『亜空間通信』628号(2003/07/14) 阿修羅投稿を再録

イスラエル建国支持トルーマンがユダヤ人は利己的と本音を記した日記公開の衝撃

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『亜空間通信』628号(2003/07/14)
【イスラエル建国支持トルーマンがユダヤ人は利己的と本音を記した日記公開の衝撃】

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転送、転載、引用、訳出、大歓迎!

 昨日(2003/07/14)、2人のアメリカ人から、基本的には同じ最新情報が届いた。まだ電網検索はしていないが、ことの性質からして、おそらく、英語圏では、大変に衝撃的な話題になっているのであろう。

「英語圏では衝撃的」とあえて言うのは、今の今、イラク「戦争」で独走、頓挫、赤っ恥をかいている最中の英米、または米英が、深く関係する問題だからである。

 背景となる事情は、ちょっとばかりややこしいのであるが、イラク問題とも双子の関係のパレスチナ問題が、今の今、世界の焦点、中東「和平」の最大の障害になっていることの方は、世間周知の事実である。

 ところが、何と、そのパレスチナを、かつては委任統治と称する植民地として支配していた歴史的な「元凶」のイギリスの公共放送、BBCが、何と、国連(正確な訳は諸国家連合もしくは連合国)における1947年のパレスチナ分割決議を支持し、加盟諸国への脅しの根回しまでをした「元凶」のアメリカの中でも特に責任のある「元凶」のトルーマン大統領の日記に、「ユダヤ人は実に実に利己的」などという「ド本音」が記されていたことを、ニューズとして流したのである。

 この日記は、38年間、トルーマン文庫に眠っていて、最近、公開されたばかりのようである。この「ド本音」の記述は、「あからさまな反ユダヤ主義の響きで学者たちを驚かせた」(The apparent anti-Semitic tones have startled scholars)のであった。

 とりわけ、われら「ホロコースト見直し論者」が、「シオニストの大嘘の神殿」と呼ぶアメリカの「ホロコースト記念館」の館長にとっては、信じがたいほどの衝撃的な事実の暴露であった。

 アメリカの「ホロコースト記念館」の館長、サラ・ブルムフィールドは、次のようにワシントンポストに語った。「私は、トルーマンに関する記録を知っているものですから、これには本当に驚かされました。記録によると、ユダヤ人の苦境に対するトルーマンの同情は、非常に明白なものでした」

 ("It did surprise me because of what I know about Truman's record," Sara Bloomfield, director of the US Holocaust Memorial Museum, told the Washington Post newspaper.

"Truman's sympathy for the plight of Jews was very apparent." )

 しかし、サラが知っていた「記録」(record)は、いわゆる「公式記録」にしか過ぎなかったのである。個人の非公開の日記の方が、もっとも信憑性のある歴史的記録なのである。

 私は、特に専門的な研究者でもないが、イスラエル建国を巡るユダヤ人主流の動きに関しては、大いに疑っていたし、英米のアングロ・サクソンとユダヤ人の間の近親憎悪的な関係も熟知していたので、特に驚きはしない。さもありなん、という感じである。

 私自身は、8年前に、世間一般に普及していた著作、著述にもとづいて、拙著、『アウシュヴィッツの争点』では、以下のように記していた。

---------- 引用ここから ---------- 
http://www.jca.apc.org/~altmedka/aus-32.html

『アウシュヴィッツの争点』
[中略]
 ユダヤ系富豪に再選の運動資金をあおいだトルーマン大統領

 翌一九四八年五月、トルーマン大統領がイスラエル国家の承認にふみきるさいには、元ニューヨーク・タイムズ記者ジョージ・レストンの「回想録」(『朝日ジャーナル』92・2・7)によれば、もっとも重要な閣僚だった国務長官ジョージ・マーシャル元帥が、「すかさず」反対したという。しかも、……

「反対したのは彼だけではない。ディーン・アチソン、ロバート・ロベット国務次官、ソ連問題専門家のジョージ・ケナン、E・ボーレン、ジェームズ・V・フォレスタル国防次官、それに当時国務省国連担当室長だったディーン・ラスクがいた」

 レストンによると、マーシャル元帥は「トルーマンが『生あるアメリカ人で最も偉大な人物』とみなしていた」ほどの、当時のアメリカで最有力の人物だった。そしてこの元帥は、「イスラエル承認」問題について、トルーマンが「一九四八年の大統領選挙で勝利するため」に「『見えすいたごまかしをした』と考えていた」という。

 トルーマンは一九四八年秋に再選されるが、そのさいの政治資金をユダヤ系富豪のフェインバーグにあおいでいた。ユダヤ系アメリカ人のジャーナリスト、セイモア・M・ハーシュは、イスラエルの核兵器開発とアメリカ政府の「見て見ぬふり」のダブル・スタンダード政策を暴露した好著、『サムソン・オプション』の中で、フェインバーグをつぎのように紹介する。

「下着とアパレルで財をなしたニューヨークの実業家で、一九四八年の大統領選挙では敗色濃厚だったハリー・S・トルーマンに選挙運動資金を提供した。一九六〇年の大統領選挙では、民主党にとってユダヤ人支持者のなかでおそらくもっとも重要な人物になっていた。主張は明快だった。資金を提供しましょう。民主党のみなさま、今後もイスラエルを支援して下さい」

[後略]
---------- 引用ここまで ----------

 以下、2つの英語の原文は、かなりの長文なので、URLを示し、要点のみを紹介する。

1)・・・・・・・・・・・・・・・・・
---------- 引用ここから ----------  
http://news.bbc.co.uk/2/hi/americas/3059087.stm

Truman diary blasts Jews
Former US President Harry Truman described Jews as "very, very selfish" in newly-discovered diary notes that have surprised scholars.

"They [the Jews] care not how many Estonians, Latvians, Finns, Poles, Yugoslavs or Greeks get murdered or mistreated as D[isplaced] P[ersons] as long as the Jews get special treatment," he wrote in 1947.

"Yet when they have power, physical, financial or political, neither Hitler nor Stalin has anything on them for cruelty or mistreatment to the underdog.

"Put an underdog on top and it makes no difference whether his name is Russian, Jewish, Negro, Management, Labor, Mormon, Baptist, he goes haywire.
[中略]
The apparent anti-Semitic tones have startled scholars as Truman - US President from 1945 to 1953 - is credited with helping bring about the creation of the State of Israel in 1948, despite opposition from his own Department of State.

"It did surprise me because of what I know about Truman's record," Sara Bloomfield, director of the US Holocaust Memorial Museum, told the Washington Post newspaper.

"Truman's sympathy for the plight of Jews was very apparent."
[後略]
---------- 引用ここまで ----------


2)・・・・・・・・・・
---------- 引用ここから ----------
http://www.rense.com/general38/truman.htm
Rense.com

Highlights Of
Truman's Hidden Diary

7-11-3

History News Network
7-11-3

On July 10, 2003 the <http://www.trumanlibrary.org/index.html>Truman Library revealed the discovery of a previously unknown Truman diary from 1947. The diary had been hidden in the back of a manual for the Real Estate Board of New York. Two entries attracted immediate attention. In an entry on July 25, 1947 Truman says that he had met with Dwight Eisenhower and offered to back him for the Democratic nomination in 1948 if MacArthur decided to run for the Republican nomination. (Truman later denied ever making the offer.) In an entry a few days earlier, on July 21, Truman denounced the Jews as "very, very selfish." - Mark Weber, IHR.
[後略]
---------- 引用ここまで ----------

 さて、冒頭の書き出しの繰り返しになるが、BBCの放送は、すでに何度か、別途、私が報じ、かつ論じているように、現在の世界情勢と深い関係がある。パレスチナ問題、もしくは逆に言うと、イスラエル問題が、二枚舌外交を繰り広げてきた「元凶」の英米にとって、悩みの種になっていることの証明なのである。

 そして、さてさて、日本の「ホロコースト真理教患者」たち、彼ら自身も騙されてきたにせよ、事実上の「イスラエル支持者」たち、NHK、戦前からの日本の4悪、「偽善系」の典型の朝日新聞、岩波書店、東京大学などは、これで、どうする?

 さらに言って置くべきことは、トルーマン自身についてである。「臆病者」と言われて育ったトルーマンは、ローズヴェルト大統領の死で、副大統領から大統領に昇格し、「度胸を示す」ために、日本に原爆を投下する命令を下した。その後、再選に勝利するために、ユダヤ人主流の意向に従ったのである。

 しかし、心中穏やかでなく、日記に「ド本音」を記すことで、ユダヤ人主流への屈服の悔しさを、解消していたのである。何とも、まあ、おぞましいのは、裸の猿の「内心に潜むド本音」なのである。

 以上。


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