カラチのスラム地区にある学校「アル・カイールアカデミー」の子どもたちの職業訓練支援

写真提供:JFSA

 アル・カイールアカデミーは、1987年に現校長であるムザヒル氏が数人の友人と共に、カラチのスラム地区の子どもたちの為に設立した無償の初等中等学校です。2019年現在、1~10学年生の4500人が学んでいます。

 私たちは1995年からアル・カイールアカデミーと交流を続けていますが、ムザヒル氏の要望に応えて職業訓練校支援ロジェクトを立ち上げたのは1998年のことです。
 高学年になると子どもたちは家族の稼ぎ手となるため、学校を辞めざるを得ない子が後を絶ちませんでした。子どもたちを何とか救いたい・・・ムザヒル氏は一般教育だけではなく、子どもたちに技術を身につける職業訓練の場を提供し、少しでも収入を得られるような道を開くことで、親たちの理解を促し、中途退学を減らしたいと考えたのです。

 2001年にアル・カイールアカデミー併設の小さな職業訓練所が開設され、電気科(男子生徒)と縫製科(女子生徒)の授業が行われました。職業訓練所はムザヒル氏を代表とする現地委員会「アル・カイール福祉協議会」が運営しています。
現在は、女子生徒の縫製科のみとなりましたが、本校の6年生から8年生の女子生徒が州の資格試験に向けて学んでいます。アーシアンは運営費を支援しています。パキスタンの女性は大きくなるとひとりで外に出かけられないので、授業の合間のおしゃべりは楽しいいひと時にもなっています。