news in brief 11

NEWS IN BRIEF


緊急速報 島根県・浜田拘置支所で受刑者死亡事件

               監獄人権センター事務局

 7月26日付共同通信によって島根県浜田市の浜田拘置支所において男性の受刑者が熱射病により死亡したと報じられた。以下、引用する。

 受刑者が熱射病死 拘置所保護室に収容中
 松江刑務所に25日入った連絡によると、島根県浜田市殿町の浜田拘置支所(中田嘉明支所長)で、同日午前1時半ごろ、収監中の男性受刑者(44)が支所内の保護室で意識不明になっているのが見つかり、病院に運ばれたがまもなく死亡した。
 司法解剖の結果、死因は熱射病の疑いが強いという。 
同刑務所によると、男性は同県那賀郡三隅町の出身で、ことし7月、道交法違反(飲酒運転)で懲役2カ月の実刑判決を受け、19日同支所に入所した。
 22日夜、意味不明の言葉を大声で叫んだり、暴れたりしたため、本人の身体保護を目的に支所内の保護室(12平方メートル)に収容した。
 25日午前1時20分ごろの見回りでは異常がなかったが、約10分後、壁に寄り掛かってぐったりしているのを巡回中の刑務官が発見した。
 保護室には窓と換気扇が設置され、通気はできる状態だったという。前日の24日午前9時ごろ医師が健康診断した際にも、身体に異常はなかった。
 男性は今月中にも松江刑務所に移送される予定だったという。
 松江刑務所は『受刑者の管理については注意してきたが、こういう結果になり非常に残念。われわれの方にも不備な点がなかったか、調査したい』としている。

 現在、CPRでも事実を調査中。特に、適切な医療措置をとったのか、保護房収容時に暴行(制圧)行為や戒具(金属手錠・革手錠)の使用があったかどうか、保護房内の環境、食事や水分補給が適切だったか、今後の改善策等について、早急に具体的事実を公表するよう法務省当局にも求めていく。詳しい情報が入り次第、ニュースを通じて明らかにしていきたい。


監獄人権センター事務局からのお知らせ

ペン・フレンド・ボランティアを大募集
 本文にもある通り、今年の活動方針にも掲げられたシェイクハンズ・プロジェクトがスタートしました。高く冷たい塀を乗り越えるのはあなたの想像力とちょっとした勇気です。興味のある方は、ぜひ事務局のボランティア・コーディネーターの吉原さん宛ご連絡下さい。多くのみなさんのペン・フレンド・ボランティアへの参加をお願いします。


東京拘置所改築問題に関する署名にご協力を!!

 CPRでは東京拘置所改築問題に関して、@被収容者が房の窓から外界が見られる構造にすること、A被収容者が屋外の広い地上で運動できるようにすること、B以上が不可能というのであれば、構想化自体を再検討すること、を法務大臣、法務大臣官房営繕課、法務省矯正局に対して要望する署名を集めることにしました。ぜひ多くの皆さんのご協力をお願い致します。


英訳ボランティアを募集

 海外から押し寄せる手紙、懸案の英語版ニュースやインターネットホームページの英語版の作成、国際人権規約に基づく政府報告書のカウンターレポートの作成……。「とりあえず英語くらいできないと話にならん!!」という脅迫めいた言辞もリアリティがある昨今。残念ながら事務局では力量不足です。「会議に出るのはむずかしいけど英訳なら…」というアナタ、CPR英訳ボランティアになっていただけませんか。詳しくは事務局まで、ご連絡お待ちしています。


「入門・監獄改革」出版

 刑事立法研究会が法学セミナー誌上で連載し、注目を集めていた「もうひとつの『監獄法』」が「入門・監獄改革」として出版された。刑事立法研究会の拘禁二法案への対案「刑事拘禁法要綱案」を拘禁二法案と対比しながらテーマごとに分かりやすく解説したもの。第1部「フォーラム・もうひとつの『監獄法』」、第2部「刑事拘禁法要綱案」、資料編など。刑事立法研究会編、日本評論社(電話 03―3987―8611)、定価税込1957円。おすすめです。


「『オウムに死刑を』にどう応えるか」出版

 死刑廃止への逆風のなか、90年の死刑廃止フォーラム開催以降、死刑廃止運動が積み重ねてきたさまざまな成果を共有し、運動の力にしていくため、インパクト出版会から「年報・死刑廃止96 『オウムに死刑を』にどう応えるか」が出版された(年報・死刑廃止編集委員会編。定価税込2060円、イザラ書房発売)。今後も年1回の刊行を予定している(電話 03―3818―7576)。