CUNN全国交流集会参加報告(2025.11.29-30)
「第37回コミュニティ・ユニオン全国交流集会inえひめ松山」
四国で初めて開催
「ともに学び ともに闘い ともにつなぎ 働く仲間の未来を築こう」をメインスローガンとして、11月29日~30日に松山市で、第37回コミュニティユニオン全国交流集会が開催されました。参加者は61団体、250名。なにわユニオンから5名が参加しました。四国では初めての開催で、えひめユニオンが受け入れに奮闘されました。
主催挨拶やその後の来賓挨拶では、高市政権の暴走がとどまらないことを、平和に反する台湾有事存立危機事態の発言や労働時間法制緩和の発言などを引いて、それぞれ訴えられました。特に昨年ノーベル平和賞に輝いた日本被団協理事の松浦秀人さんが、特別アピールとして「非核三原則」の見直しを許してはならない、歴史をかけて培ってきた先人の努力がわずか数日で崩壊の危機に直面しているとアピールされました。
総会後は、特別報告として、JAL不当解雇撤回闘争(愛媛)、大谷専修学院闘争(京都)、大学非常勤講師闘争(札幌)、外国人労働者闘争(広島)からそれぞれ行われました。記念講演は、「伊方原発運転阻止訴訟12年半の闘い」として、弁護団中川事務局長から、松山地裁が25年3月18日に下した運転差し止めを認めない不当判決について「司法は義を失い 民は滅ぶ!!」として痛烈に非難し、今後の控訴審の闘いについて決意表明されました。
レセプションは会場を移し、開会は格調高く、ヒロシマピースオーケストラ代表でコンサートマスターヴァイオリニスト木村沙織さんのソロ演奏から始まり、「インターナショナル」も演奏され、参加者の称賛をあびました。
2日目は、分科会とまとめの集会。特に、移住連鳥井一平さんが、最近の外国人排除の動きやヘイトの蔓延を背景とする政府の外国人政策の管理強化の動きに、入管庁職員などが「ヘイトなどの大きな声ばかりが入ってくる」という発言を紹介し、「分断ではなく連帯を」「排除ではなく共生を」という当事者外国人や支援者の声を大きく広げて世論形成を行うキャンペーンを来春から取り組んでいきたいと訴えました。
次回、2026年秋の開催地は、名古屋市です。名古屋ふれあいユニオンやユニオン三重から開催アピールが行われました。
大会2日目分科会報告(2025.11.30)
働く者が置かれた状況とユニオン運動の課題について、下記、10のテーマで討論と意見交換が行われ、なにわユニオンからは5名の組合員が分担し、5つの分科会に参加しました。分科会後、最後に、特別アピールと集会宣言を採択し、全国交流集会を終了しました。
分科会レジュメ
①労働委員会 ②外国人労働問題 ③会計年度任用職員 ④どのように団結を図るか ⑤最低賃金
⑥ハラスメント相談 ⑦長時間労働 ⑧女性労働問題 ⑨同一労働同一賃金 ⑩福祉労働問題
組合員レポート:5名の組合員から実況中継
【第1分科会】「知ろう、生かそう、労働委員会」に参加して
報告者は、大阪労働者弁護団所属の三輪晃義弁護士、参加者は30名。
まず始めに、①不当労働行為救済制度(憲法28条〈労働3権の保障〉の具体法として制定された労働組合法に基づき設置された各都道府県の労働委員会〈独立行政機関〉が労働組合・労働者の申立により、不当労働行為を排除、原状回復を図る制度)、不当労働行為の類型説明(①不利益取扱い〈労組7法7条1号、4号〉、団体交渉拒否〈労組法7条2号〉、支配介入〈労組法7条3号〉)が有り、次に、②労働委員会の仕組み(公益委員・労働者委員・使用者委員の3者構成、その役割)の説明、続いて、③実際に「不当労働行為救済申立をしてみよう!」として、申立人は、労働組合・組合員(使用者、代理人は不可)。代理人は申立後、許可申請が認められて初めて代理人(弁護士以外、上部団体の担当者なども可能)となる。続いて、申立方法(申立は書面でも、口頭でも可能、費用は無料)、④「不当労働行為救済申立書」の記載方法を類型ごとに説明。続いて、⑤労働委員会の申立受理後の流れについて、調査手続、審問手続、和解手続、命令・棄却について具体に説明。命令(被申立人)・棄却れた場合の再審査申立(中央労働委員会)、行政訴訟(命令、棄却取消訴訟)の方法・流れについて説明された。
和解については口外禁止条項が条文に入ることが多く、断ることが必要、入るとしても「みだりに口外しない」等、留保付きにすることが必要。
最後に、三輪弁護士が代理人として担当された愛媛県労働委員会不当労働行為救済申立・愛媛県母子寡婦福祉連合会事件(2024年3月申立/えひめユニオン)について当該からの報告が有り、救済命令が出されたことが報告された。愛媛県では、救済申立が24年は1件、25年は2件だけとのこと。
【第2分科会】 「外国人問題の取り組み」に参加して
分科会の参加者は36名。外国人問題の報告は、スクラムユニオン・ひろしま、名古屋ふれあいユニオン、ユニオンみえから行われ、それをもとに意見交換が行われた。この3つの報告はいずれも外国人問題の取り組みとしては、なにわユニオンが現在行っている取り組みから見ると、かなり大規模なものであると思った。
特に、名古屋ふれあいユニオンでは、組合員全体が463人うち外国人200人。多くは日系ブラジル人である。報告を行った佐藤サユリさんも日系ブラジル人で「私中心に、電話相談、面接相談を行い、団体交渉は専従者らが行い、分会活動も行っている」と話された。具体的な闘いの事例としては、雇止め、妊娠・出産を契機とする不利益取り扱い、同一労働同一賃金などだが、「闘うことをベースに!!」して日本語を覚え、日本の法律を勉強し、仲間にエンパワーメントし、交流の場を作っているというパワフルな活動報告であった。日系ブラジル人コミュニティの大きさもあると思うが、佐藤さんなど外国人自身がオルグとして組織しているのは、なにわユニオンから見れば、理想形だと映った。ユニオンみえの遠藤さんも日系の当該労働者で、役員として組織化の活動を担っておられた。
なにわユニオンでは、RINKと連携しながら、組合機能が必要な時にユニオンに加入してもらって、会社と交渉するという取り組みで、このような取り組みをしながら当面ノウハウを積み上げながら、名古屋やみえのように外国人の当該労働者がユニオンの役員になって展開していくということも展望してやっていくのか、と思った次第だ。
【第4分科会】「どのように団結を図るか」に参加して
・労働相談電話隊@名古屋
・追悼祭@かながわシティ(コミュニティという意識)
・争議が解決しても組合に残る理由と、ホームページリニューアルのメリット@よこはまの取り組みについて報告された。
・労働相談電話隊@名古屋
・追悼祭@かながわシティ(コミュニティという意識)
・争議が解決しても組合に残る理由と、ホームページリニューアルのメリット@よこはまの取り組みについて報告された。
また、札幌地域労組から役員の高齢化も著しく(集計途上ではあるものの、2025年CUNN活動実態調査では、役員の平均年齢は62.6歳)活動の継続のためには、組合員・役員の次世代交代が不可欠です。
名古屋ふれあいユニオンから、専従経験者を含めて現在は5名体制。これまで相談活動を担ってこなかった組合員は、ユニオンセミナー基礎編を経て専従者に引き継ぐこと。5人で週ごとにシフトを決め交代で活動。活動費500円(食事補助)と交通費を支給の報告が興味深かった。
【第5分科会】「最低賃金」に参加して
今年の大阪の最低賃金は1177円に引き上げられ、全国加重平均で1000円を超えたと言われますが、問題点は最賃の改定時期を遅らせることにより、実質的に最賃を低くさせるということが行われました。
秋田県を例にとると、一番早い栃木県は10月1日発効としてますが、秋田は半年遅れの発効となっています。そうすれば80円引上げとしても半年分は引上げられないので、1年間の引上げ額は40円となってしまうという問題が発生してしまいます。この問題については、各地のユニオンから最賃審議会に問題提起がされています。
また昨年の石破政権時の「2020年代に全国平均1500円を実現する」という決定を、高市政権は早速国会答弁で達成時期を明言しないという後ろ向きな姿勢に転換しています。
コミュニティーユニオン関西ネットも毎年「最賃1500円キャンペーン」を展開していますが、さらに最賃審議会への働きかけの強化が求められているといえるでしょう。
【第7分科会】「長時間労働をなくすには」に参加して
第7分科会「長時間労働をなくすには」では、労災申請時に課題となる労働時間認定の実態が議論された。天野理氏(下町ユニオン/東京労働安全衛生センター)は、労基署が「客観的記録」に偏重し、被災労働者の声を軽視する傾向を指摘。特にテレワークでの過労事案では、メールやファイル履歴があっても「労働の連続性がない」とされ、実際の長時間労働が認められにくい現状が報告された。
一方、関西労働者安全センターの種盛真也氏は、機械メーカー勤務時代、その職場では長時間労働を当然視する職場風土があり、勤怠管理もずさんであったことを語った。その経験をもとにサービス残業を防ぐには、労使で残業時間を月40時間を上限とする共通認識を持つことが必要と訴えた。最後に、種盛氏からは「長時間労働を防ぐには、管理体制の構築だけではなく、“がんばりすぎない文化”の形成が必要」との意見が言われた。
以上


