やじうま日誌 2022年3月

【3月1日】
彬子◆故寛仁の長女彬子が、一般社団法人・日英協会(東京都千代田区)の名誉総裁に就任。
皇居・乾通り◆宮内庁が、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、春恒例の皇居・乾通りの一般公開を、当年も取りやめると発表。乾通りの一般公開は、明仁の80歳の傘寿を記念し、14年に始まった。
【3月2日】
“斉明天皇陵”◆飛鳥時代の女帝・斉明天皇(594~661年)の墓とされる牽牛子塚古墳(奈良県明日香村)の整備工事が終わり、報道陣に公開される。一般公開は6日から。宮内庁は、同県高取町の古墳を斉明陵として指定しているが、研究者は日本書紀などの記述や天皇陵に多い八角墳の特徴から牽牛子塚古墳を斉明陵とみる。
【3月3日】
明仁、美智子◆4月に東京・高輪の仙洞仮御所から元赤坂の赤坂御用地に住まいを移す見通しであることが分かる。宮内庁関係者が明らかに。新たな住まいは、前年9月上旬まで天皇一家が使っていた旧赤坂御所で、明仁、美智子のため、エレベーターの設置などバリアフリー化の改修工事を進めており、3月中に生活に関わる部分の改修が終了する見込みと報道。
【3月4日】
園遊会◆宮内庁が、新型コロナウイルス禍を踏まえ、徳仁、雅子が「主催」する春の園遊会を実施しないと発表。天皇代替わり儀式やコロナ禍の影響で、2019年から開催されておらず、7回連続の取りやめとなった。
サウジ皇太子◆サウジアラビアのムハンマド皇太子が米誌アトランティックのインタビューで、イスラエルは「潜在的な同盟国だ」と述べ、将来の国交正常化に含みを持たせたほか、敵対してきたイランについては「永遠の隣国」とし融和姿勢を示したと報道。国営サウジ通信が同誌への回答を公表。/サウジアラビアのムハンマド皇太子が、ウクライナ危機を巡り、ロシアのプーチン大統領、ウクライナのゼレンスキー大統領とそれぞれ電話会談し、解決に向けて仲介する用意があると伝える。サウジの国営通信が伝える。
【3月8日】
徳仁、雅子◆政府が、沖縄の日本復帰50年に合わせた記念式典を、東京と沖縄の2会場で5月15日に同時開催すると閣議で了解。式典は政府と沖縄県の共催で、徳仁、雅子がオンラインで出席し、岸田文雄首相は沖縄会場に出席する。松野博一・官房長官が記者会見で明らかに。/西銘恒三郎・沖縄北方担当相が記者会見で、沖縄の日本復帰50年に合わせて5月15日に開催する記念式典に徳仁、雅子がオンラインで出席すると発表。
秋篠宮◆東京都港区のホールを訪れ、林業の持続的な発展などに貢献した個人・団体を表彰する式典に出席。総裁を務める大日本山林会の主催で「日頃からそれぞれの地域において林業の再生や森づくりに力を尽くしておられる皆さまに敬意を表する」とあいさつ。
【3月10日】
愛子◆宮内庁が、愛子が成年に当たり、17日に皇居・御所で初めての記者会見に臨むと明らかに。
【3月11日】
徳仁、雅子、愛子◆皇居・御所で東日本大震災の発生日に当たり黙とう。宮内庁が発表。
明仁、美智子◆東京・高輪の仙洞仮御所で、東日本大震災の発生時刻に合わせて黙とう。
「昭和庁舎」◆群馬県が当日から、ロシアによる侵攻が続くウクライナの平和を祈るためとして、県庁の「昭和庁舎」(前橋市)を同国旗の青と黄色にライトアップ。31日まで、午後6時から午後11時まで点灯する。県によると、昭和庁舎は1928年に建設。国の登録有形文化財で、現在も県庁の部署が置かれている。
【3月14日】
皇室典範「改正」◆政府が参院予算委員会で、小泉政権が目指した女性・女系天皇容認の皇室典範「改正」に関し、悠仁の誕生により一転して断念した際の経緯を記す公文書は一切存在しないと明らかに。野党が重要な政策変更の検証ができないと政府の対応を批判。立憲民主党の長浜博行議員が予算委で「重大な政策変更の経緯の記録は公文書として保管されているのか」と質問。溝口洋・内閣審議官「政府として(皇室典範改正の)法案を提出しないとした行政文書はそもそも存在しない」。松野博一・官房長官「悠仁さまの誕生などを踏まえ、法案提出に至らなかったと承知している」と説明し、公文書には残していないと認める。
【3月15日】
宮内庁長官◆岸田文雄首相が、官邸で西村泰彦・宮内庁長官と会う。
UAE皇太子◆岸田文雄首相が、産油国のアラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国のムハンマド・ビン・ザイド皇太子と電話会談。ロシアのウクライナ侵攻による原油価格高騰を踏まえ、国際原油市場の安定化に向けて連携する方針を確認。会談後、原油増産を働き掛けたかどうかを記者団に問われ「詳細は控える。原油高騰に関わるさまざまな課題は意見交換した」。石油輸出国機構(OPEC)加盟国であるUAEにさらなる貢献を要請したと明らかに。
【3月16日】
サウジ国王◆サウジアラビアの国営通信によると、サルマン国王が、首都リヤドの病院で複数の検査を受ける。同通信が「ペースメーカーの電池を交換した」と伝える。
中東王室◆英国のジョンソン首相が、ペルシャ湾岸の産油国アラブ首長国連邦(UAE)とサウジアラビアを相次いで訪問、両国首脳と会談。ウクライナに侵攻したロシアの原油への依存を脱却し、プーチン政権に圧力を強める狙いがあり、協力を要請したが、UAEとサウジから石油増産の確約は得られなかったもようと報道。UAEの首都アブダビでムハンマド・ビン・ザイド皇太子、サウジの首都リヤドでムハンマド・ビン・サルマン皇太子とそれぞれ会談。
【3月17日】
秋篠宮、紀子、悠仁◆悠仁が、お茶の水女子大付属中(東京都文京区)の卒業式に出席。秋篠宮、紀子と共に登校し、式に先立ち、報道陣の取材を受ける。卒業文集に寄せた文章が公表される。同大の佐々木泰子学長らが記者会見し「幼稚園から12年間、健やかに成長された。卒業は誠に感慨深い」。/秋篠宮、紀子が、悠仁がお茶の水女子大付属中を卒業したことを受け「級友とともにさまざまな貴重な経験をすることができたことを、大変ありがたく思う」との感想を発表。悠仁が同様に感想を発表。「先生方がいろいろなことを教えてくださり、同級生とともに学び、心に残る思い出を作ることができた」。
秋篠宮、紀子◆悠仁の中学卒業を受けて発表した感想の中で、宮城、福島両県で震度6強を観測した16日の地震に関して「さまざまな形で被害を受けた方々がおられ、お見舞い申し上げます。今後の余震の可能性についても気にかかっております」。
悠仁中学卒業◆悠仁がお茶の水女子大付属中(東京都文京区)を卒業し、同大の佐々木泰子学長らが記者会見し「幼稚園から12年間、健やかに成長された。卒業は誠に感慨深い」。「安全面は最大の努力をしたが、それ以外はほかの子どもと変わらないように、というのが秋篠宮両殿下のご希望だった」。付属中の池田全之校長「特別扱いせず、普通の中学生として生活した。友達も多く、元気な子だと思って見ていた」。
愛子◆成年に当たり、皇居・御所で初めての記者会見に臨み「一つ一つのお務めを大切にしながら、私のできる限り、精いっぱい、務めさせていただきたい」。冒頭、宮城、福島両県で16日に震度6強を観測した地震に触れ「ご遺族の皆さまと被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます」。ロシアの侵攻によりウクライナで犠牲者が出ている状況について「多くの尊い命が失われていることに非常に心を痛めております」。徳仁が2月の誕生日会見で述べた「人と人との交流が、国や地域の境界を越えて、お互いを認め合う、平和な世界につながってほしい」との言葉を引用し「このお考えと同じ思いでおります」。
サウジ皇太子◆岸田文雄首相が、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子と電話会談。ロシアのウクライナ侵攻による原油価格高騰を踏まえ、市場の安定化に向けて協力することで一致。首相が皇太子に「リーダーシップを強く期待する」。会談後、公邸で記者団に。
【3月18日】
天皇、皇族◆悠仁が、お茶の水女子大付属中(東京都文京区)を卒業したことに伴い、皇居・御所を訪れ、徳仁、雅子と愛子にあいさつ。これに先立ち、皇室の祖先などを祭る皇居・宮中三殿を参拝。午後、昭和天皇が埋葬されている武蔵野陵(東京都八王子市)を参拝。敷地内にある香淳皇后が埋葬されている武蔵野東陵も。明仁、美智子に東京・高輪の仙洞仮御所であいさつ。
徳仁、雅子◆宮内庁が、宮城、福島両県で最大震度6強を観測した16日の地震で死者や多数の負傷者が出ていることに、「天皇、皇后両陛下が心を痛め、被災者を案じている」と明らかに。
皇室報道◆共同通信社が5日、外部識者による第三者機関「報道と読者」委員会の第82回会議を東京・東新橋の本社で開き、3人の委員が「皇位継承」と「大阪ビル放火事件」の報道について議論したと報道。「ジャーナリスト」の鎌田靖が、眞子の夫側の金銭トラブルに絡み、週刊誌報道に対する新聞社の対応は難しいと主張。「インターネット上の中傷が非常に大きな問題になっている」。弁護士の廣田智子が、皇位継承議論が男系重視に偏り「女性皇族を男系男子天皇維持のための道具としか考えていない。それが当たり前のように新聞で語られている」。「政府の有識者会議の案をジェンダー論や男女平等の観点から捉え直す記事がなかった」。京大大学院教授の曽我部真裕「女性・女系天皇の容認か、旧皇族の復帰かという二つの選択肢の掘り下げがあまりなかった」。女性・女系天皇を支持する世論について「多数派ではない保守派がブロックしている。保守派の主張が正当なのかという検証は死活的に重要だ」。
【3月19日】
UAE皇太子◆シリアのアサド大統領が、アラブ首長国連邦(UAE)を訪問。UAEの国営首長国通信が伝える。事実上の最高権力者であるアブダビ首長国のムハンマド皇太子らと会談。アサド政権を認めていない米国務省のプライス報道官はロイターに「深い失望」を表明。
【3月21日】
徳仁◆セネガルで始まった「第9回世界水フォーラム」の開会式にビデオメッセージを寄せる。会場で上映され「水問題を巡る国や地域の境界を越えた相互理解が進み、社会がつながり、人々がお互いを認め合う、平和な世界につながってほしい」。
【3月22日】
秋篠宮◆東京都港区のホールを訪れ、水産業の振興や発展に貢献した個人を表彰する式典に出席。「水産業は、特に鮮度と安定的な供給が求められ、長年にわたり、各分野の振興に尽くしてこられた皆さまには深く敬意を表する」とあいさつ。
帰国の記帳◆岸田文雄首相が、皇居で帰国の記帳。
ノルウェー国王◆ノルウェー王室が、国王のハラルド5世が新型コロナウイルスに感染したと発表。
UAE皇太子◆エジプトのシシ大統領が、北東部シャルムエルシェイクでイスラエルのベネット首相、アラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国のムハンマド皇太子と会談。エネルギー市場の安定や食料安全保障を巡り意見交換し、3カ国の連携を確認。エジプト大統領府が発表。
【3月23日】
徳仁◆ロシアのウクライナ侵攻を巡り、徳仁が憂慮を深めていると報道。憲法上、政治的発言が禁じられる中、2月の誕生日記者会見では、慎重な表現を用いて平和への願いをにじませ、側近は「子どもを含め多くの人が犠牲になっていることに心を痛めておられる」と最近の様子を語る、と。
「教育勅語」◆自民党の西田昌司・参院議員が参院憲法審査会で「教育勅語」を「日本人の伝統的な価値観だ」と評価。憲法が作られた歴史的経緯を考えるべきだと訴える中で、教育勅語にも触れた。「日本文化で一番大事なのは家族と伝統を大事にすることだ。教育勅語に書いてある」。
【3月24日】
愛子会見日程◆宮内庁の西村泰彦長官が定例記者会見で、愛子の成年に伴う記者会見と、悠仁の中学卒業式の日程が17日に重なったことについて「私のミス」。「3月に愛子さまの会見を調整しているのを聞いた段階で、悠仁さまの卒業式に思いを致すべきだったにもかかわらず、私の頭に思い浮かばず、調整できなかった。できれば別の日が良かった」。
日本芸術院賞◆日本芸術院が、2021年度日本芸術院賞に、小説家の筒井康隆や歌舞伎音楽竹本太夫で人間国宝の竹本葵太夫(本名柳瀬信吾ら5人を選んだと発表。ほか3人は書家の牛窪梧十(本名牛窪勲)、雅楽演奏家の大窪永夫、箏曲山田流演奏家の萩岡松韻。筒井、牛窪、大窪には恩賜賞も贈る。授賞式は6月下旬に日本芸術院会館(東京)で開かれ、例年、天皇、皇后が出席する。
【3月25日】
徳仁◆皇居・宮殿で、米国のラーム・エマニュエル駐日大使が本国から持参した信任状を受け取る「信任状奉呈式」に臨む。宮殿「松の間」で閣僚が立ち会い、1月に赴任したエマニュエル大使が徳仁に信任状を手渡す。
秋篠宮、紀子◆宮内庁が、秋篠宮、紀子が伊勢神宮(三重県伊勢市)などを参拝するため、4月20日から3泊4日の日程で三重、奈良、京都の3府県を訪問すると発表。秋篠宮が皇嗣となったことを報告する行事で、新型コロナウイルス禍で延期されていた。宮内庁によると、4月20日に三重県入りし、21日に伊勢神宮を参拝。奈良県橿原市に移り、22日は神武天皇の陵、京都市にある明治天皇の陵などに参拝。23日に大阪(伊丹)空港から帰京する。出迎えなどで駅周辺が密集しないようにするため、新幹線は使わず、東京から車で向かい、現地の移動も車にする。
サウジ国王暗殺◆1975年当日、サウジアラビアのファイサル国王が首都リヤドの宮殿で、おいのムサイド王子にピストルで撃たれ死亡。
【3月28日】
徳仁、雅子◆宮内庁が、徳仁が4月23日に熊本市で開催される国際会議「第4回アジア・太平洋水サミット」の開会式にオンラインで出席すると発表。雅子も体調に支障がなければ、同席する。
【3月29日】
帰国の記帳◆岸田文雄首相が、皇居で帰国の記帳。
英王室◆エリザベス英女王が、ロンドンのウェストミンスター寺院で執り行われた夫の故フィリップの追悼式典に参列。次男のアンドルー王子に付き添われる。チャールズ皇太子夫妻やウィリアム王子夫妻など王室「要人」のほか、ジョンソン首相やトラス外相ら政府関係者らも参列。
【3月30日】
徳仁、雅子◆大雪などで甚大な被害を受けた北海道、青森、岩手、秋田、山形、新潟の6道県に見舞金を贈ったと報道。宮内庁の古賀浩史・審議官が各自治体の東京事務所長らに伝達。
佳子◆東京・元赤坂の赤坂御用地の宮邸から、熊本市の熊本城ホールで開かれた「全国都市緑化祭」の式典をオンラインで視聴。式典にビデオメッセージを寄せ、都市緑化は気候変動やヒートアイランド現象の対策に役立つとした上で「緑化推進の輪がさらに大きく、世代や地域を超えて広がっていくことを願う」とあいさつ。会場で、佳子が赤坂御用地でサクラの苗木を植える様子を収録した映像が流される。式典後、緑化活動への貢献で表彰された関係者とオンラインで懇談。
「天皇誕生日祝賀レセプション」◆垂秀夫・駐中国大使が、北京の日本大使館で開いた天皇誕生日祝賀レセプションであいさつし、9月に迎える日中国交正常化50周年に向け「率直に議論することを通じ建設的かつ安定的な日中関係を構築していく必要がある」。程永華・前駐日大使らが出席。明仁が1992年に訪中した際に万里の長城で撮影された報道写真などが会場に並べられる。
【3月31日】
宮内庁人事◆侍従の中村俊介と上皇侍医の松崎裕幸が依願退職する宮内庁人事が公表される。
サウジ記者殺害◆サウジアラビア人記者ジャマル・カショギが2018年10月、トルコで殺害された事件の欠席裁判で、トルコ検察が、公判を停止し、審理をサウジに移管することを裁判所に求める。移管はサウジ側の要請に基づくもので、実現すれば両国にとって事件の幕引きにつながる可能性がある。トルコメディアが報じる。事件にはサウジのムハンマド皇太子の関与が疑われ、トルコは責任を追及してきた。

 

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