やじうま日誌 2023年8月

【8月1日】
佳子◆兵庫県西宮市の甲子園球場で行われた全国高校女子野球選手権決勝を観戦。
【8月3日】
カンボジア◆カンボジアのフン・セン首相が、38年以上務めてきた首相の座を長男フン・マネットに譲ることを決めたのは、自分が死んだ際に後継者争いなどの混乱を回避し円滑に権力を移行するためだと説明。首都プノンペン郊外で開かれた環状道路開通式に出席。8月7日にシハモニ国王に閣僚名簿を提出し、22日に下院で新内閣が承認されるとの見通しを明らかに。シアヌーク前国王が死去する8年前の2004年に退位し、息子のシハモニ殿下が即位した例を挙げ「卓越した考えだ」。カンボジア国立銀行(中銀)でチア・チャント総裁の後任に娘のチア・セレイが選ばれ、国王が7月29日に承認したと報道。
【8月4日】
秋の園遊会◆宮内庁が、徳仁、雅子「主催」の秋の園遊会を11月2日に東京・元赤坂の赤坂御苑で開催すると発表。即位儀式や新型コロナウイルス禍の影響で2019年春以降見送りが続き、当年の春に再開。秋は18年11月以来5年ぶりとなると報道。
靖国参拝◆15日の「終戦の日」に合わせて東京・九段北の靖国神社を参拝するかどうかについて、西村明宏・環境相が記者会見で「個人として適切に判断する」。
【8月6日】
徳仁、雅子、愛子◆広島原爆の日に合わせ、皇居・御所で黙とう。
明仁、美智子◆宮内庁によると、広島原爆の日に合わせ、東京・元赤坂の赤坂御用地にある仙洞御所で黙とう。
【8月8日】
「御料牧場」◆宮内庁が、栃木県の御料牧場で10月12日と13日に開催する見学会の参加者を募集していると報道。新型コロナウイルス禍で2019年を最後に見合わせが続き、4年ぶりに再開する。
皇室「献上品」◆和歌山県かつらぎ町で、徳仁、雅子と秋篠宮「家」に「献上」する特産の種なし柿「刀根早生」の荷造り式がある。白い手袋を着けたJAの役員らが、約80個の色や形、傷の有無などを慎重に点検して4箱に詰め、宅配便を利用して10日に宮内庁へ届けると報道。
靖国参拝◆松野博一・官房長官が記者会見で、15日の「終戦の日」に合わせて岸田文雄首相が東京・九段北の靖国神社を参拝するかどうかを問われ「首相が適切に判断する。私も同様だ」。河野太郎・デジタル相や後藤茂之・経済再生担当相ら6閣僚はそれぞれ会見で、参拝する予定はないと答え、大半の閣僚は言及を避けたと報道。参拝しないと答えたのは、他に鈴木俊一・財務相、斉藤鉄夫・国土交通相、岡田直樹・沖縄北方担当相、小倉将信・こども政策担当相。高市早苗・経済安全保障担当相「プライベートのことなので、大臣会見で申し上げることはない」。加藤勝信・厚生労働相「個人の対応として判断する」。松本剛明・総務相、斎藤健法相、林芳正外相、永岡桂子・文部科学相、野村哲郎農相、浜田靖一・防衛相は「コメントは控える」「適切に判断する」など。
【8月9日】
徳仁、雅子、愛子◆長崎原爆の日に合わせ、皇居・御所で黙とう。
明仁、美智子◆宮内庁によると、長崎原爆の日に合わせて東京・元赤坂の赤坂御用地にある仙洞御所で黙とう。
秋篠宮、紀子◆宮内庁が、秋篠宮、紀子が9月下旬にベトナムを「公式訪問」すると発表。日本とベトナムの外交関係樹立50周年に当たり、宮内庁によると、8月初旬にベトナム側から正式に招待があったという。「友好親善」を目的に、日程は1週間程度になる見込みで、50周年に関連する公式行事などへの出席を調整していると報道。
【8月10日】
皇室会議◆政府が、皇族の結婚や皇籍離脱など皇室の重要事項を審議する皇室会議の皇族議員の互選を9月7日に実施すると告示。現在は秋篠宮と常陸宮の妻華子が議員、故三笠宮の妻百合子と紀子が予備議員を務めており、9月に満了を迎えると報道。
「贈り物」◆「友好親善」のための皇室の外国訪問は、相手国と互いに贈り物をする慣例があり、通常、国の文化や歴史を物語る代表的な工芸品が選ばれるが例外はあると、共同通信が報道。「天皇、皇后両陛下のインドネシア訪問で、ジョコ大統領からのプレゼントは高級熱帯魚アロワナだった。絶滅危惧種に指定され、皇居で飼うのも難しい。想定外の事態に、宮内庁は対応を迫られている」。
【8月14日】
「全国戦没者追悼式」◆松野博一・官房長官が、政府が15日に主催する全国戦没者追悼式について「全国民が深く追悼の誠をささげ、恒久平和の確立への誓いを新たにするものだ」とする談話を発表。「国民には、15日正午に戦没者をしのび、黙とうをささげるよう切望する」。
【8月15日】
徳仁、雅子、愛子◆「終戦」の日に当たり、皇居・御所で黙とう。
徳仁◆東京都千代田区の日本武道館で行われた政府主催の全国戦没者追悼式に出席。「お言葉」で、当年も「深い反省」に触れたと報道。
明仁、美智子◆「終戦」の日に当たり、東京・元赤坂の赤坂御用地にある仙洞御所で黙とう。宮内庁によると、全国戦没者追悼式のテレビ中継を見ながら、会場に合わせて黙とうしたと報道。
全国戦没者追悼式◆「終戦」から78年となり、政府主催の全国戦没者追悼式が東京都千代田区の日本武道館で行われる。岸田文雄首相が式辞で、前年同様にアジア諸国への加害責任に触れず「積極的平和主義の旗の下、国際社会と手を携え、世界が直面する課題の解決に取り組む」。徳仁が「過去を顧み、深い反省の上に立ち、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願う」との「お言葉」を読み上げる。
靖国問題◆「終戦」の日で、高市早苗・経済安全保障担当相が東京・九段北の靖国神社を参拝。参拝後、記者団に「国策に殉じた皆さんの御霊に哀悼の誠をささげ、感謝の思いを伝えた」と語った。「国務大臣」と記帳し、「私費」で玉串料を納めたと説明。自民では萩生田光一・政調会長が参拝。小泉進次郎・元環境相、稲田朋美・元防衛相、古屋圭司・元国家公安委員長らが個別に訪れる。超党派議員連盟「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」の副会長の逢沢一郎衆院議員(自民)ら自民や日本維新の会など計67人が一斉に参拝。副大臣3人、政務官5人が含まれているというと報道。岸田文雄首相は参拝せず、自民党総裁として「私費」で玉串料を「奉納」。代理で訪れた自民の国場幸之助・総裁特別補佐が納める。中国が抗議し、韓国が「深い失望と遺憾を表明する」との外務省報道官論評を発表。
千鳥ケ淵戦没者墓苑◆岸田文雄首相が、東京都内の千鳥ケ淵戦没者墓苑を訪れて献花。
「改元の詔書」◆関東大震災から100年となる節目に合わせ、「大正時代」の政治や社会を振り返る特別展「大正時代 公文書でたどる100年前の日本」が、9月18日までの日程で東京・北の丸公園の国立公文書館で開かれていると報道。展示は「改元の詔書」や関東大震災時の「帝都復興計画案ノ大綱」などの実物資料と解説パネルで通覧するという。
8・15弾圧◆国家による慰霊・追悼に反対することを趣旨とする反「靖国」行動のデモが行われた。デモ行進中、デモ参加者が警察の過剰警備に抗議したことを理由に「公務執行妨害」で不当逮捕された。警察官への暴力は皆無だったが、メディアは「警備に当たっていた機動隊員に暴行を加えたとして、警視庁が、公務執行妨害の疑いで男性を現行犯逮捕したことが、捜査関係者への取材で分かった」と間違った報道。
【8月16日】
徳仁、雅子◆宮内庁が、徳仁、雅子が第42回全国豊かな海づくり大会の式典出席のため、9月16日から1泊2日の日程で北海道を訪問すると発表。雅子の体調次第では徳仁単独となると報道。羽田発の特別機で向かい、翌日、厚岸町の厚岸漁港で行われる式典で徳仁があいさつする。滞在中、釧路市の釧路湿原野生生物保護センターや、厚岸町のカキ種苗センターを視察する。
明仁、美智子◆東京都千代田区の東京国立近代美術館を訪問。スペインの建築家ガウディを紹介する展覧会を鑑賞。/宮内庁が、明仁、美智子が「静養」のため、22~29日の日程で、長野県軽井沢町に滞在すると発表。
【8月17日】
紀子◆東京都港区の明治記念館を訪れ、出産や育児で研究の中断を余儀なくされた後、日本学術振興会の支援を得て復帰した特別研究員の交流会に出席。紀子は名誉特別研究員を務めていると報道。
皇室「献上」品◆宮内庁関係者を名乗り、皇室への「献上」名目で農家からモモをだまし取ったとして、福島県警が、詐欺の疑いで男性を再逮捕。「献上」品を選定する手続きをできる立場にないのに、前年6月下旬ごろ、福島市の男性に「献上」を依頼し、同年8月1日にモモ4箱(1万6500円相当)をだまし取った疑いと報道。容疑者の男性は逮捕前の取材に「ボランティアで宮内庁のお使いをやっていた」「モモは宮内庁大膳課に着払いで送った」と話していたという。福島地検が、同様の手口で当年5月にモモをだまし取ろうとしたとする詐欺未遂容疑について処分保留に。
【8月18日】
徳仁、雅子、愛子◆東京都港区のサントリーホールを訪れ、世界的なビオラ奏者今井信子の傘寿を記念したコンサートを鑑賞。
佳子◆宮内庁が、佳子が11月下旬に南米ペルーを「公式訪問」すると発表。当年で日本とペルーが外交関係樹立150周年を迎えるに当たり、「友好親善」を図るのが目的と報道。
彬子◆宮内庁が、故寛仁の長女彬子が、9月9~19日の日程でフランスとスイスを「非公式」に訪問すると発表。ラグビー・ワールドカップ(W杯)フランス大会で日本代表戦を観戦し、スイスではチューリヒ大で講演するほか、フランスでは、南東部ニースで16年に80人以上が死亡した「テロ事件」の慰霊碑に供花するほか、マティス美術館などを巡ると報道。
サウジ皇太子◆イランのアブドラヒアン外相が、訪問先のサウジアラビア西部ジッダでサウジの実権を握るムハンマド皇太子と会談。国営イラン放送が伝える。サウジの国営通信が、両国の将来的な協力の機会や、中東地域と国際情勢について協議したと伝える。
靖国問題◆朝鮮民主主義人民共和国の朝鮮中央通信が、ウェブサイトに掲載した記事で、岸田文雄首相が「終戦記念日」の15日に東京・九段北の靖国神社に私費で玉串料を「奉納」したり、超党派議員連盟「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」が集団で参拝したりしたことを「醜態」と非難。「軍国主義の亡霊をよみがえらせ愚かな再侵略の野望を実現しようとする」もので、国際社会が憤怒していると主張。
【8月20日】
佐紀古墳群◆古墳時代の4~5世紀の陵墓が集まる佐紀古墳群(奈良市)の精密な測量図が完成し、考古学研究者らが発表。佐紀陵山や佐紀石塚山、宝来山など4~5世紀の大型前方後円墳が集まる佐紀古墳群は、多くは宮内庁が陵墓として管理し立ち入りができないため、これまで一部の測量図しかなく謎の多い古墳群だったが、クラウドファンディング(CF)による資金調達で上空から測量し、研究者は大和政権の勢力が拡大した「空白の4世紀」の解明につなげたいと期待すると報道。
【8月21日】
徳仁、雅子、愛子◆「静養」のため栃木県那須町の那須御用邸付属邸に入る。到着後すぐ邸内の休憩所「嚶鳴亭」周辺を散策。これに先立ち那須塩原駅で多数の市民と「交流」。徳仁は31日に一時帰京し、9月1日に皇居で宮中祭祀「旬祭」に臨んだ後、那須に戻ると報道。
徳仁◆宮内庁が、米ハワイ・マウイ島で発生した山火事を受け、徳仁がバイデン大統領に「お見舞い」の電報を送ったと発表。
「帰国の記帳」◆岸田文雄首相が、皇居で「帰国の記帳」。
靖国参拝◆西村康稔・経済産業相が、東京・九段北の靖国神社を参拝。参拝後、記者団に「祖国を思い、家族を案じながら戦禍に倒れた英霊のご安寧をお祈りした。二度と戦争を起こさないと誓った」。「衆院議員西村康稔」と記帳し、「私費」で玉串料を納めたと語る。韓国外務省「日本の侵略戦争を美化し、戦争犯罪者を合祀した靖国神社を政府の閣僚が参拝したことに、深い失望と遺憾を表する」。
【8月22日】
明仁、美智子◆「静養」のため、新幹線で長野県軽井沢町に入る。
【8月23日】
明仁、美智子◆長野県軽井沢町で、戦後に中国の旧満州から引き揚げてきた人が入植した大日向開拓地を訪れ、野菜畑を散策。
【8月24日】
明仁、美智子◆明仁、美智子には、長野県軽井沢町での夏の「静養」中、何度も足を運んだ場所があると、共同通信が報道。「戦後に中国の旧満州から引き揚げてきた人々が入植した大日向開拓地だ。浅間山麓の開墾は困難を極めたが、苦労の末、今では高原野菜の畑が一面に広がる。ご夫妻はそこを散策し、人々をねぎらってきた。側近は『つらい戦争の歴史を伝えていかなければならないという思いの表れだ』と語る」。
【8月25日】
秋篠宮、紀子◆9月20~25日の5泊6日の日程で、ベトナムを「公式訪問」することが閣議で了解される。当年は日本とベトナムの外交関係樹立50周年に当たり、「友好親善」が目的となると報道。20日午前、政府専用機で羽田空港を出発、午後に首都ハノイに到着して、21日に国家副主席主催の歓迎式典や50周年の関連行事に出席。23日に空路でベトナム中部ダナンに移り、かつて日本人町があった古都ホイアンの旧市街などを視察する。
【8月26日】
桂離宮◆宮内庁京都事務所が10月27日の夜、桂離宮(京都市西京区)で一夜限りの観月会を開くと報道。「桂離宮は1615年ごろ、後陽成天皇の弟で八条宮家の初代智仁親王が御殿の一つ「古書院」を建てたのが始まり」という。
【8月27日】
佳子◆東京都千代田区のホールで開かれた「第40回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」に出席。佳子は、主催の全日本ろうあ連盟に非常勤嘱託職員として勤務している。
パリ不戦条約◆1928年の当日、パリで日英など15カ国が「戦争放棄に関する条約」を結ぶ。紛争解決や国家政策の手段として戦争を禁止したが、日本では条文の「人民の名において」が天皇大権に反するとの議論が起こり、この文言を不適用と宣言した上で批准したと報道。
【8月29日】
明仁、美智子◆長野県軽井沢町での「静養」を終え、新幹線で帰京。
【8月30日】
悠仁◆宮内庁が、2024年9月に18歳の「成年」を迎える悠仁の成年式について、25年3月の高校卒業後に執り行う方針であることを明らかに。儀式で、徳仁から成年の証しとして授けられる冠を新調する経費約258万円を24年度の概算要求に計上し、皇族の「品位保持」のための「皇族費」は、成年に伴い悠仁の分は、305万円から915万円となると報道。
皇位継承策◆皇位継承策を巡る国会の議論が停滞していると、共同通信が報道。「岸田文雄首相は『先送りの許されない課題』と位置付けるが、先の通常国会で表だった動きはなかった。自民党は皇族の養子縁組を可能とし、旧皇族に属する男系男子の皇族復帰案を模索する。立憲民主党内では『女性宮家』創設を求める声が根強く、与野党で合意を得られるかは見通せない」。
【8月31日】
常陸宮◆宮内庁が、明仁の弟の常陸宮が、新型コロナウイルスに感染したと発表。37度台の発熱やせきの症状があり、東京都渋谷区の日本赤十字社医療センターに入院。PCR検査で感染したことが分かる。9月7日に皇室会議の投票が予定されていたが、様子を見て判断すると報道。妻華子は検査で陰性を確認されている。
関東大震災◆「1923年9月1日の関東大震災から明日で100年。首都圏が壊滅し約10万5千人が死亡した震災は、明治以降の近代国家が直面した大きな試練だった。戒厳令、朝鮮人虐殺、社会主義者弾圧などの強権発動と暴力は、大正デモクラシーを押しつぶしていく。当時の世相はどう動いたか。日本の近代を激しく揺さぶった30日間を再現する」とリードで書く企画記事を共同通信が配信。「震災前日の8月31日。/日本には内閣がなかった。24日に首相の加藤友三郎が病死、28日元首相の山本権兵衛が後継に決まったが、組閣が難航していた。摂政(後の昭和天皇)は神奈川県・箱根に行く予定を取りやめ、東京で新内閣の親任に備えていた。/健康問題を抱える大正天皇は栃木県・日光の御用邸にいた。神奈川県・葉山での療養は暑気と湿気がひどく、貞明皇后が日光での避暑を決めた」。

 

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