やじうま日誌 2021年6月

【6月1日】
皇族◆明仁の弟、常陸宮と妻華子、故寛仁の妻信子が、皇居内にある宮内庁病院で新型コロナウイルスワクチンを接種したことが分かる。
皇族◆明仁、美智子や、明仁の弟の常陸宮夫妻ら、皇室で高齢の計6人が、新型コロナウイルスワクチンの接種を受けたことが分かる。関係者によると、明仁、美智子は住まいの仙洞仮御所(東京都港区)で接種。皇居にある宮内庁病院で常陸宮夫妻と故寛仁の妻信子、故高円宮の妻久子が接種を受ける。
【6月2日】
雅子◆皇居内の紅葉山御養蚕所で、飼育中の蚕の繭を当年初めて収穫する「初繭掻」の作業に取り組む。蚕を「蔟」と呼ばれる網に移して繭作りを促す「上蔟」の作業も実施。
皇位継承策◆加藤勝信・官房長官が衆院内閣委員会で、安定的な皇位継承策を巡り、母方が天皇の血筋を引く女系天皇も憲法上は認められるとの見解を示す。皇室典範は皇位継承者を男系男子に限定していると説明。父方が血筋を引く男系継承が「古来例外なく維持されてきた重みなどを踏まえながら、慎重かつ丁寧に検討を行う必要がある」と重ねて強調。立憲民主党の玄葉光一郎委員が「憲法2条は、皇位は世襲と定めている。この世襲は男系を意味するのか」。加藤官房長官が、憲法2条に関し「天皇の血統につながる者のみが皇位を継承することと解され、男系、女系の両方が含まれる」。「その上で皇室典範では、男系男子が皇位を継承するとされている」。旧宮家(旧皇族)の皇籍復帰について、男系男子子孫への意思確認は考えていないとの意向を改めて示す。百地章・国士舘大特任教授(憲法)が取材に「憲法2条の『世襲』には、言葉だけからすれば女系も含まれるかもしれない。しかし憲法と皇室典範は同じ日に施行されており、一体のものと考えるべきだ。世襲は男系を意味するというのが立法者の意思だ」。
侍従◆侍従の長村順也が3日付で警察庁へ復帰する宮内庁人事が公表される。
戦没者追悼式◆厚生労働省が、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、戦後76年となる8月15日の全国戦没者追悼式を前年同様に規模を縮小して実施すると発表。例年6千人程度だった参列者を前年と同じく最大1400人程度と想定している。前年はこの想定に対し、20府県の遺族が出席を見合わせ、実際の参列者数は542人だった。厚労省によると、「国歌斉唱」は行わず、奏楽のみとする。
【6月3日】
皇位継承策◆加藤勝信・官房長官が記者会見で、安定的な皇位継承策を巡り、母方が天皇の血筋を引く女系天皇も憲法上は認められるとした自身の発言に関し、これまでの政府見解に沿ったものだと説明。「従前より政府がたびたび答弁している内容で、何ら新しいことを述べたわけではない」。安定的な皇位継承策について「国家の基本に関わる、極めて重要な問題だ」。「男系継承が古来例外なく維持されてきた重みなどを踏まえ、慎重かつ丁寧に検討する必要がある」。
侍従◆警察庁長官官房付の伊藤温秀が侍従に就任する宮内庁人事が公表される。
英女王◆英王室が、エリザベス女王が13日にバイデン米大統領夫妻と面会すると発表。
故ダイアナ◆ロンドンのケンジントン宮殿で、故ダイアナが1981年にチャールズ皇太子と結婚した際に着用したウエディングドレスの一般公開が始まる。翌年1月2日までの特別展で、英メディアによるとウィリアム、ヘンリー両王子が、翌月1日の亡き母の生誕60年を前に展示を認めた。
サウジアラビア◆オースティン米国防長官が、サウジアラビアの国防相を務めるムハンマド皇太子と電話会談し、イエメン内戦の終結に向けた取り組みなど地域情勢を協議。オースティン長官が、イエメンの親イラン武装組織フーシ派の攻撃に対するサウジの防衛強化を支援する考えを示す。米国防総省が発表。
【6月4日】
【6月5日】
【6月6日】
全国植樹祭◆滋賀県で翌年春に開かれる全国植樹祭の1年前記念イベント「緑のしずく祭」が、同県高島市で開かれる。三日月大造知事が植樹祭で徳仁、雅子が使うくわの材料となる直径約25センチ、高さ約18メートルのヒノキを伐採した。
「梅の日」◆「梅の日」に当たり、梅の名産地として知られる和歌山県田辺市の世界遺産・熊野本宮大社で記念式典が開かれる。参列した紀州田辺梅干協同組合の大谷喜則・理事長「今年は大豊作。梅は古くから縁起が良く、体に良い食品とされてきた。新型コロナウイルス禍こそ多くの人に食べてほしい」。田辺市と周辺自治体、農協などでつくる「紀州梅の会」が主催。「梅の日」は、室町時代の1545年6月6日に京都の賀茂神社に後奈良天皇が梅を奉納し、五穀豊穣を祈ったところ雨がもたらされたとの故事にちなみ、紀州梅の会が独自に制定した。
【6月7日】
秋篠宮◆赤坂御用地の宮邸で、総裁を務める「恩賜財団済生会」の病院関係者から新型コロナウイルス感染症の対応状況の説明をオンラインで受ける。秋篠宮「皆さん大変かと思いますが、くれぐれもお体を大切にお勤めされるよう願っています」。
皇位継承策◆政府が、安定的な皇位継承策に関し、現在の皇位継承順位を維持する方向で検討に入る。有識者会議(座長・清家篤・元慶応義塾長)の専門家ヒアリングで順位をすぐに変えるべきだとの意見は少なく、秋篠宮の長男悠仁を含む現順位は当面変えず、将来的な課題として女性・女系天皇などの是非を議論すると、政府関係者が明らかに。有識者会議が第6回会合を開き、最後の意見聴取を実施。小説家の綿矢りさが男系女子を意味する女性天皇に関し「誕生を歓迎する風潮もある」とし、女系について慎重姿勢を示す。旧宮家の男系男子子孫の養子縁組は「現実的な案」と評価。気象予報士の半井小絵が「前例に従い、一代限り」で女性天皇を容認。女系は「日本を混乱させる」と反対し、旧宮家の皇籍取得に賛成。女性天皇を描いた作品で知られる漫画家の里中満智子「男系女子に継承資格はあって当然」。戦後の旧宮家の皇籍離脱は「人為的、強制的になされた」と主張し皇籍復帰に賛成。松本久史・国学院大教授(神道学)が「歴史的経緯に基づく規定の容易な変更は慎むべきだ」との趣旨で女性天皇に異議を唱え、女系も「考えられない」と反対。有識者会議がヒアリングを終了。政府が翌月以降に結果を国会に報告する。各党の意向も踏まえ、秋までの意見集約を目指す。
皇居◆宮内庁が、新型コロナウイルス感染拡大防止のために休止していた皇居一般参観と、休園していた皇居東御苑の公開を8日から再開すると発表。いずれも前年12月26日から休止・休園しており、約半年ぶりの再開。
英王室◆英国のヘンリー王子と妻メーガンが、第2子となる長女が米西部カリフォルニア州サンタバーバラの病院で4日に誕生したと発表。
A級戦犯◆第2次大戦後、極東国際軍事裁判(東京裁判)で死刑判決を受けた東条英機・元首相らA級戦犯7人の遺骨について、米軍将校が「太平洋の上空から私がまいた」と記した公文書が見つかったと報道。米軍による具体的なA級戦犯の遺骨処理の方法が公文書で判明するのは初。文書は、占領期に横浜市に司令部を置いた米第8軍が作成。日本大生産工学部の高澤弘明・専任講師(法学)が米国立公文書館で入手した。
【6月8日】
徳仁◆宮内庁が、新型コロナウイルス禍を受け、宮崎県で7月3日に開催される第35回国民文化祭(国文祭)と第20回全国障害者芸術・文化祭(芸文祭)の開会式に、徳仁がオンラインで出席すると発表。療養中の雅子も、体調に支障がなければ一緒に参加する。
【6月9日】
英王室◆英BBC放送が、ヘンリー英王子と妻メーガンが、王子の祖母エリザベス女王の愛称である「リリベット」を、4日に生まれた第2子の長女にファーストネームとして名付ける際、事前に女王に相談していなかったと王室筋の話として報じる。王子夫妻の広報担当「(長女誕生の)発表前に王子は家族と話をし、最初に電話したのは祖母だった。会話の中で敬意を込めてリリベットと名付けたいと伝えた」。
【6月10日】
「漏刻祭」◆日本で初めて時刻制度を導入したとされる天智天皇を祭る近江神宮(大津市)で「時の記念日」で、時計業界の発展を祈願する「漏刻祭」が開かれる。新型コロナウイルス感染防止のため前年に続き、業界関係者らが新製品を供える恒例行事は中止され、事前に奉納。当年は、王朝装束をまとった業界の代表者3人が祭典に参加、神前に祈りをささげた。
「表現の不自由展」◆愛知県で開催された国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」で抗議が殺到し、中断された企画展「表現の不自由展・その後」を再構成して開催予定の東京展に対し、街宣車などの抗議が相次ぎ、25日の開幕を前に会場変更を余儀なくされたことが分かる。東京都内で記者会見した実行委員会の岡本有佳「不当な攻撃に屈せず、法的手続きを含め断固対応する」。移転先や会期は調整中で入場予約の受け付けも当面停止するが、中止はしないという。
【6月11日】
【6月12日】
「オンライン交流」◆共同通信が1ページ用の特集記事「両陛下のオンライン交流」を配信。リードで「長引く新型コロナウイルス禍で、天皇、皇后両陛下は、オンラインを活用して国民との交流を進められている。5月までの約半年間で、11都道県を画面越しに「訪問」。両陛下は手応えを感じている。回数を重ねる中、課題も見えてきた」と伝える。
英王室◆エリザベス英女王が、先進7カ国首脳会議(G7サミット)開催地、南西部コーンウォールの植物園に首脳らを招いて懇談。チャールズ皇太子夫妻や孫のウィリアム王子夫妻も参加。女王を中心にG7首脳が記念撮影し、菅義偉首相は女王の後方に立った。
英女王◆エリザベス英女王の誕生日を公式に祝う行事が行われる。例年、ロンドンのバッキンガム宮殿周辺で行う馬車のパレードは、新型コロナウイルス感染対策のため2年連続で中止。代わりにロンドン郊外のウィンザー城の内部で、規模を縮小して実施した。参加者が限られ、一般市民は城内に入れないが、BBC放送などが行事を中継。女王の実際の誕生日は4月21日で、当年は同月の夫フィリップ殿下の死去を受け服喪していた。
【6月13日】
【6月14日】
「帰国の記帳」◆菅義偉首相が、英国での先進7カ国首脳会議(G7サミット)出席などを終え、妻と共に羽田空港に到着。皇居で「帰国の記帳」。
【6月15日】
徳仁、雅子◆5月に島根県大田市で開催された「第71回全国植樹祭」に、オンラインで参加した徳仁、雅子が赤坂御用地(東京都港区)で植えた県産のスギやヤマザクラなどの幼木4本が同県に戻り、松江市で祝賀式が開かれる。ある程度成長した後に移植する。
【6月16日】
天皇、皇族◆徳仁の祖母、香淳皇后の命日で、徳仁、雅子や皇族が皇居で、歴代天皇などを祭る皇霊殿で拝礼。
眞子◆徳仁の祖母、香淳皇后の命日で、眞子が東京都八王子市の武蔵陵墓地を訪れ、香淳皇后の陵を参拝。
東京五輪名誉総裁◆東京五輪・パラリンピックで、徳仁は両大会の名誉総裁を務め、開会式で開会宣言を行うことが検討されている。新型コロナウイルス禍での開催は反対世論も根強く、宮内庁が活動を慎重に検討。専門家も徳仁を「難しい立場」と指摘、政府に丁寧な対応を求めていると報道。
皇位継承策◆安定的な皇位継承策を議論する有識者会議(座長・清家篤・元慶応義塾長)が第7回会合で、皇位継承資格を男系男子に限定する皇室典範の規定を尊重し、現在の皇位継承順位を維持する方針を確認。これに伴い、女性・女系への資格拡大は見送る。皇族数確保のため、女性皇族が結婚後も皇室に残る「女性宮家」の創設と、旧宮家(旧皇族)の男系男子子孫による皇籍取得の是非の2案を軸に今後の議論を進める。継承順位の維持は、清家座長が会合後に記者団に明らかに。現順位を見直せば皇室制度が動揺しかねないため、混乱を回避すべきだと判断した。
【6月17日】
雅子◆宮内庁が、雅子が皇居内の紅葉山御養蚕所で、飼育中の蚕の繭を収穫している様子の写真を公開。撮影は7日。
【6月18日】
信子◆宮内庁が、故7寛仁の妻信子が、2019年に転倒して骨折した背骨の経過観察のため、22日から23日まで慶応大病院に入院すると発表。
【6月19日】
【6月20日】
【6月21日】
徳仁、雅子◆東京・上野の日本学士院会館を訪れ、日本学士院賞の授賞式に出席。前年に開催予定だった第110回授賞式は、新型コロナウイルス禍の影響で延期されており、当年の第111回と合わせて行われた。徳仁が式で、コロナ禍を踏まえ、医学、自然科学や人文社会科学の優れた知識を結集し、世界の人々が力を合わせることで「この困難な状況を乗り越え、希望に満ちた未来を築いていくことを期待します」と述べる。式典後、徳仁、雅子が受賞者の代表4人から説明を受ける。
【6月22日】
皇族◆明仁、美智子が新型コロナウイルスワクチンの2回目の接種を受ける。1日に1回目を終えていた。このほか、明仁の弟の常陸宮夫妻ら、皇室で高齢となる4人も同様に2回目の接種を受けた。関係者によると、明仁、美智子は住まいの東京・高輪の仙洞仮御所で接種を受けた。皇居にある宮内庁病院では午前に、常陸宮夫妻と故寛仁の妻信子、午後に故高円宮の妻久子が接種を受けた。
信子◆宮内庁が、故寛仁の妻信子が、2019年に転倒して骨折した背骨の経過観察のため、慶応大病院に入院したと発表。
内奏◆菅義偉首相が、皇居で「内奏」。
【6月23日】
天皇、皇族◆沖縄慰霊の日で、徳仁、雅子と愛子が住まいの赤坂御所で黙とう。宮内庁によると、明仁、美智子が仙洞仮御所で黙とう。
天皇一家◆9月にも東京・元赤坂の赤坂御所から、皇居に移り住むことが、宮内庁関係者への取材で分かる。移り住む皇居・旧吹上仙洞御所の改修工事が6月中に終わる見込み。東京五輪・パラリンピックの終了後、引っ越し作業を本格化させる。作業を担う業者を決める入札公告が、官報に掲載される。
信子◆宮内庁が、故寛仁の妻信子が、慶応大病院を退院したと発表。
野党協力◆立憲民主党の最大の支援組織である連合の神津里季生会長が東京都内で講演し、立民など野党勢力が次期衆院選で政権交代を実現した場合、日米安全保障条約や天皇制といった基本政策が異なる共産党との連立や閣外協力は行うべきではないとの認識を示す。「共産と連立を組むのは意味不明だ。閣外(協力)もあり得ない」。
【6月24日】
徳仁◆宮内庁の西村泰彦長官が定例記者会見で、東京五輪・パラリンピックへの徳仁の受け止めについて「陛下は現下の新型コロナウイルス感染症の感染状況を大変心配されている。国民に不安の声がある中で、開催が感染拡大につながらないか、懸念されていると拝察している」。「日々、陛下とお話ししている中で、私が肌感覚でそう感じている。陛下から直接そういうお言葉を聞いたことはない」。「感染が拡大するような事態にならないよう、(大会)組織委員会をはじめ、関係機関が連携して感染防止に万全を期してほしい」。開会式出席や競技観戦など、大会への皇室の関わりについて「関係機関と調整中。紹介できるような状況ではまだない」。
徳仁発言◆加藤勝信・官房長官が記者会見で、徳仁が東京五輪開催により新型コロナウイルス感染拡大につながらないかと懸念していると「拝察」するとした宮内庁の西村泰彦長官の発言に関し「宮内庁長官自身の考え方を述べられたと承知している」。大会開催について「安全、安心な環境確保を最優先に、準備を着実に進めていきたい」。/東京五輪・パラリンピック組織委員会の武藤敏郎・事務総長が、徳仁が東京五輪開催が新型コロナウイルス感染拡大につながらないか懸念していると「拝察」しているとした宮内庁の西村泰彦長官の発言を受け「国民、都民の不安がない安全、安心な大会を開催することが責務。その実現に向けて最善を尽くしたい」。東京都内で記者団の取材に応じ「(西村長官の発言は)一般的なお話であって、何か現状のどこかに問題点があるということではないというふうに理解している」。
明仁◆宮内庁が、明仁がオキナワハゼ属の2新種を発見したと発表。論文が日本魚類学会の英文誌オンライン版に掲載された。
【6月25日】
徳仁◆徳仁が、住まいの赤坂御所で、オンライン形式で開催された「第5回国連水と災害に関する特別会合」に出席。即位後初めてとなる講演を行い、発生10年を迎えた東日本大震災での伝承活動を取り上げ「後世まで伝えていこうとする一人一人の努力が、次の災害を防ぐ大きな力になると信じている」。新型コロナウイルス禍に言及。ワクチン接種に「暗く長いトンネルの先にようやく一筋の光明を見いだしています」と述べ、コロナ後の世界について「語り合うことは、人類の将来にとって大変重要」と主張。
徳仁発言◆菅義偉首相が、東京五輪・パラリンピック開催による新型コロナウイルス感染拡大を徳仁が懸念していると、宮内庁の西村泰彦長官が「拝察」していると発言したことについて記者団に「長官本人の見解を述べたと理解している」。丸川珠代・五輪相が記者会見で同様の認識を示した上で、感染対策に取り組む考えを強調。加藤勝信・官房長官「西村氏は会見で宮内庁長官の考えを問われ、あくまでも自身の考えを述べた」。天皇は政治的権能を有しないと規定した憲法4条との関連で西村長官の発言は適当だったのかと問われたが、憲法上の問題はないとの認識を示す。徳仁の開会式での宣言について、関係者間で調整中だと述べる。公明党の山口那津男代表が記者団に「陛下の発言がどうかということを詮索するべきではない。感染を防ぎ、安全安心の五輪を開催するのが極めて重要だ」。立憲民主党の安住淳・国対委員長が、「拝察」した「お気持ち」を念頭に記者団に「無視するような態度で、謙虚さがない。ますます五輪への国民の不安がかき立てられる」。/自民党の安倍晋三・前首相が、東京五輪・パラリンピック開催による新型コロナウイルス感染拡大を徳仁が懸念していると「拝察」するとした西村泰彦宮内庁長官の発言に関し「当然、コロナの状況があるから、さまざまなご心配があるのだろうと思う」。「だからこそ安心で安全な大会にする大きな責任を、私たちは負っている」と述べ、感染対策の徹底を図るべきだとの認識を示す。前橋市で記者団の質問に答え。/東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長が定例記者会見で、大会開催による新型コロナウイルス感染拡大を徳仁が懸念していると、宮内庁の西村泰彦長官が「拝察」しているとした発言を受け「都民、国民の不安払拭に努め、安全、安心な大会開催実現へより一層の尽力をしていかなければいけない」。事前合宿で訪日したウガンダ選手団から新型コロナウイルス陽性者が出たケースを踏まえ、水際措置や感染防止策をより厳しくする必要があるとの認識を表明。「今回の例をしっかり検証して受け入れ態勢の参考にしていかなければいけない」。/米紙ワシントン・ポストが、東京五輪・パラリンピック開催による新型コロナウイルス感染拡大を徳仁が懸念していると宮内庁の西村泰彦長官が「拝察」しているとした発言を「五輪に重大な不信任票」との見出しで伝える。徳仁の「意見」には重みがあり、日本政府と国際オリンピック委員会(IOC)を困惑させるだろうとしている。物議を醸す問題で見解を示すことは珍しいとした上で、7月23日の開幕にこだわる主催者の心変わりを誘うには「遅過ぎた」と報じる。
五輪開会宣言◆東京五輪・パラリンピック組織委員会が、徳仁が東京大会開会式の開会宣言をするかどうかについて「開会宣言を含む式典内容については事前の公表は行わない」との見解を発表。
「内奏」・閣僚認証式◆菅義偉首相が、皇居で「内奏」、棚橋泰文・自民党行政改革推進本部長の国家公安委員長就任に伴う閣僚認証式に出席。
国家公安委員長◆菅義偉首相が、横浜市長選に立候補するため辞任した小此木八郎・国家公安委員長=自民、衆院神奈川3区=の後任に、自民党の棚橋泰文・元科学技術担当相=同岐阜2区=を起用。皇居での認証式を経て正式に就任。
【6月26日】
徳仁発言◆新型コロナウイルス禍での東京五輪・パラリンピック開催で、徳仁が感染拡大を懸念しているという西村泰彦・宮内庁長官の「拝察」発言が波紋を広げている。政府は「長官本人の見解」と静観の構えだが、宮内庁では、国論を二分する両大会で、名誉総裁を務める徳仁の「苦しい立場」を擁護したとの指摘が上がる。専門家は陛下の意見として行政が代弁する行為に警鐘を鳴らすと報道。
【6月27日】
皇位継承策◆大島理森・衆院議長がBSテレ東番組で、安定的な皇位継承策に関し、菅義偉首相の在任中に結論を出すのが望ましいとの認識を示す。明仁の天皇退位を実現した特例法制定時に政府側窓口だったとして「経緯を一番分かっている。首相の手で結論を出すのがいい」。速やかな継承策の検討と国会報告を求めた特例法の付帯決議に照らすと作業が遅れているとする一方、新型コロナウイルス対応でやむを得なかったと強調。「政争の具にしてほしくない。静かな政治環境で議論してほしい」。
【6月28日】
徳仁、雅子◆東京・上野の日本芸術院会館を訪れ、日本芸術院賞の授賞式に出席。前年の第76回授賞式は新型コロナウイルス禍で延期となり、当年の第77回と合わせて行われた。受賞者は、歌舞伎俳優の松本幸四郎、日本画家の千住博と村居正之、指揮者・作曲家の小林研一郎、長唄三味線方の杵屋勝国ら計11人。千住、村居、小林、杵屋は恩賜賞にも選ばれ徳仁、雅子が恩賜賞の4人から作品などの説明を受ける。
皇位継承策◆加藤勝信・官房長官が記者会見で、検討が続く安定的な皇位継承策に関し、大島理森・衆院議長が菅義偉首相の在任中に結論を出すべきだと発言したことについて「政府の有識者会議が開催されており、議論を静かに見守りたい」。
後鳥羽上皇◆島根県立古代出雲歴史博物館(同県出雲市)が、後鳥羽上皇のゆかりの品を集めた企画展を開催中と報道。
【6月29日】
【6月30日】
佳子◆東京・大手町の産経新聞東京本社で開催された「第68回産経児童出版文化賞」の贈賞式を赤坂御用地の宮邸で、オンラインで視聴。ビデオメッセージで受賞者に祝福の言葉を贈る。
皇位継承策◆安定的な皇位継承策を議論する有識者会議(座長・清家篤・元慶応義塾長)が第8回会合で、皇族数の減少対策として、「女性宮家」創設など女性皇族が結婚後も皇族の身分を維持すること、旧宮家(旧皇族)の男系男子子孫による養子縁組を解禁して皇籍を取得することの2案に絞り込み、議論していくと確認。清家座長が会合後、記者団に明らかに。会議はこの2案を盛り込んだ上で、菅義偉首相への答申をまとめる方向。政府は答申を踏まえ、秋までに議論の結果を国会に報告する。清家座長が記者団に「秋篠宮さまの長男悠仁さまの世代で、十分な数の皇族が皇室にいていただく必要がある。喫緊の課題だ」。そのための具体的な方策として①内親王、女王が婚姻後も皇族の身分を維持することを可能とすること②皇族の養子縁組により、皇統に属する男系の男子が皇族となることを可能とすること―の2案を中心に「皇族の一定数を確保するのが大切だ」と主張。養子縁組について「このままだと途絶えてしまう宮家に入り、宮家を継いでいただくという案だ」。こうした方針を会議の総括としてメンバーに伝えたとも明らかに。
皇居・御所改修◆宮内庁が、天皇一家が移り住む予定の、皇居・旧吹上仙洞御所の改修工事が終了したことを明らかに。建物は新しい御所として、一家が9月中に東京・元赤坂の赤坂御所から引っ越す。
平城宮◆奈良時代に天皇らの離宮があったとされる平城宮跡東院地区(奈良市)で掘っ立て柱の大型建物跡が見つかり、発掘調査した奈良文化財研究所(奈文研)が発表。瓦片や土器などから奈文研は奈良時代の749~770年の建物と判断。孝謙天皇、淳仁天皇、称徳天皇(孝謙天皇が再即位)の在位時期に当たり、東西9柱間(約27メートル)、南北4柱間(約12メートル)と大型で、東院地区の中軸線上にあることから天皇が住んだ宮殿の中心的な建物とみられる。
ダイアナ◆英国の故ダイアナ元皇太子妃の生誕60年となる7月1日を前に、元妃が所有した乗用車が、オンライン競売にかけられ、5万2640ポンド(約800万円)で落札される。英メディアが伝える。

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