ようこそ!なにわユニオンへ

◇ 「なにわユニオン」って何ですか?◇

○なにわユニオンは、一人でも加入できる労働組合「コミュニティユニオン」です(正式名称「労働組合なにわユニオン」)。

○コミュニティユニオンは、会社単位で加入する企業別労働組合ではなく、地域の労働者なら誰でも参加できます。個人で入れる労組として、組合員の一人ひとりが支え合って、地域で活動しています。

○特に、こんな弱い立場の方の参加・支援に力を入れている組合です。

・中小企業・零細職場で働いている方、職場に労働組合がない方、職場に労働組合をつくりたい方。

・不安定な働き方をしている方(有期雇用、派遣スタッフ、パートタイマー、アルバイト、日雇い、個人請負など)

・その他、外国人、労災被災者、障がい者、働く女性の権利、会社の労働組合が対応してくれないなどの相談にも対応しています。

◇ 職場の問題をどう解決するんですか? ◇

○すべての働く者には、労働組合をつくり加入する権利、団体交渉やストライキなど組合活動の権利が保障されています(日本国憲法第28条)。また、労働組合法で、雇用主は、団体交渉の拒否、不利益な取り扱い、労働組合への支配介入などの不当労働行為が禁止されています。

○こうした労働者の権利を行使して、一人ひとりの組合員が、安心して働き続けられる労働条件をつくりだすのが、ユニオン活動の目的です。なにわユニオンに加入すれば、あなたも雇用主と団体交渉をして働いている職場の問題を解決することができます。

→ 詳しくは「労働組合と労働者の団結権」で説明します。

◇ なにわユニオンへはどうやったら入れるんですか? ◇

○なにわユニオンに加入を希望する方は、加入書に必要事項を記入し、加入金と組合費を納入して下さい。

・加入金は、4,000円です。

・組合費は、1人1ヶ月につき所定内賃金の1%です(失業者や所定内賃金が10万円以下の方は、月1,000円となります)。

・個人加入は、加入時に組合費3ヶ月分を前納していただきます。その後は、事務所に来所して支払うか、郵便振替や銀行振込を利用して下さい。

・賃金が変われば、組合費の増減をしますので、お気軽にご相談下さい。

 

◇ なにわユニオンの組合員ってどんな人? ◇

○なにわユニオンには、職場単位で加入された「支部」・「分会」の組合員と、一人で加入された「個人加入」の組合員がいます。

○支部や分会は、なにわユニオンの内部組織です。団体交渉など職場単位で日常的に活動しながら、労働条件や職場環境を向上させています。なにわユニオンは「職場交流会」を年2回開いて、職場間の交流もしています。

○個人加入の組合員は、ユニオンの加入を会社に秘密にしている方が多いですが、いざという時にはユニオン加入を明らかにして団体交渉をします。職場でユニオンに加入する仲間を広げて、分会をつくった組合員もいます。また、個人加入の組合員を対象に「ふれあい部会」や「女性部会」の活動があります。こうした部会に参加して、職場で孤立しないために、相互の情報交換をしたり、労働法の知識を広げたりできます。

○ユニオン書記局の活動として、隔月で機関紙を発行している他、ハイキングや花見などの交流イベントも企画しています。また、公式サイトやブログで取り組みなどの情報を発信しています。

◇ 組合員の義務と権利ってどういう組織なん? ◇

○ なにわユニオンは、一人ひとりの組合員の意志に基づいて、職場環境を改善するために活動しています。組合員には、なにわユニオン取り組みに参加する権利と、ユニオンの活動について発言することができ、組合費を支払う義務があります。

○ なにわユニオンの方向性を決める最高機関は「大会」です。定期大会は年1回、例年6月に開催します。すべての組合員に議決権があり、年間活動や会計の報告を受け、今後の方針や役員、ストライキ権の確立などを決めます。

○ なにわユニオンの日常活動は、月1回の執行委員会で決めています。執行役員は、現在9名で、毎年の大会で選ばれています。年2回のユニオン会議では、執行役員以外に、職場活動やユニオンの企画担当をされている組合員の意見も取り入れています。

○ なにわユニオンは、ユニオンの全国組織「コミュニティ・ユニオン全国ネットワーク」(同関西ネットワーク)、労働組合のナショナルセンター「連合」に加盟している他、労災職業病、外国人相談、働く女性のためのNGOなどとも連携しています。

労働組合と労働者の権利

◇ はじめに ◇

「あなたの給料はこれだけ」、「これぐらいは残業してもらわないと」。こうして会社が示してくる労働条件に納得できなければ辞めるしかないと思っている人がいるかもしれません。

こうした労働条件は、働く者と雇用主の間の「労働契約」で決められています。そして、労働条件は「人たるに値する生活を営むための必要を充たす」内容であり(労働基準法)、労働契約は働く者と雇用主の「自主的な交渉の下で」合意するべきです(労働契約法)。つまり、労働条件は会社が一方的に決めるものではなく、労働者は労働法によって守られているのです。

とは言っても、会社と「対等の立場に立つ」のは難しいですよね。そこで、労使対等の交渉を促進し、労働者の地位を向上させるために「労働組合法」という大事な労働法があるのです。

◇ 日本国憲法 第28条 ◇

勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。

日本国憲法第28条は、労働基本権(労働三権)を保障しています。

  1. 団結権(労働組合を結成し、加入できる権利)
  2. 団体交渉権(労働条件などの団体交渉ができる権利)
  3. 団体行動権・争議権(ストライキなどができる権利)

これら労働三権を使用者が侵害することは、労働組合法第7条は使用者の「不当労働行為」を禁止されています(主な類型)。

1号違反(不利益取扱)

以下のことを理由に、解雇その他の不利益な取り扱いをすること

  • 労働組合の正当な行為をした
  • 労働組合を結成しようとした
  • 労働組合に加入しようとした
  • 労働組合の組合員である
2号違反(団体交渉の拒否)

正当な理由がなく、労働組合との団体交渉を拒むこと

3号違反(支配介入)

労働組合の結成・運営を、支配したり介入したりすること

◇ 労働三権は労使対等を実現する ◇

労働組合の主な目的は、憲法28条「労働者の団結権」と労働組合法の権利を実際に行使するために、労働者同士がまとまって、使用者と対等に交渉して、職場環境の改善や労働条件の要求を実現していくことです。

働く者が個人で会社と交渉することは困難です。例えば、「仕事がきついのに賃金が安すぎる!」、「忙しすぎるので人をもっと増やしてくれ!」などと、一人で上司に直談判しても、なかなか相手にされません。場合によっては解雇など不利益があるかもしれません。

もちろん、労働基準法に違反するなら、労働基準監督署に申告することもできます。しかし、社長から「そんなに嫌なら会社を辞めたら」と言われた時にどうすればよいでしょう。

そこで、職場の権利を守り、働く環境を改善するなら、職場にユニオンをつくったり、ユニオンに加入することが必要です。ユニオンが「団体交渉」を申し入れると、会社はこれを拒否することはできません。また、ユニオンの活動を理由とした不利益な取り扱いやユニオンを弱体化させようとすることも、労働組合法第7条で「不当労働行為」として禁止されています。もし、あなたの職場で不当労働行為があれば、「労働委員会」という行政機関に救済を申し立てて、会社に対して是正命令をださせることができます。こうした団体交渉などの権利は、労働組合だけに与えられた労働法の権利です。あなたもユニオンに加入すれば、団体交渉を通じて職場の問題を解決することができるのです。

労働契約を明示したものとして、個別に合意された「雇用契約書」や、会社や職場単位で労働条件などを定めた「就業規則」(周知義務あり)があります。就業規則に達しない個別契約の労働条件は無効となり、就業規則より有利な個別合意は就業規則を優先します。しかし、就業規則は使用者が定めたものですし、入社する際に個別契約の条件を交渉することは難しいですね。

そこで、労働組合ならば、個別契約や就業規則よりも効力があり、労働契約で最も強い「労働協約」を締結することができます。労働協約は、労働組合と使用者が団体交渉を行って合意した事項を書面にしたものです。

これは、労働条件の対等決定は労働組合の団体交渉でこそ実現される、という労働法の考え方に基づいています。例えば、会社がAさんを時給970円で雇い入れたとします。しかし、ユニオンが労働協約で「企業内の最低賃金は時給1,000円とする」と定め、Aさんがそのユニオンの組合員になった場合は、時給が1,000円となります。また、就業規則に休憩時間は45分と定められていても、労働協約で60分と定めたならば、会社は組合員の休憩時間を60分与えなければなりません。

つまり、使用者の言いなりで労働条件が決められてしまうことがほとんどの実態ですが、労働組合の団体交渉ならば、労使対等な立場で合意していくことができるのです。

さらに、労働組合には「ストライキ(同盟罷業)」を行う権利もあります。会社がユニオンの要求に応じようとしないならば、組合員が働かずに仕事をストップさせて、会社の譲歩を引き出すことも可能なのです。

労働基本権は、日本国憲法の基本的人権であるとともに、国民が生存を確保するために積極的な権利保障を与えられたものです。ストライキなどの争議行為で損害が発生しても、会社はこれを請求することができません(民事免責)。団体交渉は労使間の集団的な「取引」の場でもありますが、こうした正当な組合活動は罰されることもありません(刑事免責。暴力の行使を除く)。

こうした強力な法的保護が労働組合にあるのは、労働組合の取り組みが「労働者としての権利の闘い」だからです。団体交渉やストライキを通じて、初めて、働く者に使用者との対等な立場は確保されないのです。

なにわユニオンと共に団体交渉を

◇ 職場にユニオンをつくる ~職場の仲間とユニオン加入~ ◇

職場の不満や働く者の想いを交渉していくことは、職場での仲間づくりが重要です。職場の同僚とともにユニオンに加入して職場分会をつくりましょう。

《その1》有志でユニオン結成準備

職場で不満を感じる同僚はいませんか?

なにわユニオンとよく相談しながら、信頼できる仲間にユニオンの声をかけてみましょう。平行して、他の同僚の労働条件を調べたり、会社の経営状況を分析したり、労働基準法や労働組合法などの権利を学んだりしながら、職場の仲間づくりを進めましょう。

《その2》加入の呼びかけ、分会結成、要求書づくり

ユニオン加入者や賛同者がある程度増えたら、結成大会の日時・場所を決め、準備を進めましょう。結成前は声をかけられなかったり、ユニオン加入を躊躇されたりして、結成大会に集まる仲間が少なくても、ユニオンの要求を聞いてきっと結集してくれます。

そのためにも、会社に何を要求するのか、しっかりまとめる必要があります。なにわユニオン本部とよく相談し、職場の仲間と話し合って決めましょう。

《その3》結成通知書・要求書の提出、団体交渉の申し入れ

遂に会社への通告です!

みんなで通告日を決めて、なにわユニオン本部と職場の仲間で結成通告とユニオンの要求を書いた申入書を手渡します。これからは労働者と会社は対等な立場になります。申入書を渡すときは、自分たちの不満や職場への想いを、社長や会社役員に物怖じせず率直に伝えてみましょう。

《その4》団体交渉の開催、協定書の作成

会社へユニオン加入を通告した後は、できるだけ早く団体交渉を開催することが大切です。団体交渉ではユニオンの要求が正しいと堂々と主張して、要求の実現を目指しましょう。

協定書を作成すれば、ユニオン結成の第1段階は大成功です。こうしたユニオンの成果は、ニュースなどに掲載して必ず職場に広めましょう。

◇ 個人でユニオン加入・団体交渉 ~一人でも会社に負けない~ ◇

ユニオンは一人でも加入できる労働組合です。いじめ・嫌がらせ、賃金切り下げ、配置転換、労災など、個人的な労働条件を交渉することもできますし、解雇された後で会社と雇用関係がなくても未解決の問題は団体交渉は可能です。

加入通知や要求書の提出はユニオン本部が行います。先ずは、職場の悩みを相談しながら要求事項を整理していきましょう。また、個人の団体交渉は、労働法の知識をフル活用します。自分自身でも法律の権利を熟知していることが大切です。

団体交渉の協議で合意点が見いだせれば協定書を作成して解決に至ります。

また、会社が相応の金銭を支払う交渉事案もあります。なにわユニオンの支援で金銭解決に至った場合、解決金の2割をカンパして頂くようお願いしています。ユニオンが日常的に労働相談に応じて、紛争を解決するための活動資金ですので、カンパの趣旨をご理解ください。

◇ 覚えておこう ~労働委員会の活用、争議など団体行動~ ◇

会社がユニオンの要求に応じない、会社から不利益な取り扱いや切り崩しがあれば、すみやかに対抗手段を講じましょう。具体的には、不当労働行為の申し立てやあっせんの申請など労働委員会の活用、会社前での抗議宣伝、従業員へのビラまき、さらにはストライキなど争議行動もできます。

大事なことは、最初の準備段階から、会社がどのような手段に出てくるかを考えておくことです。そうすれば、何か起こった時にも迅速に動くことができます。

これまで何でも自分たちの思い通りにしてきた会社は、自分の不当性は梱に上げて、ユニオンの要求や団体交渉を非難して甘い言葉でユニオン加入を妨害したりするかもしれません。これは、機会を見つけて、組合員一人ひとりを不安にし、ばらばらに分断することで、組合員を排除し、ユニオンの力を弱めようとする会社の作戦です。

しかし、事前に対策を練れば恐れることはありません。組合員同士に不信感を持たせるのは会社の常套手段です。会社の組合つぶしに動じず、ユニオン本部と組合員が一丸となって会社のプレッシャーを打ち破りましょう。

◇覚えておこう ~組合加入通告後の不当労働行為~◇

会社(使用者)は労働組合の活動を妨害してきます。例えば・・・

「あんなウソだらけの組合のビラなんかまきやがって!会社を傷つける気か!」。ビラに何を書<か、いつどこで撒くかは、組合活動の自由です。これは労働組合への支配・介入であり「不当労働行為」です。また、ビラまきなど組合活動を理由とした不利益な取り扱い(賃下げ・配転など)も「不当労働行為」です。

「団体交渉?こっちはそんなひまなんかあらへん!忙しいんやで!」

正当な理由のない団体交渉の拒否は「不当労働行為」です。会社側は、労働組合との協議の時間を調整して組合側に提示する必要があります。

「労働委員会に申立てするやて!内部事情を暴露するんか!もうクビじゃ!」

労働委員会への申し立てを妨害するのは「不当労働行為」です。会社が不当なことをしているからこそ、その救済を申し立てるのです。

【基本的な対応】

① その場で「労働組合の権利を妨害しないでください!」と抗議する。

② 相手の目の前でメモを取る。抗議できなくてもメモを必ず取り記録しておく。

③ その場で「団体交渉・労働条件の話は組合を通してください!」と言い、一人での判断を避けるのも方法です。