やじうま日誌 2022年1月

【1月1日】
徳仁◆新年に当たり、徳仁が「国民」に向けたビデオメッセージを、宮内庁を通じて公表。新型コロナウイルス禍が続く中で「私たち皆が、人と人とのつながりを一層大切にしながら、痛みを分かち合い、支え合って、この困難な状況を乗り越えていくことを心から願っています」。雅子も同席。宮内庁によると、ビデオメッセージは5分55秒で、前年12月28日に皇居・御所の「大広間」で収録した。
天皇、皇族◆「新年祝賀の儀」が皇居・宮殿で開かれ、徳仁「年頭に当たり、国民の幸せと国の発展を祈ります」。前年12月に20歳となった愛子が成年皇族の初「公務」として参列。秋篠宮ら皇族が宮殿「松の間」で徳仁、雅子にあいさつ。徳仁、雅子が、皇族と宮殿の各部屋を回り、岸田文雄首相や閣僚、衆参両院議長、最高裁長官らから祝賀を受ける。各国の駐日大使らがあいさつに訪れる。紀子は、父親の川嶋辰彦が前年11月に死去し、服喪中のため出席せず。新型コロナウイルス禍で「国民」が苦労している状況を考慮したとして、徳仁、雅子の意向で女性皇族はティアラの着用を控えたと報道。儀式を終えた徳仁、雅子と愛子が東京・高輪の仙洞仮御所を訪れ、明仁、美智子に新年のあいさつ。故三笠宮の妻百合子や秋篠宮、悠仁ら皇族も訪れる。
「新年祝賀の儀」◆岸田文雄首相が、妻と共に皇居で「新年祝賀の儀」に出席。
【1月4日】
蹴鞠◆新年恒例の奉納行事「蹴鞠初め」が、下鴨神社(京都市左京区)で行われる。技を継承する「蹴鞠保存会」によると、明治天皇の勅命で保存会が設立されたという。
「軍人勅諭」◆1882年当日、明治天皇が、天皇の軍隊統率を強調し軍人に忠節、礼儀などを求めた「軍人勅諭」を発布。「陸海軍軍人に賜はりたる敕諭」の略で、軍の精神的支柱とされた。1948年に国会で、教育勅語などとともに失効が決議された。

【1月7日】
天皇、皇族◆昭和天皇の命日で、宮内庁によると、皇居・宮中三殿で「皇霊殿の儀」が執り行われ、徳仁や秋篠宮らが拝礼。愛子も参列。
佳子◆昭和天皇の命日で、東京都八王子市の武蔵陵墓地を訪れ、昭和天皇が埋葬されている武蔵野陵を参拝。
【1月8日】
皇位継承策◆政府が、安定的な皇位継承策を検討していた有識者会議の答申を受け、当月12日に国会へ検討結果を報告する方向で最終調整に入ったと報道。岸田文雄首相が細田博之、山東昭子・衆参両院議長らと会談し、伝える見通し。首相との会談を受け、細田議長は18日にも各党各会派代表を議長公邸に招き、松野博一・官房長官らから詳しい説明を受ける意向。関係者が7日、明らかに。
かるた◆小倉百人一首競技かるたの日本一を決める第68期名人位と第66期クイーン位の決定戦が、大津市の近江神宮で開かれる。近江神宮は小倉百人一首の第1首を詠んだ天智天皇を祭り、かるたの殿堂とされる。
【1月9日】
立憲民主党◆泉健太・立憲民主党代表が、政権を獲得した場合の共産党との協力に関しNHK番組で「政権を構成する政党として、共産党は想定にはない。立民は日米安全保障条約や自衛隊、皇室制度を是とする政党だ」。
【1月10日】
英女王◆英王室が、エリザベス女王の在位70年を記念する一連の行事予定を公表。高級百貨店による女王への献上料理コンテストを皮切りに7月まで断続的に続き、英史上最長の在位期間を祝う。在位70年祝賀イベントは5月12~15日、ロンドン郊外のウィンザー城敷地内で行われ、演奏者ら千人と馬500頭が出演する。6月2日には誕生日を公式に祝う。
【1月11日】
皇位継承策◆岸田文雄首相は、安定的な皇位継承策に関する有識者会議の答申を受けた政府の検討結果について、12日に細田博之、山東昭子・衆参両院議長らに報告すると、両院が発表。両議長はこれを受け、18日に各党の代表者らを集めて松野博一・官房長官らから詳しい説明を聞く運びと報道。
斎宮◆天皇の代理として伊勢神宮に仕えた皇族女性「斎王」が過ごしたとされる国史跡「斎宮跡」(三重県明和町)の発掘調査で、「正殿」と呼ばれる建物の南北両面にひさしを支えるための柱の跡が見つかり、格式の高い構造だったとみられると、斎宮歴史博物館が発表。斎宮跡でひさしが付いている建物は正殿のみで、博物館は「他の建物とは構造が異なっており、斎王などの身分が高い人が儀式などのために使っていた可能性が高い」としていると報道。
【1月12日】
皇位継承策◆岸田文雄首相が、安定的な皇位継承策を検討していた政府有識者会議(座長・清家篤・元慶応義塾長)の答申を政府案として国会に報告。細田博之、山東昭子・衆参両院議長らと国会内で会談して提出。国会が求めた女性・女系天皇の是非などの皇位継承策を先送りし、代わりに皇族数確保策が軸となる。首相が会談で「有識者会議が報告を取りまとめた。政府としてはこれを尊重し、報告する」。両院議長が各党代表による全体会議を18日に開く方針。細田議長「政党の代表に早速集まっていただき、検討をお願いする」。山東議長「皇室を巡る課題は国の在り方の根本に関わり大変重要だ」。両院議長が連名で「丁寧に検討を進めていく」との談話を発表。記者会見は見送り、記者団に短く説明。細田議長が記者団に「各党が持ち帰り、十分な時間をかけて検討してほしい」。/松野博一・官房長官が記者会見で「会議は国会の付帯決議に示された課題の議論を大変丁寧に尽くしていただいた。政府としてこれを尊重した」。国会が求めていた女性・女系天皇の是非など皇位継承策の検討を先送りした点に関して「必要な議論がなされている」。「具体的に議論するには機が熟しておらず、かえって皇位継承を不安定化させる」との有識者の見解を挙げ、国会の要請に応えていないとの批判は当たらないとの認識を示す。/自民党の茂木敏充・幹事長が記者団に「静かな環境の中で意見集約を進めたい」。公明党の石井啓一・幹事長が記者団に「党としての検討の在り方を考えていきたい」。立憲民主党の野田佳彦・元首相が取材に「政府としての主体性が見えない」。日本維新の会の馬場伸幸・共同代表が記者会見で、党の考えをまとめる専門チームを設置すると明らかにし「十分な議論が必要だ」。国民民主党の玉木雄一郎代表が取材に「安定継承に対する具体的な解決策になっていない」。共産党の穀田恵二・国対委員長が記者会見で、憲法の精神に基づけば女性天皇や女系天皇を排除すべきではないとして「きちんと議論すべきだ」。
【1月14日】
天皇、皇族◆徳仁が、年頭に当たり皇居・宮殿「松の間」で、学術研究の「第一人者」から講義を受ける「講書始の儀」に臨む。秋篠宮や佳子ら他の皇族が参列。雅子は体調が整わないとして、当日になって出席を取りやめる。京都大の御牧克己・名誉教授(インド・チベット仏教学)が、チベット土着のボン教を「研究の新段階」として説明。神戸大の大塚啓二郎・特命教授(開発経済学)が、食糧増産のため日本の稲作技術をアジアからアフリカに広める必要性を主張。ロボット研究者の金出武雄・米カーネギーメロン大ワイタカー記念全学教授が、人工知能(AI)について講義。
雅子◆宮内庁が、雅子が午前に皇居・宮殿で開かれる「講書始の儀」への出席を取りやめると発表。
皇位継承策◆自民党の石破茂・元幹事長が自身のブログで、政府が国会に提出した皇位継承に関する報告を批判。国会が求めた女性・女系天皇の是非など安定的な皇位継承策に関し「完全に先送りしたのはとても残念だ」。皇位継承策について政治が世論を喚起すべきだと強調。「ただ待っていれば『機が熟する』ことはあり得ない。残された時間はそんなに多くないという焦燥感に駆られる」。/立憲民主党が、野田佳彦・元首相が委員長を務める検討委員会の初会合を開催。馬淵澄夫・国対委員長が、女性宮家創設の検討などが盛り込まれた国会付帯決議に基づき議論する意向を記者団に表明。
英王室◆英紙デーリー・テレグラフ電子版が、新型コロナウイルスの流行で厳しい行動規制下にあった2021年4月、英首相官邸の職員らが飲酒やダンスを伴うパーティーを官邸で開いていたとする新たな疑惑を報じる。開催日はエリザベス女王の夫フィリップの葬儀の前日だったとして、BBC放送によると、首相官邸が、開催を認めて英王室に謝罪。
【1月17日】
徳仁◆第208通常国会が「召集」され、参院本会議場で行われた開会式に出席。「お言葉」で「本日、第208回国会の開会式に臨み、全国民を代表する皆さんと一堂に会することは、私の深く喜びとするところであります。国会が、国民生活の安定と向上、世界の平和と繁栄のため、永年にわたり、たゆみない努力を続けていることを、うれしく思います。ここに、国会が、当面する内外の諸問題に対処するに当たり、国権の最高機関として、その使命を十分に果たし、国民の信託に応えることを切に希望します」。
徳仁、雅子、愛子◆阪神大震災の発生日に合わせ、皇居・御所で黙とう。
明仁、美智子◆宮内庁によると、東京・高輪の仙洞仮御所で阪神大震災の発生時刻に合わせて黙とう。
英王子◆英王室の「公務」引退後に家族と米国に移住したヘンリー王子が、英国に滞在する際に英警察による警護が認められるよう英裁判所で法的手続きを開始したと、BBC放送などが伝えたと報道。警護費用を「個人的に払う」と「自腹」を提案したものの、英政府に拒まれたための措置として、王子側は、引退後も王位継承順位は6位のままで安全上のリスクは生涯にわたって解消されず「英警察による警護がなければ帰国できない」と訴えているという。王子側の声明や報道によると、王子は家族がここ数年「ネオナチや過激主義者らによる脅迫」にさらされていると強調。米国では私費で民間の警護チームを雇っているものの、英国へ同行させても法律上の権限や治安情報へのアクセスが限られ、必要な警護態勢が得られないと主張。
【1月18日】
天皇、皇族◆「歌会始の儀」が皇居・宮殿「松の間」で開かれ、徳仁、雅子や秋篠宮らが出席。愛子は学業があるとして、参列を見送る。題は「窓」で、徳仁や皇族、一般の入選者10人らの歌が披露される。
「歌会始」◆翌年の歌会始の題が「友」と決まり、宮内庁が応募要領を発表。
皇位継承策◆衆参両院が、各党派の代表者を衆院議長公邸に集め、皇室の課題に関する全体会議を開く。女性・女系天皇の是非など安定的な皇位継承策の提起を先送りし、皇族数確保策を軸とした政府の検討結果を松野博一・官房長官が説明。細田博之・衆院議長が、各党内での議論を要請。自民党の茂木敏充・幹事長が、政府報告を評価した上で「皇位継承の問題と切り離し、皇族数の確保を図ることが喫緊の課題だ」。立憲民主党の野田佳彦・元首相が、次世代の継承資格者は悠仁だけだと指摘し「危機感が表れていない」。茂木幹事長、野田元首相が意見集約に向けた工程を示すよう要請。細田議長「いつまでにとは申し上げられない」。山東昭子・参院議長「政争の具にしてはならない。あまり早くではなく、慎重にいろいろな角度から議論していただくのがベストだ」。茂木幹事長が会議後、皇族数確保策に絞って議論する考えを記者団に示す。
「内奏」◆岸田文雄首相が皇居で「内奏」。
ドイツ帝国◆1871年の同日、普仏戦争でナポレオン3世のフランスに勝利したプロイセン国王ウィルヘルム1世が、占領したベルサイユ宮殿「鏡の間」で戴冠式を挙行しドイツ皇帝に即位した。ビスマルクが宰相に就任し、プロイセンが支配する帝国が誕生。
【1月19日】
上皇侍従◆上皇侍従山田樹の依願退官の宮内庁人事が公表される。
【1月20日】
徳仁、雅子◆宮内庁を通じ、北京冬季五輪・パラリンピックに参加する日本代表選手団に金一封を贈る。宮内庁によると、池田憲治次長が日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長と、日本パラリンピック委員会(JPC)の森和之会長にそれぞれ伝達。
徳仁◆宮内庁が、トンガの大規模噴火と津波の被害に対し、徳仁が19日に同国の国王ツポウ6世に「見舞い」の電報を送った、と発表。
上皇侍従◆警察庁刑事局刑事企画課付の真庭匠が上皇侍従に就く宮内庁人事が公表される。
【1月21日】
天皇誕生日一般参賀◆宮内庁が、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、2月23日の天皇誕生日の一般参賀を取りやめると発表。
悠仁◆お茶の水女子大付属中3年で、春に高校進学を控えるのを前に、秋篠宮家の側近が定例記者会見で、進学に関する週刊誌やインターネット上の記事への受け止めを問われ「現時点では具体的な説明は控えたい」。
【1月23日】
秋篠宮◆国立オリンピック記念青少年総合センター(東京都渋谷区)で開かれた「全国学校・園庭ビオトープコンクール」の発表大会に出席。
【1月24日】
皇族数確保◆自民党が、皇室に関する課題を議論する懇談会(座長・麻生太郎・副総裁)の初会合を国会内で開く。政府が検討結果の軸とした皇室の活動を維持するための皇族数確保策について、静かな環境の中で時間をかけて議論を進める方針を確認。次回会合の開催を麻生座長に一任。座長代理を務める茂木敏充・幹事長が会合後に記者会見し、女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持するといった皇族数確保策を実現するための法整備は急ぐ必要がないとの認識を示し「そのご意向をお持ちの皇族方がいらっしゃらない状況で、急に皇室典範の改正や特例法をつくることは、なかなか想定し難い」。明仁の天皇退位を検討した際とは異なり、期限が迫っている課題ではないと主張。
悠仁進学報道◆宮内庁が、悠仁の高校進学を巡る週刊誌などの報道に対し「受験期を迎えている未成年者の進学のことを、臆測に基づいて毎週のように報道するのは、メディアの姿勢としていかがなものか」とする見解を公表。21日の「補足説明」として文書を公表し、一部メディアに苦言を呈した上で「現在、ご進学に向けて勉学に励んでおられるところであり、静かに見守っていただければと思います」。
【1月26日】
皇位継承策◆立憲民主党が「安定的な皇位継承の在り方に関する検討委員会」を開催。報告書の内容や経緯を政府側から聴取。委員長の野田佳彦・元首相が、政府有識者会議の報告書で皇位継承策が先送りされたとして「危機感が足りなすぎる」。養子縁組を通じて皇統に属する男系男子を皇族とする報告書の案を巡り、旧宮家(旧皇族)で養子縁組が可能な人が何人いるか質問。政府側「把握していない」。
皇族数確保◆日本維新の会が、皇室制度調査会(座長・藤田文武・幹事長)の初会合を国会内で開く。政府有識者会議の報告書を踏まえ、皇族数確保策を軸として当国会中に党の見解をまとめる方針を確認。藤田幹事長が会合後、党の最終的な見解として、女性・女系天皇の是非など皇位継承策には踏み込まない考えを記者団に表明。報告書について「さまざまな配慮がなされた現実的な内容だ。それを踏み越えて急進的な意見を表明するのは適切ではない」。
【1月27日】
皇宮警察官◆皇宮警察本部が、明仁、美智子を担当する女性護衛官が新型コロナウイルスに感染したと発表。皇宮警察によると、護衛官は上皇護衛課に所属する皇宮警部補で26日に発熱し、PCR検査で27日に感染を確認。東京・高輪の仙洞仮御所に勤務し、23日以降は出勤していなかった。接触があった上皇護衛課の護衛官4人を自宅待機にしている。皇宮警察学校で男性皇宮巡査の感染も判明し、28日に予定していた卒業式が延期に。
【1月28日】
信子◆宮内庁が、故寛仁の妻信子が2019年に骨折した腰椎など全身の検査のため、31日から東京都新宿区の慶応大病院に入院すると発表。
佳子報道◆秋篠宮家の側近トップを務める宮内庁の加地隆治・皇嗣職大夫が定例記者会見で、佳子の結婚を巡る週刊誌などの報道について「こちらの方から何も発表もない段階で、そういう記事が出てくることは遺憾だ」。
【1月29日】
秋篠宮、紀子◆東京都港区のホテルで開かれた北京冬季五輪の日本選手団の結団式に出席。
サウジ皇太子◆在サウジアラビアの中国大使館が、サウジのムハンマド皇太子が北京冬季五輪の開会式に出席するとツイッターで明らかに。サウジは米国を重視しているが、サウジ人記者殺害事件などを巡って米サウジ関係が後退する中、石油輸入大国である中国との連携強化を図っていると報道。
【1月30日】
飛鳥地域◆奈良・飛鳥地域の発掘調査成果を出土遺物やパネル約200点で紹介する企画展「飛鳥の考古学2021」が、奈良文化財研究所飛鳥資料館(奈良県明日香村)で3月13日までの日程で開かれていると報道。女帝・斉明天皇が葬られたとされる牽牛子塚古墳から出土したひつぎの飾り金具も展示される。
UAE◆イスラエルのヘルツォグ大統領が、アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビを初めて公式訪問し、実力者ムハンマド皇太子と会談。UAEの国営通信などが伝える。イスラエル政府によると、UAEに向かう大統領の航空機が国交を持たないサウジアラビアの「領空」を通過し、ヘルツォグ大統領「感動的な瞬間だ」。
【1月31日】
信子◆宮内庁が、故寛仁の妻信子が2019年に骨折した腰椎など全身の検査のため、東京都新宿区の慶応大病院に入院したと発表。
皇宮警察官◆皇宮警察本部が、徳仁、雅子を担当する男性護衛官が新型コロナウイルスに感染したと発表。皇宮警察によると、護衛官は護衛1課に所属する皇宮警部で31日に発熱し、抗原検査で感染を確認。26日以降は出勤していない。秋篠宮家を担当する男性護衛官の感染も判明。

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