やじうま日誌 2022年8月

【8月1日】
英皇太子◆7月31日付の英紙サンデー・タイムズが、チャールズ英皇太子が2013年10月、米中枢同時「テロ」を首謀したアルカイダの指導者だった故ウサマ・ビンラディンの親族と面会し、側近らの反対にもかかわらず、100万ポンド(約1億6千万円)の寄付金を受け取ったと報じる。同紙によると、皇太子はロンドンの公邸クラレンスハウスで、ビンラディンの異母兄弟で、サウジアラビアの富豪のバクル・ビンラディンと面会。側近らは親族らから金を受け取ることに強く反対したが、皇太子が同意し、皇太子の慈善基金「PWCF」が受け取り先となった。
表現の不自由展◆関係者が抗議を恐れ美術館での展示を拒否された作品などを集めた「表現の不自由展KOBE」が9月10、11日に神戸市で開催されると、実行委員会が31日、明らかにしたと報道。
【8月2日】
秋篠宮、紀子、悠仁◆東京都内で開催中の全国高校総合文化祭(総文祭)の会場を訪れ、小倉百人一首かるた部門や、美術・工芸などの部門を見て回る。墨田区総合体育館で、小倉百人一首かるた部門の競技かるたを観覧。上野の東京都美術館に移り、美術・工芸、写真、書道、特別支援学校部門の展示を見学。
安倍弔詞◆衆院議院運営委員会が理事会で、細田博之衆院議長が5日の衆院本会議で安倍晋三・元首相への弔詞を朗読する日程を決める。参院も弔詞を読む方向で調整していると報道。
安倍県民葬◆山口県が、参院選の街頭演説中に銃撃を受け死去した県選出の安倍晋三・元首相の県民葬を10月15日に実施する方向で最終調整に入ったと報道。場所は安倍の地元・下関市にある県国際総合センター「海峡メッセ下関」を予定していると、複数の関係者が明らかに。
【8月3日】
徳仁◆参院本会議場で開かれた第209臨時国会の開会式に出席。
皇室「献上」◆柿の生産が盛んな和歌山県かつらぎ町で、徳仁、雅子と秋篠宮「家」に「献上」する種なし柿「刀根早生」の選別荷造り式がある。地元のJA紀北かわかみが1988年から「献上」している。新型コロナウイルス禍が続くため、宮内庁への持参を前年に続いて見送り、宅配便で届ける。
「帰国の記帳」◆岸田文雄首相が皇居で「帰国の記帳」。
靖国参拝◆尾辻秀久・参院議長が就任記者会見で、15日の「終戦の日」に合わせて東京・九段北の靖国神社を参拝するかとの質問に対し、明言を避け「公平中立を旨とする議長を務める上で、自分の考え方を言うのは避けるべきだ」。超党派の議員連盟「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」の会長を退く意向を明らかに。
【8月4日】
秋篠宮、紀子、悠仁◆東京・中野の中野サンプラザを訪れ、全国高校総合文化祭(総文祭)の軽音楽部門の演奏を鑑賞。池袋の東京芸術劇場に移り、合唱部門を視察。
【8月5日】
秋篠宮、紀子◆東京都千代田区の科学技術館を訪れ、「第80回全日本学生児童発明くふう展」を視察。同展は常陸宮が総裁を務める公益社団法人発明協会の主催。
彬子◆新型コロナウイルスに感染し、京都府立医科大病院(京都市)に入院していた故寛仁の長女彬子が退院。宮内庁が発表。
安倍弔詞◆7月の参院選を受けて「召集」された第209臨時国会が、3日間の会期を終え閉幕。参院で尾辻秀久議長が午前の本会議で、銃撃事件で死去した安倍晋三・元首相への弔詞を朗読。午後の衆院本会議で細田博之・衆院議長が弔詞を読む。
【8月6日】
徳仁、雅子、愛子◆広島原爆の日に合わせ、皇居・御所で黙とう。
明仁、美智子◆宮内庁によると、広島原爆の日に合わせ、東京・元赤坂の赤坂御用地にある仙洞御所で黙とう。
安倍国葬◆岸田文雄首相が広島市で行った記者会見で、安倍晋三・元首相の葬儀を国葬とすることについて「適切だと考えている」。「世界各国が、さまざまな形で敬意と弔意を示している。わが国としても、敬意と弔意を国全体として表す国の公式行事として開催する」。
【8月7日】
秋篠宮、紀子◆東京都大田区の総合体育館を訪れ、ボーイスカウトのキャンプ大会に当たる第18回日本スカウトジャンボリーの大集会に出席。
佳子◆長野市の戸隠ガールスカウトセンターを訪れ、日本でのガールスカウト運動100周年を記念するキャンプを視察。
【8月8日】
徳仁◆皇居・御所で、国連のグテレス事務総長と約25分間、面会。宮内庁によると、徳仁が、グテレスが6日の広島原爆の日に現地を訪問したことに「感謝します」と伝える。グテレスが、広島で核軍縮などの活動をする若者と対話したことについて「彼らの平和に対する気持ちやグローバルな視点に印象づけられた」。新型コロナウイルス禍や気候変動、ウクライナ問題など山積する課題に「国連としてできることを最大限行う」と述べる。徳仁「国連と事務総長による取り組みを通じて、困難な状況が克服され、世界の平和と繁栄が実現することを願います」。
慰霊式・自衛隊◆南太平洋の島国ソロモン諸島で、日米の激戦となった「ガダルカナル島の戦い」から80年の慰霊式に出席していた海上自衛隊護衛艦「きりさめ」の隊員1人が、付近に住む男に刃物とみられる凶器で襲われた。
【8月9日】
徳仁、雅子、愛子◆長崎原爆の日に合わせ、皇居・御所で黙とう。
明仁、美智子◆宮内庁によると、長崎原爆の日に合わせ、東京・元赤坂の赤坂御用地にある仙洞御所で黙とう。
対襲撃訓練◆奈良市で発生した安倍晋三元首相の銃撃事件を受けて、奈良県広域消防組合(同県橿原市)が、何者かの襲撃により多数の負傷者が発生した事態を想定した訓練を橿原市内で行う。県内には神武天皇陵などがあり、皇族の訪問が多いことも踏まえたと報道。
靖国参拝◆超党派の議員連盟「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」が、15日の終戦の日に合わせた靖国神社への一斉参拝を見送ると決めたと報道。15日は議連を代表して副会長の逢沢一郎・衆院議員(自民党)が参拝し、日本遺族会会長の水落敏栄・元参院議員も同行する。
正倉院展◆奈良市の奈良国立博物館が、第74回正倉院展を10月29日~11月14日に開催すると発表。
【8月10日】
雅子、紀子、信子、久子◆雅子が東京都港区のホテルを訪れ、看護活動で功績のあった人に贈られる第48回フローレンス・ナイチンゲール記章の授与式に出席。雅子は日本赤十字社の名誉総裁を務め、名誉副総裁の紀子、故寛仁の妻信子、故高円宮の妻久子も同席。
「園遊会」◆宮内庁が、新型コロナウイルス禍を踏まえ、徳仁、雅子が「主催」する秋の園遊会を実施しないと発表。
「内奏」「閣僚認証式」◆岸田文雄首相が、皇居で「内奏」、閣僚認証式に出席。
内閣改造◆岸田文雄首相が、第2次岸田改造内閣の顔触れを決め、松野博一・官房長官が閣僚名簿を発表。19閣僚のうち初入閣は9人、留任は5人。再入閣5人のうち厚生労働相の加藤勝信・前官房長官、防衛相の浜田靖一・自民党元国対委員長は再び同じポスト。経済産業相に西村康稔・前経済再生担当相。経済安全保障担当相に高市早苗・元総務相。デジタル相に河野太郎・元外相。皇居での認証式を経て正式発足。
「表現の不自由展」◆2019年の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」の企画展「表現の不自由展・その後」で、昭和天皇の肖像を使った創作物が燃やされるような映像作品が展示され精神的苦痛を受けたとして、大阪市の主婦らが、愛知県や芸術監督だったジャーナリストの津田大介らに150万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が、名古屋地裁(佐野信・裁判長)で開かれ、県側や津田側が請求棄却を求める。津田が答弁書で「動画は昭和天皇の人格を汚す内容ではなく、国民を侮辱するものでもない」。訴状で主婦側は「昭和天皇を侮辱する展示は『象徴天皇制』を定める憲法に違反する」としている。
【8月11日】
皇室警備◆「安倍晋三・元首相銃撃事件は、皇族の警備にも影を落とす」として「平成の時代から、皇室の活動は『国民との交流』に軸足が置かれ、天皇、皇后両陛下に受け継がれている。交流の妨げにならない警備スタイルが定着した中、身辺の安全をいかに確保するか。ジレンマが改めて浮かび上がった」。事件後の7月27~28日、秋篠宮、紀子の徳島県訪問では、担当者が「県警もピリピリしていた。とにかく無事に終わってよかった」と話し、31日、2人と悠仁が東京・丸の内で全国高校総合文化祭のパレードを観覧した際は、ビルの屋上にも警察の姿があり、都の関係者は「警備の人数に驚いた」と口にした、などと報道。
【8月12日】
「内奏」「副大臣認証式」◆岸田文雄首相が、皇居で「内奏」、副大臣認証式に出席。
靖国問題◆松野博一・官房長官が記者会見で、岸田文雄首相が15日の「終戦記念日」に合わせ、東京・九段北の靖国神社を参拝するかどうか問われ「首相が適切に判断する。私も同様だ」。19人の閣僚のうち、5人が参拝予定はないと明言する一方、半数超は言及を避けているほか、関係者によると、首相は自民党総裁として「私費」で玉串料を奉納する方向で調整していると報道。
【8月13日】
靖国参拝◆西村康稔・経済産業相が、「終戦の日」の15日に先立ち東京・九段北の靖国神社を参拝。参拝後、記者団に「故安倍晋三・元首相のことも思いながら、日本の平和と発展のために全力を尽くす決意をした」。玉串料を「私費」で納め「衆院議員西村康稔」と記帳したと説明。
【8月14日】
靖国参拝◆中国外務省の汪文斌・副報道局長が、西村康稔・経済産業相の13日の靖国神社参拝について「A級戦犯が合祀されている靖国神社を参拝することは日本政府の歴史問題に対する誤った態度を示している」と述べ、日本側に抗議の申し入れを行ったことを明らかに。中国外務省が発表。
【8月15日】
明仁、美智子◆東京・元赤坂の赤坂御用地にある仙洞御所で黙とう。宮内庁によると、全国戦没者追悼式のテレビ中継を見ながら、会場に合わせて黙とうしたと報道。
愛子◆皇居・御所で黙とう。
桂離宮◆宮内庁京都事務所が10月8日、桂離宮(京都市西京区)で市民を対象に年に一夜限りの観月会を開くと報道。
「戦没者追悼式」◆政府主催の全国戦没者追悼式が東京の日本武道館で行われる。岸田文雄首相が就任後初めて式辞を述べ、アジア諸国への加害責任には触れなかった一方、徳仁は、当年もお言葉に「深い反省」との文言を盛り込んだと報道。
靖国問題◆高市早苗・経済安全保障担当相と秋葉賢也・復興相が、東京・九段北の靖国神社に参拝。高市担当相が参拝後、記者団にロシアのウクライナ侵攻に触れ「これ以上、戦争で亡くなる方が出ないよう祈りをささげた」。玉串料を「私費」で納め「国務大臣高市早苗」と記帳したという。秋葉復興相が記者団に「祖父も先の大戦で戦死した。悲惨な戦争を繰り返してはならず、不戦の誓いを新たにした」。岸田文雄首相が東京都内の千鳥ケ淵戦没者墓苑を訪れて献花。靖国神社には参拝せず、自民党総裁として玉串料を「私費」で奉納。中国外務省が日本側に抗議。韓国外務省が「深い失望と遺憾」との報道官論評を発表。自民党の萩生田光一・政調会長、小泉進次郎・元環境相、生稲晃子・参院議員ら20人超が参拝。内閣府の和田義明・副大臣、鈴木英敬・政務官らも個別に訪れる。松野博一・官房長官が会見で「国のため命をささげた方々に尊崇の念を表することは当然だ。中国、韓国を含む国々との関係を強化する方針に変わりない」。
フィリピン慰霊祭◆太平洋戦争の海外戦地で最多の日本人約51万8千人が死亡した激戦地フィリピンで、日本大使館主催の慰霊祭が営まれる。ルソン島ラグナ州のカリラヤ日本人戦没者慰霊園で3年ぶりに再開。カリラヤの慰霊園には2016年、フィリピンを「公式訪問」した明仁、美智子が初めて慰霊に訪れたと報道。
「終戦の日」◆各党が「終戦の日」に当たり談話を発表。自民党が党声明で「核兵器のない世界へ、現実的な歩みを進める。中国の軍事力強化など安全保障環境は厳しさを増している。国際社会と連携し、アジア太平洋、世界の平和と安定にこれまで以上に積極的に寄与する」。/立憲民主党の泉健太代表が談話で「平和主義を掲げる憲法の下、戦後歩んできた平和と繁栄の道をこれからも守り続ける。『核共有』や際限なき集団的自衛権の拡大など立憲主義を脅かす動きを見過ごすことはできない」。/日本維新の会の松井一郎代表が談話で「戦争を起こさせないとの決意を固め、平和を守る十分な備えをすることは私たちの責務だ。現実に即した外交・安全保障政策を展開し、世界平和の実現、維持に全力を傾注する」。/公明党が党アピールで「憲法9条の専守防衛と日米同盟による防衛協力体制が基本。非核三原則堅持も柱だ。核兵器禁止条約の締約国会議へのオブザーバー参加を実現し、日本の条約批准に向けた環境を整備していく」。/共産党の小池晃書記局長が談話で「戦争の惨禍を絶対に繰り返さない決意を新たにする。憲法9条を生かした外交で平和な東アジアをつくるために全力を挙げる。平和を壊し暮らしを押しつぶす改憲と大軍拡を許さない」。/国民民主党の玉木雄一郎代表が談話で「若い皆さまの平和への取り組みを支援する。一方で、日本を取り巻く安全保障環境は厳しさを増している。国際社会と連帯し、国を守る現実的な安保政策を進めないといけない」。/れいわ新選組の山本太郎代表が談話で「今、必要なことは周辺地域への緊張を激化させる軍備増大ではない。日本経済を復活させ、それを軸に周辺国との信頼醸成を強化する外交こそが北東アジアの平和をもたらす道だ」。/社民党が党声明で「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることがないように決意し制定されたのが憲法だ。岸田政権は、軍事費の大幅増額や改憲に向けた動きを本格化させている。断固阻止しなければならない」。/NHK党の立花孝志党首が談話で「戦後77年がたち、先の大戦を経験した世代が少なくなっていく中、あの惨禍を風化させてはならない。日本を取り巻く安全保障環境も厳しさを増しており、政治の重要度が増している」。/参政党の松田学代表が談話で「美辞麗句を並べるだけでは平和は実現しない。戦争の根本原因を国民と共に考え、国際社会での発信力や説得力を備えた人材を育成し、武力紛争を抑止しなければならない」。
【8月17日】
宮内庁次長◆宮内庁が、池田憲治次長が新型コロナウイルスに感染したと発表。16日に陽性が確認された。
靖国参拝◆北朝鮮外務省が16日付で、日本の政治家による靖国神社参拝は「軍国主義の亡霊をよみがえらせ、平和の道を進むことを願う国際社会の要求に挑戦する犯罪行為だ」と非難する記事をウェブサイトに掲載。
【8月18日】
靖国問題◆北朝鮮の朝鮮中央通信が配信した論評で、岸田文雄首相が靖国神社に自民党総裁として玉串料を「私費」で奉納したことなどを非難。こうした行為は合祀されている戦犯の魂に敗戦の復讐を誓うもので、朝鮮半島とアジアの人民の傷口に「刃物を突き付ける容認できない犯罪行為だ」と主張。
歴史認識◆ロシア外務省のネチャエフ情報局次長が定例記者会見で、岸田文雄首相が15日の全国戦没者追悼式で述べた式辞について、第2次大戦当時の日本が「侵略行為によって近隣諸国の人々に与えた被害への言及がなく、日本軍人の自己犠牲に対する称賛を基調としていた」と批判。岸田首相が靖国神社に玉串料を奉納したことや、現職閣僚や与党の国会議員らによる参拝も批判。「歴史書き換えの試みをやめ、大戦の結果を受け入れるよう日本の政治家に求める」。
【8月19日】
紀子◆東京都港区の明治記念館を訪れ、出産や子育てによる中断を経て、現場復帰した女性研究者らの交流会に出席。日本学術振興会の催しで、紀子は名誉特別研究員を務めていると報道。
安倍国葬◆政府が7月に閣議決定した安倍晋三・元首相の国葬は憲法などに違反するとして北海道、京都府、大阪府、兵庫県の弁護士や地方議員らが、各道府県に対し、知事や議長ら参列が見込まれる関係者への公金支出の差し止めを求める住民監査請求をする。住民監査請求とは別に、大阪では国葬に反対する市民団体が、閣議決定の取り消しなどを求める仮処分申請と思想良心の自由の侵害を訴える違憲訴訟を大阪地裁に起こす。大阪府の吉村洋文知事が府庁で記者団に、国葬への招待があれば「公務として参加する」と語る。
【8月23日】
三の丸尚蔵館◆松野博一・官房長官が記者会見で、皇室ゆかりの美術品などを収蔵、展示する「三の丸尚蔵館」の新施設が翌年秋に皇居内で開館するのに合わせ、翌年10月1日に、管理、運営を宮内庁から文化庁所管の独立行政法人国立文化財機構に移管すると発表。
【8月24日】
平城宮◆奈良市の平城宮跡から、奈良時代に天皇の身の回りの世話をしていた女性役人「女官」の勤務評価に使われていた木簡が見つかったことが分かる。59歳で年間329日出勤していた。当時の律令では役人は月に原則5日の休みを取ることが定められ、これまでに出土した木簡では年間300日未満の出勤が大半だった。分析した奈良文化財研究所の桑田訓也・主任研究員「当時でもかなりのハードワーク。ベテランの女官で周囲に頼られていたか、休みが取りにくいエッセンシャルワーカーだったのかもしれない」。同研究所が成果を紀要に掲載。
【8月25日】
明治天皇◆明治天皇の和歌百首を英訳した本「敷島の道に架ける橋」が8月に出版されたと報道。「故ドナルド・キーンに日本文学を学んだ米国人学者のハロルド・ライトが、30年余をかけて翻訳を完成させたもので、当年は明治天皇の没後110年になり、伝統と近代が交錯する時代に生きた天皇の胸中を、歌が伝えている」と。
表現の不自由展◆2019年に愛知県で開かれた芸術祭「あいちトリエンナーレ」で抗議が殺到した企画展の一部作品を展示する「私たちの『表現の不自由展・その後』」が名古屋市中区の市施設「市民ギャラリー栄」で開幕。愛知県警が会場周辺に多数の警察官を配置して厳戒態勢を取る。
【8月26日】
徳仁◆24日のウクライナの独立記念日に際し、ゼレンスキー大統領に宛てて祝賀の書簡を送る。シビハ大統領府副長官が明らかに。日本大使館の業務再開を見据えキーウを訪れている松田邦紀・駐ウクライナ大使がシビハ副長官と会談し、書簡を手渡したといい、シビハ副長官がフェイスブックで公開した書簡には独立記念日への祝いの言葉と共に「国民の幸せと繁栄」を心から願うと記されていると報道。
美智子◆宮内庁が、美智子が右ふくらはぎの静脈に血液の塊ができる「深部静脈血栓症」と診断されたと明らかに。経過観察のため、皇居内の宮内庁病院を訪問。
国葬警備◆翌月27日に東京都内で開かれる安倍晋三・元首相の国葬に向け、警視庁で警備会議が開かれる。大石吉彦・警視総監が幹部ら約240人を前に訓示で、安倍元首相銃撃事件を「警察が阻止できなかったのは断腸の思いだ」と述べ「国葬の警備は警察の存在意義が問われる。全身全霊で取り組んでもらいたい」。
表現の不自由展◆名古屋市の河村たかし市長が市役所で記者団に、市役所や自身の事務所(同市東区)などに不審な郵便物が計3通届いたと明らかに。市の施設で開催中の「表現の不自由展」への抗議の可能性があるとの認識を示す。関係者によると、爆竹や導火線が入っていた。
【8月28日】
「国葬」◆政府が1960年代前半に国葬の法整備を検討していたことが、国立公文書館所蔵文書を分析して分かったと報道。当時の公文書は国葬を巡り「あらかじめ法律で根拠が定められることが望ましい」と明記していたが、具体化できないまま67年に吉田茂元首相が死去すると、急きょ閣議決定し、戦後初の実施に踏み切った。その後、法的裏付けがないことを理由に国葬を認めないのは「相当でない」との見解に転じた。閣議決定を根拠とする運用が基本的に安倍晋三元首相の国葬にも受け継がれたと報道。
【8月29日】
天皇、皇族「国葬」参列◆9月27日に予定される安倍晋三・元首相の国葬について、秋篠宮、紀子や各宮家のうち、日程などの都合がつく皇族が参列する方向で宮内庁が調整していることが分かる。宮内庁関係者が明らかに。徳仁、雅子は慣例に従い参列はせず、使者を派遣する見通しというと報道。池田憲治次長が定例記者会見で、政府から皇族に参列の依頼があることを明らかにし「歴代首相経験者の葬儀などを勘案しながら検討する」。池田次長によると、国葬実施が閣議決定された7月22日、葬儀委員長を務める岸田文雄首相から宮内庁の西村泰彦長官宛てに、皇族方の参列を依頼する文書が届いた。1967年の吉田茂・元首相の国葬では、当時皇太子夫妻だった明仁、美智子らが参列している。直近では2020年の中曽根康弘・元首相の内閣・自民党合同葬に秋篠宮、紀子らが参列し、徳仁、雅子と明仁、美智子が使者を派遣した。
靖国神社◆東京都千代田区にある靖国神社内の展示施設「遊就館」に無断で侵入したとして、警視庁が建造物侵入の疑いで中国籍の男を現行犯逮捕していたことが、捜査関係者への取材で分かる。逮捕容疑は28日午後5時ごろ、閉館後に正面入り口とは別の無施錠のドアから侵入した疑い。
【8月30日】
宮内庁予算◆宮内庁が、2023年度の概算要求で、約182億円(22年度当初予算比6%減)を計上すると発表。交流サイト(SNS)などで皇室に関する積極的な情報発信をするため、参事官1人の新設と職員2人の増員を求める。皇居・東御苑の大手門近くに新設を予定する「大手休憩所」(仮称)の設計業務などの経費1億5千万円を計上。修学院離宮(京都市)の参観者向けの休憩所の整備費6600万円も盛り込む。
英王室◆英国のダイアナ元皇太子妃が不慮の事故により36歳で死去してから31日で25年になるのを前に、「『悲劇の物語』を扱う映像作品が相次いで制作され、日本を含む各国で今なお注目を集める存在だ」が、元夫のチャールズ皇太子は元妃との離婚の影を引きずり、英王室は将来の王位継承に向けて負のイメージの払拭に努めていると報道。
安倍国葬◆松野博一・官房長官が記者会見で、安倍晋三・元首相の国葬費用約2億5千万円に含まれない警備や外国要人の接遇にかかる経費について「国葬後に精査した上でお示ししたい」。要人や、警備に当たる警察官の数などが未確定で、現時点で算出が難しいとの認識を示す。
【8月31日】
伊勢神宮大宮司◆伊勢神宮(三重県伊勢市)大宮司の久邇朝尊が同神宮で就任の記者会見を開き「祭祀や精神を継承するため、時代に応じ新たなものを柔軟に取り入れ、工夫を重ねることが肝要だ」。7月5日に就任。祭主を務める黒田清子の下で神事をつかさどる。久邇家は旧皇族で、父邦昭も大宮司を務めたと報道。

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