『安倍靖国参拝違憲訴訟・東京 控訴審・最高裁記録集』

『安倍靖国参拝違憲訴訟・東京 控訴審・最高裁記録集』 即位大嘗祭違憲訴訟の会制作、B5判/392ページ、頒価:2,500円

今年(2022)8月、即位大嘗祭違憲訴訟の会(即大訴訟の会)が『安倍靖国参拝違憲訴訟・東京 控訴審・最高裁記録集』を発行した。これは2014年2月から始まった、2013年12月の安倍晋三元首相の靖国参拝に対する違憲訴訟裁判の記録、第二集目だ。『一審記録集』は2017年に出ていて、今回の発行で、2019年11月の最高裁上告棄却で終結した長い裁判闘争を世に知らせることができるようになった。実は私もこの2つの訴訟の原告であり事務局の一員でもあった。

即大違憲訴訟の会は、安倍靖国参拝違憲訴訟が継続しているなか、その事務局呼びかけで始まったもので、2つの訴訟の会は相互協力を表明していた。そして靖国参拝違憲訴訟の会が解散する際、控訴審・最高裁の記録は即大違憲訴訟の会が引き継ぐこととなっていた。そういう経緯で、本記録集発行に至った。

この記録集には、訴状や準備書面、意見陳述がすべて収められているほか、クロニクル、ニュース全号掲載など、弁護団・事務局の活動を伝える記事も多い。読んでいて面白い。昨年2月に急逝された、原告代表だった関千枝子さんのいきいきとしたお元気な姿も目の前に現れてきて嬉しい。

裁判の内容、裁判闘争の面白さや難しさ、まどろこしさや腹立たしさ、その他もろもろ、傍聴とその後の報告会等で実感できると思う。その上で、「これだけのことをやってこの結果か!?」といった、日本の司法のあり方に対する落胆や怒り、あるいは裁判闘争特有の面白さについては、この記録集が数倍かそれ以上補ってくれるはず。

この社会は奈落の底に到達しそうな勢いで転がり落ちているが、一方で、たくさんの人たちがそれを食い止めるために動いているのも事実だ。その一端を、この記録集で読み取ることができる。

国・安倍晋三・靖国神社を被告に闘った633人の原告とその弁護団の、敗訴の裁判記録ではあるが、怒り満杯、元気一杯の裁判闘争の記録である。読み手はきっと元気をもらえるし、希望も感じられるかもしれない。資料としても役立ち、読み物としても面白い。一審の記録集とともに、手元に置いておきたい(そうしてほしい)1冊、いや2冊だ。

(桜井大子)

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『安倍靖国参拝違憲訴訟・東京 控訴審・最高裁記録集』1部2500円
『安倍靖国参拝違憲訴訟・東京 一審記録集』1部 2000円(残部僅少。品切れご容赦)
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