JCA-NETは、下記の公開書簡に賛同しました。(英語正文はこちら)


宛先
バングラデシュ電気通信規制委員会(BTRC)

CC:
バングラデシュ携帯電話事業者協会(AMTOB)理事会

件名 公開書簡:バングラデシュの当局および通信事業者は、すべての人が支
障なくインターネットにアクセスできる状態を維持する必要があります。

拝啓、BTRCおよびAMTOBの議長およびメンバーの皆様。

私たち、以下に署名した団体、および#KeepItOn連合(インターネット閉鎖を
終わらせるために活動している105カ国の280以上の団体のグローバルネットワー
ク)のメンバーは、あなた、BTRCおよびすべての関連当局、および電気通信サー
ビスプロバイダーに対し、すべての人のためのインターネットへの自由なアク
セスを維持し、特に抗議の時期に人々の基本的権利と自由を保護するよう緊急
に訴えるために、この書簡を提出しました。オープンで安全、信頼性が高く、
アクセスしやすいインターネットは、人権の行使と保護に不可欠です。

バングラデシュでは、人々の人権を直接的に侵害する形で、ここ数週間、イン
ターネットの接続速度が減速されていると報じられており、これは、皮肉にも
国際人権デーである2022年12月10日を含む野党による現在進行中の抗議行動
差し迫ったものと関係があると認識されています。このようなインターネット
アクセスの制限や人権侵害は、反対意見を封じ込めるために政府や法執行機関
による弾圧が続いている中で行われています。世界的な市民社会連合である
CIVICUSは、100カ国以上における抗議活動の傾向をまとめた報告書の中で、学
生、野党、労働者が組織した抗議活動に対するバングラデシュ政府軍の攻撃を
取り上げ、政府に対して「抗議する権利に対する攻撃を停止する」よう要請し
ています。

インターネットへのアクセス阻害は人権に害を及ぼす

意見と表現の自由、情報へのアクセス、報道の自由、平和的集会の自由などの
人権を保護するためには、支障のない接続が不可欠です。いかなる方法であれ、
インターネットへのアクセスを制限することは、情報の流れを混乱させ、緊張
を悪化させ、国家と非国家の両方の行為者によって行われる暴力と人権侵害を
扇動または隠蔽する可能性があります。

インターネットへのアクセスを遮断したり、遅くしたりすることは、自由に意
見や考えを述べたり、愛する人とコミュニケーションを取ったり、教育や医療
を受けたり、ビジネスを行ったりする能力を含め、人々の日常生活のあらゆる
側面を直接的に妨害することになります。インターネットが遮断されると、
ジャーナリスト、メディア、人権擁護者が仕事を遂行することが極めて困難
なり、その結果、被害にみまわれている国の内外で人々が信頼できる情報にア
クセスすることができなくなります。

抗議行動や危機の際にインターネットやソーシャルメディアへのアクセスを遮
断することは、不公平であり、集団的懲罰に等しく、人々から基本的権利を奪
い、民主主義を弱体化させます。これは戦術的な対応として正当化されるもの
ではありません。 このような措置は、表現の自由を妨げ、人びとの語りをコ
ントロールしようとする意図を反映したものです。バングラデシュの当局とサー
ビスプロバイダーは、国際人権基準を損なったり、自由で民主的な社会を衰弱
させる命令を出したり、それに基づいて行動するようなことを控える義務を負っ
ているはずです。

国際的な人権枠組みはインターネット遮断を非難しています。

反対意見を封じるためにインターネット接続を遅くすることは、世界人権宣言
第19条および市民的及び政治的権利に関する国際規約が定める表現の自由に対
する基本的権利に直接違反するものであるということができます。インターネッ
ト遮断は、国連人権理事会決議47/16を含む国際会議で強く非難されており、
「意図的かつ恣意的に情報へのアクセスや発信を妨げたり中断するためのイン
ターネット遮断の使用」を糾弾しています。 最近の人権理事会報告書「イン
ターネット遮断:様々な人権に対する傾向、原因、法的意味、影響
」は、当局
にインターネット遮断を課さないよう求めています。さらに、国連人権高等弁
務官
は、「インターネットの遮断は、物質的にも人権的にも計り知れない損害
をもたらす」一方で、「雇用、教育、健康、政治参加に与える被害は、事実
上常に、期待される利益を上回る」と述べています。

電気通信事業者とインターネットサービス事業者は、人権を保護する義務があ

電気通信事業者およびインターネットサービス事業者は、「ビジネスと人権
に関する国連指導原則
」および「OECD多国籍企業ガイドライン」の観点から、
アクセスを制限する命令に抵抗し、異議を唱える義務があります。

私たちは、BTRCをはじめ、バングラデシュで活動するすべての公的機関および
通信・インターネットサービス事業者に対し、抗議行動中も含め、インターネッ
トアクセスを妨害するような行動をとらず、現在行われている制限を直ちに終
了するよう謹んで要請します。

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