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JCA-NETセミナー2023年10月のお知らせ

JCA-NET (2023/10/7)
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Table of Contents
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1. セミナー1:10月18日(水)19時から フィンガープリントって何?―クッキーだけじゃない厄介な代物
2. セミナー2: 10月21日(土)15時から スノーデン暴露から10年を振返り、政府や警察による暗号弱体化の波を押し返す―グローバル暗号化デー参加イベント
3. セミナー3:10月24日(火)19時から フォローアップ
4. 参加方法
5. (再掲)JCA-NETが提供しているオンライン会議サービスJitsi-meetについて

1 セミナー1:10月18日(水)19時から フィンガープリントって何?―クッキーだけじゃない厄介な代物
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開催方法:オンライン(申し込み方法は最後をごらんください)

参加費:無料

私たちのネットでの行動を追跡する仕組みとしても利用されかねない「クッ
キー」については、よく耳にする言葉になりましたが、もうひとつ厄介なもの
に「フィンガープリント」と呼ばれるものがあります。今回は、この「フィン
ガープリント」に注目して、私たちがどのように「追跡」あるいは「監視」さ
れるリクスに晒されているのかを考えます。

一般にフィンガープリントと言えば、日本語では「指紋」になります。人間の
指紋は生涯不変で一人一人ユニークな形状をしており、この指紋を把握するこ
とで該当者を割り出すことができます。ネットの世界で言われる「フィンガー
プリント」は人間の「指紋」ほどの特定性や恒久性はないものの、ネットにア
クセスしている人物を特定する上で効果的なデータを提供することが可能なも
のです。フィンタープリントは主に、ウエッブサイトにアクセスすることで、
私たちの知覚できない通信の背後で、相手に取得されます。

私たちがアクセスしたウェブサイト側では、ウエッブが正しく私たちのパソコ
ンに表示されるように、使用しているブラウザの種類、OSや言語、画面の解像
度、フォントの種類、時刻の設定など様々なデータを取得します。こうしたデー
タの組み合わせを「フィンガープリント」と呼びます。このフィンガープリン
トのデータを転用して、本来の目的にはなかったウエッブにアクセスしている
者を特定することに利用しようとすることが起きています。クッキー同様、も
ともとプライバシーや監視を目的とした機能ではありません。それがユーザー
を特定するなどの目的に転用されるようになりました。

今回は、この「フィンガープリント」を取り上げ、その概要と問題点、対策に
ついて参加された皆さんと議論します。また、フィンガープリントにも着目し
たブラウザ、mullvadについても紹介します。

参考資料

(EFF)あなたの足跡を隠す
https://www.alt-movements.org/no_more_capitalism/hankanshi-info/knowled…
(mullvad)ブラウザーフィンガープリント – カーテンの裏側での追跡
https://www.alt-movements.org/no_more_capitalism/hankanshi-info/knowled…
(EFF)Fingerprintの確認方法
https://www.alt-movements.org/no_more_capitalism/hankanshi-info/knowled…

2 セミナー2: 10月21日(土)15時から スノーデン暴露から10年を振返り、政府や警察による暗号弱体化の波を押し返す―グローバル暗号化デー参加イベント
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開催方法:オンライン(申し込み方法は最後をごらんください)

参加費:無料

毎年10月21日はグローバル暗号化連合が中心となって、世界各国で暗号化を巡
る問題をとりあげて、キャンペーンを実施しています。今回のJCA-NETのセミ
ナーもこのキャンペーンに参加しての企画となります。

今年はエドワード・スノーデンが米国の大量監視を告発してから10年目になり
ます。この告発をきっかけとして、インターネットの技術の世界では、諜報機
関や悪意ある者たちがインターネットの回線を盗聴することへの対策が様々議
論され、特に暗号化技術の導入と普及が急速に進みました。ユーザー側でもプ
ライバシーや個人情報保護への危惧から暗号へ関心が高まりました。

しかし、監視社会あるいは監視資本主義と呼ばれる社会の本質的な構造が変る
ことはありませんでした。日本では、残念なことに、マイナンバー制度や公共
空間での顔認識付き監視カメラが蔓延し、IT企業はプライバシーを侵害しかね
ないセキュリティ技術にビジネスチャンスを見出しています。そして生成AIが
こうした傾向に拍車をかけています。

今回のセミナーでは、スノーデンから10年を振返りながら、まず、監視社会へ
の危惧に対してインターネットの技術の世界で取り組まれてきたことを紹介し
ます。他方で、こうした取り組みに対抗して、日本をはじめとして、各国政府
が網羅的な監視能力を更に高めるために、様々な理由を持ち出して暗号を規制
する法的措置などを積極的にとろうと試みはじめていることを紹介します。

その上で、私たちの人権と民主主義を支える基盤でもある通信の秘密にとって
暗号化の重要性を再確認しつつ、私たちひとりひとりで何ができるのか、何を
すべきなのかを議論します。

参考資料
(RFC 9446)スノーデン暴露から10年を振り返る
https://www.alt-movements.org/no_more_capitalism/hankanshi-info/knowled…
(共同声明)クライアントサイド・スキャンニング(CSS)は危険であり、子ど
もの性的虐待と闘うために効果がない
https://www.alt-movements.org/no_more_capitalism/hankanshi-info/knowled…
専門家が英国政府の反暗号化キャンペーンに異議
https://www.jca.apc.org/jca-net/ja/node/168
(グローバル暗号化連合) デジタル上のプライバシーの権利に関するOHCHR報告
書に関するグローバル暗号化連合運営委員会声明
https://www.jca.apc.org/jca-net/ja/node/228
国連人権高等弁務官事務所報告書:デジタル時代のプライバシー権(機械翻訳版)
https://pilot.jca.apc.org/nextcloud/index.php/s/QgPWLmkwgyGW58i
米国議会宛公開書簡「2023年インタラクティブ・テクノロジーの濫用・蔓延す
る不履行を排除する法律(EARN IT Act)に対する反対意見」
https://www.jca.apc.org/jca-net/ja/node/260>
暗号規制に反対します―日本政府は「エンドツーエンド暗号化及び公共の安全に
関するインターナショナル・ステートメント」から撤退を!!
https://www.jca.apc.org/jca-net/ja/node/104

3 セミナー3:10月24日(火)19時から フォローアップ
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開催方法:オンライン(申し込み方法は最後をごらんください)

参加費:無料

毎月最後の回は、これまでのセミナーで取り上げたテーマの積み残しや、うま
く解決できなかった課題、あるいは皆さんが抱えている疑問や問題を出し合っ
て解決していく回になります。

今回も様々な質問などを自由に出していただいて構いません。今月は、オンラ
イン会議サービスとAI、サイバー犯罪条約の問題など、技術や法制度も関わる
課題になりました。質問や疑問があればぜひこのフォローアップの回を活用し
てください。またセミナーに参加できなかった皆さんも遠慮なく気軽に参加し
てみてください。

セミナーでは、LinuxOSの紹介にも力を入れてきました。Linuxを新規に使いた
いという皆さんや、すでにLinuxを使っている方たちとの情報交換の場として
も活用してください。

なお、9月のセミナーでは「オンライン会議システムとAIビジネス―ZOOMが巻
き起こした波紋の教訓」「国連サイバー犯罪条約―今争点となっている深刻な
課題とは」をテーマとして取り上げました。

技術的なテーマとして、これまでセミナーで取り上げてきたものの一例。

- パスワード管理
- ブラウザのプライバシー、セキュリティ設定
- Jitsiを使ったオンライン会議
- 暗号化サービスProtonやTutanotaのメールサービス
- CryptPadの使い方
- 機械翻訳の活用(DeepL)
- LinuxOSの導入と活用
- Internet Archiveの使い方
- Open Street Mapの使い方
- LibreOfficeのインストールと使い方
- Mastodonの使い方
など。

最近の社会・政治的なテーマでセミナーやメーリングリストなどで話題になっ
た事柄の一例。
- 国連サイバー犯罪条約
- 「能動的サイバー防御」の問題点
- 監視社会とジェンダー
- 生成AI(ChatGPT)
- スマートシティ
- マイナンバーとデジタルID
- 政府によるインターネット遮断
- 政府による暗号規制
など。

4 参加方法
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参加費 無料(カンパ大歓迎)
オンラインはJitsi-meetを使用します
オンライン会議室 Jitsi-meetのマニュアル
https://www.jca.apc.org/jca-net/ja/node/93

参加方法:JCA-NETの会員メーリングリスト、セミナーメーリングリストに登
録されている方は、当日30分前に、メーリングリストからの会議室案内をみて
アクセスしてください。

JCA-NETの会員以外の方でセミナーに初めて参加される方は予約が必要です。
おなまえ、メールアドレス、参加希望のセミナー番号(複数可)を書いて、下記
に申し込んでください。

jcanet-seminar@jca.apc.org

あるいは下記の申し込みフォーム(cryptpadのサイト)から申し込むこともでき
ます。
https://cryptpad.fr/form/#/2/form/view/7xl3nidFg9bwXNIvT1t1cLPipB2PTXUy…

※セミナーに申込まれた方は、セミナーのメーリングリストに登録します。メー
リングリストにのみオンライン会議室情報を流しますので、それまでは、メー
リングリストに参加していただくことになります。希望のセミナー終了後にメー
リングリストから退会されたい場合は、その旨連絡をいただくか、ご自身で退
会の処理をすることも可能です。

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余裕のある方は是非カンパをお願いします。
セミナーはJCA-NETの会員の会費で運営されています。
郵便振替口座
JCA-NET (シ゛ェイシーエイ-ネット )
記号番号:00190-3-417584
ゆうちょ銀行〇一九店 417584
通信欄に「セミナーカンパ」とお書きください。

問い合わせ先
小倉利丸(JCA-NET理事)
toshi@jca.apc.org
070-5553-5495

5 (再掲)JCA-NETが提供しているオンライン会議サービスJitsi-meetについて
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(1)jitsi-01.jca.apc.orgについては10月11日から約1週間メンテナンスのため
休止
(2)jitsi.jca.apc.orgについては、jitsi-01.jca.apc.orgのメンテナンス終了
後に廃止
を実施します。

オンライン会議などでご利用の場合は、メンテナンスなどのスケジュールを確
認をよろしくお願いします。
JCA-NETのjitsi-meetについて、ご不明の点があればお問い合わせください。

JCA-NET理事
小倉利丸
toshi@jca.apc.org
070-5553-5495

以下、JCA-NET Supportのページから転載します。
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https://support.jca.apc.org/node/381 [サービス停止予告]
Jitsi meet サービス jitsi-01.jca.apc.org サービス休止およ
び jitsi.jca.apc.org 廃止のお知らせSubmitted by staff7 on
2023, 10月 4 - 17:06.

お知らせ メンテナンス

JCA-NETで試験的にサービス提供を行っております Jitsi meet
について、ソフトウェア更新のため、以下の通り一部サーバ上の
サービスの休止および廃止を予定しております。

1. jitsi-01.jca.apc.org のサービス休止
来る 2023年10月11日の日中(時刻不定)より1週間程度、
jitsi-01.jca.apc.org での Jitsi meet サービスを休止致しま
す。

休止期間中は jitsi.jca.apc.org および jitsi-02.jca.apc.org
において Jitsi meet サービスを利用可能ですのでそちらのご利
用をお願い致します。当日は利用状況に依らずサービスの停止を
いたしますので、同日にかかるような会合を行う場合には
jitsi.jca.apc.org または jitsi-02.jca.apc.org のご利用をお
勧めいたします。

サービス再開の際にはこの記事に追記を行い、お知らせいたしま
す。

1. jitsi.jca.apc.org の廃止
jitsi-01.jca.apc.org のサービス休止からのサービス再開以後
1 日以上の猶予を置いた後に jitsi.jca.apc.org における
Jitsi meet サービスを廃止いたします。

廃止後は JCA-NET での Jitsi meet は jitsi-01.jca.apc.org,
jitsi-02.jca.apc.org の 2 台体制での提供ということになりま
す。

具体的な廃止の日付は 1. のサービス再開のお知らせの追記を行
う際に併せてお知らせ致します。