随時追加“編集長日記風”木村愛二の生活と意見 2001年9月分

 2001年9月11日、アメリカ合衆国ニューヨークで「911」事件発生。以後、真相追及にのめりこみ、連載記事が後回しとなり、本シリーズも記事減となる。911追求に関しては、同年9月1日創刊の『亜空間通信』が詳しい。

1件のみ

2001.9.30.(日)

「テロ」か「テロを装った戦争挑発謀略」か真相究明せずに決議を急ぐ武蔵野市議会どたばた騒ぎ1.

 日記風もあらばこそ、今月は先月の引っ越しに続き、盆と正月一緒にきたよな忙しさ。

 9月8日、21人の参加で賑やかにSOHOセンター綺羅星無限堂(準備中)御披露目を挙行し、やれやれ、ひと休みと弛んだ途端、10日には、昨年末に予言した通りの狂牛病の日本上陸確認、11日には、これまた湾岸戦争以来の腐れ縁の「アメリカへのゲリラ攻撃?」勃発と相成った。その後、この事件を「9月11日アメリカ重大事件」と呼ぶことにしたが、その記事も含めて、『亜空間通信』発行と同時並行、新設の「『亜空間通信』抜粋 & 電子手手紙文書館」の構築に追われた

 この間、もう一つの予定せざる事件は、別途、武蔵野市の頁で記した武蔵野市のシルバー人材センターでの家電4品目引き取り「中止」であった。この件では、9月17日に市議会の厚生委員会で陳情の陳述をした。これも別途の報告が遅れたまま、上記「9月11日アメリカ重大事件」の方に精力を注がざるを得なかった。

 ところが、9月21日、この地元問題を抱えていたが故に議会の定例会の最終日を表敬傍聴していたら、渡された当日の議事日程表に二つの決議案の審議予定が並んでいる。以下の9号と11号の議員提出議案である。9号の提案議員らは、11号の提案議員らの「市民の党」以外のすべての議会会派、または政党の代表格である。うむっ、これは何かあるな、と睨んで、議会事務局に行き、詳しい資料を貰って読み下した。揉めそうだなと思っだら、その通りで紛糾。私は夕刻に予定があったから、途中で失礼したが、この日の議事終了は翌日の午前2時24分と相成った。以下、新聞報道である。


『朝日新聞』(2001.2.23)武蔵野版の武蔵野欄

文案にない文言に「反発」

武蔵野市議会テロ糾弾決議
勘違い巡り紛糾

 武蔵野市議会は最終日の21日、米国の同時多発テロ事件を糾弾する決議案に反対する議員が、決議文案にない文言を引用し、これを根拠として討論したため本会議が中断した。議会日程は大幅に狂い、翌日午前2時24分までずれ込んだ。

 反対討論したのは、山本ひとみ市議(市民の党)。「各国が連帯して最善の処置をとられるように求める、とありますが……」と決議文案にない文言を2度引用した。  他会派の市議らが「そんなことは書いてない」と指摘したが、山本市議は原爆投下やベトナム戦争を例に挙げて「アメリカの側を一方的に目由や民主主義、正義の象徴とすることは出来ない」と、決議文案とかけ離れた内容の討論を続けた。

 決議案は、「市民の党」を除く全会派が「今回の残忍非道なテロに対しては、全会一致で(反対を)表明したい」と、市民の党を除く各会派が文言をすり合わせた経緯がある。山本市議が引用したのはすりあわせ前の決議案の文言だった。

 審議は午後3時半に中断。他会派の市議らは「議案を読まないで反対するとは、考えられない」などと猛反発。「市民の党」側も「弁解の余地がない」と発言の削除と謝罪を申し出た。土屋正忠市長は「そんなに時間のかかる問題か」と、同日夕には課長職らを帰宅させた。

 間責決議も検討されたが、結局、引用部分の削除と、山本市議が陳謝することで落ち着いた。本会議は2日午前1時25分に再開し、決議案は賛成多数で可決された。


 ただし、以上の記事には間違いもあるし、非常に不十分である。本日は、以下の二つの決議が審議されたことを紹介し、来月の次回に楽屋裏取材の解説を加える。この双方共に「テロ」と決めつけているが、後者の方が「真相究明」などの文言があて、少しはましなのである。


議員提出議案第9号
アメリカ合衆国における同時多発テロ事件を糾弾する決議
上記の議案を提出する。
平成13年9月21日

提出者
14番 田中節男 [自民クラブ・議会運営委員会委員長]
1番 松本清治 [無会派(民主党)]
8番 河原しゆう [共産党]
17番 たき美世子 [社会民主党・市民会議(社会民主党)]
27番 寺山光一郎 [市民クラブ]
29番 赤松清 [市議会公明党(公明党)]
30香 水野学 [21民主]

武蔵野市議会議長 井口良美殿

アメリカ合衆国における同時多発テロ事件を糾弾する決議

 9月11日、アメリカ合衆国ニューヨーク州にある世界貿易センタービルやワシントンにある国防総省が、民間旅客機を奪い乗員乗客ともども自爆するという史上最悪の大規模なテロに見舞われた。その死傷者は米国人はもとより、日本人を含む世界数十カ国の国民に及ぴ、その被害は数千人とも言われ、全世界に強い衝撃を与えた。これは人類史上まれにみる重大な犯罪行為である。人命を全く無視したこの非人道的行為は民主主義、国際社会への挑戦であり、断じて許すことはできない。

 武蔵野市議会はこの事件に巻き込まれた多数の犠牲者及ぴご家族の皆様に深甚なる哀悼の意を表すものである。同時にこのようなテロ行為の根絶を強く願うとともに、各国が冷静な対応と被害者救援のためのあらゆる支援を行うことを求めるものである。

 以上、決議する。

平成13年9月 日 武蔵野市議会


議員提出議案第11号

米国で発生したテロの犠牲者に哀悼の意を表し、事態の平和的解決を求める決議
上記の議案を提出する。
平成13年9月21日

提出者
12番 山本ひとみ [市民の党(武蔵野市民の党)]
3番 大野まさき [市民の党(武蔵野市民の党)]
22番 新井くみ子 [市民の党(武蔵野市民の党)]

武蔵野市議会議長 井口良美殿

米国で発生したテロの犠牲者に哀悼の意を表し、事態の平和的解決を求める決議

 9月11日、米国において発生したテロは,犠牲者数がいまだ確定していないものの、きわめて多くの市民が犠牲となった。今回の事件で犠牲となった多くの方々に対し、心より哀悼の意を表するものである。

 一方,米国政府は、こうしたテロに対して、「戦争状態」を宣言し、軍事的報復行動の準備を開始した。米国が軍事的報復を実行すれば,新たに多数の犠牲者が生まれることは避けられず、けっして事態の根本的解決にはなり得ない。そればかりか、より深い憎しみと対立、更なる報復の連鎖へつながる可能性が高い。よって、武蔵野市議会は、米国政府並びに日本政府を含む世界各国の政府に対し、今回の事件の真相究明および根本的原因の解明と平和的解決のためのあらゆる努力を強く求めるものである

 以上、決議する。

平成13年9月 日 武蔵野市議会


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