やじうま日誌 2021年5月

【5月2日】
【5月3日】
【5月4日】
【5月5日】
【5月6日】

雅子◆養蚕作業の儀式「御養蚕始の儀」に臨むため、皇居にある養蚕施設「紅葉山御養蚕所」を訪問。マスク姿で、沿道に集まった人に手を振りながら車で皇居に入る。儀式は非公開。新型コロナウイルス禍を受け、前年に続いて規模を縮小しての実施。養蚕作業は、雅子と作業に当たる人を1人に限定し、飼育する品種も日本純産種の蚕「小石丸」だけに絞る。
愛子◆皇居を訪れる。幼いころから乗馬で親しんだ馬「豊歓」が栃木県の御料牧場に移送されるため、別れのあいさつをするのが目的。
【5月7日】
【5月8日】
皇位継承策◆安定的な皇位継承策を議論する政府の有識者会議で、天皇の子や孫に当たる女性皇族「内親王」に限り、皇位継承や宮家創設の資格を与えるべきだとの意見が出ていると報道。従来の女性天皇や女性宮家よりも対象を絞り、保守派の反発に配慮する狙いがありそう。
【5月9日】
【5月10日】

皇位継承策◆政府が、安定的な皇位継承策を議論する有識者会議(座長・清家篤・前慶応義塾長)の第4回会合を開き、憲法や皇室制度の専門家ら4人からヒアリングを実施。このうち3人が女性天皇に賛成。現状の男系継承の維持策として、保守派が有力視する旧宮家(旧皇族)の男系男子子孫の養子縁組については2人が異論を唱え、1人が慎重な検討を求める。岡部喜代子・元最高裁判事は、父方が天皇の血筋を引く男系の男子に限定する継承資格を、男系女子に広げるのが「望ましい」と主張。「女系の拡大に強固な反対があるのであれば、実例もある男系女子が広く賛同を得られるのではないか」。大石真・京大名誉教授(憲法)は女性・女系容認が「基本的な方向としては妥当であろう」と主張。男系継承の「伝統」の重さにも触れ「一挙に女系に拡大するという大きな転換が最善の方策とも思えない」。宍戸常寿・東大教授(憲法)は、憲法2条が定める世襲は女性を排除するものではないとし「皇位継承者数が限られている現状に照らして」女性天皇に賛成。女系にも賛意を示す。百地章・国士舘大特任教授(憲法)は過去の女性天皇に関し「ふさわしい男子が得られない時に、一時的、例外的に」即位しただけと主張。皇位の安定化に資さないと強調。女系は「伝統を破壊する」と反対。旧宮家の男系男子子孫の養子縁組に関し、岡部、大石は原則的立場を含めて反対。宍戸は論点を「慎重に整理する必要がある」と主張。百地は賛成。
「献上」あんパン◆博物館明治村(愛知県犬山市)が、「明治」時代に天皇に献上されたあんパンのレシピを参考にしてつくった「文明開化のあんパン」の販売を始めたと報道。天皇への献上品と同様に、パンの中央に桜の花びらの塩漬けをあしらった。
【5月11日】
英女王
◆英議会の新会期が始まり、政府の起草した施政方針をエリザベス女王が議会で読み上げる。「優先事項は(新型コロナウイルス感染収束後の)景気回復」などとする政府の方針を強調。長男チャールズ皇太子夫妻が女王に付き添う。
【5月12日】
徳仁、雅子◆赤坂御所で、5日の「こどもの日」にちなんだ行事として、阿蘇山麓の中山間地にある熊本県高森町の小学校や、離島にある鹿児島県三島村の義務教育学校の児童らとオンラインで「交流」。児童らとの懇談に先立って、教育内容などの説明をした町村長に対し、2016年の熊本地震からの復興や、離島でのコロナ対策などを質問。
【5月13日】
ワクチン接種◆宮内庁の西村泰彦長官が定例記者会見で皇室への新型コロナウイルスのワクチン接種について「今のところ、公表予定はありません」。理由は「個人情報」と説明。接種に向け、厚生労働省や東京都と調整していることを説明。接種後の体調の異変や本人の希望があった場合、公表もあり得るとの方針も示す。
【5月14日】
【5月15日】
斎藤茂吉
◆近代の代表的歌人である斎藤茂吉(1882~1953年)の日記帳全28冊の実物が見つかり、出身地である山形県上山市の斎藤茂吉記念館で初公開されていると報道。海外留学から帰国する前の1924年から死去直前の52年にかけて、作家芥川龍之介との交流や昭和天皇への畏敬の念など、日々の出来事や心情が緻密な字でつづられている。公開は8月31日まで。昭和天皇の即位の礼が行われた28年11月10日の日記に「『天皇陛下万歳』ヲ三唱ス」と気持ちの高ぶりをつづり、太平洋戦争開戦日の41年12月8日も「老生ノ紅血躍動!」と興奮した様子。45年8月15日の「終戦の日」には「吾等臣民ハ(中略)コノ辱シメヲ挽回セムコトヲ誓ヒ」と記すなど、戦争賛美の作品を多く残した背景の一端が明らかになっている。
【5月16日】
【5月17日】
秋篠宮、紀子
◆赤坂御用地の宮邸で、宮城県気仙沼市と高知県四万十町で活動する地域おこし協力隊員や両市町長とオンラインで懇談。宮内庁によると、2人は以前に旅行先で関係者と「交流」し、活動に関心を寄せていたという。宮邸で、長女眞子、次女佳子と共に新型コロナの変異株などについて、国立国際医療研究センターの医師からオンラインで進講を受ける。
【5月18日】
「表現の不自由展」
◆2019年の芸術祭「あいちトリエンナーレ」で企画展「表現の不自由展・その後」に出展した「平和の少女像」など3作品の展示会が、名古屋市内で7月に開催されることが分かる。企画する市民団体「『表現の不自由展・その後』をつなげる愛知の会」が発表。展示会は「私たちの『表現の不自由展・その後』」。市民ギャラリー栄で7月6日~11日に開催予定。3作品は他に、昭和天皇の肖像を燃やすシーンを含む映像作品「遠近を抱えて Part2」など。
【5月19日】
【5月20日】
【5月21日】
ダイアナ
◆英BBC放送が、故ダイアナ元皇太子妃のインタビューを放映した1995年の特別番組を巡り、取材交渉の過程で記者の不正があったとして謝罪。独立調査報告書で、インタビュー実現のため記者が文書を偽造したと認定。長男のウィリアム王子が声明を読み上げ「BBCの失態が母に恐怖や孤独をもたらす一因となった」と批判。「詐欺的手法が母の(番組での)発言に影響した。ならず者の記者だけでなく、しっかりとした調査を怠ったBBC上層部にも母は欺かれた」。王室「公務」から引退した次男ヘンリー王子が「正義と真実に向けた第一歩だが、こうした取材手法は今も広まっている」との声明を発表。ジョンソン首相が、BBCが再発防止に努めることを望むと英メディアに語る。特別番組は95年11月に放映され、BBCのバシール記者が独占インタビュー。元妃が自身の不倫を認め、当時の夫チャールズ皇太子とカミラ現夫人の不倫にも言及。報告書によると、バシール記者は元妃を紹介してもらうため弟のスペンサー伯に接触。元妃に関する情報を外部に漏らす代わりに現金を得ている王室関係者らがいるとだまし、偽造した銀行明細書をスペンサー伯に見せて信じ込ませた。その結果、元妃と面会し番組出演への同意を取り付けたが、報告書は一連の行為をBBCの重大な内規違反と指摘。
【5月22日】
【5月23日】
【5月24日】
眞子結婚スキャンダル
◆眞子との婚約が延期になっている小室圭が、米ニューヨークのフォーダム大ロースクールを卒業したことが分かる。関係者によると、7月にニューヨーク州の弁護士試験を受験する予定という。
駐日韓国大使◆韓国の姜昌一・駐日大使が皇居を訪れ、徳仁に信任状を提出。1月下旬の訪日から4カ月後。日本政府から正式に大使として認められたことを意味すると報道。1月22日に訪日。2月に秋葉剛男・外務事務次官へ信任状の写しを提出し、大使としての活動を始めた。皇居での信任状奉呈式は当初、4月の予定だったが、けがのため延期されていた。
宮内庁職員◆宮内庁が、同僚の尻を蹴る暴力行為や、皇居を警備する皇宮警察職員への不適切な発言があったとして、管理部工務課の係長級の40代職員を戒告の懲戒処分に。宮内庁によると、職員は1月28日、同僚の独り言に「うるさい」と口論になり、尻を蹴った。2月12日には、身分証明書として使うマイナンバーカードを携行せず、顔写真付きの自作のカードで代用して登庁。不審に思って確認しようとした皇宮警察本部の職員に「待たせるんじゃない」と激高した。
【5月25日】
雅子◆皇居にある養蚕施設「紅葉山御養蚕所」で、蚕に餌の桑の葉を与える「給桑」の作業に取り組む。
【5月26日】
徳仁◆皇居内の生物学研究所脇の水田で、恒例の田植えをする。宮内庁によると、徳仁は新型コロナウイルス感染症拡大による農業従事者の苦労を案じているというと報道。
【5月27日】
秋篠宮◆赤坂御用地の宮邸からオンラインで、それぞれ総裁を務める日本動物園水族館協会の通常総会と、日本植物園協会の第56回大会に参加し、新型コロナウイルス禍で対応を工夫する各園をねぎらうビデオメッセージを寄せる。動物園水族館協会の通常総会は、京都市動物園や全国の加盟園をインターネットでつないで開催。秋篠宮がメッセージで、各園が予約制などでコロナ禍に対応していることを「できるだけ多くの人たちに訪れてもらうための工夫をされていると聞いております」と評価。植物園協会の大会にも、コロナ禍の対応に「植物の魅力や植物園の意義の再認識につなげていると伺っております」とメッセージを寄せる。紀子◆赤坂御用地の秋篠宮宮邸からオンラインで「母子手帳国際ウェビナー」を視聴。
【5月28日】
【5月29日】
徳仁、雅子◆島根県大田市で開かれた「第71回全国植樹祭」の式典に、オンラインで参加。新型コロナウイルス禍のため現地入りはせず、徳仁が東京・元赤坂の赤坂御用地で「島根県を訪問し、皆さんと直接お会いできないことを残念に思います」。「植えて、育てて使い、また植えるといった『緑の循環』が広く実現することを期待します」。赤坂御用地に、50年前の同県での植樹祭で昭和天皇が植え、徳仁が皇太子時代に手入れをしたクロマツが置かれ、徳仁がのこぎりで切る収穫行事がある。その後、徳仁がスギ、雅子がヤマザクラなど、同県から運ばれた苗木をそれぞれ2種ずつ、土の入った箱に植える。
皇室◆安定的な皇位継承策を議論する有識者会議の第5回会合で、新型コロナウイルス禍で皇室が「国民」から遠い存在になったと懸念する意見が出たと報道。君塚直隆・関東学院大教授(英国政治外交史)が、皇室活動拡大や情報発信強化で、「国民」に近づく試みが必要ではないかと提案。徳仁が「より国民に近い存在」を理想の天皇像としてきたように感じると主張。新型コロナ禍の終息後には「国民」との距離を縮めるため、園遊会の招待客数や親授式の機会を増やすほか、ソーシャルメディアの活用を促す。
皇位継承策◆政府が、安定的な皇位継承策を議論する有識者会議(座長・清家篤・元慶応義塾長)の第5回会合を開き、海外王室や歴史の専門家ら4人から意見を聴取。このうち3人が女性天皇に賛成。女系天皇にも前向きな意見が相次ぐ。政府が次回6月7日の会合で専門家からの意見聴取を終了すると明らかに。君塚直隆・関東学院大教授(英国政治外交史)が、父方が天皇の血筋を引く男系の男子のみが継承する現行制度を改め、男系女子と女系を認めるべきだと主張。継承順位は男女問わず第1子を優先すべきだと訴える。曽根香奈子・日本青年会議所監事が、男系女子に関し「一時的に必要な時は可能」とし、女系は「新たな王朝、国家を開くことになる」として反対。橋本有生・早稲田大法学学術院准教授(家族法)が、天皇の子や孫に当たる女性皇族「内親王」への資格拡大に賛成。「女性天皇は過去にも存在し、伝統の観点からも否定されない」。女系も「国民意識の変化によっては女系天皇の可能性も十分に論じる余地がある」と主張。都倉武之・慶応大准教授(近現代日本政治史)が男系女子について「法的な条件が整えば容認に賛成」。女系について「最後の選択肢として継承の道を確保しておくことも今後の在り方だ」。

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