『亜空間通信』936号(2005/01/14) 阿修羅投稿を再録

「女性国際戦犯法廷」には複雑な背景問題あれどNHKに自民圧力内容変更暴露は怪我の功名の評価

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『亜空間通信』936号(2005/01/14)
【「女性国際戦犯法廷」には複雑な背景問題あれどNHKに自民圧力内容変更暴露は怪我の功名の評価】

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転送、転載、引用、訳出、大歓迎!

(追記:949号(2005/01/24)参照 【NHKへの安倍晋三ら自民党閣僚の政治介入説は時系列の経過を見て検討すると不可能で報告が正解】)

 物事には常に複雑な背景、側面がある。このところ、急に新聞の紙面にも出現し始めたNHKの「女性国際戦犯法廷」番組への自民党の圧力問題では、その複雑さが、通常の数倍、いや、数十倍である

 いわゆる「理解しがたい」問題であることを、重々承知の上で、しかし、これを避けるわけにはいかないから、以下、簡略に問題点を示す。

 自民党の圧力とNHKの実態の暴露、権力と大手メディアの正体暴露は、結構なことである。NHKと自民党、幹事長代理の安倍晋三は、間違いなしに、「悪」である。

 しかし、それでは、その「悪」の「被害者」のように見える「女性国際戦犯法廷」は、「正義」の味方なのであろうか。

 私は、2年前に、以下の通信を発している。わが「憎まれ愚痴」論説の系譜で言えば、「平和売人」の「魑魅魍魎の跋扈」への具体的な批判である。

http://www.jca.apc.org/~altmedka/aku471.html
http://asyura.com/2003/war20/msg/718.html
『亜空間通信』471号(2003/01/01)
【年越「法匪」米帝謀略典型ユーゴ・リンチがアフガン平和運動に及ぶ迷妄を喝破】

[中略]

 この年越し作成の通信の表題の中の法匪」という言葉は、「文字の国」とも呼ばれる中国の知識人が、今を去ること約80年前の1920年代、日本の関東軍が、ユーラシア大陸侵略の前進基地、「偽」満州国をば、でっち上げた時期に、自称「神国」、「皇国」、または「大日本帝国」をば、形容した表現である。

 大量殺戮の最新兵器に加えて、人類社会の歴史的な文化遺産である「法律」をも、政治的な支配の武器として駆使し、欺瞞に満ちた傀儡国家をでっち上げ、先祖伝来の土地も財産も人命も、根こそぎ略奪する強盗国家、まさに「匪賊」的な、しかし、小生意気にも、国家と称する破落戸集団に対しての心の底からの軽蔑の意味を、さすが中国人、たったの2つの漢字で表現し切ったのである。

 [中略]

 個人名が出ると、ひりつく向きもあるので、「女性国際戦犯法廷」そのものの問題点を要約する。以下は、やはり、電網検索情報である。つまり、現在も公表され続けている情報であり、当事者たちによる「広報」である。

 発端は何か。主催者の組織は、、VAWW-Net、またはVAWW-Net Internationalを名乗るが、これはThe International Violence Against Women in War Networkの略称である。

[以下、引用]

http://www.hri.ca/partners/vawwnet/intro.htm

The International Violence Against Women in War Network(VAWW-Net International) was formed following the International Conference on Violence Against Women in War and Armed Conflict Situation organized by the Asian Center for Women's Human Rights (ASCENT) Philippines, and the Asia Japan Women's Resource Center (AJWRC) Japan.

The four-day conference was held October 31 - November 3, 1997 and resulted in the adoption of 79 resolutions. Forty-five (45) women and men -- human rights activists, mothers, survivors, and advocates -- from different countries participated. [中略]

The prime movers of VAWW-Net are Marieme Helie Lucas of the Women Living Under Muslim Laws (WLUML) France, Yayori Matsui of the Asia Japan Women's Resource Center (AJWRC) Japan, Lepa Mladjenovic of the Autonomous Women's Center Against Sexual Violence (Yugoslavia) [後略]

 細部は省く。結成された日付は、1997年11月3日、場所は日本である。誰が「言い出しっぺ」かと言えば、The prime movers (prime moverを手元の安物英和辞典では「原動力、主導者」などと説明しているが、キリスト教では「創造者」、つまりは「三位一体」のわが主なるぞよ!)の筆頭は、「フランスのイスラム教の法の下に生きる女性たち」のマリエーム・ヘリエ・ルーカスと発音するのかな、ともかく、当時はユーゴ侵略軍のフランスのイスラム関係組織の代表なり。

 次が、日本(アジア)代表の「松井やより」で、その次が、ユーゴ代表のレパ・マジェドヴィッチと発音するのかな、これまた「イスラム系」である。

 場所としても、その後の「従軍慰安婦」問題の経過からしても、中心に据えられた日本(アジア)代表の「松井やより」の前後には、イスラム教徒が並んでいたのである。

 なぜか。これも事情を知る者には、最初から見え見えの謀略だった。当時、ユーゴ連邦共和国大統領ミロソヴィッチの出身元のセルビアの兵士が、イスラム女性を1万人とか10万人とかレイプしたという話が、世界中を駆け巡っていたのである。ところが、これは真っ赤な嘘だったのである。この件では、単行本もあり、電網検索すると膨大な情報が出てくる

[中略]

 次に紹介する電網情報は、「女性国際戦犯法廷」自体の広報である。これは、最も重要かつ決定的な証拠文献なので、全文再録する。写真も入っているが、見たい方は直接訪問されたい。

全言語のページからVAWW-NETを検索しました。

約1,740件中1 - 100件目 ・検索にかかった時間0.31秒

[以下、引用]

http://home.att.ne.jp/star/tribunal/members.htm
法廷メンバー

裁判官
ガブリエル・カーク・マクドナルド 旧ユーゴ国際戦犯法廷前所長(米国)
クリスチーヌ・チンキン  ロンドン大学国際法教授(英国)
カルメン・マリア・アルヒバイ 判事、国際女性法律家連盟会長(アルゼンチン)
ウィリー・ムトゥンガ ケニア人権委員会委員長ケニア大学教授(ケニア)
P・N・バグワティ 国連人権規約委員会副議長、前インド最高裁長官(インド)

主席検事
パトリシア・ビサー・セラーズ 旧ユーゴ・ルワンダ国際戦犯法廷ジェンダー犯罪法律顧問(米国)
ウスティニア・ドルゴポル フリンダース大学国際法助教授(オーストラリア)

検事

 韓国
金 明基 首席検事 明知大学国際法教授
趙 時顯 検事 誠信大学法学部国際法教授
金 昌縁 検事、 釜山大学法学部、日本法律史
張 莞翼 検事 弁護士、安山
朴 元淳 検事、弁護士 「参与連帯」事務局長
姜 貞淑 検事 韓国挺身隊研究所研究員
河 棕文 検事 ハンシン大学
梁 鉉娥 ソウル大学講師

 北朝鮮
鄭 南用 法学博士、共和国国際法学会常務委員
黄 虎男 「従軍慰安婦」太平洋戦争補償対策委員会事務局長

 中国
周 洪鈞 華東政法学院経済法研究所副所長
蘇 智良 上海師範大学歴史学科教授

 台湾
荘 國明 弁護士、国際法
廖 英智 弁護士、国際法
廬 佳香 弁護士、台北市婦女救援社会福利事業基金会
黄 昭元 台湾大学法学部教授
雷 文  中原大学教授
姜 皇池 警察大学教授
尤 美女 弁護士

 フィリピン
マーリン・マガリオーナ フィリピン国立大学法学部長、国際法研究所所長(検事団長)
セドフリー・カンデラリア アテネオ・デ・マニラ大学法学部副学部長
エレノア・C・コンダ 女性の人権アジアセンター(ASCENT)法律顧問
オーロラ・ハヴァテ・デ・ディオス ミリアム大学学部長
リカルド・ホセ フィリピン国立大学歴史学教授
ピュリフィカシオン・キスンビング フィリピン司法アカデミー・調査出版部長、フィリピン最高裁判所
エヴァリン・ウルスア 弁護士、女性法律援助局

 インドネシア
ヌルシャバニ・カチャスンカナ 弁護士、正義と民主主義のためのインドネシア女性連合事務局長
アンタリナ・アマ 弁護士、正義と民主主義のためのインドネシア女性連合  
アスニフリカンティ・ダマニック インドネシア法律扶助、正義女性協会
パウロス・P・マフレッテ 弁護士、LBHジャカルタ(ジャカルタ法律扶助協会)

 東ティモール
カルメリタ・カエタノ・モニス UNTAET
マリア・ナターシア・グズマオ UNTAET

 オランダ
ヘンリー・グラント 法学部教授、旧ユーゴ国際戦犯法廷元検事

 日本
川口和子 弁護士、VAWW-NET Japan
東澤靖 弁護士、VAWW-NET Japan
横田雄一 弁護士、VAWW-NET Japan
阿部浩己 神奈川大学教授
申恵半 青山学院大学助教授

法律顧問
ロンダ・カプロン 米国・ニューヨーク市立大学大学院教授
テオ・ファン・ボーフェン オランダ・マーストリヒト大学法学部教授
ケリー・ドーン・アスキン 米国・ワシントン大学法学部教授
ベティ・ムルンギ 弁護士、ルワンダ国際戦犯法廷法律顧問

書記局
ロウェナ・グアンソン 弁護士  三木恵美子 弁護士

[引用終わり]

 以上、このように、「裁判官」の筆頭は、ガブリエル・カーク・マクドナルド 旧ユーゴ国際戦犯法廷前所長(米国)であり、「主席検事」の筆頭は、パトリシア・ビサー・セラーズ 旧ユーゴ・ルワンダ国際戦犯法廷ジェンダー犯罪法律顧問(米国)であり、「法律顧問 」筆頭は、ロンダ・カプロン 米国・ニューヨーク市立大学大学院教授 だったのである。何とも完全無欠な「ユーゴ侵略中」の「アメリカ」主導なのである。

[中略]

 ああ、ああ、今年もまた、魑魅魍魎の跋扈は、さらにおぞましく続くのであろうか。ああ。

[後略]

 以上。


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