NewsLetter 11 Cover

CPR News Letter Vol 11

1996年8月

o被拘禁者との文通プロジェクトがスタート
ペン・フレンド・ボランティア大募集

シェイクハンズ・プロジェクトがスタート
 筆まめな人にとっても、いきなり被拘禁者の方と文通するということには多少の不安がともなうもの。そこで被拘禁者とペン・フレンド・ボランティアとの手紙のやりとりをCPRが仲介するシェイクハンズ・プロジェクトがスタート。(2ページ。お知らせページにボランティア募集の告知)

o府中刑務所のアメリカ人受刑者が国賠提訴

 大阪刑務所と並んで500名近いF級(日本人と異なる処遇を必要とする外国人)受刑者を収容する府中刑務所。これまで日本人が人権侵害を訴えることはあったが、今回はじめてアメリカ国籍の外国人受刑者が国家賠償請求訴訟を提起した。はじめてづくしの苦労話しも含め、代理人の秦雅子さんから報告していただいた。(3ページ〜)
  新人弁護士監獄人権訴訟受任体験記
この事件を担当している秦(しんの)雅子さんは、弁護士1 年生。もちろん監獄訴訟も初めての経験です。受任から面会、記者会見などの体験レポートを寄せていただきました。彼女の言葉通り、「これからCPRに参加してくれるであろう新人弁護士さんたちの何らかの資料になれば」幸いですが、これは大変そう、と敬遠されると困りますね。(^-^;)

o東京拘置所改築問題続報

  改築により窓がすりガラスになり房から外が見えなくなること、高い壁に囲まれ景色の見えないビルの屋上で運動しなくてはならなくなることは、死刑囚など、多くの長期拘留者を含む東京拘置所の被収容者にとって非常に深刻な問題。この間の経過を報告し、あわせて法務省に対する要望署名を呼び掛ける。(6ページ。お知らせページに署名のお願い)

oCPR大阪第2回「総会」報告

6月7日、CPR大阪の第2回総会と記念講演会が行われた。CPR大阪・世話人会の金井塚康弘さんから報告していただいた。(7ページ)

o新潟刑務所受刑者凌虐事件について

 多くの証拠が刑務所や拘置所の管理下にある監獄訴訟では、提訴前の証拠保全・検証の意義は非常に大きい。これまでも問題にされることが多かった新潟刑務所での受刑者に対する暴行凌虐事件に関して、今年1月に新潟地裁で出された証拠保全・検証決定は画期的なものだった。代理人の高島章さんに報告していただいた。(8ページ)

o京都刑務所受刑者暴行凌虐事件国賠に判決

 ニュース8号に寄稿していただいた京都刑務所在監の受刑者2名に対する暴行凌虐事件の国賠訴訟について、京都地方裁判所は5月13日と6月21日、いずれも請求棄却の不当な判決を下した。両事件の代理人の若松芳也さんから報告していただいた。(9ページ)

o死刑・無期刑の現状について

 「死刑が廃止されると凶悪犯が15年くらいで仮釈放で出てきてしまう!!」との死刑存置派の意見もある。事実はどうなのだろうか?死刑廃止後の刑罰体系への関心から、長期受刑者の実態について今まで以上に関心が高まっている。死刑と無期刑の現状について、統一獄中者組合の大山武さんから報告していただいた。(10ページ〜)

o判例解説―受刑者信書発信阻止国賠判決

今年1月26日、熊本地裁は刑務所が受刑者の母親宛信書の発信を妨げたことを違法と認める画期的判決を下した。判決の意義について三重短期大学の水谷規男さんに解説していただいた。(12ページ)

o死刑執行に強く抗議する

7月11日、またも3名の被拘禁者が処刑された。CPRはこの暴挙について、法務大臣長尾立子氏、および法務省刑事局に対して強く抗議する。事務局のアピールを掲載する。(13ページ)

oトルコの刑務所で12名の受刑者がハンスト死

 処遇改善を求めて7月28日まで続いたトルコの受刑者のハンストにより12人が死亡した。事務局では、在日トルコ大使館に対して要望書を提出した。(13ページ)

oイタリア刑事施設訪問紀行

第一東京弁護士会は今年5月31日から6月3日にかけて、イタリアの刑事施設の視察を実施した。神洋明さんに報告をお願いした。(14ページ〜)

oNEWS IN BRIEF