文際学園再雇用労働条件団交仕切り直し

2018年8月30日の高裁判決は、文際学園の不当労働行為を断罪し、次のように判決を下した。
「定年再雇用時の労働条件は、組合との義務的団交事項に他ならない」

こんなこと当たり前でしょうという感じでの判決だった。

しかし、この自明なことが2015年9月の文際学園との団体交渉では、自明ではなかった。

「定年時再雇用の労働条件は、一旦定年退職して、雇うのだから、新規に採用するのと同じで、文際学園の専決事項。義務的団交事項ではない。」

「組合との事前協議協約があっても、労働条件の変更には当たらず、団体交渉する必要がない」
などと言い放題の状態が続いたのだ。
その結果、組合員は定年退職日に無理やり、不利益な労働条件を飲まされたのだ。
「嫌なら判を押さなければ良い」
こんなことを言いながら、文際学園は再雇用契約を組合員に求めたのだ。
それは労働契約というよりも、奴隷契約に等しいものだった。
高裁判決後の団体交渉で組合は、「判決に従い、円満に、円滑に、解決をされるよう次回団体交渉で、新たな提案をしてください」と申し入れた。
組合は、団体交渉というタイムマシンに乗り、3年前に戻った。
高裁判決勝利という武器を携えて。