黙とう。
徳仁、雅子◆ロンドン郊外のスタンステッド空港に政府専用機で到着。空港で出迎えた英王室や英政府の関係者らと握手し、滞在先となるロンドン中心部のホテル「クラリッジズ」に到着。/徳仁が、ロンドンにある日本文化の発信拠点「ジャパン・ハウス」を視察。「見つけよう日本のデザイン」展が開催中で、視察後、宿泊先のホテルに戻り、在留邦人や、日本にゆかりのある英国人と「懇談」。雅子は25日から始まる「公式行事」に備えて、出席を控えたと報道。
【6月24日】
徳仁、雅子◆徳仁が、ロンドンのテムズ川下流にある治水施設「テムズバリアー」を見学。雅子は体調を整えるため、同行を見合わせたと報道。/徳仁が、ロンドン市内のホテルで、日英友好団体が主催するレセプションに出席。到着の際、故エリザベス女王のいとこのグロスター公に出迎えられる。レセプションで「日英関係が将来にわたって一層力強く発展していくことを期待します」と英語であいさつ。雅子は25日から始まる「公式行事」に備えて、出席を控えたと報道。
英王室◆英王室が、チャールズ国王の妹、アン王女が23日に頭部に軽傷を負い、入院したと発表。邸宅敷地内で馬と衝突したとみられ、徳仁、雅子が出席予定の25日のバッキンガム宮殿での晩さん会は欠席すると報道。
【6月25日】
徳仁、雅子◆ロンドンの英王室騎兵隊本部「ホースガーズ」で催された歓迎式典に出席。出迎えたチャールズ国王夫妻と握手を交わし、徳仁が儀仗隊による栄誉礼を受ける。徳仁は国王と、雅子はカミラとそれぞれ馬車に同乗し、バッキンガム宮殿へ向かう。歓迎式典に先立ち、滞在先のホテルでウィリアム皇太子の迎えを受け、共に会場に到着。バッキンガム宮殿で、国王が「主催」して催された英王室との昼食会に出席。
徳仁◆1983~85年のオックスフォード大留学時に、自身の警護官だったロジャー・ベーコン(故人)の妻と、宿泊先のホテルで面会。
皇族数確保策◆共同通信が「拙速避け丁寧に議論を」と題した論説記事を配信。「皇族数確保策を巡り、衆参両院の正副議長による各党派の意見集約が難航している。『女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持し公務を担う』『旧皇族の男系男子を現皇族の養子にし皇族に復帰してもらう』という政府の有識者会議が示した2案を軸に5月下旬から協議。先の国会会期中の決着を目指したが、党派間の溝は埋まらず断念した。(略)今回は皇族数確保策に絞り、立民が主張する女性宮家の創設や女性・女系天皇など皇位継承策は「将来的な課題」として先送りした。しかし二つを切り離し、議論を進めるのには無理がある。/早期の結論を目指しても、結局は皇位継承策を巡る各党派の思惑が絡み、議論は思うように進むまい。また現在、正副議長は各党派から個別に意見聴取を続けているが、国民には議論の中身が見えにくい。公開の場で全党派代表者が一堂に会し意見を交わす方式に切り替えることも考えるべきだ。一度、仕切り直しをした方がいいだろう」。
【6月26日】
徳仁、雅子◆ロンドンのバッキンガム宮殿でチャールズ国王夫妻「主催」の晩さん会に出席。徳仁が英語でスピーチし「訪問を通じて、友好親善関係が次代を担う若者や子どもたちに着実に引き継がれ、一層進化していく一助となれば幸いです」。太平洋戦争をめぐり「友好関係が損なわれた悲しむべき時期があった」とし「苦難のときを経た後に、私の祖父や父が天皇としてこの地を訪れた際の思いがいかばかりであったかと感慨深く思う」。戦後和解に向け「計り知れぬ努力をもって、両国の未来の友好のために力を尽くした人々に深い敬意を表する」と語る。晩さん会は英王室のウィリアム皇太子らをはじめ、両国から約170人が列席したと報道。これに先立ち、宮殿で1971年の訪英時に昭和天皇が贈ったびょうぶなど王室が所蔵する日本ゆかりの品々を鑑賞。ウェストミンスター寺院を訪れ、無名戦士の墓に供花。/徳仁が、チャールズ国王から英国「最高位」の「ガーター勲章」が贈られる。国王に日本「最高位」の「大勲位菊花章」を授与。贈答品を交換し、徳仁が国王に輪島塗漆器、雅子はカミラに佐賀錦の絹糸のハンドバッグを贈る。国王から金銀製のペアタンブラーとスコッチウイスキー、カミラは雅子の「お印」『ハマナス』を描いた特注の扇子をプレゼントしたと報道。/徳仁が、ロンドンにある最先端の医療研究所「フランシス・クリック研究所」を視察。雅子は体調を考慮し、同行を控えたと報道。
徳仁◆共同通信が「40年来の友、青春時代から/釣り指南にオペラ鑑賞も」と掲げたサイド記事を配信。「天皇陛下はチャールズ国王と約40年にわたり親交を深められてきた。著書で『青春』とつづる英オックスフォード大留学中には釣りやオペラなどプライベートな時間も共に。国王は晩さん会で、こうした時間が生涯にわたる友情を育むと強調した。その後も公的な行事の機会などを捉え、信頼関係を培ってきた。/出会いは1983年からの留学中。中でも84年にエリザベス女王の招きで滞在していたバルモラル城そばの川で、国王からフライフィッシングを教わったことは思い出のようだ。」
徳仁スピーチ◆共同通信が「つなぐ平和への思い/『悲しむべき時期』超え」と題した企画記事を配信。「天皇陛下が英国王夫妻主催の晩さん会で述べられたあいさつは、先の大戦で日英が敵対した過去を『悲しむべき時期』と振り返りつつ、戦後築かれた両国の友好を発展させていくことに重きを置く内容となった。戦後和解に尽力した上皇さまの平和への思いは継いだ上で、次世代へ関係性をつないでいこうとする認識を示した形だ。(略)太平洋戦争に関して『友好関係が損なわれた悲しむべき時期』と言及したが、その後続いた言葉は祖父の昭和天皇、父の上皇さまが平和を願ってきたことを紹介するにとどまった。/自らの考えを直接的に明かさなかった理由として、淑徳大の舟橋正真・兼任講師(日本近現代史)は、陛下が戦後世代である点を挙げる。『自身が戦争を経験していない背景を踏まえ、語ることができるぎりぎりのラインで先代の姿勢を引き継いでいることをにじませた』とみる。/一方で『日英の戦後和解は先代までの話で、ある意味、終焉したとも受け止められる』と指摘した。」
出迎え◆英警察が、スナク首相が所有する同国中部の邸宅の敷地に勝手に入ったとして、不法侵入の疑いで反政府団体に所属する20~52歳の活動家ら4人を逮捕。英メディアが報じる。団体によると、このうち21歳の男は「スナクと14年間執政してきた保守党へのお礼と餞別」として敷地にある池で大便をしたという。スナク首相は徳仁、雅子を出迎えるため邸宅を不在にしていたと報道。
【6月27日】
徳仁、雅子◆バッキンガム宮殿を訪れ、チャールズ国王夫妻に「お別れのあいさつ」。「国賓」として25日から臨んだ一連の「公式行事」が終了したと報道。V&A(ビクトリア&アルバート)子ども博物館へ向かい、日本人学校の子どもたちと「交流」。/共同通信が「思い出のオックスフォード/両陛下、20代に留学経験」と題した企画記事を配信。「天皇、皇后両陛下は、それぞれ20代の頃、英オックスフォード大に留学された経験がある。英国訪問の現地最終日に当たる28日、2人そろって思い出の地へ足を運ぶ。天皇陛下は訪英前の記者会見で『一口では表現できない数々の経験を積むことができた』と語り、さまざまな背景を持つ同年代の人々との出会いに恵まれた貴重な時間に思いをはせた。」
徳仁◆ロンドン市内の金融街シティーにあるギルドホールを訪れ、経済関係者ら約650人が集う晩さん会に出席。英語で「私たちの英国訪問を通じて、両国の人々が友好親善の絆を再確認する機会となれば幸いです」とあいさつ。晩さん会の前に、歓迎行事に出席し、整列する儀仗隊を「巡閲」。これに先立ち、市内の王立音楽大を訪問し、日本人の学生らと「交流」。
皇族数確保策◆衆参両院の正副議長が、皇族数確保策を巡り共産、社民両党から意見聴取。共産の小池晃・書記局長が、政府の有識者会議の答申を疑問視し、女性・女系天皇を認めるべきだと重ねて主張。答申に沿った論点で議論を進める方法は白紙に戻すべきだと訴える。憲法に照らせば、天皇は日本国民統合の象徴であり「女性だから天皇になれないのは憲法の精神に反する」と述べる。
【6月28日】
徳仁、雅子◆オックスフォード大を訪問。ロンドンから車で、雅子が在籍したベリオール・カレッジに到着。雅子の「恩師」アダム・ロバーツ名誉教授や当時の寮長だったデニス・ノーブル教授らと面会し、学内を見て回る。昼食会が催された後、雅子への名誉学位授与式に出席。市内を散策し、徳仁が学んだマートン・カレッジに赴く。
徳仁◆ロンドン郊外にあるウィンザー城の礼拝堂を訪れ、エリザベス女王と、夫のフィリップの墓に供花。王立キュー植物園を視察。報道陣の取材に「女王に本当に良くしていただいた。心からのお礼の気持ちで参拝をさせてもらった」。
「英国留学」◆共同通信が「皇族の多く英留学/国王『大変光栄』」と題したサイド記事を配信。「天皇、皇后両陛下のほか、多くの皇族がこれまで英国に留学されてきた。皇室と英王室の関係の深さが礎にあり、チャールズ国王は晩さん会のスピーチで『多くの方々が英国の大学を留学先に選ばれてきたことを大変光栄に感じている』と語った。」
【6月29日】
徳仁、雅子◆オックスフォード大で、大学関係者との昼食会に出席。徳仁があいさつで「オックスフォードで過ごした日々が鮮やかによみがえってきた」。「日本の若者たちが留学して広く世界に学び、私たちと同様の素晴らしい経験を得られることを希望する」。
「公邸料理人」◆共同通信が「『食』で支える日本外交/公邸料理人、なり手不足も」と題した企画記事を配信。「大使館や総領事館など在外公館での会食を担う公邸料理人。現地文化への理解と、食を通じて日本の魅力を発信する表現力が求められる。『食の外交官』とも呼ばれ、世界各地で日本の国際関係を支えている。ただ重責への不安から敬遠したり、記録的な円安を背景に給与面で折り合いが付かなかったりと、なり手不足が深刻化している。/調理器具がずらりと並んだ厨房の中央に立ち、堀郁雄さん(53)は翌日の夕食会に向けて大根の皮をむき始めた。/日本の外交で重要拠点となる在外公館は約230カ所に上る。その一つ、在中国日本大使館が堀さんの職場だ。金杉憲治・駐中国大使の昨年12月の異動に伴いインドネシアから北京に移り住んだ。(略)天皇、皇后両陛下が昨年6月、インドネシアを訪れた際に料理を提供した。『「おいしかったです」とのお言葉を頂いた』と当時を振り返り、満面の笑みを見せる。」
【6月29日】
徳仁雅子◆ロンドンのブライズ・ノートン空軍基地から政府専用機で羽田空港に到着し「帰国」。宮内庁を通じて文書で感想を公表し、日英両国の人々の間で「長年培われてきた友好親善の歩みについて理解を深めることができた」とし「大変思い出深い訪問となった」と記したと報道。/林芳正・官房長官が「英国国民と親しく接し、心を通わせる多くの機会をお持ちになった。親密な友好親善関係のさらなる増進に多大な成果を上げられた」との談話を発表。
【6月30日】
紀子◆東京都新宿区の東京オペラシティを訪れ「がん患者さんが歌う第九チャリティーコンサート」を鑑賞。公益財団法人がん研究会などが主催して2017年、19年に続く3度目の開催で、初回は会名誉総裁を務める常陸宮が出席したと報道。

 

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