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読売グループ新総帥《小林与三次》研究 第五章-2

第五章《組合征伐》

「決死」とか「捨て身」が飛び出す本人談の真相とマスコミに報道されない実状

2 九段会館を満席にした決起集会

 このほかにも、数え切れない程の日本テレビ社前抗議行動や屋内集会がもたれている。屋内集会で最大のものは、一九七七年秋の、九段会館を埋めつくした決起集会だが、その成功を、民放労連本部機関紙『民放労連』は、写真入りで、つぎのように伝えている。

《「愛ちゃんを職場へ!」「九段会館に千二百人」NT》労組

 「六年目の冬は越させない」の合言葉で木村愛二君の解雇撤回など全面解決闘争をたたかっている日本テレビ労組は、一一月二九日、東京九段会館で総決起集会を成功させた。九段会館の会場を完全に埋めるのは、地域へのひろがりがないと絶対に不可能、これまでに報知新聞や日本フィル、細川活版などの仲間が九段集会を成功させてきた。

 この日、参加要請の総仕上げとして、丸の内、四谷など都内一三ヵ所で二六〇人の仲間が三万枚の朝ビラで訴えた。こうした運動の成果がみのり、集会は千代田区労協の仲間を中心に、一五〇団体一二〇〇名が参加、三階まで満席とした。

 午後六時すぎ、集会は日本フィルのファンファーレで幕明け、支援共闘会議の松尾議長、民放労連具島副委員長、千代田区労協深見議長がそれぞれ勝利へむけての決意をのべた。

 ついで友情出演のフォーク歌手横井久美子さんがチリの革命詩人パブロ・ネルーダの詩「おいで一緒に」などを参加者とともにうたった。また、当事者の証言とスライドで「小林社長の組合つぶしの攻撃と日本テレビ労組のたたかい――六年間の記録」を上映。粉飾決算、赤字宣伝に始まり、年末手当の十万円ダウン、賃上げゼロ回答、暴カガードマン導入、ロック準備の丸太事件から組合三役処分、木村解雇と一連の弾圧政策が暴露された。

 あらためて攻撃の本質が歴史を追って明らかにされたところで木村君夫妻と長男の直樹ちゃん(五歳)が舞台に登場、アレルギー性鼻炎にもかかわらず粉塵の多い資料室への配転を拒否し七二年九月に解雇された木村君が、「いのちと健康を守るたたかいの一つとしてたたかいます」と決意をのべると会場から大きな拍手がわきおこり、勝利への確信を深めた》

 一九七八年には東京都労働委員会による和解のあっせんの努力もあったが、決裂。日本テレビ争議はいまだ解決にいたっていない。小林社長は、簡単に和解ができぬ理由として、「キー局だから」、といっているそうである。それならばなおさらのこと、テレビ・キー局の責任なり、実態なりを、細大もらさず追及せねばなるまい。

 しかも、小林社長は、キー局の「体面」という点でも、大変にギモンの多い行動を取りつづけたのだ。


3 暴カガードマン・ファット?