【報告】沖縄・安保・天皇制を問う4.28−29連続行動(2024)

4.28「沖縄デー」集会と4.29反「昭和の日」デモは、今年も無事終了した。右翼・警察等々、懸念材料は減るわけではなく、むしろ新たに出てきたりもしていて、緊張しつつ当日を迎えたが、実際は充実の連続行動となった。

4.28集会は「植民地支配責任を考える--4.28「沖縄デー」と題する講演集会で、文京区民センターで開催し、参加者は90数名だった。今年は、「台湾有事」を大きな口実の一つに大軍拡が進められている現在にあって、その台湾と日本の歴史、沖縄との関係、あるいは台湾と中国、アジアの中での台湾、何よりも台湾の歴史そのものについて、勉強しようということで駒込武さんに講演をお願いすることとなった。

駒込さんは「台湾植民地支配責任を問い直す」というテーマで、たくさんのスライド資料をもとに、台湾と沖縄、日本をめぐる近現代史をどのようにとらえるべきなのかについて、詳しく語られた。駒込さんのお話からはたくさんのことを学んだ。知らないことがなんと多いことか。

侵略戦争と植民地支配の歴史がなかったことににされつつある日本社会では、日本が暴力的に支配してきた国々・人々の史料や証言は隠蔽され、そのほとんどに接することができない状況にある。誰もがその歴史を知ることができるような施設・制度は皆無に等しく、一部の学者の個人的な努力によるものしかないことを、改めて知るのだった。

政治的主体を許さないこと、これが植民地だ。
帝国主義という概念は一国ごとに捉えるのではなく、国際的な視野で体制としてとらえるべきである。
非武装地帯を台湾を含め周辺国から作り出し繋がっていくこと。日本もその一国になること。

こういった駒込さんの言葉に説得力をもたせるたくさんの史実や結論に至る思考の過程など、聞き応えのある話ばかりだった。

最後に、参考資料として「自主講座 認識台湾」というサイトが紹介された。これは誰もが自由に観ることのできる講演やシンポジウム等の動画で構成されている。学べるサイトだ。以下から入ることができる。ぜひ訪問してみてください。
https://www.youtube.com/@renshi.taiwan

また、これを維持するためのクラウドファンディングも紹介された。
講座維持に支援金1000円から。私たち自身のためにも協力を呼びかけます。
https://academist-cf.com/projects/330/progresses#projectProgress3651

*講演の内容は、本サイトで全文掲載の予定(6月掲載予定)。

4.29反「昭和の日」デモは、原宿駅前の神宮橋上から出発した。出発前の30分ほど、沖縄の米軍・自衛隊基地問題に関する状況とそれに対する運動についての報告や、米軍による性被害問題や自治権不在の沖縄の問題、あるいはこの神宮橋でこの日夕方からスタートする基地・軍隊はいらない4・29集会への呼びかけなどアピールが続いた。その間も数人の右翼が妨害を試みていたが、デモ出発までことなきを得た。

デモも、右翼の街宣車は遠くに止められていたらしく、デモにまとわりつく右翼の数はそれほどでもなく、無事終了。その代わり、出発前のアピールを受けていた神宮橋も含め私たちは警察に取り囲まれていた。いつの日か、もっと伸びやかに「天皇制いらない」の声を上げられる日を迎えたい。そういった日は、そんなスローガンも不要となった天皇制が廃止された後のことか…。それまでは声を上げていくしかない。そう思いつつデモを歩いた。

D子(同実行委員会)

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