声明:日本国憲法第一条「国民の総意」を無視し 第14条「法の下の平等」に反し、身分差別につながる「皇族数確保」のための皇室典範改悪に反対する市民・労働者・表現者の共同声明

2026年6月16日
憲法第14条を守る緊急連絡会(14条の会)一同

2026年6月10日、森衆議院議長と関口参議員議長は、近年、皇室の構成員数が減少していることから、「皇位の安定継承」のために、皇族数を増員して確保するための皇室典範の改定(改悪)の原案をとりまとめた。これを「立法府の総意」と称し、高市首相に提出した。これを受け、高市内閣は今国会で皇室典範の改悪を強行しようとしている。

その骨子は、皇室典範「第九条 天皇及び皇族は、養子をすることができない」とあったものを、戦後廃止された東久邇宮家や竹田宮家など旧皇族(旧宮家)に属する男子に限ってのみ、養子縁組を可能とすることと、同じく「第十二条 皇族女子は、天皇及び皇族以外の者と婚姻したときは、皇族の身分を離れる」とあったものを、女性皇族が婚姻後も皇室の身分を維持することの2点となっている。

特定の家柄に属する男性を皇室に入れて皇室特権を享受させることや、女性皇族が民間人と結婚しても引き続き皇室身分を保持することは、法の下の平等と貴族制度を否認した日本国憲法第十四条「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」に、明確に違反する。

そもそも、天皇の地位は、憲法第一条で「主権の存する日本国民の総意に基づく」とされている。「立法府の総意」は「国民の総意」ではない。日本国憲法の三原則である基本的人権の尊重と主権在民に抵触しかねない皇室典範の改悪について、民意を無視して「立法府の総意」だけで決めてしまうことは、憲法第一条「国民の総意」に違反する。天皇の地位と皇室のあり方については、国会議員だけでなく、主権者である民衆も交えて、国民ひとりひとりの意志を問うべく、広く会議を興し万機公論に決すべし。

約八十年前に廃止された旧皇族に皇籍を付与して皇族を増員することは、現代に華族を復活させることと同じだ。憲法第十四条「華族その他の貴族の制度は、これを認めない」に違反し、身分差別につながる。

まして、女性天皇は「国民の総意」ではなく、論議のすり替えでしかない。
民主主義に華族はいらない。貴族はいらない。そして、民主主義に「王」も「女王」もいらない。

以上の理由で、わたしたちは皇族数確保のための皇室典範改悪に反対する。

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