学校法人文際学園 大阪府労働委員会を被上告人として上告

労働組合なにわユニオンは、学校法人文際学園の往生際の悪い「最高裁上告」に抗議する。

解決を遅らせる行為に対しては、徹底的に抗議行動を展開する。

 

 学校法人文際学園は、東京高田馬場で日本外国語専門学校、大阪市中央区大手町で大阪外語専門学校を経営する学校法人(伊勢洋治理事長)である。

学校法人文際学園は、2018年(平成30年)9月26日付けで最高裁判所に対して、「上告状兼上告受理申立書」を提出した。

 

 学校法人文際学園 伊勢洋治理事長は、2005年大阪外語専門学校理事長に就任、それまでの経営陣を一掃した。クーデターとも呼べるこの事件に職員は驚き、組合は警戒した。その疑心暗鬼は2006年に的中し、就業規則の改悪、給料の減額が行われ続けた。特に一時金の減額は著しく、1ヶ月以上出ていたものが最終的に0.1ヶ月となり、わずか3万円程の寸志にも満たない一時金として職員に支給されたのである。それもその根拠である経営状態がわかる財務諸表等の資料の提出や説明も拒否し、合同労組であることを理由として財務諸表の閲覧を拒否したのである。

 

組合は2006年の就業規則の改悪から抵抗闘争を開始、職場での民主主義を取り戻し、全うな賃金と労働者の権利の獲得に向け、伊勢理事長と闘うこととなった。

そして団体交渉でのこう着状態を経て、団交拒否の不当労働行為救済申立、労働委員会での勝利

⇒大阪府労働委員会命令 http://www.pref.osaka.lg.jp/rodoi/meirei/2649.html

 

 そして文際学園は労働委員会を相手取って、行政訴訟を大阪地裁に提訴。

大阪地裁(1審)は大阪府労働委員会の命令の一部取消しを認めた。

そして文際学園、大阪府労働委員会双方が大阪高裁に控訴。

これが、大阪高等裁判所平成30年(行コ)第36号として審理された。

その結果は、なにわユニオンブログで既報。

⇒文際学園の不当労働行為 高裁判決より

労働委員会の勝利となり、文際学園が訴訟費用の4/5を労働委員会が訴訟費用の1/5を支払うことになった。これが勝利割合である。

労働組合なにわユニオンは補助参加人として、本訴訟に参加した。

これが今回文際学園が上告することになった原命令、原訴訟である。

文際学園は高裁判決を真摯に受け止め、大阪府労働委員会命令に従い、組合に財務諸表を閲覧させよ。

賃金の団体交渉に誠実に応じ、まともな給料を支払え。