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マイナ保険証やめろ!
マイナカード強制するな!
7.15新宿デモ

2023.7.15新宿デモ

●際限のない利用拡大に道を開く番号法改悪

 6月2日、改悪番号法が参議院本会議で成立した。マイナンバーの利用事務を社会保障・税・災害対策の3分野以外に拡大するとともに、法律に規定がなくても「準じている」と行政が判断すれば利用を可能にし、法律の規定なしに情報連携を可能にする改正だ。
 3月9日の最高裁判決は、番号法が利用範囲を3分野に限定し、利用・提供を法令で限定していることを合憲理由の一つとしていたが、これにも抵触する。利用や提供の手始めに、国家資格の管理システムや在留外国人の適正管理のためにマイナンバーを利用拡大する(法改正内容についてはこちら、反対の取組はこちら、審議経過はこちら)。

 国会審議では、健康保険証廃止に向けて資格確認書を新設する法改正に対して、申請主義のマイナ保険証や資格確認書では高齢者や障がい者が保険診療を受けられなくなることや、施設入所者ではマイナンバーカードの管理が困難であることが、5月17日の参議院参考人質疑で明らかにされた。また医療現場ではマイナ保険証では保険資格が正しく表示されなかったり顔認証を誤る事例が多発し、その結果マイナ保険証で受診すると窓口でいったん10割支払う事態が起きていることが、保団連の調査で明らかになった。

 共通番号いらないネットは、4月25日5月8日5月19日5月31日と国会前行動や議員への要請行動などを取り組み、5月25日に声明「マイナンバーカードのトラブルは政府の責任 健康保険証は廃止するな! 番号法「改正」案は撤回を!」を発表した。保団連(全国保険医団体連合会)やマイナンバー制度反対連絡会などによる国会行動も連日のように取り組まれた。
 その結果、当初5月19日に予定されていた参議院の委員会採決は延期され、5月31日の委員会でも委員長から一時採決延期の考えが示されるほど反対世論が高まったが、残念ながら採決を阻止することはできなかった。参議院では20項目の附帯決議が付いている。

トラブル続出はマイナンバー制度の破綻を示す

 この国会審議の最中、マイナンバー制度のトラブルが次々と明らかになった。証明書コンビニ交付での誤交付、マイナポイントの別人口座への誤ひも付けや家族口座へのひも付け、マイナンバーカードへの別人の顔写真記載や別人への発行、公金受取口座の誤登録、マイナ保険証の誤ひも付けと別人の医療情報の閲覧、地方職員共済年金や障害手帳のデータの誤ひも付け。それらが終息に向かうというより、さらに新たなトラブルが発覚するという状態だ。
 当初、マイナンバーシステムの問題ではないと軽視してきた政府も、デジタル大臣、総務大臣、厚労大臣がそろって謝罪会見するハメになったが、しかしそれでも政府の責任は認めず、業者のミス、自治体や保険者の事務処理の誤り、意図的に家族口座にひも付けた市民のせいと、責任転嫁を続けている。

 それらの原因はさまざまだが、一連のトラブルで指摘できるのは、
 一つは、2023年3月までにほぼ全ての住民にマイナンバーカードを所持させるという2019年6月に策定した方針を、市民のニードと無縁にごり押しした無理の顕在化。
 第二に、マイナポイントの誤ひも付けは昨年(2022年)8月に総務省が確認し、公金受取口座の誤ひもつけは今年2月に国税庁から連絡され、マイナ保険証では2021年3月の開始予定が誤ひも付けが約35000件把握されて10月に実施延期された後も、誤ひも付けが発生していることが2021年11月には把握されていながら、それら事実を市民に公表しないまま、マイナンバーカードの普及やマイナポイントの申請やオンライン資格確認の義務化を推進し、トラブルを拡大してきたこと。
 第三にデジタル庁が庁内の連絡体制の不備によりこれらの事実を把握できなかったと説明しているように、2021年9月に発足した官民一体のデジタル庁が予想されたとおり統制がとれず、このような組織がマイナンバー制度の推進をはじめ私たちの個人情報の共有政策を推進するという危険な暴走状態にあること。
 そしてこれらのトラブルが5月以降一斉に顕在化したのは、2023年3月までのマイナンバーカード普及や国会での番号法改正案成立を最優先して、その支障になる不都合な事実は隠蔽しようとしてきたのではないかという疑惑などだ。

 これらでも、政府の責任は明らかだ。しかしさらに重要なのは、この一連のトラブルが示しているのは「個人を一意に識別して、個人情報を分野を超えて生涯ひも付ける」ことを目的とした社会基盤として2015年につくられたマイナンバー制度が、数兆円の税金を投じて7年以上運用されてきたにもかかわらず、その目的達成に失敗しているということだ。

●マイナカード押しつけを強化する「対応策」

 しかし政府はそのようなマイナンバー制度を推進してきた自らの責任を認めるどころか、このトラブルを利用してマイナンバーによる市民の管理をさらに強化しようとしている。
 6月21日に発足したマイナンバー情報総点検本部は、再発防止策の方向性として「各種申請時のマイナンバー記載義務化」をあげている。点検し検証する前に、今後の方向性は決めており、「総点検」はそのための口実づくりだ。
 早くも厚労省は6月1日から、資格取得届等にマイナンバーの記載を求める省令改正を施行している。いちおうマイナンバーの記載がない場合は、5情報(漢字氏名、カナ氏名、生年月日、性別、住所)によって地方公共団体情報システム機構(J-LIS)にマイナンバーを照会する扱いを保険者に示しているが、5情報が一致しない場合は本人に確認することとしている。

 注意すべきは、本人からマイナンバーの提供を受ける際には、かならず本人確認(身元確認と番号確認)を行うことが、番号法16条で義務づけられていることだ。

 本人確認はマイナンバーカードの提示のほか、運転免許証やパスポートと番号通知カードの組み合わせなどが認められてきたが、番号通知カードの新規・更新発行は2020年5月で終了し、住所氏名等に変更があれば番号確認書類として使えなくなっている。したがってマイナンバーの提供が「義務化」されれば、事実上、マイナンバーカードを提示するか、マイナンバーが記載された住民票写し・住民票記載事項証明書を提出せざるをえなくなっている(提供先によって若干の例外あり)。

 私たちは基本的人権を侵害する個人情報の利活用制度であるマイナンバー制度に反対し、「書かない番号!持たない(マイナンバー)カード!」と訴えてきた。それに対し各行政機関は、マイナンバーの提供を求めるが本人が拒んだ場合はそのまま申請を受理し、不利益なく手続きを行うことを認めてきた(厚労省国税庁金融庁)。
 政府のなすべきことは、なぜマイナンバー制度が目的達成に失敗したかを検証することであり、マイナンバー制度の失敗を糊塗するためにマイナンバーの提供とマイナンバーカードの取得を強要することは許されない。

マイナンバー制度改悪法案
早くも衆院通過-参議院へ

●拙速にすすんだ衆議院の委員会審議
●法案賛成だけの偏った参考人質疑
●「デジタルファシズムを思わせる」と立憲反対
●早くも参議院で審議入り
●疑問に答えず「メリット」を繰り返す答弁
●「より良い医療」を押しつけられるか
●行政判断で歯止めなき利用拡大へ
●政府のごまかし答弁
●いずれマイナポータルから招集令状?!

 3月7日に国会提出された番号法「改正」法案は、マイナンバー制度を大きく変える利用範囲や利用・提供の拡大、私たちの生活に直結する健康保険証廃止や戸籍氏名のフリガナ記載、預貯金把握に懸念が多い公金受取口座登録に通知に返答なければ登録する「行政機関等経由登録」の新設など、重要な変更がされようとしている。
 共通番号いらないネットは国会に対し徹底した問題点の解明と拙速に採決しないことを求めてきたが、急ピッチで衆議院を通過した。参議院では議論不十分なまま安易な採決が行われないよう、共謀罪・秘密保護法に反対する市民団体とともに、国会前行動を行う。

− マイナンバーカード強制反対! −
共謀罪廃止! 秘密保護法廃止! 監視社会反対!「12.6 / 4.6 を忘れない6日行動」
日時:2023年5月8日(月)12時〜12時45分
会場:衆議院第二議員会館前
詳しくは共通番号いらないネットのサイト

●拙速にすすんだ衆議院の委員会審議

 衆議院では4月14日の本会議で審議入りし、地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会で18日19日20日と急ピッチで審議が進み、共通番号いらないネットや中央社会保障推進協議会・全国保険医団体連合会マイナンバー制度反対連絡会などが国会前で反対行動を繰り広げる中、25日の委員会で採決された。
 この法案は約20の法改正の「束ね法案」で、その中には法務委員会で審議すべき戸籍の記載事項に氏名のフリガナを追加する戸籍法改正や、健康保険証廃止の条件整備として「資格確認書」を新設する医療保険各法改正のように厚生労働委員会と連合して審査すべき事項なども含まれていたが、特別委員会での13時間程度の審議により採決された。

●法案賛成だけの偏った参考人質疑

 20日に行われた参考人質疑では、日本医師会の長島公之常任理事、日本労働組合総連合会の冨田珠代総合政策推進局長、東京財団政策研究所の森信茂樹研究主幹、株式会社New Storiesの太田直樹代表取締役の4名が意見を述べた。
 森信、太田の両名はデジタル庁で法改正を検討してきたマイナンバー制度及び国と地方のデジタル基盤抜本改善ワーキンググループの構成員であり、日本医師会の長島参考人はマイナ保険証を基礎とした医療DXはぜひとも進めるべきという立場から、連合の富田参考人は納税者番号とマイナンバー制度を推進してきた立場からの意見だった。
 賛否のバランスをとることが多い参考人招致で、全員が法案推進の立場から意見を述べるという偏った質疑になり、マイナンバー制度や法案に対する市民の疑問や懸念は省みられなかった。

●「デジタルファシズムを思わせる」と立憲反対

 4月25日の委員会採決では、立憲民主党と共産党が反対討論を、維新の会が賛成討論を行った。自民・立憲・公明・国民の4会派提案の12項目の附帯決議が付いている。
 立憲の福田委員はデジタルファシズムを思わせるような改正案だとして、マイナ保険証の見切り発車は強引で国民皆保険を損なう、利用拡大は説明不足、公金受取口座登録の「行政機関等経由登録」はあまりに強引だなどを指摘し、健康保険証の存続と監視や統制の手段ではなく国民の利便性の向上に資するデジタル化を求めた。
 共産の塩川委員は、保険証を廃止して申請交付にするのは国・保険者の責任放棄でありマイナ保険証の押し付け・保険証の廃止は撤回すべき、利用範囲拡大と利用・提供の法定の緩和はプライバシー侵害の危険性をいっそう高める、「行政機関等経由登録」は国民不信を招く、戸籍氏名のフリガナを審査するのは命名権の侵害などを指摘し、マイナンバー制度は廃止すべきとした。
 これに対し維新の住吉委員はマイナンバーをより幅広くフル活用すべきとして、改正法案の方向をより一層のスピード感を持って取り組むように強く要望するとともに、附帯決議に対してマイナンバーの利用促進を妨げる条項もあるとして反対した。

●早くも参議院で審議入り

 改正法案は27日午後の衆議院本会議で、自民、維新、公明、国民、有志の会の賛成、立憲、共産、れいわの反対で可決され、早くも翌28日午前の参議院本会議で趣旨説明と質疑が行われた。参議院本会議では、岸真紀子(立憲)、猪瀬直樹(維新)、伊藤孝恵(国民)、伊藤岳(共産)の各議員が質問を行った。

 立憲からは、束ね法案の問題、マイナ保険証でなぜ健康保険証を存続できないのか、申請方式のマイナ保険証や資格確認書では国民皆保険に漏れが生じる、公金受取口座登録は明示的な同意にかぎるべきで便乗した特殊詐欺も懸念、戸籍へのフリガナ追加で市町村窓口でトラブルのおそれ、などの問題を指摘した。
 その一方で、国民のための行政と社会のデジタル化につながるマイナンバーの利用拡大は推進する立場で、民主党政権でマイナンバー制度がスタートした当初の給付付き税額控除のための正確な所得資産把握という目的が見失われていることを批判した。

 維新からは、マイナンバーとマイナンバーカードの利用拡大を求め、収入資産把握という制度の根幹を進展させずに枝葉の成果をアピールしていると政府を批判した。マイナ保険証も電子カルテとの連動など利用拡大を主張し、マイナカード取得・マイナ保険証・預貯金口座とマイナンバーのひも付けなどの義務化を求めた。

 国民民主は、デジタル化の前提としての人権保障の必要や、マイナカード・マイナポイントの費用対効果や随意契約の問題点、公金受取口座のみなし同意は疑問、利用拡大に対する国会等の関与などを指摘し、情報の自己決定権を憲法で保障することを提案した。

 共産は、利用拡大でプライバシー侵害の危険性が広がるとの日弁連会長声明や、マイナ保険証は地域医療を損ない国・保険者の責務を放棄、公金受取口座登録は明示的な同意によるべき、戸籍フリガナを本籍地市町村長が記載するのは命名権の侵害などを指摘し、個人情報保護の対策は後回しにしたまま保険証を人質にとってマイナンバーカードの取得を強制することはやめよ、と迫った。

●疑問に答えず「メリット」を繰り返す答弁

 国会審議における政府の答弁は、指摘された問題点に応えずに、政府の考えるメリットを何回も繰り返すというものだった。
 例えばマイナ保険証では、政府はマイナンバーカードの申請・管理が困難な高齢者等への対応として、マイナカードの申請・代理交付等について入所施設の職員や支援団体等が協力したり、入所者のマイナカードを施設長が管理することを求めているが、保団連の「健康保険証廃止に伴う高齢者施設等への影響調査」では94%の施設が対応できないと答えている。政府の「マイナンバーカードと健康保険証の一体化に関する検討会」の関係団体ヒアリングでも、異口同音にマイナンバーカードや暗証番号の管理の困難や申請の意思確認や顔写真撮影などの難しさが指摘されていた。
 健康保険証なら申請なしに送られてきて施設で預かり管理できても、「実印レベル」であるマイナンバーカードを申請し管理することは過大な負担になる。健康保険証なら問題ないので存続させるべきではないかと問われても、政府は「マイナ保険証で医療データが共有されて患者にとってより良い医療が受けられるので、保険証は廃止する」との答弁を繰り返すばかりだった。

 公金受取口座登録についても、行政が把握する口座を本人に通知して不同意の返信がなければ登録するという「行政機関等経由登録」を新設し、本人が希望していないにもかかわらず登録するのは強引すぎると批判されても、登録により国民が不利益をこうむるものではないので登録すると答弁した。
 不利益を被るのではないかと不安を抱いている市民が少なくないことは、マイナポイントで釣っても4割の人が公金受取口座の登録をしていない(デジタル庁ダッシュボード2023.4.23)ことでも示されているが、政府は無視している。

●「より良い医療」を押しつけられるか

 マイナ保険証やオンライン資格確認のデメリットが明らかになってくるにつれて、政府はもっぱら「医療データが共有されて患者にとってより良い医療が受けられる」ということを強調している。しかし何が「より良い医療」かを判断するのは患者であり、政府に押しつけられることではない。
 そもそも市民はメリットを感じていない。マイナポイントで釣っても、マイナカード所持者の1/3は保険証利用登録をしていない(デジタル庁ダッシュボード2023.4.23)。しかも保険証登録した理由の約9割は「マイナポイントがもらえるから」だ(業種別政府ネット調査)。

 マイナ保険証での医療データの閲覧状況を見ても、2023年3月の厚労省データでマイナ保険証による資格確認利用件数2,670,743件のうち、特定健診情報を閲覧したのは519,600件(19%)、他医療機関の診察情報を閲覧したのは590,600件(22%)だ。薬剤情報の閲覧でも1,240,319件(46%)に留まっている。
 そもそもオンライン資格確認の利用件数118,042,845件のうち、多くは医療データの閲覧ができない健康保険証利用による確認で、マイナ保険証利用は2,670,743件(2.3%)だ。ほとんどの受診者は閲覧していない医療データの閲覧を理由に、「より良い医療」を受けられるからと窓口で加算(下図:中医協資料より作成)を請求されている。ぼったくりだ。

 当ブログ「「より良い医療」を理由にマイナ保険証を強要できるか」で述べているように、オンライン資格確認によって患者には望まない医療情報(厚労省も精神科や婦人科を例示)が医療機関に伝わる不安や、DV等被害につながるおそれなどのデメリットもある。医療者の職業倫理(守秘義務)からも問題だ。
 登録される医療情報や医療機関が閲覧できる情報の選択権など、自己情報コントロール権を保障する法制度が前提でなければならない。

●行政判断で歯止めなき利用拡大へ

 今回の改正法案は、当ブロク「個人情報保護措置を崩すマイナンバー法改正案」のように、社会保障・税・災害対策の3分野以外の行政事務にマイナンバーの利用を広げる。いままで政府は3分野に利用が限定されているので治安対策自衛官募集等にマイナンバーを使うことはできない、と答弁してきたが、その歯止めがなくなり際限のない利用拡大がはじまる。
 さらにマイナンバー制度の個人情報保護措置の一つであるマイナンバーの利用情報連携を法律で制限していることを崩し、法定の利用事務に準じると行政が判断すれば利用を可能にし、情報連携事務を規定していた別表第二を廃止して利用事務であれば情報連携による提供を可能にする。

 この利用が3分野に限定されていることや、利用・提供を法律で規定していることは、最高裁が3月9日の判決でマイナンバー制度を合憲と判断した理由の一つだった。政府はこの法定を崩していくことに対して
a.個別の法律の規定に基づく利用拡大は法定事項であり、改正は国会で審議される
b.準ずる事務について、事務の性質が同一であるといった基準を改正案に規定している
c.準ずる事務は主務省令で公表され、主務省令の改正にあたっては行政手続法でパブリックコメントを行う必要があり、国民にはわかる
d.情報連携事務の法定をなくしても、情報連携できる主体と利用事務は法令で限定されているので、政府の裁量が大きくなることはない
e.個人情報保護委員会による監視監督の対象となることや分散管理など個人情報保護に変更はない
など、論点をぼかした答弁をしている。

●政府のごまかし答弁

 a.3分野以外への利用拡大がその都度法定されるのは当然であり、問題はどこまで利用が広がるのか、なんの歯止めもないことだ。今回提案されている利用拡大が、国家資格の登録管理システムや在留外国人の適正管理であることをみると、いよいよ国民監視というマイナンバー制度の真の意図が露になってきた。個人の行動把握を可能にするマイナンバーカードを、全住民に所持させるための普及促進策も法改正に含まれている。
 国会審議の中では、マイナンバー制度の立法段階から中心になって制度構築をしてきた向井治紀(元)内閣府大臣官房番号制度担当室長・(現)デジタル庁参与の発言が問題になった。「霞が関の「上から目線」ではだめだ、ミスター・マイナンバーが語る課題と今後(日経クロステック2023.04.13)」のインタビューで向井参与は、マイナンバー利用事務を最終的には法律ではなく政令で書けば利用できるようにすべきだ、と主張し、今回の法改正で「準ずる」事務でも利用できるようにしたのは非常に一歩進んだ良い改正だが、利用事務を法の別表第一に規定しているのは住基ネット訴訟の最高裁における合憲判決で利用範囲を法令に書かれていることとされたのを踏まえたためで、別表第一をなくすことが(今回の法改正後に)残された課題だと述べていた。
 これが政府の本音ではないかという立憲・岡本委員の問いに河野デジタル大臣は、参与は非常勤でデジタル庁の意思決定には係わらず日本は独裁国家ではないから有識者がいろいろ発言することは自由だという答弁をしていたが(2023年4月25日衆議院ちこデジ委員会)、向井参与は単なる有識者ではなくマイナンバー制度を作ってきた中心人物であり、発言の重みが違う。(2023.5.6追記)

 b.「準ずる事務」について「事務の性質が同一」等の基準があるというが、それに合致するかを判断するのは行政だ。問題は、いままで国会が判断していた利用拡大を、行政が判断するということだ。
 本来個人情報の利用・提供は本人同意に基づき行われるべきだが、マイナンバーを利用する特定個人情報については国会で法律に規定することで本人同意なく利用・提供可能とされている(私たちはそれでも自己情報コントロール権の侵害と考えているが)。その原則が崩れることが問題だ。

 c.マイナンバーの利用・提供の変更の際は、実施前に特定個人情報保護評価の実施が義務付けられている。国会答弁でそれに触れていないのは奇異だ。政府は改正理由として「情報連携を速やかに開始する観点」を強調しているが、法定を緩めても特定個人情報保護評価の実施(パブコメ、第三者評価)やシステム改修・運用テストなどが必要であることに変わりはない。「準ずる事務」は重要ではない変更として、特定個人情報保護評価の実施をスルーするつもりか?
 政府は速やかな開始が必要な例として、新型コロナ対策のワクチン接種システム(VRS)をあげている。このVRSはマイナンバーの利用拡大をしたいという平井元大臣の思惑によって、番号法に規定する個人情報保護措置をスルーして作られ、それを個人情報保護委員会が追認するという極めて重大な経過をたどった(コロナ予防接種で崩される!マイナンバーの個人情報保護(2)マイナンバー東京訴訟控訴審準備書面(3)20頁~参照)。特定個人情報保護評価の実施も、緊急時だから事後評価でよいとされて空洞化した(「新型コロナウイルス感染症対策に係る予防接種事務の特定個人情報保護評価の実施に係る解説」4頁)。このようなことを繰り返してはならない。

 d.個人情報保護において、利用と提供のプライバシーリスクは異なる。だからこそ番号法では利用(第9条、別表第一)と提供(第19条、別表第二)を分けて法定し、個人情報保護措置を規定していた。利用する主体と事務が法令で限定されているから、提供を限定しなくても政府の裁量は拡大しないというのは、利用と提供の違いを無視する暴論だ。
 しかも提供される事務の利用は法令で限定というが、この利用には「準ずる事務」(準法定事務)も含まれており(改正法第19条8で「準法定事務処理者を含む」と規定)、ますます政府の裁量は広がる。

 e.個人情報保護措置に変更がないのは当たり前だが、問題はこの個人情報保護措置が機能不全になっていることだ。
 とくに個人情報保護委員会に対しては、マイナンバー訴訟でも機能不全が問題になってきた。東京訴訟控訴審の準備書面(5)では、委員会の任務に個人情報の利活用推進も含まれている、委員会の監督権限が及んでいない重要な分野(刑事事件捜査など)がある、個人情報保護を専門とする常勤委員がいない、膨大な任務に比して委員会のマンパワーが不足などを指摘している。神奈川訴訟では個人情報保護委員会事務局長を証人申請した(個人情報保護委員会の現状と課題については、日弁連の第64回人権擁護大会第二分科会基調報告書219頁~参照)。

●いずれマイナポータルから招集令状?!

 国会審議の中で、改正後のマイナンバー制度の将来を暗示させるような発言があった。4月28日の参議院本会議で国民民主党伊藤参議院議員は質問の最後に、ロシア政府が給付金申請、ワクチン接種、住民登録など行政サービスを受けるために国民が登録していたシステムを使って、徴兵逃れ防止のために招集令状を個人アカウントに送りつけるニュースを紹介した。
 個人アカウントに通知すれば、対象者が招集令状を受け取ったことになり、出国が禁止され、出頭しなければ自動車運転やローン申込など社会活動が制限される。利用される政府のポータルサイトは「国のサービス」を意味する「ゴスウスルーギ」という名前で、「思ったより簡単」というキャッチフレーズで利用の呼びかけが行われてきたという(NHK解説委員室2023年04月27日「ウクライナに侵攻するロシアでデジタル招集令状導入 背景と影響」安間英夫解説委員など参照)。日本のマイナポータルとそっくりで、その将来を暗示させるようなニュースだ。
 4月25日の共通番号いらないネットの国会前行動で参議院沖縄の風の高良議員は、戦前の動員体制で役場に免許や技術など職業能力の申告をさせて徴兵の際の部隊配置などに活用してきたことを紹介し、マイナンバー制度の(改正法案で拡大される国家資格管理システムの)利用で同様のことができることを指摘され、利用拡大には軍事的な意味もあることを強調された。
 このような社会にしないためにも、マイナンバー制度の利用拡大に反対しなければならない。 

健康保険証廃止反対!
400名超で緊急院内集会

 10月13日に河野デジタル大臣が2024年秋に健康保険証を廃止を目指すことを表明したことに対して、11月17日12時30分から14時まで衆議院第ニ議員会館で、「保険証廃止反対!オンライン資格確認・マイナンバーカード強制反対!」緊急院内集会が開催された。
 200名超が会場を埋めつくしたほか、ライブ配信での視聴者を合わせ400名を超える参加者となった。
 当日の模様は、以下で見ることができる。
 ▼zenrorenweb⇒こちら
 ▼Movie Iwj(INDEPENDENT WEB JOURNAL)⇒こちら
 また、当日の資料はこちらからダウンロードできる。

 院内集会では、保団連(保険医団体連合会)住江会長の挨拶のあと、各団体から
・共通番号いらないネットより、健康保険証廃止とオンライン資格確認等システム原則義務化の経過と内容からみた問題点
・東京土建一般労働組合社会保障対策部より、健康保険証廃止で想定される影響
・東京高齢期運動連絡会より、国会審議もなしに高齢者に使いづらいシステムがつくられること
・東京保険医協会より、オンライン資格確認等システム導入義務化の問題点
・神奈川県保険医協会より、一連の計画であるオンライン資格確認の原則義務化とマイナ保険証の実質義務化の、撤回運動の意義と取り組み
・マイナンバー違憲訴訟全国弁護団より、マイナ保険証の強制は番号法に違反し、所持を義務化する法改正は憲法違反13条になることやマイナンバーカードの危険性
についてなどの発言があった。
 また立憲民主党や共産党の国会議員から、保険証廃止やオンライン資格確認義務化に反対してともに闘うとの挨拶があった。

●マイナ保険証とオンライン資格確認原則義務化の経過

 共通番号いらないネットからは、健康保険証廃止とオンライン資格確認等システム原則義務化の経過と内容をまとめた資料(20221117.pdf⇒こちらからダウンロードできます)を示しながら、経過から見えるマイナ保険証の疑問・問題を指摘した。
 今年の4月にオンライン資格確認システムを使うと患者の負担が増える加算を導入して大きな批判を浴びて以降、政府のやっていることは二転三転し迷走している。2兆円の予算をかけたマイナポイントでもマイナンバーカードやマイナ保険証の普及が政府が期待したほど進んでいないにもかかわらず、それを反省し計画を見直すのではなく、逆に来年3月の医療機関へのオンライン資格確認システムの原則義務化と2024年秋の健康保険証廃止を打ち出し、強引にマイナンバーカードを普及させようとしているのが10月13日の河野大臣記者会見だ。

●説明もできない乱暴な廃止方針

 6月に閣議決定した「骨太の方針」(32頁)では、2024年度中は保険証発行の選択制の導入を目指し、オンライン資格確認の導入状況等を踏まえ保険証の原則廃止を目指す、ただし加入者から申請があれば保険証は交付されると明記していたにもかかわらず、それをわずか4カ月で変更した理由も説明していない。
 実施のための細部を検討せずに保険証廃止だけ決める乱暴な方針で、これがデジタル庁のやり方だ。デジタル庁の担当者は「廃止に向けた詳細は今後検討する」「廃止の期限を決めないとPDCAを進められない。日本政府らしくないかもしれないが、アジャイルの観点で2024年秋に廃止する方針を決めた」と説明しているそうだ。デジタル庁はこのような「アジャイル・ガバナンス原則」を構造改革のためのデジタル原則の一つとして、規制改革・行政改革を進めようとしている(⇒こちら)。

●メリットを感じないマイナ保険証

 河野大臣も岸田首相も「マイナンバーカードの取得の徹底」を言うが、番号法で申請は任意で所持は自由なマイナンバーカードの取得を、なにを根拠に「徹底」させようとしているのか。
 「マイナンバーカードはデジタル社会のパスポート」と繰り返しているが、それはどういうことか。持っていないと生活できなくなる社会をつくろうとしているのか。2021年のデジタル法改革で平井元デジタル大臣が、「デジタル社会は多様な幸せを実現する社会で、マイナンバーカードを活用しない生活様式を否定するものではない」と答弁していたのは嘘だったのか。
 マイナカードへの「一本化」で利便性が向上すると言っているが、一本化にデメリットを感じる人の選択は認めないのか。
 マイナ保険証で患者はよりよい医療を受けられるメリットがあると言うが、政府の調査でもマイナ保険証を申請した人の88%はマイナポイント欲しさで、メリットは感じていない。特定健診情報の閲覧同意は、1年たってもマイナ保険証を持っている人の1割となっている(社会保障審議会医療保険部会2022年10月28日資料3の利用状況より算出)。

●マイナカードを持ち歩くのは危険

 政府は私たちの感じるマイナンバーカードへの不安は「漠然とした不安」だと言う(10月13日官房長官発言等)。法に定めのない個人番号の提供・利用等を禁止しながら、「番号を知られても危険はない」などと言い出している。
 しかしマイナンバーの付番が間違ったり(こちらの3頁)、マイナ保険証でも使う電子証明書が複数搭載されマイナポイントが複数付与される事件(こちら)が起きており、マイナ保険証は大丈夫なのか。
 マイナカードと暗証番号がセットになるとマイナンバーで管理するあらゆる個人情報(「わたしの情報」)が漏洩することを認めながら、政府はそれは暗証番号の管理が悪いからと言っている(詳しくはこちら)。しかし16桁を含む4種類の暗証番号など覚えられず、メモしてカードと一緒に持ち歩いて被害を受けても自己責任だといえるか。マイナポータルの利用規約は、被害が出ても自己責任で利用者はデジタル庁にいかなる責任も負担させないと規定している。暗証番号を記憶する自信がなければ、マイナンバーカードを持ち歩かない方がいい。

マイナポータル利用規約
第3条 システム利用者は、自己の責任と判断に基づき本システムを利用し、本システムの利用に伴って生じる以下の情報及び利用者フォルダを適切に管理するものとし、デジタル庁に対しいかなる責任も負担させないものとします。
一 やりとり履歴
二 わたしの情報
三 お知らせ
四 手続の検索・電子申請
五 その他、システム利用者が閲覧、取得し管理している電子情報

●失敗したマイナカード普及策

 政府は来年3月までに全国民にマイナンバーカードを所持させオンライン資格確認システムを利用させるという方針を2019年6月に決めて突き進んできたが、「2024年秋を目指す」と表明したことはその方針が達成できなかったことを認めるものであり、方針そのものを見直すべきだ。
 いま政府は私たちの不安や疑問を聞く力もなく、説明責任も果たさないまま暴走している。このような暴走に対しては、私たちマイナンバー制度に反対している者だけではなく、今までマイナンバー制度を推進していた有識者からも、疑問や批判の声が上がり始めている。この暴走の行き着く先は、命と健康と人権が脅かされる監視社会だ。そのような社会を作らないために、健康保険証の廃止・オンライン資格確認の義務化・マイナンバーカードの押しつけを止めさせなければならない。

マイナ保険証はやっぱり危険
デジタル庁回答のごまかし(1)

●命を人質にマイナカード普及を図る政府

 デジタル庁は11月8日、「よくある質問:健康保険証との一体化に関する質問について」をサイトに掲載した(⇒こちら)。河野デジタル大臣によれば、10月13日の記者会見で「2024年度秋に現在の健康保険証の廃止を目指す」と発表して以降、約5千件の質問や不安がデジタル庁のサイトに殺到しているために、代表的な7件の質問に答えたそうだ。
 連日メディアでも取り上げられ、多くの芸能人も発言するなど関心が高まっている。国民皆保険制度の日本で、健康保険証がなくなるということは生命にかかわる大問題であり、関心が集まるのは当然だ。にも関わらず、政府が曖昧な説明に終始していることでますます不安が強まるとともに、命を人質にマイナンバーカードの普及を図ろうとする政府への怒りも広がっている。
 11月17日には、保険証廃止反対!オンライン資格確認・マイナンバーカード強制反対!緊急院内集会が、衆議院第2議員会館多目的会議室で行われる(⇒詳しくはこちら)。

 松野官房長官は10月13日午後の記者会見で、情報流出が怖いといった国民の「漠然とした不安」を払拭するため、カードの安全性についてしっかり広報していくと答えている。しかしマイナ保険証の危険性は「漠然とした不安」ではない。いままで政府が説明してきたマイナンバー制度の危険性を翻して、安全神話をまき散らしても市民の信頼は得られない。

●「マイナンバーカードの取得は任意」と明言

 デジタル庁のQ1では、「マイナンバーカードの取得は任意だと思っていましたが、必ず作らなければいけないのでしょうか」の問いに、「マイナンバーカードは、国民の申請に基づき交付されるものであり、この点を変更するものではありません。また、今までと変わりなく保険診療を受けることができます。」と明言している。
 10月13日の記者会見以降「マイナカード事実上の義務化」などと報じられ、マイナカードを所持しないと保険診療が受けられなくなるかのような世論づくりがされている。市区町村の窓口には「義務になるなら今のうちに」とばかりにマイナカードの申請が増えているそうだ。「義務化」と誤解して振り回されるのはやめよう。

 このような報道がされる原因は、政府の意図的に曖昧な説明にある。河野デジタル大臣は10月13日の記者会見で、記者の再三の「カード所持の義務化なのか」の質問に、「しっかり取得していただくのが大事」「ご理解をいただけるように、しっかり広報していきたい」など、はぐらかした答えに終始した。その一方で、保険証廃止のためにはマイナカードの取得の徹底が必要とも説明していた。申請は任意で所持は自由であるマイナカードの取得を、なぜ「徹底」などと言えるのか、説明もなかった。
 Q1では「紛失など例外的な事情により、手元にマイナンバーカードがない方々が保険診療等を受ける際の手続については、今後、関係府省と、別途検討を進めてまいります」と書いているが、マイナカードの所持は任意であり、持たない理由は自由だ。あたかも「紛失など例外的な事情」がなければマイナカードを所持するのが当たり前であるかのような説明は、取得義務はないとの説明と矛盾する。

●マイナカード所持は義務ではない

 改めて述べるまでもないが、番号法第16条の二では個人番号カード(マイナンバーカード)は「政令で定めるところにより、住民基本台帳に記録されている者の申請に基づき」発行されることになっており、政令で住所地市町村長は申請者に出頭を求めて個人番号カードを交付することになっている。申請するかしないかは、個人の自由だ。
 総務省は経済財政諮問会議の国と地方のシステムワーキング・グループ(2019年3月15日第17回)で、「取得を義務付けるべきではないか」の問いに「マイナンバーカードは、本人の協力のもと、対面での厳格な本人確認を経て発行される必要があるが、カード取得を義務付ければ、この本人の協力を強要することとなり、手法として適当でない。」と答え、その考えは今も変わらないとしている。
 公務員へのカード取得強要が社会問題になったときにも、総務省は取得は義務なのかの問いに「マイナンバーカードは、本人の意思で申請するものであり、(公務員に限らず)取得義務は課されておらず、取得を強制するものではない」(総務省自治行政局公務員部福利課の令和元年9月20日付「地方公務員等のマイナンバーカードの一斉取得の推進に関するQ&A」)と説明していた。

●マイナカードの所持は「必須」ではない

 マイナンバーカードは法令で定められた事務でマイナンバーの提供を受ける際に、成り済まし犯罪防止のために義務付けられている本人確認の措置の手段として作られた。番号法16条本人確認の措置で「提供をする者から個人番号カードの提示を受けることその他その者が本人であることを確認するための措置として政令で定める措置をとらなければならない」となっているように、その他の方法(例えば運転免許証+通知カード)も認めており所持は必須ではない。
 マイナンバー制度の設計にかかわった石井夏生利中央大教授は、朝日新聞のインタビューでその趣旨をこう説明している。

 「もともとマイナンバー制度をつくるときにカードがなくてもいいように制度をつくっています。カードの取得を制度運用の条件にすると、取得しない人が制度から漏れてしまい、国民全員に割り振られる番号制度の趣旨を実現できなくなります。また、個人情報保護の面でも国民からの不安がぬぐえないと考えられていました。さらに、カードをつくるには、本人確認のために行政の窓口に来てもらう必要もあります。そういったもろもろの事情があり、カードを必須にはしませんでした」
 「ですので義務化に動くとなると、取得を任意としていた前提が崩れることになります。カードは必須ではないと言っていたのに変えてしまうわけですから」

 番号法制定の際の国会答弁でも、担当の甘利大臣はマイナンバーカードについて、自分自身を証明することの必要性というのはそれを持っている本人の利便性にかかわることであり、国としてこれを持っていなければけしからぬとか、罰するとか、そういうものではありませんと答えていた
 マイナンバーカードの所持を全ての人に「徹底」するということは、マイナンバー制度の前提を根本から変えることを意味する。なぜ全ての人が所持する必要があるのか、政府は説明していない。

●マイナカードはデジタル社会のパスポート?!

 岸田首相や河野大臣は、マイナカードはデジタル社会のパスポートだとか入り口だとか繰り返している。どうやら政府の目指すデジタル社会は、国内版パスポート=マイナカードを持ち歩かないと生活できなくなる社会のようだ。
 2021年のデジタル改革6法の国会審議で平井元デジタル担当大臣は、デジタル改革関連法案が描く社会像は、デジタルの活用によって国民の一人一人のニーズに合ったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会であり、誰一人取り残さない人に優しいデジタル化だ、と説明し、「デジタル社会に参画することは国民の義務ではない」「マイナンバーカードを始めデジタルを全く活用しない生活様式を否定しているものではありません」「個人がデジタル機器を利用しない生活様式や選択も当然尊重されるもの・・・・・・国民にデジタル化を迫るものではない」などと答えていた。
 しかし岸田政権の目指しているのは、国民にデジタル化を迫り、デジタル機器を利用しない選択は許さず、マイナンバーカードを活用しない生活様式を否定する社会のようだ。マイナカードを所持しない人を排除しようとする社会のどこが「誰一人取り残さない 人に優しいデジタル化」なのか。デジタル監視は嫌だというニーズは選べず、自己情報をコントロールできるという幸せは実現されない社会だ。
 マイナカードを国内版パスポートにすることで何を企んでいるのか、政府はまず明らかにすべきだ。

 

デジタル庁下のマイナンバー制度
2・8院内集会

2月9日、デジタル庁関連法案の閣議決定がおこなわれます。
国民背番号制と本人同意なき個人情報の民官共同利用を狙うデジタル庁関連法の制定に反対しましょう。
参加できない方、オンライン配信をおこないます。下記からご視聴ください。
https://youtu.be/5GLBmG-NxlU

2・8「デジタル庁下のマイナンバー制度」院内集会

●日時 2月8日(月)13時30分〜15時30分
●会場 衆議院第二議員会館第4会議室
●お話 原田富弘さん(共通番号いらないネット)
    「デジタル庁下のマイナンバー制度」
       -「利用拡大から「再構築」へ!」
    ほか
●共催 共謀罪NO!実行委、秘密保護法廃止!実行委
●連絡先 080-5052-0270(宮崎)
詳しくは主催者サイト⇒こちら

「デジタル庁下のマイナンバー制度-利用拡大から再構築へ!」
  資料(クリックすると矢印が出てページがめくれます)
    ※集会で使用した資料に更新しました(2021.2.8)

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●資料のダウンロードはこちらをクリック

●2.8 国会前行動、院内集会の報告はこちらから

個人情報保護条例「国基準化」学習会 12/20 学習会の資料(2種)

学習会の資料です。2種あります。20頁のものと、50頁のものと。青い文字をクリックすると、リンク先に飛びます。

動画配信については、以下をご覧下さい。

2020.12.20 個人情報保護条例が無くなる!! 学習会で使用した資料(20頁版)
2020.12.20 個人情報保護条例が無くなる!! 学習会の参考資料(50頁版)

1/24 「加速する監視カメラ社会化-顔認証と自動追跡-」監視社会を考える連続学習会第3回於文京区

 「加速する監視カメラ社会化-顔認証と自動追跡-」 
  監視社会を考える連続学習会第3回
◆日時:2017年 1 月24 日(火)18時30分〜 
◆会場:文京シビックセンター四階ホール
◆講師:武藤糾明さん(弁護士 日弁連情報問題対策委員会副委員長)
◆資料代:500円
■共 催
盗聴法廃止ネットワーク
共通番号いらないネット
「秘密保護法」廃止へ!実行委員会
■連絡先
090-2669-4219(久保・盗聴法廃止ネットワーク)
080-5052-0270(宮崎・共通番号いらないネット)

 監視カメラによる市民監視が新たな段階を迎えようとしています。いままで、捜査のために、街頭、地下鉄などの監視カメラに写る通行人の顔画像と、捜査機関がデーターを保有する容疑者、「テロリスト」との照合に自動的におこない、それが一致した場合、カメラの設置場所を管理する警察に自動通報する監視カメラシステムが開発されてきました。しかし、ついに政府・捜査機関が、監視カメラのもとを通るすべての通行人の顔認識を瞬時に登録し、その登録された通行人が監視カメラが設置されている場所を通るたびに自動追跡し、位置情報を取得するシステムを開発しようとしていることが明らかになりました。この捜査機関の監視カメラの使用については、全くチェック機能がなく、捜査官の思うがままに使われています。この監視カメラシステムの現状、監視カメラに犯罪抑制機能はあるのか、捜査機関の思うままの監視カメラシステムをチェックするためにはどうしたらよいのかなど、考えます。 監視カメラ問題に詳しい武藤糾明弁護士に講師としてきていただきます。

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今後の予定:日程と会場は、決まり次第、このブログにアップします。文京区か渋谷区の予定です。
 ■第4 回 2017 年 3 月下旬 「共通番号と監視社会」:清水勉弁護士
 ■第5 回 2017 年 5 月下旬 「改悪盗聴法廃止へ!」
 ■第6 回 2017 年 7 月下旬 「東京オリンピックと市民監視強化」