やじうま日誌 2021年8月

【8月1日】
侍従◆国土交通省大臣官房付の増田裕一郎が侍従に就任する宮内庁人事が公表される。
【8月2日】
【8月3日】
「献上品」◆全国有数の柿の生産地として知られる和歌山県かつらぎ町で、徳仁、雅子と秋篠宮家に献上する柿の荷造り式がある。収穫したばかりの種なし柿「刀根早生」約100個が選果場の机の上に並び、約10人で一つ一つを白いネットで包み、15個ずつ4箱に詰めた。
靖国参拝◆超党派の議員連盟「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」が、8月15日の「終戦の日」に合わせた靖国神社(東京・九段北)の一斉参拝を中止すると発表。前年の「終戦の日」などと同様、会長の尾辻秀久・元参院副議長と、事務局長の水落敏栄・参院議員が代表で参拝する。
【8月4日】
【8月5日】
贈り物◆米国務省が公示文書で、菅義偉首相が官房長官だった2019年5月に米国家安全保障会議(NSC)のポッティンジャー・アジア上級部長(当時)に推定8374ドル(約92万円)相当の高級ウイスキーを贈呈していたと明らかに。ポッティンジャーはトランプ前政権のアジア政策のキーパーソンで、菅前官房長官は関係強化を図ったとみられる。文書によると、日本政府は19年6月にポンペオ米国務長官(当時)にも推定5800ドル相当のウイスキーを贈ったとされているが、行方が分からなくなっており、国務省が調査しているという。日本をはじめとする各国が米政府関係者に渡した贈り物の推定価値は、数百~数千ドルが大半で、19年5月にはメラニア米大統領夫人(当時)に対し、雅子が推定1130ドルの漆塗りの箱などを、安倍昭恵首相夫人(当時)が同2600ドル相当の真珠を贈った。米当局者は他国政府からの約400ドルを超える価値がある贈答品を個人として受け取ることができない規定があり、適切な贈答品だったかどうか議論を呼びそうだ。
【8月6日】
徳仁、雅子、愛子◆広島原爆の日に合わせ、赤坂御所で黙とう。
明仁、美智子◆宮内庁によると、仙洞仮御所で黙とう。
【8月7日】
皇位継承策◆安定的な皇位継承策を議論する政府の有識者会議(座長・清家篤・元慶応義塾長)が、天皇の子や孫に当たる内親王ら女性皇族が婚姻後も皇室に残る案に関し、配偶者と子どもは当面、皇族としない方向で意見集約に入ったと、政府関係者が明らかに。自民党内の保守派や世論の反発に配慮し、配偶者や子どもへの皇籍付与は将来的な課題と位置付ける。
【8月8日】
【8月9日】
徳仁、雅子、愛子◆長崎原爆の日に合わせ、赤坂御所で黙とう。
明仁、美智子◆宮内庁によると、仙洞仮御所で黙とう。
【8月10日】
靖国参拝◆加藤勝信・官房長官が記者会見で、菅義偉首相が15日の「終戦の日」に合わせ東京・九段北の靖国神社を参拝するかどうか問われ「首相が適切に判断される。私も同様だ」。田村憲久・厚生労働相、岸信夫・防衛相、野上浩太郎農相、梶山弘志・経済産業相、棚橋泰文・国家公安委員長、井上信治・万博相が会見で「適切に判断する」。平沢勝栄・復興相が会見で「個人の心情の問題なので公にしないことにしている」。武田良太・総務相「個人の予定については控える」。西村康稔・経済再生担当相「まだ何も考えていない」。上川陽子法相、坂本哲志・1億総活躍担当相、丸川珠代・五輪相「予定はない」。平井卓也・デジタル改革担当相「現時点で参拝するつもりはない」。麻生太郎・財務相と茂木敏充外相、赤羽一嘉・国土交通相、河野太郎・行政改革担当相も見送る方向。
【8月11日】
【8月12日】
徳仁、雅子、愛子◆宮内庁が、徳仁が新型コロナウイルス禍での東京五輪の開催に尽力した関係者に対し、敬意を表し、その労をねぎらう気持ちを持っていると明らかに。沖縄出身の喜友名諒が、空手男子形で金メダルを取るなど、日本選手の活躍を喜んだ様子だったという。坂根工博・侍従次長によると、徳仁、雅子、愛子は、スケートボードや女子バスケットボール、空手をテレビで観戦したとして、坂根侍従次長「選手が積み重ねてきた努力や、人知れぬ心の葛藤に思いを寄せ、力を尽くして競技に臨む姿に深い感銘を覚えておられる」。
英元妃◆英王室のチャールズ皇太子と故ダイアナ元妃が1981年に結婚式を挙げた際に用意されたウエディングケーキの一切れが英国で競売にかけられ、1850ポンド(約28万円)で落札される。英王室公式のウエディングケーキ23個のうち、エリザベス女王の実母である故エリザベス皇太后の下で働いていた職員らのために用意されたものとみられ、一切れを受け取った職員の一人がラップで包み、缶の容器に入れて保管していた。
【8月13日】
秋篠宮、紀子◆福井県越前市の「サンドーム福井」で開かれた全国高校総合体育大会(インターハイ)の総合開会式を、宮邸でオンラインで視聴。秋篠宮のビデオメッセージが流され「感染予防に心を配られつつ、日頃の成果を存分に発揮されることを期待しております」。終了後、大会運営に関わる高校生と画面越しに懇談。
靖国参拝◆岸信夫・防衛相、西村康稔・経済再生担当相が、「終戦の日」の15日に先立ち東京・九段北の靖国神社を参拝。2人によると、「私費」で玉串料を納め、それぞれ衆院議員の肩書で記帳。現職の防衛相の参拝が確認されたのは、2016年12月の稲田朋美以来。岸防衛相が参拝後、記者団に「先の大戦で国のために戦い命を落とした方々に哀悼の誠をささげた。不戦の誓い、国民の命と平和な暮らしを守り抜く決意を新たにした」。首相や加藤勝信・官房長官に事前に相談したかを問われ「私が判断して参拝した」。西村担当相が取材に「静かな形でお参りした。犠牲となられた英霊の安寧をお祈りし、日本が戦後歩んできた平和国家の道をさらに進めると改めて誓った」。これと別に自民党の有村治子・元女性活躍担当相が参拝。中国外務省が共同通信の取材に対し「誤った態度だ」。韓国外務省が、日本側に厳重に抗議したと発表。
【8月14日】
【8月15日】
徳仁、雅子◆東京都千代田区の日本武道館で開かれた政府主催の全国戦没者追悼式に出席。徳仁が「深い反省」に触れ、新型コロナウイルス禍の状況を挙げ、「国民」が力を合わせて困難を乗り越えられるよう願ったと報道。
皇族◆宮内庁によると、明仁、美智子が全国戦没者追悼式に合わせて仙洞仮御所で、愛子が赤坂御所で、それぞれ黙とう。
靖国問題◆萩生田光一・文部科学相と小泉進次郎・環境相、井上信治・万博相が、東京・九段北の靖国神社を個別に参拝。菅義偉首相が自身の事務所を通じて、自民党総裁として玉串料を「私費」で「奉納」。参拝は見送る。自民党の安倍晋三・前首相、高市早苗・前総務相がそれぞれ参拝。超党派の「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」が、会長の尾辻秀久・元参院副議長らが代表して参拝。自民党の下村博文・政調会長、稲田朋美・元防衛相、鷲尾英一郎・外務副大臣らは個別に参拝。/韓国外務省報道官が、日本の閣僚らによる靖国神社参拝や玉串料の奉納が相次いだことを受け「深い失望と遺憾の意を表する」との論評を出す。/中国外務省が、靖国神社に菅義偉首相が玉串料を奉納し、閣僚なども相次いで参拝したことについて、日本政府に「強い不満と断固とした反対」を申し入れたと発表。
戦没者追悼式◆「終戦」から76年を迎え、政府主催の全国戦没者追悼式が東京都千代田区の日本武道館で開かれる。菅義偉首相が就任後初めての式辞で「積極的平和主義の旗の下、世界の課題解決に全力で取り組む」。徳仁が「深い反省」に触れ、新型コロナウイルス禍の状況を挙げ、「国民」が力を合わせて困難を乗り越えられるよう願ったと報道。宮内庁によると、明仁、美智子が追悼式に合わせて仙洞仮御所で、愛子が赤坂御所で、それぞれ黙とう。
【8月16日】
【8月17日】
直訴状◆栃木県佐野市の郷土博物館で、同市出身で、足尾銅山鉱毒事件の解決に尽力した田中正造の生誕180年に合わせ、クリアファイルを販売中と報道。デザインは明治天皇への直訴状と、本人の日記と写真を組み合わせたもの。
靖国問題◆中国の王毅・国務委員兼外相とロシアのラブロフ外相が電話会談し、靖国神社に菅義偉首相が玉串料を奉納し、閣僚らが相次ぎ参拝したことを受け、歴史問題で協力して対応する方針を確認。中国外務省が発表。王外相「中ロは協力し、歴史を改ざんするたくらみを阻止する必要がある」。日本の一部の政治家が歴史の潮流に逆行しているとして「国際正義への挑戦だ。平和を愛する国と人にとっては許せないことで、強く非難する」。ラブロフ外相「歴史を黒塗りするいかなる動きにも反対すべきだ」。
【8月18日】
溥儀◆1945年の当日、日本の敗戦により「満州国」(中国東北部)皇帝の愛新覚羅溥儀が退位し、日本のかいらい国家は建国から13年5カ月で崩壊した。大栗子で行われた退位式の後、溥儀は日本への亡命を試みたが、途中でソ連軍に捕らえられた。
【8月19日】
天皇、皇族◆東京パラリンピック大会が原則無観客開催となったことを受け、徳仁、雅子や皇族による会場での競技観戦は、五輪に続いて実施されないことに。
徳仁◆宮内庁が、徳仁が24日の東京パラリンピック開会式に出席すると発表。大会の名誉総裁を務めており、式で開会宣言をする見通し。24日午後、開会式への出席に先立って、国際パラリンピック委員会(IPC)関係者と皇居・宮殿で面会する。五輪の開会式と同様に雅子は出席しない。
【8月20日】
園遊会◆宮内庁が、新型コロナウイルスの感染拡大のため、徳仁、雅子が「主催」する秋の園遊会の開催を見送ると発表。
加害責任◆ロシア外務省のザハロワ情報局長が、日本の「終戦の日」に行われた全国戦没者追悼式について声明を発表。「日本の指導者は軍国主義者の犠牲となったアジアやソ連の人々に言及しなかった」と述べ、菅義偉首相が近隣諸国への加害責任に触れなかった式辞を批判。一部の閣僚が靖国神社を参拝したことは「非難を引き起こさざるを得ない」と述べる。
【8月21日】
【8月22日】
【8月23日】
【8月24日】
徳仁◆東京五輪に続いて、パラリンピックでも大会名誉総裁として開会式に出席。「私は、ここに、東京2020パラリンピック競技大会の開会を宣言します」。両大会の名誉総裁を天皇が担うのは初めて。パラリンピックを五輪と同列に位置付ける狙いがある。/東京パラリンピックの開会式を前に、皇居・宮殿「春秋の間」で、国際パラリンピック委員会(IPC)のパーソンズ会長ら関係者と面会。徳仁が英語で「アスリートの皆さんが健康な状態で安心して競技に打ち込み、最善を尽くすことができることを希望します」。
起立◆東京パラリンピックの開会式で徳仁の開会宣言前に、起立を促す場内アナウンスが流れる。
東京パラリンピック◆東京・国立競技場で第16回夏季パラリンピック東京大会の開会式が行われ開幕。菅義偉首相や東京都の小池百合子知事らが出席し、大会名誉総裁の徳仁が開会を宣言。東京、千葉、埼玉、静岡の全会場で原則無観客開催になる。
【8月25日】
靖国参拝◆北朝鮮の朝鮮中央通信が、「終戦記念日」の15日にかけて日本の複数の閣僚が靖国神社を参拝するなどしたことを非難する論評を出す。過去の侵略の歴史を認めず、軍事大国化へ引き続き進むとの宣言であり「人類の良心に対する愚弄、国際的な正義に対する挑戦だ」。
【8月26日】
天皇一家◆9月に予定されている東京・元赤坂の赤坂御所から、皇居にある新しい御所への引っ越し作業の間、皇居・宮殿で生活することが、宮内庁関係者への取材で分かる。当初は栃木県の那須御用邸に滞在する方針だったが、新型コロナウイルスの感染拡大で変更した。引っ越し作業は、9月6日から10日間の日程で実施される。
靖国参拝◆中国国防省の報道官が記者会見で「日本の政府要人が靖国神社を参拝し、軍国主義の間違った行動を美化した」。
朝鮮人強制連行◆太平洋戦争中に労務動員され、群馬県内で死亡した朝鮮人の追悼碑を巡り、県が設置許可を更新しなかったのは違法として、碑を管理する市民団体が不許可処分を取り消すよう求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁が、処分を違法とした一審前橋地裁判決を取り消し、市民団体の請求を棄却。高橋譲・裁判長「県の不許可処分は適法だ」。
【8月27日】
秋篠宮◆宮内庁が、国立競技場で9月5日に実施される東京パラリンピックの閉会式に、徳仁の名代として秋篠宮が出席すると発表。
皇室制度連絡調整官◆政府が、9月1日付で内閣府事務次官を退任する山崎重孝を、新設する皇室制度連絡調整総括官に充てる人事を決める。内閣官房参与も兼務し、安定的な皇位継承策に関する企画立案、総合調整を担う。発令は9月2日付。総務省出身の山崎は代替わりに伴う皇室典範改正の準備室長などを務めてきた。
正倉院展◆奈良国立博物館(奈良市)が、「第73回正倉院展」を10月30日~11月15日に開催すると発表。正倉院に伝わる楽器などの宝物55件が出品され、うち8件は初公開。宮内庁正倉院事務所が、東大寺大仏の開眼式典で笛を演奏した人が身に着けたとみられる衣装で、現代の靴下に当たる「笛吹襪」の復元模造品を完成させ、報道陣に公開。
【8月28日】
英女王◆10月末に英北部スコットランド・グラスゴーで始まる国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)に、エリザベス英女王が出席すると、COP26の事務局側がツイッターで発表。英メディアによると、COP26ではチャールズ皇太子が演説する予定。
朝鮮人虐殺◆1923年9月1日の関東大震災直後に軍や警察、自警団が起こした朝鮮人虐殺について、韓国で近現代史の人権侵害事件などに取り組む市民団体代表らが、日本政府に加え韓国政府にも真相究明を求める団体「独立」を結成。震災から98年となる翌月1日、東京都内で開かれる虐殺被害者の追悼式典で、団体が送った追悼の辞が朗読される。
【8月29日】
【8月30日】
宮内庁予算◆宮内庁が、2022年度の概算要求で、約188億円(21年度当初予算比25%減)を計上すると発表。皇室ゆかりの美術品などを収蔵、展示する皇居・三の丸尚蔵館の収蔵品を、地方の展覧会に出展するための経費などを盛り込んだ。
護国神社◆各地方の戦没者らを祭る護国神社がある道府県のうち、富山、石川、静岡、鳥取、島根、広島、山口の7県の知事や職員が、過去5年間に地元の護国神社の例大祭に公務として出席していたことが分かる。いずれも出席時に玉串拝礼などを行っていた。日本基督教団の関係者ら有志でつくる「靖国・天皇制問題情報センター」が5~7月、東京都を除く46道府県を対象にアンケートを実施。2016~20年度に一度でも例大祭に出席したかどうか、出席時の行為などを尋ねた。40道府県から回答を得た。出席したと回答した7県はいずれも地元の護国神社や遺族会などから依頼されて出席、玉串をささげた。富山、静岡、鳥取、山口の4県は知事の出席もあったと回答。島根、広島を除く5県は公用車を使っていた。「例大祭への出席が参拝(宗教儀礼への参加)になるという認識はあるか」との問いに、7県は「社会的儀礼の範囲内」「宗教的意図や目的はない」などと答え、政教分離の原則には違反しないとの考えを示した。
三菱重工爆破事件◆1974年の当日、東京・丸の内の三菱重工本社前で、時限爆弾が爆発し8人が死亡、約380人が重軽傷を負った。その後三井物産などに対する連続企業爆破事件が発生。警視庁が翌年5月「東アジア反日武装戦線」メンバー8人を逮捕。
【8月31日】
五輪開会宣言◆東京五輪・パラリンピック組織委員会が、五輪開会式で徳仁が開会を宣言する途中で菅義偉首相らが立ち上がったことを巡り、起立を促す場内アナウンスは予定されていなかったと明らかに。予定されたアナウンスが流れなかった、としたこれまでの説明を修正し、陳謝。組織委の新たな説明によると、当初の資料や台本には、開会宣言の際に起立を促すアナウンスの記載があった。国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長のスピーチを検討する段階で、バッハから徳仁に宣言を願う内容が盛り込まれため、起立を促すタイミングがなくなり、7月23日の開会式当日の台本からは削除された、とした。
護国神社◆地元の戦没者らを祭る護国神社の例大祭に、各道府県の知事や職員が出席していたかどうかを調査した「靖国・天皇制問題情報センター」が、富山県では知事の出席はなく、県幹部のみが例大祭に出席していたとして、アンケート結果を訂正したと明らかに。

カテゴリー: やじうま日誌(皇室動向) パーマリンク