『9.11事件の真相と背景』(5)

「テロ」か? 自作自演の戦争挑発謀略か?
アメリカ=イスラエル=世界支配構想の核心を突く

電網木村書店 Web無料公開 2006.2.2

第3章 イスラエル秘密情報機関モサド・アメリカ軍部・極右の自作自演説 1(前半)

 この章から執筆者は木村に戻る。以下の「私」は木村のことである。

 9・11事件のイスラエル関与説に関しては、すでに第1章の双子ビルまたはWTC(世界貿易センタービル)への飛行機突入のところで、「ジャンボ機の操縦技術にたけた軍人がやったに違いない(例えばモサド)、という説が生まれるゆえんである」という疑問が紹介されている。モサドは悪名高いイスラエルの秘密情報機関である。

 私自身は、9・11事件の翌日、以下の通信で「謀略の可能性をも疑え」と記し、その意見の根拠を詳しく記し、電網に発表した。

http://www.jca.apc.org/~altmedka/glo-65.html
『亜空間通信』4号(2001・9・12)
【アメリカへの同時多発「ゲリラ攻撃」をどう見るか】

 私は、それ以前から、イスラエルとその秘密情報機関モサドの長年の謀略に関する予備知識を蓄えていた。だから、「モサドがやったのではないか」と直感した。

 その後、次々と電網情報を入手できたので、膨大な量のイスラエル・モサド説、アメリカ軍部・極右などの自作自演説を、逐次、日本語に訳すか、英語の原文に日本語の説明をつけて紹介した。

 モサドまたはアメリカ「極右」自作自演説の根拠について、ここで一応、確認し直す。謎が多いと言うよりも、異常なほど多すぎる事件なのだが、事件の事実経過を表面的に追っただけでも、かなり決定的な疑問点が浮かび上がってくる。それを、思い切って絞り込むと、以下の2点になるのである。

(1) スクランブル発進の迎撃がなかった。

(2) 双子ビルの崩壊は、飛行機の突入だけによって生じた現象とは思えず、古いビルの取り壊し場面とそっくりだった。

 ではまず、なぜ、大陸間弾道弾の打ち落としまで可能と称する様々な迎撃システムを世界中に売り込んでいるその当のアメリカの首都ワシントンと、隣接の最大商業都市ニューヨークで、侵入機の迎撃のゲの字もなかったのか。

 この種の警戒空域侵犯に対する迎撃は、機械的に瞬時に発動されるものである。そうでなければ間に合わない。防衛システムの意味がないのである。日本の首都圏の場合、自動的な迎撃システムはないが、不明の物体が進入してくると、常時待機中の戦闘機が5分で上空に達するのである。

 以下は、少し増補した抜粋再録である。

http://www.asyura.com/2002/war12/msg/889.html
『亜空間通信』269号(2002・6・10)
【シンシア・マケニイ支持ベテラン空軍兵士が緊急迎撃発進なし指摘など陰謀疑惑】

 自ら退役空軍兵士(retired Air Force veteran)と名乗る投稿者の証言である。数年前にフロリダでプロ・ゴルファーのティンダルの飛行機が戦闘機の迎撃によって破壊された実例をあげ、なぜ、この実例をメディアが取り上げないのかと問いかけている。つまりはメディア報道への疑問である。[後略]

 以上は、今年6月の電網情報である。ところが、この謎を解く鍵と思える電網情報の存在が、その2か月後の8月に、明らかになった。

監視に当たるべき米国家偵察局が当日に飛行機のビル衝突訓練を予定

 以下も、わが通信の抜粋再録である。

http://www.asyura.com/2002/war14/msg/708.html
『亜空間通信』351号(2002・8・23)
【9・11当日に飛行機がビル衝突訓練を予定していた米国家偵察局の怪談を何と読む】

 一応、国家偵察局と訳しておくが、電網検索してみると、約16万2000件ありと出るNational Reconnaissance Officeが、9・11当日、自らの司令部の高層ビルの一つに、飛行機を衝突させる模擬訓練を予定していたのである。ところが、9・11事件が起きたので、この模擬訓練を中止し、重要な者以外の約3000人の職員のほとんどを、帰宅させていたというのである。[後略]

http://www.asyura.com/2002/war14/msg/710.html
『亜空間通信』352号(2002・8・23)
【やはり怪しい米国家偵察局はアメリカでも膨大な疑問研究ありと電網検索出た!】

 もしや、上層部が9・11謀略に荷担していて、職員に通常の通りの業務を遂行されると、世界貿易センタービルへの飛行機突入を阻止されてしまって困るので、偽の業務を押しつけたのではないか、などと、もくもく、もくもく、頭の中に疑惑の雲が湧いてきて、どうにも気になるので、仕方なしに、一連の事件関連の英語による「絞り」電網検索をしたら、それでも「約107件」もあると出た。これは大変である。すでにアメリカで大研究が始まっているのだ。[後略]

 最大の問題は、やはり双子ビルの「崩壊」に関する「破壊工作の疑惑」だが、古いビルの片づけとは違って、数万人が内で働く使用中のビルなのだから、イスラエルのモサドの潜り込みでは仕掛け作業が困難である。アメリカの極右、実は爆破の専門部隊を擁する軍そのものによる工作の可能性が最も高い。犯人が国家権力そのものならば、何でもできる。

事件直前のWTCビル警備主任はブッシュとも関係の深い元FBI副長官

 ところが、事件直前に同ビルの警備主任だったのが、元FBI副長官で、1993年の同ビル「破壊」以来のビンラディン「捜査」の指揮官で、ブッシュとも関係が深い仲のジョン・オニールだったのである。オニールは、事件で「死亡」と公式発表されていたが、事務所があった階は下の方だったので、脱出も可能だった。遺体は確認されていない。独立系の疑惑追及報道では、「行方不明」(perished)になっている。以下は抜粋再録である。

http://www.asyura.com/2002/war13/msg/205.html
『亜空間通信』285号(2002・6・27)
【ラディン捜査主任・双子ビル警備主任・FBI副長官オニールの死をめぐる怪奇物語】

 「ビンラディン捜査主任・双子ビル警備主任・FBI副長官オニール」の生死と行方には、9・11事件最大の謎が潜んでいる。1993年以来のビンラディン捜索の中心、FBI副長官オニールは、9・11前に貿易センタービル警備主任となり、9・11の最中、姿を消した(perished)。[後略]

 これはまさに「事実は小説よりも奇なり」の典型であり、9・11事件関連疑惑情報の中でも、最も戦慄的な情報である。あの双子ビルの劇的な崩壊が、飛行機の突入のみによるものではなくて、アメリカの「闇の力」による自作自演の謀略で、事前に爆薬を仕掛けた古いビル破壊の技術によるものだと仮定すると、事前に警備主任だったオニールの生死と行方は、この事件の謎を解く最大かつ決定的な鍵となる。

 電網検索すると約7万件、オニールに関する詳しい論評がたくさん出てきた。とても始末に負えない。アメリカでも関心が集中しているとみえる。拙訳の題では、「誰がジョン・オニールを殺したか」とか、「ジョン・オニールの死をめぐる怪奇物語」とか、まさに様々な角度からの怪奇物語が噴出し、サスペンス(怪談)好きのアメリカ人を魅了し尽くしているようである。その一方、映画は不入りで、ハリウッドの出来過ぎのフィクションが「事実に負けた」との評判もある。

米情報機関内部での「イスラエル関与情報漏れ以後のニュース禁制」

 モサド説の中の最も恐るべきものであり、かつ、その後の事態の進展に照らせば、最も事実の核心に触れていたと思える節があり、しかも、アメリカの情報機関または極右勢力とのつながりを暗示するのは、以下の電網情報であった。

 これは、ことがことだけに、急いで単発の通信として『亜空間通信』の有料契約読者に向けて発信した。わが電網宝庫では、号外の扱いだが、ここに英語の全文が入っている。

 次のURLで『亜空間通信』の日付順に並べてある。

http://www.jca.apc.org/~altmedka/glo-72.html
「アラブ人記者からの送信を緊急に英文のまま収録し広く転送を望む」
送信日時/2001年9月25日火曜日7:22PM
件名/NEWS EMBARGO AFTER ISRAELI LINK LEAK(イスラエル関与漏洩以後の情報封鎖)

 この電網情報は、アラブ関係者には広く行きわたっているとのことである。ここには国際電網通信の積極面が出ている。情報の封殺を阻止する可能性が高まったのである。

 たとえば、以下の検索結果のように、約80の電網宝庫に、この英文情報が保存されている。「全言語のページからNEWS EMBARGO AFTER ISRAELI LINK LEAK, canada stern Stern-Intel (Canada)を検索しました。約80件中1 ~10件目 ・検索にかかった時間0・15秒」。その内の2例のみを、次に記す。

http://www.positive-action.net/article%20news%20embargo%20israeli%20link.htm

http://www.publiceye.org/frontpage/911/Stern_Intel_Icke.htm

 最初は訳す時間がなかったので、急ぎ、英文のまま転送したのだが、その翌日には、別途の新情報と合わせて、抄訳と説明を付け加え、この極秘情報を、以下に抜粋する『亜空間通信』17号として発信し直した。以下は、その英文情報の部分訳と問題点の概略説明だけの抜粋である。

http://www.jca.apc.org/~altmedka/glo-73.html
『亜空間通信』17号(2001・9・26)
【TBS「報道特集」ハマス幹部のイスラエル関与発言を自社取材で放送ほか】
スターン・インテル(カナダ)

 米国軍事情報部内の情報源は、世界貿易センターとペンタゴンへの攻撃に関連して、イスラエルのモサド情報局の関与を示唆する内部情報メモの詳細を明らかにした。

 彼自身の名前の秘匿を要求した情報源は、米国情報機関の内部情報メモの存在を認めた。そのメモは4週前に回覧されたもので、米国の本土におけるイスラエルの隠密作戦の脅威を指摘するものだった。作戦の目的は、米国の国益に対しての目に見えるテロリスト攻撃によって、パレスチナのアラビア人に対する大多数の公衆の世論を逆転させ、イスラエルに向けて、パレスチナのアラビア人に対する大規模な軍事的猛襲を実行に移すための青信号を出すことだった。

 専門家の評価によれば、9月11日の攻撃は、単独のテロリスト・グループが実行するには複雑化されすぎている。「この攻撃は、ハイ・レベルの軍事的に精密な力量を持つ高等な情報機関の資金と人員体制なしにはできない。さらに、攻撃者は、ワシントンのように重要な米国の都市に対する空軍の飛行作戦、民間の航空便の航路および航空機による攻撃戦術の双方を、極めて詳しく知る必要があっただろう」と、イスラエルの情報作戦の専門家、デービッド・スターンは述べた。

 [以上は自動翻訳に手を加えた部分訳。以下は、問題点の概略説明。]

 ダーバンにおける国連の人種差別に関する会議で、イスラエルが激しい批判を浴び、米国とともに退場した直後の事件であること。

 イスラエルは暴力的な秘密工作の長い歴史を持っている。スパイ活動が暴露されたジョナサン・ポラード(アメリカとイスラエルの二重国籍。この事件については後述)の例もある。

 世界貿易センター(WTC)の中の4000人のイスラエル人[註:多くはポラードと同様に米国籍も持つ二重国籍者]の従業員が、攻撃の日に欠勤していた。国際的なメディア(特にイスラエルのもの)は、この出来事を利用するために、急遽、二つのタワーで働く4000のイスラエル人に哀悼の意を表した。その後、急に誰も、それらのイスラエル人に関して言及しなくなった。彼らが欠勤していたことが明らかになったからだ。

 イスラエルの首相アリエル・シャロンは、アメリカの東海岸での「イスラエルを支持するシオニストの組織が主催するフェスティバル」への参加を中止した。

 イスラエルの前首相イフード・バラクは、どのようにして爆撃のちょうど数分後に、あらかじめ準備した会見メモを持って、BBCのオフィスに現われ、インタビューに応じることができたのか。しかも、インタビューの終わりに報道記者は、バラクがそこに1時間も前からいたと述べた。

 アフガニスタンに隠れ住むウサマ・ビンラディンは、これらの作戦を指揮できない。[後略]

 以上のような「スターン・インテル(カナダ)」情報の記述は、読者がアメリカ人やユダヤ人ならば、解説の必要がない事実を踏まえている。その最大の問題が、アメリカ国内におけるイスラエルのスパイ活動の歴史的事実である。

モサドほか巨大スパイ網発覚でFBIが100人規模のイスラエル人を拘束中

 「スターン・インテル(カナダ)」情報の文中の「ポラード事件」は、その顕著な事例であり、つい最近までアメリカとイスラエルの関係に影を落としていた。イスラエルは、アメリカでスパイ活動が発覚したアメリカ海軍の総司令部の分析官、ジョナサン・ポラードを、「英雄」として遇し、つい最近まで、猛烈な抗議行動を展開し、アメリカの司法機関の訴追を断念させたのである。

 詳しくは、拙訳『偽イスラエル政治神話』3章「諸神話の政治的利用」1節「アメリカのイスラエル=シオニスト・ロビー」を参照されたい。以下、関係箇所を抜粋する。

(イスラエルとアメリカの二重国籍による二重の忠誠心に関して)ポラード事件は、その実例の一つである。

 1985年11月、戦闘的なシオニストのアメリカ人で、海軍総司令部の分析官だったジョナサン・ポラードは、自宅に、いくつかの秘密文書を持ち帰った容疑で逮捕された。FBIの尋問を受けて、彼は、1984年の初めから、これらの文書をイスラエルに渡して、5万ドルを受けとったことを認めた。

 ポラード事件は、何の原因もなしに突然起きたのではない。この事件は、厚かましい態度を許し、過度の依存を特徴とするアメリカとイスラエルの間の、……不健全の度を増し続ける現在の仕組みに……深く根差している。[後略]

 続いて、このイスラエルの「スパイ活動」に関する事件直後の上記の指摘の危惧は、その後の経過によって、その的確さが如実に示された。この件の関連情報だけでも優に一冊の単行本ができるほどの情報があふれている。その内から、典型を選んで状況の概略を示すことにする。以下は、その内の『ル・モンド』報道に関する私の通信の抜粋である。

http://www.asyura.com/2002/war10/msg/364.html
『亜空間通信』192号(2002・3・14)
【仏ルモンドが9・11イスラエル関与疑惑の洗い直しを掲載したのに日本どうする?】

 わが電網宝庫ですでに以下の通信再録で紹介している「イスラエル・スパイ網」発見事件である。これがフランスの「中道右派」とされる最有力紙、『ル・モンド』によって、洗い直されたのである。

 以下、『ル・モンド』の出典を明示するために、その出発点となった関連通信の存在を示すが、電網宝庫記事なので、慣例に従い、順序は時系列とは逆に並べてある。

http://www.jca.apc.org/~altmedka/akuukan-01-12-133.html
『亜空間通信』133号(2001・12・25)[・1の誤記を・12と訂正]
【続/Fox削除イスラエル・スパイ網・9・11モサド関与特集記事4本全文及び議論】

http://www.jca.apc.org/~altmedka/akuukan-01-12-132.html
『亜空間通信』132号(2001・12・25)
【米大手Foxがイスラエル・スパイ網60人逮捕と9・11モサド関与特集記事4本削除】

http://www.jca.apc.org/~altmedka/akuukan-01-12-131.html
『亜空間通信』131号(2001・12・23)
【9・11捜査/米当局へのモサドほか巨大スパイ網発覚でイスラエル市民約100人拘束】

http://www.jca.apc.org/~altmedka/akuukan-01-12-129.html
『亜空間通信』129号(2001・12・19)
【スパイ容疑で米国拘留中のイスラエル人約60人に9・11事前察知疑惑の記事二つ】

 この件で冒頭に示した『ル・モンド』記事存在の紹介は、「日本どうする?」の問いかけになっているが、日本では未だに、どの大手メディアも、このような巨大な疑惑を報道していないのである。

 もう一つの重大問題は「米大手Fox」の電網の文字版から、このスパイ問題の「特集記事4本」が「削除」されていたことである。アメリカの市民からの自主規制か否かの質問に対して、Fox側は返答してない。簡略に記すと、この100人規模のイスラエルのスパイは、画学生に化けて、アメリカの主要政府機関に潜り込んでいたのである。

 以後、数か月を経て、イスラエル人のスパイ網の件は、CIA工作によるアラブ人過激派多数のアメリカへの呼び寄せ情報とも呼応して関連情報があふれ返り、ついには、以下に抜粋するようなイスラエルでの大手紙報道にまで至った。

http://www.asyura.com/2002/war12/msg/168.html
『亜空間通信』256号(2002・5・13)
【イスラエル有力紙がイスラエル人スパイ120人アメリカで逮捕報じたのに日本?】

 すでに本通信で何度も報じた9・11以後のアメリカでの画学生に化けたイスラエル人スパイ逮捕事件に関して、何と、イスラエルの有力紙『ハアレツ』が、ワシントン発として報じていた。逮捕の数字が約100だったのが、120に増えたとされている他は、既報とほとんど変わらない。[後略]

 さらには、イスラエル人のスパイが、アラブ人に偽装して「犯行組織」に潜入したと自認するモサド関係者の情報までが、以下のイギリスの独立系電網宝庫に掲載されるに至ったのである。

http://www.asyura.com/2002/war14/msg/549.html
『亜空間通信』340号(2002・8・17)
【モサド筋9・11イスラエル関与スパイ網アラブ人偽装犯行組織潜入自認の総合情報】

 この件では、以下の英語の現物の所在を確かめ、とりあえず、英文のみの大量転送を行った。

http://www.coffee.uk.com/crisis/mossadlink.html
Jew Mossad sources admit 911 link [後略]

 なお、先の「スターン・インテル(カナダ)」発の情報「イスラエル関与情報漏れ以後のニュース禁制」は、各所の独立系電網宝庫に転載で掲載されているが、私は、受信直後に、その源の「スターン・インテル(カナダ)」そのものをたどってみた。すると、ちょうどその頃に当たる記事が日付の記載だけで中身がなくなっていた。上記の注の「米大手Fox」とは違って、独立系の電網宝庫のようであるから、自主規制とは考えられない。もしかすると、かなりの圧力を受けたのか、それとも、いわゆる「サイバーテロ」のハッカーによる記事抹殺なのかもしれない。

 さて、話を戻すと、一応、以上の記事紹介では、「スターン・インテル(カナダ)」発情報の中の英語、US military intelligenceを「米国軍事情報部」と機械が訳したままにしておいたが、これが、普通には国家安全保障局と訳されるNSA(NSAが中心となっているエシュロンに関しては序章で既述)であるとすれば、この方が、CIAやFBIよりも桁外れに巨大である。軍の出身の国務長官パウエルらが、この極秘情報を握りながら、「情報漏れ以後のニュース禁制」を敷いた上で、「事前情報をCIAやFBIが精査できなかった」と偽ったと想定すると、その後の事態の展開が非常に分かりやすくなるのである。

 ところが、何と、ちょうど1年後に、一応、犯人は「アルカイダ」説ではあるが、その点を留保すれば、以上のスターン・インテル(カナダ)情報と符合し、その信憑性を保証してくれるような報告が出現したのである。

1年後の米公聴会で国家安全保障局(NSA)が「約1か月前に察知」を認める

 以下に、わが通信を抜粋再録するが、これは米議会の上下両院合同調査委員会公聴会に関する『読売新聞』の記事なのである。

http://www.asyura.com/2002/war16/msg/316.html
『亜空間通信』376号(2002・9・20)
【米議会上下両院合同調査委員会公聴会で出た戦慄鍵言葉「約1か月前」「NSA」】

 以下の『読売新聞』記事の内の「約1か月前」と「NSA」に注目されたい。

http://www.asyura.com/2002/war16/msg/267.html
「同時テロ情報、情報機関は1か月前に察知…米公聴会 読売新聞」
投稿者 あっしら 日時2002年9月19日18:42:06:

【ワシントン18日=永田和男】昨年の同時テロ以前に中央情報局(CIA)、国家安全保障局(NSA)など米政府の各情報機関がどこまでテロ組織の動きを察知していたかを検証する公聴会が18日開かれ、テロの約1か月前までに航空機突入によるテロが企てられていることを示す数々の情報がありながら十分な対策が取られていなかった実態が明らかになった。 [後略]

 この読売記事と、先に抜粋再録した1年前のわが通信の以下の部分を比較されたい。

 米国軍事情報部内の情報源は、世界貿易センターとペンタゴンへの攻撃に関連して、イスラエルのモサド情報局の関与を示唆する内部情報メモの詳細を明らかにした。

 彼自身の名前の秘匿を要求した情報源は、米国情報機関の内部情報メモの存在を認めた。そのメモは4週前に回覧されたもので、米国の本土におけるイスラエルの隠密作戦の脅威を指摘するものだった。[後略]

 いかがであろうか。「米国軍事情報部」を「NSA」とし、「4週前」を「約1か月前」とすれば、私が事件直後に受けた前記のスターン・インテル(カナダ)情報は、今の今の米議会公聴会の調査結果と符合してくるし、「アルカイダ」説か「モサド」説かの違いを除けば、その後の展開とも見事に一致しているのである。

事件直後のパキスタンと半年後のアメリカの世論調査結果がほぼ一致!

 もう一つの興味深い「一致」がある。

http://www.jca.apc.org/~altmedka/akuukan-01-11-106.html
『亜空間通信』106号(2001・11・21)
【パキスタン世論調査ニューズウィーク日本版83%がタリバンに同情確認他意見】

 何とも皮肉なことには、アメリカの大手雑誌の日本語版『ニューズウィーク』(2002・10・24)が、まず、事件直後の中東の「世論」の実情を、日本国内に伝えてくれたのである。同誌が掲載したパキスタンの世論調査結果を、以下に抜粋紹介する。

 (設問)同時多発テロの犯人は誰だと思うか

ウサマ・ビンラディン  12%

イスラエル       48%

アメリカ国内のグループ 25%

パレスチナ人      5%

その他         10%

 この数字の内訳を、ウサマ・ビンラディンとパレスチナ人をアラブとして合計すると、17%となる。イスラエルとアメリカ関係は、合計すると、73%にもなる。

 ところが、今年の夏になって、これと実によく似た数字が電網に流れてきた。2002年3月から7月までの間に、アメリカで5682人のアメリカ人を対象として行った世論調査の結果である。電網には英文のまま流れてきたのだが、その入手経過の細部は省く。ともかく私は、これを訳して、要約し、以下の通信で発表した。以下は、その抜粋要約である。

http://www.asyura.com/2002/war13/msg/511.html
『亜空間通信』299号(2002・7・11)
【アメリカ人の71%がWTC破壊の黒幕世論調査に大統領府ら新世界秩序派と回答】

 設問は、「9・11の惨劇から6か月以上過ぎた。貴方は、正直なところ、世界貿易センター破壊の背後にいて、あの事件を起こした勢力の中心は、誰だと思うか」であった。以下が、この設問に対する回答の要約である。

アラブ人   26・5%

シオニスト/新世界秩序派/ユダヤ=クリスチャン反乱分子  71%

大統領府(ホワイトハウス)   21・9%

 私が「新世界秩序派」と訳した部分の原文は、NWOである。NWOは「新世界秩序」(New World Order)の頭文字である。この言葉は、当時は現職の大統領だったブッシュの父親らが、湾岸戦争当時に唱えたものである。いわば、東西冷戦構造崩壊後の「新型世界征服宣言」である。世論調査結果の数字は、非常に簡略化されている。

 「大統領府(ホワイトハウス)」の得点、21・9%は、「新世界秩序派」の71%と重複しているようである。

 以上の回答を整理し直すと、9・11事件の犯人はアラブ人と考えているアメリカ人は、アメリカ人の内の26・5%でしかないのに対して、イスラエル人またはユダヤ人かアメリカ人と考えているアメリカ人が71%、その内の21・9%は、大統領府(ホワイトハウス)を疑っていることになる。[後略]

 このような国際世論の底辺の実情は、最先端の電網情報を入手し続けていた私の目には、早くから明らかだった。


第3章:イスラエル秘密情報機関モサド・アメリカ軍部・極右の自作自演説(後半)