やじうま日誌 2023年2月

【2月1日】
フィリピン大統領◆松野博一・官房長官が記者会見で、フィリピンのマルコス大統領が8~12日の日程で来日すると発表。滞在中に徳仁と会見し、岸田文雄首相と会談する予定と報道。
石原・元官房副長官◆内閣事務方トップの官房副長官として歴代最多となる7人の首相を支えた石原信雄が1月29日、多臓器不全のため死去。1989年1月の昭和天皇逝去に伴う平成「改元」と皇位継承儀式では、現行憲法と皇室の伝統との整合性を取るのに腐心したと報道。2016年に明仁の天皇退位が浮上すると、平成「改元」や皇位継承のいきさつについて発信した。
【2月2日】
ダイアナ◆1997年にパリで事故死した英国のダイアナ元皇太子妃が、チャールズ皇太子(現国王)との離婚について、親友夫妻に宛てた直筆の手紙で「とてもつらい」と、苦悩を打ち明けていたことが分かる。英紙タイムズが報じる。手紙は16日に競売にかけられると報道。離婚が成立する4カ月前の96年4月28日付の手紙に「あらゆる方面から重い圧力がかかっている。つらすぎて前を向くことができない。かかる費用は膨大で、ただ早く離婚が成立してほしいと願うばかりだ」と記されていた。
【2月3日】
紀子◆東京都千代田区の経団連会館を訪れ、第68回青少年読書感想文全国コンクール表彰式に出席。式後、入選した小中高生らと懇談。
ヨルダン王室◆バイデン米大統領が、ヨルダンのアブドラ国王、フセイン皇太子とホワイトハウスで会談し、イスラエルとパレスチナの緊張緩和に向けた方策を協議したと、ホワイトハウスが発表。バイデン大統領はヨルダンが中東の安定に「重大な役割」を果たしていると評価したと報道。これに先立ち、ハリス副大統領もアブドラ国王と会談し、地球温暖化問題や持続可能な発展、女性の地位向上などを話し合う。
【2月7日】
徳仁◆皇居・御所で、訪日しているノルウェー議会のガラカーニ議長と会見。宮内庁によると、徳仁がノルウェーの環境問題への取り組みや、女性の社会参画について質問。ガラカーニ議長が再生可能エネルギー活用の重要性や、女性の社会参画を促進するためのさまざまな施策を説明。
秋篠宮、紀子◆東京・上野の日本学士院会館を訪れ、若手研究者を対象とする日本学術振興会賞と日本学士院学術奨励賞の授賞式に出席。秋篠宮があいさつで、気候変動や疾病などの直面する課題を解決するために「多様な領域の学術研究を推進していくことが必要不可欠なものとなっている」と述べる。2人は式典後、受賞者らと懇談。
【2月8日】
天皇誕生日レセプション◆在英日本大使館が、ロンドンにある日本文化・技術の発信拠点「ジャパンハウス」で天皇誕生日の「祝賀レセプション」を開催し、5月の先進7カ国首脳会議(G7サミット)開催地の広島や震災復興に取り組む福島の特産品などを紹介。
【2月9日】
徳仁、雅子◆皇居・御所で、フィリピンのマルコス大統領夫妻と会見。宮内庁によると、徳仁「先の大戦でフィリピンにおいても戦闘が行われ、多くの人たちが犠牲となったことは残念でした」「両国はそのような不幸を乗り越えて国民間の交流を深めてきました」。マルコス大統領「先の大戦の記憶は暗いものでしたが、戦後、日本との関係は非常に強固となりました」/宮内庁が、徳仁がトルコで発生した大地震を受け、雅子と共に同国のエルドアン大統領へ見舞いの電報を送ったと発表。
皇室情報発信強化◆共同通信が、宮内庁は皇室の情報発信強化に動き出すが、専従の「広報室」を4月に新設し、ホームページを刷新して皇族の活動をより広く知ってもらいたい考えと報道。「海外王室で主流となっている交流サイト(SNS)の活用も検討課題になる。ただ、皇族が直接発信した場合、思わぬ批判に巻き込まれる恐れがあり、宮内庁幹部は「もろ刃の剣」と慎重な姿勢を崩していない」。
皇室「献上品」◆福井県坂井市の魚問屋で、県特産の冬の味覚「越前ガニ」を徳仁・雅子や皇族に「献上」するために釜ゆでにする作業が行われる。県主催の毎年恒例の行事で、当年で97回目。
【2月10日】
2・11◆岸田文雄首相が、「建国記念の日」の11日を前にメッセージを発表し「全ての人が生きがいを感じられる社会の実現を目指す。将来の国民に対し、世界に誇れる日本をつないでいきたい」。「明治維新」や高度経済成長に触れながら「幾度となく、大きな困難や試練に直面したが、先人たちはその度に立ち上がり、幾多の奇跡を実現してきた」。
安倍「国葬」◆安倍晋三・元首相の国葬は憲法違反だとして、岐阜市民3人が、参列した古田肇知事らの旅費や、同県警の警備活動への公金返還を求め住民監査請求。
【2月11日】
「建国記念奉祝中央式典」◆「日本の建国を祝う会」が「建国」を記念し奉祝するとして明治神宮会館(東京都渋谷区)で「奉祝中央式典」を開催。その後「奉祝パレード」。/「建国記念の日」に反対する集会やデモも各地で開催された。
【2月12日】
秋篠宮◆横浜市のパシフィコ横浜を訪れ、総裁を務める社会福祉法人「恩賜財団済生会」の総会に出席。あいさつで、新型コロナウイルス患者を受け入れた各病院をねぎらった上で「今後とも本会の使命を達成するためにまい進し、地域の人たちの健康と暮らしを支える柱の一つとして、より一層大きな役割を果たすことを希望する」。「功労」があった名誉会員3人に表彰状を手渡す。
【2月14日】
紀子◆総裁を務める結核予防会の結核予防全国大会出席などのため、熊本県を訪問。熊本市のホテルで開かれた研さん集会に臨み、2016年の熊本地震の経験を踏まえた基調講演「日本の災害医療の現状と今後の展望」を聞く。夜にホテルで催された大会関係者らが集まる夕食会に出席。
佳子◆東京・元赤坂の赤坂御用地にある赤坂東邸で、日本と世界各国の若者が船で旅をする国際交流事業「世界青年の船」の参加者ら23人と懇談。
葉山町◆徳仁、雅子が「静養」する御用邸がある神奈川県葉山町が、2025年の町制100周年に向け、町内で撮影された思い出の写真を募集中で、記念誌やホームページでの掲載を予定すると報道。
【2月15日】
紀子◆熊本市のホテルで開かれた第74回結核予防全国大会の式典に出席。結核予防に「功労」があった看護師や医師らに表彰状を手渡す。午後、2016年の熊本地震で被害を受けた熊本城を訪れ、天守閣などの修復状況を視察。合志市にある国立ハンセン病療養所「菊池恵楓園」で入所する元患者らと懇談。納骨堂を訪れ、供花。一連の日程を終え、夜に空路で帰京。
【2月16日】
佳子◆東京都中央区の日本橋高島屋を訪れ、第54回現代女流書100人展を鑑賞。
天皇誕生日レセプション◆韓国・ソウルのホテルで天皇誕生日(23日)の「祝賀レセプション」が在韓日本大使館主催で行われ、同レセプションでは初めて『国歌「君が代」』が流れたと、産経新聞が報道。「日本政府は韓国での反日感情の強さから例年、国歌を流すことは見送ってきた。昨年発足した尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権が対日関係の改善を目指す中、日本政府もいびつな両国関係を脱却する好機と判断した。韓国で天皇誕生日祝賀レセプションが開かれるのは2018年12月以来」。
【2月17日】
ダイアナ◆英国のダイアナ元皇太子妃がチャールズ皇太子(現国王)との離婚を巡る苦悩をつづった直筆の手紙32通が競売にかけられ、14万5550ポンド(約2300万円)で落札される。BBC放送が報じる。
「令和」墨書◆国立公文書館(東京・北の丸公園)が、元号「令和」の墨書を特別展示すると発表。期間は20~26日。「改元」後初となる天皇誕生日の一般参賀が23日に皇居で実施されるのを記念したと報道。
野見宿禰神社◆大相撲の新弟子たちが、相撲の神様を祭る東京都墨田区の野見宿禰神社を参拝し、奉仕活動として境内を清掃。
【2月18日】
徳仁◆東京都港区の政策研究大学院大を訪れ、第9回洪水管理国際会議の開催を記念した水と災害に関するシンポジウムの基調講演を聴講。
皇室◆共同通信が「皇室は長年、ハンセン病の元患者らに思いを寄せてきた」と報道。「上皇ご夫妻は皇太子時代から半世紀をかけて全国の療養所を巡り、面会を重ねられた。秋篠宮妃紀子さまは15日、行事出席に併せて熊本県の療養所を訪ね、入所者と触れ合った。識者は『皇室が時代を超え、今後も寄り添い続けるメッセージ』と受け止める」。
【2月22日】
「園遊会」◆宮内庁が、徳仁、雅子「主催」の春の園遊会を5月11日に東京・元赤坂の赤坂御苑で開催すると発表。関係者によると、徳仁が開催したい意向を示し、宮内庁が対応を検討していたもので、「令和」初となると報道。
天皇誕生日一般参賀◆徳仁の63歳の誕生日に伴う一般参賀が23日に皇居で開催されると報道。
【2月23日】
徳仁◆63歳の誕生日。これに先立ち皇居・宮殿「石橋の間」で記者会見し「現在も各地で戦争が発生し、多くの人々が亡くなり、傷つき、住む家を失い、恐怖や悲しみの中にいる。世界が直面する困難な現実に深い悲しみを覚える」と述べたと報道。「国際社会において、自国のことのみを考えるのではなく、互いの違いを乗り越えるべく対話を重ね、協力しながら問題を解決していくことの大切さを強く感じる」「私たち一人一人が平和な世界を実現するために何ができるのか、改めて問われている」。宮内庁が検討を進める皇室の情報発信強化について「国民との交流を重ね、信頼関係を築く上では、皇室に関する情報を、適切なタイミングで分かりやすくお知らせしていくことも大事だ」。新型コロナウイルス禍や物価高騰によって「社会的に弱い立場にある人々が苦労をしていることに心が痛む」と述べる。
天皇、皇族◆徳仁の63歳の誕生日に伴う一般参賀が皇居で催される。徳仁が雅子や愛子、秋篠宮、紀子、佳子と共に宮殿・長和殿のベランダに並ぶ。宮内庁は感染対策として事前申込制とし、抽選で選ばれた約4800人のうち、約3960人が足を運んだと報道。宮内庁庁舎前で午後、記帳を受け付け、約4800人が訪れる。宮殿や御所で「祝賀行事」が続き、午前は秋篠宮、紀子、愛子、佳子、常陸宮夫妻ら皇族、宮内庁幹部が徳仁、雅子にあいさつ。岸田文雄首相ら三権の長や国会議員らが祝意を伝え、午後は各国の駐日大使らから祝賀を受ける。明仁、美智子は皇居での行事には出席せず、徳仁が雅子と東京・元赤坂の赤坂御用地にある仙洞御所を訪れ、あいさつ。
天皇誕生日「祝賀の儀」◆岸田文雄首相が妻と共に、皇居で行われた「天皇誕生日祝賀の儀」に出席。/「奉祝」に反対する行動も各地で開催された。
宮内庁所管「書」◆共同通信が、歴代天皇から弘法大師、坂本龍馬まで、宮内庁は知られざる「書」の名品の宝庫で、美術品であると同時に歴史的価値が高い著名人の筆跡も多く、展覧会への出品のほか、申請すれば誰でも実物を見られ、近年はデジタル公開も進む、と報道。
【2月24日】
英王室◆ロシアのウクライナ侵攻から1年を迎え、英国のチャールズ国王が声明を発表し「このような人類の悲劇に直面しながら、ウクライナの人々は真に驚くべき勇気と(困難から)立ち直る力を示した」。
【2月25日】
全斗煥◆1981年の当日、80年制定の新憲法下で初の韓国大統領選挙があり、軍人出身で現職の全斗煥氏が第12代大統領に選出される。84年に韓国の元首として初訪日して天皇と会談したと報道。
【2月26日】
皇位継承策◆岸田文雄首相が自民党大会で、「安定的」な皇位継承策について「先送りの許されない課題で、国会での検討を進めていく」。
【2月27日】
秋篠宮、紀子◆5月に催される英国のチャールズ国王の戴冠式に出席する方向で宮内庁が調整を進めていることが、宮内庁関係者への取材で分かる。戴冠式は5月6日にロンドンのウェストミンスター寺院で営まれる。関係者によると、英国側から在英日本大使館に、元首かその代理の出席を願う通知が来たというと報道。
皇位継承策◆松野博一・官房長官が記者会見で、「安定的」な皇位継承策について「国会での議論の結果を踏まえ、必要な対応を行いたい」と述べ、国会の動向を注視する考えを示す。岸田文雄首相が前年1月に有識者会議の答申を政府案として国会に報告したことに触れ「現在、衆参両院議長の下で検討が行われている」。自民党の茂木敏充・幹事長が記者会見で「皇室の在り方はわが国の根幹に関わる極めて重要な課題だ。静かで穏やかな環境で議論を深める必要がある」。有識者会議の答申を踏まえ「皇室典範の改正や皇室典範特例法の制定などの検討も行わなければならない」。
【2月28日】
紀子◆東京都千代田区のホテルを訪れ、第27回結核予防関係婦人団体中央講習会の開講式に出席。総裁を務める結核予防会などが主催。
信子◆宮内庁が、前年11月に乳がんの摘出手術を受けた故寛仁の妻信子が、術後の補助療法として慶応大病院(東京都新宿区)で受けていた放射線治療を全て終えたと発表。放射線の照射によって日焼けのような皮膚症状があるため、今後、皮膚科に通院すると報道。
老舗旅館◆福岡県筑紫野市の老舗旅館「二日市温泉 大丸別荘」が、週1回以上必要な浴場の湯の取り換えを年2回しか行わず、調査で基準値の最大3700倍のレジオネラ属菌が検出された問題で、運営会社の山田真社長が福岡市内で記者会見し「入る人が少ないから湯を換えなくていいと従業員に言った」と指示したことを認め、謝罪。ホームページによると、旅館は1865年創業。昭和天皇も宿泊したことがあると報道。

 

カテゴリー: 2023年, やじうま日誌(皇室動向) パーマリンク