やじうま日誌 2022年4月

【4月1日】
彬子◆故寛仁の長女彬子が、立命館大(京都市)の客員教授に就任。宮内庁と大学が発表。
宮内庁人事◆総務省大臣官房付の梶原照平が侍従に、名戸ケ谷病院外科の原田有三が上皇侍医に就任する宮内庁人事が公表される。
【4月2日】
「表現の不自由展」◆2019年の芸術祭あいちトリエンナーレ(愛知県)で抗議が殺到した企画展の作品を集めた「表現の不自由展 東京2022」が、当初の予定から約10カ月遅れて東京都国立市のくにたち市民芸術小ホールで始まる。5日まで。ホール周辺に開幕前から展示会の開催に反対する団体や、支持する人々が集まり、「保守系団体」の男性らが「日の丸」をバックにマイクを握り、昭和天皇をテーマにした作品を挙げて「人の気持ちを傷つけている」と抗議したと報道。
【4月3日】
京都御所◆宮内庁京都事務所が、京都御所(京都市上京区)で6~10日に春の特別展示「宮廷文化の紹介」を開催すると報道。大規模改修を終えた「清涼殿」を2年半ぶりに公開するほか、即位の礼で天皇と皇后の御座として使われる高御座、御帳台なども見学できる。
【4月4日】
英王室◆英首相官邸で新型コロナウイルス対策の規制に違反したパーティーが繰り返されていた問題で、エリザベス女王の夫フィリップの葬儀前日に開かれた前年4月16日の会合について、ロンドン警視庁が複数の官邸職員らに罰金を科したことが分かる。英メディアが報じる。「国中が喪に服した時期」に官邸で飲酒パーティーが開かれていたとの疑惑で、1月に発覚。ジョンソン首相は参加していなかったが、官邸は開催を認め、即座に王室に謝罪したと報道。
【4月5日】
バーレーン皇太子◆岸田文雄首相が、バーレーンのサルマン皇太子と電話会談し、ウクライナ情勢を受けて高騰する原油価格の安定化に向けた協力を申し合わせる。
【4月6日】
明仁、美智子◆宮内庁が、明仁、美智子が26日に東京・元赤坂にある赤坂御用地の仙洞御所に転居すると発表。引っ越し作業があるため、12日から神奈川県葉山町の葉山御用邸に滞在し、26日午後に仙洞御所に入る。
「緊急勅令」◆「NHK受信料を支払わない国民を守る党」の浜田聡参院議員が参院憲法審査会で、大日本帝国憲法(明治憲法)の「緊急勅令」規定を評価。帝国議会閉会中に天皇が法律に代わって発出する勅令で「帝国憲法の制度設計は優れたものだ」。現行憲法に緊急事態条項を新設する場合には「大いに参考にすべきだ」と主張。参考人として出席した長谷部恭男・早稲田大大学院教授(憲法学)が現行憲法の制定過程で、連合国軍総司令部(GHQ)が緊急勅令のような条項を不要と判断したと指摘。内閣に政令制定を認める憲法規定に触れ「緊急事態に対応する法律を作り、広範な権限を与えれば十分対応できるという考えだ」。
【4月7日】
「明治の日」◆超党派の国会議員が、11月3日の「文化の日」は明治天皇の誕生日に当たるとして「明治の日」への改称を目指す議員連盟の設立総会を国会内で開く。祝日法「改正」案を議員立法で速やかに共同提出し、早期成立に向けて努力する方針を確認。既存の自民党有志による議連を超党派議連に切り替え、自民、立憲民主、日本維新の会、国民民主4党などの議員計92人が入会。会長に就任した自民党の古屋圭司・元国家公安委員長が総会で「明治は近代化を果たした歴史的な時期だ。『明治の日』に変える意義は大きい」。
【4月8日】
悠仁◆宮内庁が、悠仁が文学賞で佳作になった作文に参考文献の記載漏れを指摘されたことを受け、必要な文献を追記して主催者側に提出し直したと明らかに。秋篠宮家の側近トップを務める加地隆治・皇嗣職大夫が記者会見で「本文を修正しているわけではなく、参考文献や注釈を記載して今週送付した」。
英宮殿◆ロンドン中心部のバッキンガム宮殿で初めての日本をテーマとした特別展が8日から始まるのを前に、王室コレクションの管理団体が、報道関係者向けに事前公開。約150点の展示物を通して英王室と日本皇室の交流の軌跡をたどると報道。期間は2023年2月26日までに変更された。
【4月9日】
天皇、皇族◆悠仁が、筑波大付属高(東京都文京区)に入学したことを報告するため皇居・御所を訪れ、徳仁、雅子と愛子に面会。車の後部座席に乗り、半蔵門から皇居へ入る。明仁、美智子へのあいさつで東京・高輪の仙洞仮御所を訪れる。
秋篠宮、紀子、悠仁◆悠仁が、筑波大付属高(東京都文京区)の入学式に出席。秋篠宮、紀子も参列。式の前に、悠仁が報道陣の撮影に応じ「入学式を迎えることができて、とてもうれしく思っています。学業に励みながら、興味や関心を持っていることをさらに深めて、諸行事などの学校生活も楽しんでいきたい」。秋篠宮、紀子が宮内庁を通じて「充実した高校生活を送ってくれることを願っている」との感想を出す。
彬子◆福岡県太宰府市の太宰府天満宮で、江戸時代の芝居小屋の雰囲気を再現した歌舞伎を特徴とする「平成中村座」の特別公演が開催される。10日も。公演は、故寛仁の彬子が子どもたちに伝統文化を伝えるためとして、有志と共に設立した団体「心游舎」が10周年を迎えたことを記念する奉納神事で、彬子も出席。
英王室◆英王室が、復活祭(イースター)前の14日に予定されている王室の重要公式行事にエリザベス女王が欠席し、チャールズ皇太子夫妻が代行すると発表。英メディアは女王の「健康問題ではなく歩行問題」によると報じる。王室は欠席理由を明らかにしていない。
【4月11日】
紀子◆東京都清瀬市の市郷土博物館を訪れ、テーマ展示「結核療養と清瀬」を見学。紀子は結核予防会の総裁を務めている。
【4月12日】
明仁、美智子◆東京・元赤坂にある赤坂御用地の「仙洞御所」に引っ越すため、仮住まい先だった高輪の仙洞仮御所を退去。車で出発。仙洞仮御所の正門前に近所の保育園の園児46人や港区長らが見送りに訪れる。神奈川県葉山町の葉山御用邸に2週間滞在し、この間に荷物の搬出・搬入などが進められ、26日に新居へ入る予定。
【4月13日】
徳仁、雅子◆東京都千代田区の帝国ホテルを訪れ、優れた科学技術の成果を対象とする2020~22年の日本国際賞の授賞式に出席。徳仁があいさつで、新型コロナウイルス禍に触れ「科学技術が果たす役割は、さらに重要になってくる。さまざまな分野の叡智を結集し、世界の人々が互いに力を合わせることにより、困難な状況を乗り越え、希望に満ちた未来を築いていくことを願う」。新型コロナのワクチン開発に貢献したドイツのバイオ企業ビオンテックのカタリン・カリコ上級副社長らが受賞。
共産党◆共産党の志位和夫・委員長が国会内で記者会見し、自らつづった党綱領解説本の出版を発表。有事の際に自衛隊を活用するとの自身の発言に関し「攻められる心配があるうちは(自衛隊を)なくさないということだ」。解説本で天皇制について「『国民の総意』に委ねるというのが、党が天皇の制度に対して将来とるべき方針だ」。
【4月14日】
竹田恒泰◆明治天皇の玄孫で作家の竹田恒泰が、ツイッターに「差別主義者」と書かれ名誉を傷つけられたとして、戦史・紛争史研究家山崎雅弘に損害賠償などを求めた訴訟で、最高裁第2小法廷(草野耕一・裁判長)が13日付で、竹田の上告を退ける決定をしたと報道。「論評や意見表明に当たり、違法性はない」として請求を棄却した一、二審判決が確定。一審東京地裁は21年2月、山崎氏の論評には相応の根拠があるとした上で、竹田氏自身が講演や著書であえて攻撃的で侮蔑的な表現を繰り返しており「一定の批判は甘受すべきだ」とした。二審東京高裁も支持した。
【4月15日】
天皇訪韓◆韓国外務省が、1990~91年の外交文書を公開。故盧泰愚・大統領が90年5月に訪日した際、天皇(現上皇明仁)に訪韓を招請したが、韓国側は実現に慎重な姿勢だったことが明らかに。韓国外務省は植民地支配に絡み、天皇からおわびの表明があっても「儀礼的な招請」にとどめるとの方針を事前にまとめていたと報道。日本側は明仁が皇太子だった80年代から訪韓を韓国に打診していたが、韓国外務省が盧訪日の直前に大統領府に準備状況を報告した文書は、歴史に関する明仁の「明確な謝罪発言」があった場合に限り訪韓を招請するとの方針を明記。日本の政界は「両国関係が成熟してから実現するのが良い」との立場だと指摘。訪韓を明仁に招請する場合も別れのあいさつの機会に口頭で伝えるにとどめ、対外的に発表されるのを避けるため海部俊樹首相との会談では触れないとした。
眞子結婚スキャンダル◆眞子の夫小室圭が、2月に受験した米ニューヨーク州の弁護士試験で不合格になったことが、関係者への取材で分かる。同州の司法試験委員会が、ホームページで合格者一覧を発表。小室の名前はなかった。
「さらら姫」◆「未婚の女性」を条件に募集し、奈良県橿原市の市観光協会が毎年選んできた観光親善大使「さらら姫」が、当年からは性別や未婚・既婚を問わず、県内に居住、通勤または通学している18歳以上(高校生を除く)ならば原則、誰でも応募できるようになったと報道。「ジェンダーレスの流れを考慮した」と観光協会。さらら姫は、橿原市などにあった日本初の本格的都城・藤原京(694~710年)を造った女帝・持統天皇の即位前の名鸕野讃良にちなんだこだわりの名称で、変更の予定はないという。
英王室◆英王室の公務を2020年3月に引退して米国に移住したヘンリー王子と妻メーガン妃が、エリザベス女王が滞在するロンドン郊外のウィンザー城で女王と面会。英メディアが報じる。報道によると、夫妻はオランダのハーグに向かう途中で英国に立ち寄った。
【4月18日】
徳仁、雅子◆東京都千代田区のホテルで開かれた内閣府主催の「第16回みどりの式典」に出席。自然環境の保護や植物の生態に関する研究で功績があった研究者に「みどりの学術賞」が岸田文雄首相から授与される。同賞は「みどりの日」が昭和天皇の誕生日だった4月29日から5月4日に移行したのに合わせ、2007年から贈られている。/宮内庁が、滋賀県で6月5日に開かれる第72回全国植樹祭について、新型コロナウイルス禍を考慮し、徳仁が皇居・御所からオンラインで参加すると発表。雅子も体調に支障がなければ一緒に出席する。
常陸宮◆東京都台東区の日本芸術院を訪れ、次世代を担う画家を顕彰する「第40回上野の森美術館大賞展」の授賞式に出席。同展を主催する日本美術協会の総裁を務めている。
【4月19日】
徳仁◆皇居内の生物学研究所脇にある苗代に、うるち米のニホンマサリと、もち米のマンゲツモチの種もみをまく。農作業の伝承を目的とした恒例行事で、例年5月に田植え、秋に稲刈りをする。
秋篠宮、紀子◆宮内庁が、秋篠宮が皇嗣となったことを報告するため、2人で26日に東京都八王子市の昭和天皇陵を参拝すると発表。参拝で2020年11月に執り行われた儀式「立皇嗣の礼」の関連行事が全て終了する。同じ武蔵陵墓地にある大正天皇陵と貞明皇后陵、香淳皇后陵も参拝する。20日から3泊4日の日程で三重、奈良、京都の3府県を訪問し、伊勢神宮(三重県伊勢市)や神武天皇陵(奈良県橿原市)を参拝し、皇嗣となった報告をする。
「内奏」◆岸田文雄首相が皇居で「内奏」。
靖国参拝◆松野博一・官房長官が記者会見で、東京・九段北の靖国神社で21日に始まる春季例大祭に合わせた岸田文雄首相の参拝について「首相が適切に判断される」。「真榊」と呼ばれる供物の「奉納」に関しても同じだと説明。自身も首相と同様に対応すると述べる。記者会見などで参拝の予定を明言した閣僚はいなかった。林芳正外相、岸信夫・防衛相、萩生田光一・経済産業相ら「適切に判断する」。野田聖子・こども政策担当相、古川禎久法相、末松信介・文部科学相、金子原二郎農相、斉藤鉄夫・国土交通相ら「参拝する予定はない」。鈴木俊一・財務相「ここ数年は代理で主に秘書が出席している」。
【4月20日】
秋篠宮、紀子◆伊勢神宮(三重県伊勢市)参拝などのため、東京・元赤坂の赤坂御用地にある宮邸を車で出発し、伊勢市に到着。宿泊先となる伊勢神宮の内宮行在所に着く。神宮の祭主の黒田清子が出迎える。皇嗣になった報告をする行事で、3泊4日の日程で三重、奈良、京都の3府県を巡る。
靖国問題◆岸田文雄首相が、靖国神社の春季例大祭に合わせて「内閣総理大臣 岸田文雄」名で「真榊」と呼ばれる供物を「奉納」。関係者によると、22日までの例大祭中に参拝しない。
【4月21日】
秋篠宮、紀子◆皇嗣となった報告のため、伊勢神宮(三重県伊勢市)を参拝。豊受大神を祭る外宮に玉串をささげて拝礼。天照大神を祭る内宮を参拝。2020年11月に執り行われた儀式「立皇嗣の礼」の関連行事で、新型コロナウイルス禍で延期されていた。車で奈良県橿原市に移動。
琉球王家◆琉球王家の子孫に当たる沖縄県民らが、「昭和」初期に旧京都帝国大(京都大)の研究者によって沖縄県の古墳「百按司墓」から研究目的で持ち出された遺骨の返還を大学に求めた訴訟の判決で、京都地裁が請求を棄却。増森珠美・裁判長は、原告の一部が琉球王家の子孫であり、墓へ参拝したことがあると認めた上で「遺骨は、祭祀する不特定多数の人全員に帰属するとは言えず、祭祀する人なら誰でも返還請求権を行使できるわけではない」。原告は他の多数の子孫と同じ立場であり、祭祀継承者には当たらないと判断。「琉球民族として遺骨を墓に安置したいという心情にはくむべきものがある」と付言。遺骨の処遇は原告と京大の間のみでは解決できず、関係機関を交えて返還の是非などを協議するべきだと提言。「子孫による個別の権利行使を認めた場合、別の紛争を誘発しかねない」とも。
靖国問題◆岸田文雄首相が、東京・九段北の靖国神社で始まった春季例大祭に合わせて「内閣総理大臣 岸田文雄」名で「真榊」と呼ばれる供物を「奉納」。松野博一・官房長官が記者会見で「私人としての行動と理解している」。22日までの例大祭中に参拝しない。後藤茂之・厚生労働相が首相と同様、真榊を奉納。岸田内閣の閣僚による参拝は確認されず。自民党の安倍晋三・元首相、高市早苗・政調会長らがそれぞれ参拝。参拝後、安倍元首相が記者団に「ウクライナでは祖国を守るため、多くの人たちが命を懸けて戦っている。勇気ある尊い犠牲の上に国が守られている」。高市政調会長が記者団に「国策に殉じた英霊を思い、感謝の誠をささげた」。中国外務省が首相の真榊奉納を巡り「断固反対だ。厳しく非難する。厳正な申し入れをした」。韓国外務省が「日本の責任ある指導者たちによる供物奉納や参拝が繰り返され、深い失望と遺憾を表明する」との報道官論評を発表。
英女王◆英国のエリザベス女王が、96歳の誕生日を迎える。誕生日を過ごすため、滞在していたウィンザー城から前年死去した夫フィリップが愛用していた東部サンドリンガムの別邸にヘリで移動。英馬術競技の団体が当日までに女王の写真を公開。
【4月22日】
秋篠宮、紀子◆奈良県橿原市で、皇嗣になった報告として神武天皇陵を参拝。2020年11月に執り行われた儀式「立皇嗣の礼」の関連行事の一つ。参拝後、車で京都市へ移り、孝明天皇陵、明治天皇陵などを訪れる。京都大宮御所に宿泊。
明仁、美智子◆政府が閣議で、明仁、美智子が26日から東京・元赤坂にある赤坂御用地の「仙洞御所」に住むことを「国民」に知らせるための内閣告示を決定。2人は、代替わり後の2020年3月に、皇居から仮住まい先として高輪の仙洞仮御所に移った。その後、皇居・御所の改修が進められ、21年9月に天皇一家が赤坂御所から引っ越したため、この旧赤坂御所が2人の住む仙洞御所となる。
靖国問題◆東京・九段北の靖国神社で開かれた春季例大祭が終了。21日からの期間中、岸田文雄首相と閣僚による参拝はなし。超党派の議員連盟「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」(会長・尾辻秀久・元参院副議長)のメンバーが一斉参拝。事務局によると計103人が参加。政府から務台俊介・環境副大臣、三宅伸吾・外務政務官ら7人が参列。自民党は遠藤利明・選対委員長や高木毅・国対委員長ら幹部が参拝。ほかに立憲民主党、日本維新の会、NHK受信料を支払わない国民を守る党や無所属の議員が参列。記者会見した尾辻会長「危機にひんしている世界の平和を祈った」。首相の「真榊奉納」について「いろいろと状況もある。首相にお気持ちを示してもらい大変ありがたい」。これと別に黄川田仁志・内閣府副大臣が参拝。/北朝鮮外務省が、岸田文雄首相が21日に靖国神社の春季例大祭に合わせて「真榊」と呼ばれる供物を「奉納」したことを「侵略で苦痛と不幸を強要されたアジア人民への耐えがたい冒瀆だ」。同省日本研究所のラ・グクチョル研究員名の記事を同省ウェブサイトに掲載。
【4月23日】
徳仁、雅子◆各国首脳や閣僚が水資源確保や災害対策といった水に関わる幅広い問題を話し合う「第4回アジア・太平洋水サミット」が熊本市で開かれ、開会式にオンラインで出席。徳仁が記念講演で、水問題は「連帯して取り組まねばならない喫緊の課題」と語る。
秋篠宮、紀子◆三重、奈良、京都の3府県訪問を終え、大阪(伊丹)空港から民間機で帰京。2020年11月に執り行われた儀式「立皇嗣の礼」の関連行事。
ペルー日本大使公邸人質事件◆ペルーの日本大使公邸人質事件の解決から25年を迎え、首都リマの陸軍施設にある公邸の原寸大レプリカの前で軍主催の記念式典が行われ、出席したカスティジョ大統領らが犠牲者を追悼。片山和之・駐ペルー日本大使や人質となった元軍関係者ら、救出作戦に参加した軍特殊部隊メンバーも出席。事件は1996年12月、武装した左翼ゲリラ、トゥパク・アマル革命運動(MRTA)の14人が天皇誕生日の祝宴中だった公邸を占拠。軍特殊部隊が97年4月22日、地下に掘ったトンネルから急襲して人質71人を救出したが、人質1人と隊員2人、ゲリラ全員が死亡した。
【4月25日】
明仁、美智子◆宮内庁が、明仁、美智子の新たな住まい「仙洞御所」を報道陣に公開。仙洞御所は、鉄筋コンクリート造りの地上2階、地下1階の構造で、延べ床面積は約6117平方メートル。居住スペースとなる私室部分、来客時などに用いる公室部分のほか、宮内庁職員が使う事務部分がある。私室部分はバリアフリー化でエレベーターや手すりを設置し、階段をスロープに。事務部分では医療態勢を充実させ、改修経費は約6億4千万円になる見通し。公開したのは「檜の間」「黒柿の間」など公室部分。
裕仁◆ウクライナ政府が、ツイッターの公式アカウントに昭和天皇とナチス・ドイツの指導者ヒトラーらの顔写真を並べた動画を投稿していたとして「友好的な日本の人々を怒らせる意図はなかった」と謝罪し、写真を削除したと報道。動画は1日に投稿され、ウクライナに侵攻したロシアのプーチン政権を「現代のファシズム」として非難する内容。「ファシズムとナチズムは1945年に敗北した」と指摘した場面で、ヒトラーやイタリアの独裁者ムソリーニと昭和天皇の顔写真を並べていた。日本国内のツイッターユーザーなどから批判が集まり、在日ウクライナ大使館のアカウントに抗議が殺到。コルスンスキー駐日大使が自らのツイッターで「制作者の歴史認識不足。深くおわび申し上げます」。磯崎仁彦・官房副長官が記者会見で「不適切で極めて遺憾だ」と述べ、削除を要請していたことを明らかに。
中東王室◆エジプトのシシ大統領が、首都カイロでヨルダンのアブドラ国王、アラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国のムハンマド皇太子と3カ国会談を実施。エジプト大統領府などが伝える。3首脳はエルサレムでのパレスチナ人とイスラエル当局との衝突を懸念、事態沈静化に努力を惜しまないことを確認。アブドラ国王は「(ウクライナでの)世界的な危機があっても、パレスチナ問題から目をそらすべきではない」。
【4月26日】
徳仁、雅子、秋篠宮、紀子◆秋篠宮、紀子が、2020年11月に執り行われた儀式「立皇嗣の礼」の関連行事を全て終えたことを徳仁、雅子に報告するため、皇居を訪問。宮内庁を通じて「行事の全てが終了したことになり、安堵しております」との感想を出す。
秋篠宮、紀子◆皇嗣となった報告のため、東京都八王子市の昭和天皇陵を参拝。2020年11月に執り行われた「立皇嗣の礼」の関連行事が全て終了。19年の代替わりに伴う一連の行事も完了。同じ武蔵陵墓地にある大正天皇陵と貞明皇后陵、香淳皇后陵にも拝礼。宮内庁を通じて「行事の全てが終了したことになり、安堵しております」との感想を出す。
秋篠宮◆宮内庁が、秋篠宮が総裁を務める日本植物園協会の第57回大会に出席するため、5月17日から1泊2日の日程で岐阜県を訪問すると発表。会場は各務原市の「内藤記念くすり博物館」で、開会式や表彰式に参列するほか、博物館付属の薬用植物園などを視察する。
明仁、美智子◆東京・元赤坂の赤坂御用地にある新たな住まい「仙洞御所」に入居。一時滞在していた神奈川県葉山町の葉山御用邸から車で到着。2019年5月の代替わりに伴う、住まいの入れ替えが終了。
【4月27日】
大礼委員会◆宮内庁が、天皇代替わりに関連する行事が全て終了したことに伴い、儀式や祭祀の詳細を審議する「大礼委員会」を廃止。大礼委員会は代替わりに際し、2018年10月に設置され、宮内庁の長官や侍従長ら幹部で構成し、20年10月までに計11回の会合を開いた。
皇室取材記者◆日本記者クラブが、2022年度の日本記者クラブ賞を日本経済新聞社総合解説センター編集委員の井上亮に贈ると発表。長年にわたって皇室取材に携わり、象徴天皇制と皇室の在りようについての「冷静な考察」や「歴史的史料の徹底的な分析」が高く評価されたと報道。
靖国問題◆北朝鮮の朝鮮中央通信が配信した論評で、靖国神社の春季例大祭に合わせて岸田文雄首相が供物を「奉納」したり、安倍晋三元首相や超党派の議員連盟「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」が参拝したりしたことを非難。「(日本によって)大変な不幸と苦痛を受けたアジアの人民に対する耐えがたい冒瀆だ」。
スペイン王室◆スペイン王室が、国王フェリペ6世の資産について預金など約260万ユーロ(約3億5千万円)だと発表したと報道。発表は25日付で、父親の前国王フアン・カルロス1世の不正金銭授受疑惑で王室の信頼が揺らぐ中、現国王が透明性を示し、王室の刷新を図る狙い。王室が声明で「国王は即位以来、王室が国民の尊敬と信頼に値するよう、振る舞いの模範性や透明性、公正さの原則に基づき王室の現代化を進めてきた」。
【4月28日】
秋篠宮、紀子◆東京都港区の明治記念館を訪れ、産業の発展と地球環境の共生に取り組む企業や団体を表彰する「第30回地球環境大賞」の授賞式に出席。秋篠宮があいさつで、気候変動が要因とみられる自然災害が多発しているとし「温暖化の防止など、地球の環境保全や自然との共存に積極的に取り組んでいくことを期待する」。
サウジ王室◆トルコ大統領府が、エルドアン大統領がサウジアラビアを訪問し、サルマン国王やムハンマド皇太子と会談すると発表。両国関係は2018年にサウジ人著名記者ジャマル・カショギがトルコにあるサウジ総領事館で殺害された事件などで冷え込んでいた。
「春の褒章」◆政府が2022年春の褒章受章者を発表。受章者は688人(うち女性192人)と20団体で、発令は29日。紫綬褒章は計21人(うち女性3人)で、北京冬季五輪のスピードスケート女子1000メートルで金メダルを獲得した高木美帆や作詞家の秋元康、囲碁棋士の井山裕太らが選ばれた。
靖国参拝◆自民党の稲田朋美・元防衛相が、自身が会長を務める党の有志議員グループ「伝統と創造の会」のメンバーと東京・九段北の靖国神社を参拝。サンフランシスコ平和条約の発効により日本が「主権」を回復した1952年4月28日に合わせての参拝。稲田元防衛相が参拝後、記者団に、ロシアのウクライナ侵攻に触れ「自分の国は自分で守る気概と能力を持つとの思いを込めて参拝した」。
【4月29日】
琉球王家◆琉球王家の子孫に当たる沖縄県民らが、「昭和」初期に旧京都帝国大(京都大)の研究者によって同県の古墳「百按司墓」から研究目的で持ち出された遺骨の返還を大学に求めた訴訟で、原告の一部が28日付で、請求を棄却した京都地裁の判決を不服とし、大阪高裁に控訴。原告側は民法が「墳墓の所有権は慣習に従って承継する」と定める「祭祀継承権」があると主張していた。21日の地裁判決は「遺骨を祭祀する人なら誰でも返還請求権を行使できるわけではない」と指摘。原告は祭祀継承者に当たらず、返還請求権がないと判断。
「春の叙勲」◆政府が2022年春の叙勲受章者を発表。今回最高位の桐花大綬章には伊吹文明・元衆院議長を選んだ。俳優の桃井かおりらには旭日小綬章を贈る。受章者は桐花大綬章1人、旭日章919人、瑞宝章3114人で計4034人。うち女性は453人で全体の11・2%を占める。民間人は1862人で46・2%だった。大綬章は徳仁、重光章は岸田文雄首相が5月10日に皇居で授与すると報道。
サウジ王室◆トルコのエルドアン大統領が、サウジアラビア西部ジッダを訪問し、サルマン国王やムハンマド皇太子と会談。2018年にトルコで起きたサウジ人著名記者ジャマル・カショギの殺害事件などで悪化した両国関係の改善を印象付けたと報道。

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