仰天!武蔵野市『民主主義』周遊記(その4)

借金火達磨・巨大政治犯罪都市

「頭隠して尻隠さず」の典型か?

1999.1.22

駐輪場強行設置の根拠となった
自転車法改正は実に漫画チックな策略

 この項目を読む前に、わが隆々辛苦の土地開発公社問題のグラフを見て頂きたい。

 または、思い出して頂きたい。ともかく、まだの方は下記リンクをクリックすれば、先方に到着する。グラフで見れば、まさに一瞭然の事態なのである。先方のグラフの最後にも、この頁に戻るリンクを作って置く。

 グラフを見ただけで一瞭然、明白な「塩漬け用地」取得状況である。別途作成した数表で計算すれば、10年間に約771億円の土地を買っている。10年前には黒字だった武蔵野市が、今や逆に、約550億円の「借金火達磨」状態に陥っている。市役所では、職員採用ストップ、予算を 5%、いや10%削れと、暗い毎日が続いている。

 そこで振り返って考え直すと、1985年当時までのように、年間20億円以下の土地取得に押さえていれば、逆に、単純計算でも 771億円マイナス 550億円で、約21億円は浮いている勘定となる。さらに銀行利息分を加えると約 100億円の黒字となる。今、これだけの基金が残っていれば、日本経済再生の発火点として、景気対策の地方公共事業、地方から情報ハイウェイ構築の町作りなど、お茶の子さいさいなのだ!

 ところが、前回も述べたように、現市長の土屋正忠の彦に対抗する勢力までもが、この土地問題では中途半端な主張しかしていない。私の主張を「正しい」と認めながらも、自民党保守政治の総決算を迫る覚悟ができない。腰抜けである。だから議会でも、コンニャク問答がダラダラ続く。

 別途、わがホームページの『武蔵野市民オンブズマンの城』にも、ことの経過を収録してあるが、現市長の土屋正忠の彦は、1995年末の決算特別委員会で、その2年前に当たる1993年(平成5)取得の土地が「高いのではないか」との質問に対して、こう答えた。

「5年先の新聞が見れたら買わなかったかもしれません」

「平成5年」または1993年は「不動産融資総量規制」の 3年後だが、「経済学博士」の肩書きの中村忠一は、『TIMES』(96.6)に、こう書いている。

「昭和61(1986)年の中頃、不動産業者や金貸業者の間では不動産取引の最中にすでに誰がババをつかむかということが半ば公然と語られていた。筆者もこうした不動産業者や金貸業者から物件の取引、融資に関してしばしば相談を受けたものだった」

 つまり、「ババをつかむ」役割を率先志願した現市長の土屋正忠の彦のオトボケは、本来なら、その発言の7年前でも通用しないカマトトだったのである。ところが、このカマトトの裏では、もう一つ、これまた奇妙キテレツな仕掛け作りが進行していた。

 三鷹駅北口「100億円の駐輪場」は誰の目にも明らかな「偽装」だが、その駐輪場設置を促進した市条例の背後には、この土地を取得した翌年の1992年から政治工作が始まり、1993年に改正された自転車法がある。自転車法の正式名称は、「自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律」である。

 この自転車法の改正による「不法駐輪の放置自転車撤去」の強制権限あればこそ、全国の地方自治体は一斉に「駅前駐輪場」を作ることができたのだが、三鷹駅北口「100億円の駐輪場」を典型として、費用の点から見ると、こんなにおかしな事態は滅多にない。法改正の時期と経過から言うと、「塩漬け用地隠し」の意図、「泥縄」行政が見え見えなのである。

 私は、自転車法関係の衆議院特別委員会や市の建設委員会の議事録、総務庁、運輸省の関係資料、専門書、全自連(全国自転車問題自治体連絡協議会)1-7回総会議案、機関雑誌『自転車対策研究』1-12号などを、ほぼ1カ月掛けて入手した。

 全自連の会長は練馬区長の岩波三郎の彦は、創価学会を背景とする保守系の怪しげなオポチュニストである。副会長は、わが武蔵野市長の土屋正忠の彦となれば、これはまた、いかにも漫画チックなコンビではなかろうか。

 全自連の表向きの「大会決議」では、従来の自転車法の「鉄道事業者の『積極的協力義務』という規定があいまいである」とし、練馬区、武蔵野市、大宮市、浦安市が連名で、衆議院の自転車法小委員会に「鉄道事業者に対する付置義務案を提案」したりした。

 ところが、関係者によると、法案成立前、「一夜にして付置義務が消滅」し、新たな規定は、地方自治体の「放置自転車撤去」権限強化だけとなった。かくして、あたかも戒厳令下のような状況で、武蔵野市では100億円の「塩漬け用地」に「有料駐輪場」の隠れ蓑が被せられたのである。

 かくて、わが武蔵野市長の土屋正忠の彦は、支持者を集めた集会で、「お陰様で、立派な、駐輪場が、できました」と、一区切りごとに力を込める名調子(?)を振るい、費用については「数億円」とごまかし、ヤンヤ、ヤンヤの大拍手を受けたのでありました。

以上で(その3)終り。(その4)に続く。


(その5)「お利口さん」市長選候補者の愚民政策が隠蔽する巨大政治犯罪
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