今年の8.15行動も無事終了。今年は「国旗損壊罪」が通った直後の行動ということもあり、少し緊張しながら迎えた。とはいえ、8.15前の8.11「高市政権の戦争国家体制に抗する!」講演集会も、8.15当日デモも、大きな混乱はなく予定どおり行動を終えた。
11日の集会は、講師に政治史研究の纐纈厚さんを迎え、文京シビックセンターで開催。講演は「戦争に向かう危機を阻むために」という課題で行われ、レジュメの「講演趣旨」から簡単に紹介すると以下のようになる。
1 高市首相の過去から現在までの発言に潜在する軍事思想と、それを根底に据えた「戦争政治」と呼称可能な政治手法を主な発言から読み解く
2 10年ほど前に遡って「戦争国家化」への道を辿る。日本が脅威対象国とする中国や北朝鮮の実態に触れつつ、脅威論の虚構性について考える
3 総合作戦司令部設置などの戦争指導機関の現在的意味を問う
4 戦争国家体制を支える軍事思想や新軍国主義・現代日本の政治思潮とそれを受容する中間層の分断・分立。劣化するリベラリズムと軍事化する保守主義の問題
どの項目も1回の講演で収まりきれないほどの濃密さである。講演要旨は実行委発行の報告集に掲載予定で、講演全文は本サイトに来月掲載予定だ。お楽しみに。
15日当日、デモ出発まえに45分の短い集会を開催した。まず主催者から、8.11集会の報告、「皇室典範改正法」「国旗損壊罪」成立問題等について、そしてこの日に行われた「全国戦没者追悼式」や靖国問題について触れながら、開会の挨拶をのべた。
その後4人の方から、行動の報告や呼びかけ、課題共有のためのスピーチがあった。発言は、①「国旗損壊罪」関連で「国旗等損壊罪」反対絡会の仲間から、②入管・難民問題に取り組む仲間から、③8.31関東大震災朝鮮人・中国人虐殺103年犠牲者追悼大会と9.17ピョンヤン宣言24周年集会への呼びかけを主催者の方から、④韓国におけるノー・ハプサ訴訟について事務局の方から。短い時間にも関わらず盛りだくさんの濃いアピールを聞くことができた。
暑いなかで行われるデモ前集会とデモへの、参加、発言、集会・デモへの協力支援など、参加者の協力で成立している行動であることをあらためて実感しながらデモ出発。
デモは、通常の8.15行動よりも右翼と警察に対する警戒を強めて準備した。バッテン「日の丸」やなんらかの工夫を凝らしたグッズが参加者によって持参されることも予想していた。実際、いろんなグッズや自作のプラカードなどが持ち込まれ、賑やかでいいデモになった。右翼からは「国旗損壊罪で逮捕しろ!」などと叫び声が上げられたり、ときおりデモに飛び込んでこようとする者、プラカードを強奪された人の報告もあったが、総じてあまり大きな混乱はなかったという感想ではある。一方、警察は相変わらずとてもうるさく、参加者の体に触れながら「前に進んでください」と大声で連呼していた。
懸念されていた右翼は例年よりも少ないほどだったが、警察による排除が徹底されていたのか、そのあたりはよくわからない。右翼に暴力的な妨害を受けながらのデモには辟易しているし、いないに越したことはない。しかしただ見えないだけ、そこにいないだけという事態であるとすれば、それも怖いことである。いずれにしろ反天皇制・反靖国の行動を、街頭はもちろん屋内でも、まだまだ安心して行えるような社会ではないことは確かだ。
そのような社会を変えていく運動はさまざまな形・方法があるはずだ。これからもあきらめず考え続けていきたい。8.11集会参加者約90名、集会・デモ参加者約130名だった。 (大子・同実行委)
