『亜空間通信』589号(2003/05/04) 阿修羅投稿を再録

イラク占領反対言論抵抗イスラム党復活に望む電網情報伝達世界平和革命の思想

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『亜空間通信』589号(2003/05/04)
【イラク占領反対言論抵抗イスラム党復活に望む電網情報伝達世界平和革命の思想】

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 転送、転載、引用、訳出、大歓迎!

 さる3月20日から史上空前の激動が続いたイラク問題の現状と今後の展望に関しては、実に複雑な情報の混乱と錯綜が続き、わが想いに関しても、その整理は難しい。

 中東問題の全体構造には、イスラエルとアメリカの暴虐があるのは周知の事実である。それへの抵抗運動として、「武闘」路線の問題が横たわっているのだが、私は、早くから「非暴力抵抗」を推奨しており、同じ抵抗闘争ではあっても、いわゆる「ゲリラ戦争」が全般化することを、歓迎するわけにはいかない

 武力は武力を呼び、憎悪は憎悪を呼ぶのである。

 そこで、最新の状況を検討する前提として、まずは、昨日(2003/05/04)、阿修羅戦争33掲示板への投稿として発した「朗報」か、とも思えるislamonlineの記事の存在を紹介する。

 以下は、阿修羅戦争33掲示板への緊急投稿を若干補正したものである。

----- 引用ここから ------------------------------
亜空間通信号外03.5.4.イラクにも、言論で占領に抵抗するイスラム政党「アル・ダワ」が復活の朗報。
http://www.asyura.com/0304/war33/msg/592.html
投稿者 木村愛二 日時 2003 年 5 月 04 日 11:06:50:

イラクにも、言論で占領に抵抗するイスラム政党「アル・ダワ」が復活の朗報。
武闘派よ、去れ!
しからば、世界の民衆の世論は、こぞってイラクの味方にならん。

Iraqi Da'wa Party Resists Occupation By "Word"/rejecting the U.S. occupation/islamonline/May 3

http://www.islamonline.net/English/News/2003-05/03/article08.shtml
Iraqi Da'wa Party Resists Occupation By "Word"

photo:
Al-Da'wa party’s website

By Imam El-Liethy, IOL Iraq Correspondent
BAGHDAD, May 3 (IslamOnline.net) - After more than 20 years of banned and underground activities, al-Da'wa (Islamic Call) Party has come to light after the downfall of Iraqi president Saddam Hussein, calling for the establishment of an Islamic government that represents all ethnic and religious Iraqi communities and rejecting the U.S. occupation.
The party's platform, however, calls for resisting the occupation by "word", not by arms.
"We are, no doubt against the U.S.-Anglo occupation and our advice to the U.S. troops is to withdraw (form Iraq) to avoid being bogged down in a quagmire. The Iraqis are sensitive to the occupation and their backlash would be violent….The U.S. troops should put that in mind," the spokesman for the Shiite party, Abdul Kareem al-Enezi told IslamOnline.net Saturday, May 3.
[後略]
----- 引用ここまで ------------------------------

 簡単に言うと、フセイン政権下では非合法状態だった「アル・ダワ」党が、公然と姿を現し、「アメリカの占領反対」、しかし、「言葉で戦う」と宣言したのである。

 ただし、これもやはり、政党であり、しかも宗教的な集団である限り、その「言葉」を、必ず守り抜かれる「公約」とは断定できない。「屁理屈」と同様に、「どこにでも貼り付く膏薬」なのかもしれない。疑いつつ、慎重に見守つことにする。

 そこでまず、アル・ダワに関しての簡略な電網情報を求め、以下、その内の若干を紹介する。決して、当初から、言論のみで戦う平和主義だったのではないらしい。かなりの紆余曲折有りと見る。

1)・・・・・・・・・・・
http://www10.plala.or.jp/shosuzki/edit/asia/neareast.htm
中東の歴史年表 
[中略]
1980年1月 シーア派イスラム党とダワ党が,フセイン一派の暗殺を試みるも失敗.フセインは多数を処刑し,シーア派13000人を国外退去.
----- 引用ここまで ------------------------------


2)・・・・・・・・・・
http://www.edagawakoichi.com/AMERICA/a-bomeiirakujin.html
★亡命イラク人の「アメリカは間違っている」

 2 月 20 日のイギリスの新聞『ザ・ガーディアン』で、イラク人経済学者カミル・マーディ <K.A.Mahdi@exeter.ac.uk> が、米英による「戦争ゲーム」を批判する文章を発表している。カーディは、イラクからの政治亡命者で、現在は、イギリスに在住し、エグゼター大で中東経済を教えている。
 以下に、カーディの「コメント」を抄訳する。
[中略]
 アメリカの目的にも方法にも、合法性はない。その政策は、地域のイラク人およびその他の人々の大多数の拒絶に遭っている。バース政権への反対の歴史をたどると、さまざまな左翼、アラブ民族主義政党、共産党、イスラム・ダワ党、ムスリム・ブラザフッドなどは、イラク政治がアメリカに保護されることを拒絶してきた。イラク人の支配的な世論は、イラクに対するアメリカの攻撃は、解放でなく、災忌につながるという点で一致している。ブレアが遅ればせに、イラク人を心配する発言をしているが、そんなものにかかわらないことである。

[後略]
----- 引用ここまで ------------------------------


3)・・・・・・・・・・
http://www.bekkoame.ne.jp/ro/gg9342/cre-/cre-1657.html
素人が口を突っ込む
[中略]
1978年10月秘密結社アル・ダワをも育てていたナジャフ在住のホメイニをイラクから退去命令
 その後ホメイニはパリへ亡命。そこでバニサドル、ゴドブザデらによって担がれる。
[後略]
----- 引用ここまで ------------------------------

 つまり、以上のごとく、「アル・ダワ」は、今の今、イラクで急速な盛り上がりを見せているシーア派の系統であり、隣国イランと関係が深いイスラム革命政党なのである。

 私は、この「アル・ダワ」復活の英文情報を、以下で発見した。

http://www.islamonline.net/

 そこに至る前に、私は、以下のIslamOnlineをイスラム関係のリンク集を発見した。「イスラムの世界の情報」の意味である。以下のそれぞれが、リンクになっているので、訪問して、お試しあれ。

----- 引用ここから ------------------------------
http://worldofislam.info/

Jihad and News
JihadOnline / Mirror
KavKaz Center
TalibanOnline
AlAnsaar
IslamOnline
IslamicAwakening
IslamCity
OBL Crew
Real Terrorisme
Al Mukmin
IslamOnline
Qana
MuslimNews
Organisations for a Cause
War Against Terrorisme
MIRA
General

Al Minbar
Al Balagh
Islaam
IslamWay
Islam Q&A
Jannah
IslamToday
Quraan
Fear-Allah
It Is Truth
MuslimStudent UK
Non Profit Organisations
Al Haramain
101Days

Use Full Info
The Noble Sanctuary
Hizb-e-Islami Afghanistan
American State Terrorism
Iraq Action Coalition
Palestine
LAW
Addameer
Friends of Al-Aqsa
Palestine4ever
AlAqsa Intifada
Inovative Minds
PalestineOnline
Palestine media Center
Palestine Remembered
Voices of Palestine
Palestine Online
Al Aqsa Intifada
Palestinian Info Center

These Sites are temporarely down, Sites with many broken links / poor updated /
but are important sites too look forward to when they are up again : little info or slow :

Al Muhajiroun
Waaqiah Hizb-ut-tahrir
AllahuAkhbar
Answering Falsehood Hizbollah
UmmahNews
Tanzeem
----- 引用ここまで ------------------------------

 このリンク集、http://worldofislam.info/に至った経路は、以下のわが通信からである。

----- 引用ここから ------------------------------
http://www.jca.apc.org/~altmedka/aku580.html
http://asyura.com/0304/war32/msg/740.html
『亜空間通信』580号(2003/04/23)
【目下最大の謎イラク主要閣僚と数十万の軍勢はどこに消えたかへの答えは地下か】
[中略]

----- 1)この通信の内部の引用ここから ------------------------------
亜空間通信号外03.04.20.(2)昨日午後8時放映のバグダッドTBSi電網動画報道がムジャヒディン情報と符合
http://www.asyura.com/0304/war32/msg/490.html
投稿者 木村愛二 日時 2003 年 4 月 20 日 07:42:48:

亜空間通信号外03.04.20.(2)昨日午後8時放映のバグダッドTBSi電網動画報道がムジャヒディン情報と符合

昨日午後8時放映のバグダッドTBSi電 網動画報道がムジャヒディン情報と符合

以下が「ムジャヒディン情報」

----- 引用ここまで ------------------------------

----- 2)この通信の内部の引用ここから -----------------------------

バグダットの聖戦士指導者シェイク・アブ・イヤドからのメッセージ
http://www.asyura.com/0304/war32/msg/466.html


http://worldofislam.info/tonline/mpn/article.php?sid=560&mode=thread&order=0
http://worldofislam.info/tonline/mpn/article.php?sid=561&mode=thread&order=0
----- 引用ここまで ------------------------------

 ところが、この「バグダットの聖戦士指導者シェイク・アブ・イヤドからのメッセージ」のリンクについては、叩くと、以下の回答となる。

Server Error in '/' Application.
-----------------------------------------------------------------
The resource cannot be found.

 つまり、「ゲリラ闘争」を推進する側の「ムジャヒディン」勢力の電網宝庫は、サイバー戦争で破壊された可能性すらある状況である。

 そこで、上記のURLの前半を試してみたら、上記のリンク集、

http://worldofislam.info/

があったのである。

 以上の簡単な紹介から判断できることは、イスラム、アラブ関係の様々な組織の中には、武闘派もあり、言論派もあるということである。

 以上の情報を整理中、アメリカの友人が、以下に紹介する「痛烈皮肉」の英文記事を送ってきた。これは、実は、大いに「わが意を得たり」の論評なので、これもやはり、阿修羅戦争33掲示板に緊急投稿して置いた。

----- 引用ここから ------------------------------
http://www.asyura.com/0304/war33/msg/596.html
投稿者 木村愛二 日時 2003 年 5 月 04 日 13:43:10:
痛烈皮肉出現:クリントンが国内政治上の都合で軍の技術を公開して情報ハイウエイを築き始めたのが、今では逆に、世界中からアメリカを批判する「言論の自由の道」になってしまった

 以上の主旨の最新の英語の論評を紹介する前に、わが「預言」を再録する。今から5年ほど前に、冒険心に富む私が、無精で気障な自称文化人らから「ほとんどゴミばかり」と言われていた電網に、危険は承知の上で、潜入し始めたころの拙文の一部である。

----- 投稿の内部の引用ここから ------------------------------
http://www.jca.apc.org/~altmedka/sengen.html
メディア批判:世界革命宣言

メディア批判と市民の情報発信は、今、決定的な重要課題である!

 この「メディア批判:木村愛二の『取って換わる国際情報基地』」の開設に至る直接的な事情については、「1」の「その1」の「はしがき」に記した。

 しかし、これは同時に、私の年来の大手メディア批判の戦いの延長線上に連続して切り開く、サイバー空間の新しい地平でもある。

 だが、だが、この情報基地の出城の高札でも注意したように、世間的には非常識で危険な情報を伝えるに当たって、私はまず、マーク・トウェインの晩年のエッセイ『人間とは何か』(中野好夫訳、岩波文庫)の一節「人間唯一の衝動」への注目を喚起する。

 そこでは、無神論者とキリスト教宣教師がともに、自分では「良心の衝動」に駆られたと思い込んで他人の思想を変え、その結果として他人を不幸にし、後悔の呵責に苦しむのである。結論は「みんな自己満足、自己陶酔の現われにすぎんのだよ」である。

「真実が靴の紐を結ばぬうちに、虚偽のニュースは世界を一周してしまう」

 この至言を、私は、戦前に大阪で発行されていた『現代新聞批判』)の復刻版で発見した。掲載の日付は、1941年9月1日、いわゆる太平洋戦争勃発、または、アジア・太平洋戦争における対米開戦の三か月と一週間前である。

 これもまた、 マーク・トウェインの言葉とあるが、まだ、英語の引用句事典などには当たっていない。とかく有名な警句ほど、発言者の「伝説」であったという例が多いので、一応、出典は留保しておくが、無線電信の開幕期に、その将来を鋭く予測したものだとすれば、永遠の高い評価に値する。いままた、インターネット開幕期である。再び真剣に この至言に耳を傾けることが必要だろう。

 日本ではもっぱら「トム・ソウヤー」「ハックルベリー・フイーン」の子供向け省略版で知られるマーク・トウェインは、辛辣なヨーロッパ見聞記をものしたことで一躍有名になった叩上げの新聞記者だったし、文明批評家ともいえる見識の持ち主だった。

 それから、優に一世紀、いわゆる「情報化社会」の下での、『意識産業』(エンツェンスベルガー)による意識の支配や、マスコミ業界の『第四の権力』(セルバン=シュレベール)化などが、こちらは叩き上げ不足の難解な言葉で議論され始めて久しいにもかかわらず、古来からのいわく、「敵もサル者、引っ掻く者」とか、この次の宣伝高札に記した拙作でも論じた如く、産学共同の見本、アカデミー業界苦心の「御用学者」産出の方も止まることなく、自称「反体制」の不勉強に付け込む似非「左」だの似非「市民派」だのまでが、そこここに徘徊し続けており、結果として、未だに大手メディアへの幻想は断ち切れず、反撃の主体の存在すら明確ではない。

あえて預言する

 そこで一番重要なことは、自分の頭で考えるという単純明快、しかし実は非常に難しい作業を、それぞれが権威に頼らず、個人に徹した上で行うことであり、そういう個人同士が互いに鍛えあうことのできる仲間作りである。

 個人の自立的思考を可能にするために不可欠な基礎的条件は、情報を入手し、選り分け、整理し、分析し、総合的判断を下す実務的能力である。

「預言者、邦に容れられず」とも言うが、あえて預言すれば、それぞれの市民が、以上のような作業をこなし、自らを鍛え上げ、何らかの問題について判断を下すことができるようになった時に初めて、情報洪水を覆っていた深い霧の中から、大手メディアの虚構の巨城の最大の弱点、搦手の透かし彫が、ほの見えてくる。
[後略]
(以上の初出日時は電網に明記なし。周辺記事より1998.03.08以前に発表と判定)
----- 投稿の内部の引用ここまで ------------------------------

 以下が、この状況に関する最新のアメリカ人の皮肉たっぷりの論評である。要するに、クリントン大統領が、国内政治上の都合で、軍の技術を公開して情報ハイウエイ(高速道路)を築き始めたのが、今では逆に、世界中からアメリカを批判する「言論の自由の道」になってしまったという主旨である。

 以下が、その英語の原文の全文紹介である。これまた、大変な情報洪水なので、今後は、「木村愛二の選択による英語情報」と明記して配信することにした。

selected by K.A.:
While the mainstream media churns out war propaganda, the Internet quickly mobilizes counter movements of dissent/interventionmag/May 2

http://www.interventionmag.com/cms/modules.php?op=modload&name=News&file=article&sid=393

While the mainstream media churns out war propaganda, the Internet quickly mobilizes counter movements of dissent.
By William Marvel
In their desperation to find some pretext that would allow them to use "hypocrite" to describe something besides their own party leaders, a lot of right-wing Republicans recently hurled the word at opponents of George Bush's needless war. As they saw it (or as they wished others to see it), those war protestors should have demonstrated just as furiously against Bill Clinton when he used American military might.

There were those who did object to Clinton's more moderate military ventures, including Republican congressmen who accused him of trying to distract the public from his domestic problems. Even if Clinton had acted as unilaterally and recklessly as Bush, and even if he had cowed Congress into the infringement of as many civil liberties, I doubt we would have seen such massive anti-administration demonstrations as descended on our cities last winter. The main reason for that is the recent surge in internet use.

The internet grew to maturity during Clinton's administration, but as late as the waning years of his presidency it had not invaded the homes of most Americans. It was not until 1998 that I connected at home, and even then I used it only for occasional communication with a few chosen friends. Searching the web proved too tedious and time-consuming, yielding spotty, unreliable information. It was not until the last year or two that I began checking newspapers and university websites for useful material. Now I can read this morning's news from Britain, France, or anywhere else with a decipherable language, and that access has been especially important since network television and radio started pandering to popular sentiment.

Reuters reported last week that the head of the British Broadcasting System was "shocked" by the unquestioning regurgitation of government propaganda by U.S. networks. While Fox News drew his greatest scorn, BBC Director General Greg Dyke also specifically named Clear Channel Communications, a radio conglomerate owned by a friend of the Bush family, which Dyke criticized for organizing pro-war rallies to accompany its news. "For the health of our democracy," said Dyke, "it's vital that we don't follow the path of many American networks. If Iraq proved anything, it was that the BBC cannot afford to mix patriotism and journalism. This is happening in the United States and, if it continues, will undermine the credibility of the U.S. electronic news media."

For my money, that credibility evaporated a long time ago, and I stopped watching television altogether in 1998. I have never seen Fox News, but the quotes of its announcers are all I need to convince me of its newsworthlessness. When Dan Rather melodramatically remarked to an interviewer that he would "go anywhere my president tells me," I wrote him off as not being any kind of a journalist. Now that Disney owns ABC, I consider ABC News just another animation of cartoon characters. A powerful few now control our once-independent news media, using it as little more than a means of manipulating the public to favor this-or-that war, this-or-that candidate, or whatever legislation might be most favorable to their corporations.

Over the internet this winter came news from countries with truly independent presses, allowing potential dissenters to make more informed decisions. When dissent reached a certain threshold, antiwar websites appeared, giving readers an opportunity to discover that they were not alone in their concerns. That encouraged activism and enabled the quick and efficient organization of protests electronically. I decided to attend the February 15 demonstration in New York only nine hours ahead of time because a group email acquainted me with a bus that was leaving Portsmouth. I attended the March 22-24 veterans' protest in Washington because of a similar last-minute announcement.

That explains in large part why the latest Bush war drew so much more heat. That is also why I expect the Republicans to act soon to regulate and tax the internet: if they do not cripple it as a means for the people to communicate, the people might take the information highway as the path to real freedom.

 William Marvel is a freelance writer in New Hampshire and served in the U.S. Army from 1968-1971. His many books include the award-winning Andersonville: The Last Depot and Lee's Last Retreat: The Flight to Appomattox.

Posted Friday, May 2, 2003
----- 引用ここまで ------------------------------

 最後の筆者紹介の部分だけを日本語で紹介すると、この論評の筆者、ウィリアム・マーヴェルは、1968年から1971年の間、アメリカ軍に勤務していた。著書の中には、賞を取った作品、「リー」とあるのは南軍の敗将、「リー将軍」のことであろうから、南北戦争に関する著書もあるのであるかなり広い歴史的な視野の持ち主であろう。

 さて、以上のごとく、イラクの現状、現在の電網情報の状況、わが5年前の電網「世界革命」の「預言」、アメリカ人の電網情報に関する論評を列挙した上で、再び、今から数えて、ちょうど15日、半月前に、阿修羅戦争32掲示板に出現した投稿、「バグダットの聖戦士指導者シェイク・アブ・イヤドからのメッセージ」を簡略に振り返る。

----- 引用ここから ------------------------------
バグダットの聖戦士指導者シェイク・アブ・イヤドからのメッセージ
http://www.asyura.com/0304/war32/msg/466.html
投稿者 ドメル将軍 日時 2003 年 4 月 20 日 00:07:35:cje0BUN7ztE2U
(ごく一部の抄訳)

イラク軍がバグダッドを含む全都市から撤退した理由を説明することから始めよう。
この撤退に伴って起きたことは全て、聖戦士指導部とイラク軍指導部との協議に従って起きた事だ。
[中略]
我々はタリバンと同じ戦術を採ることにした。
正規軍ではアメリカと戦えないと理解したイラクの指導部も、我々のシューラ(会議での決定)を受け入れた。
我々が市民と共に居たら、不信心者は我々を滅ぼし、そして我々の市民をも滅ぼす。
だから撤退する。しかし、これは政治的には敗北を意味するだろう。
トラボラに優るものを見つけた我々が撤退した唯一の理由はこれである。

1989年にイラク軍が建造したバンカー(えん蔽壕)とトンネル、これは良い知らせだ。
イラク指導部の数人しかこの場所を知らない。
全てのイラク正規軍がバンカーに行くだろう。体制に忠実な15万人の戦士、150機のミグ27ジェット戦闘機(ミグの所在をカバーしたメディアは一つもない)、2500台のイラクの戦車。
合意は次のようなものだ:
イラクの全戦力(砲兵隊、陸軍、情報機関、情報提供者、共和党防衛隊、フェダイーン・サダム、他の全軍隊)は武器を放棄して撤退し、
都市を不信心者に明渡してバンカーに向かう。

有難い事に、我々は嘗てはフェダイーン・サダムと呼ばれた若い聖戦士を預かった。
(注記:フェダイーンとは、大義に命を捧げるよう訓練された者のこと)
兄弟たちとウレマーの助けを借りて、彼らはフェダイーン・イスラムとなった。
彼等はバース党政権を非難し、タウヒードを受け入れ、アッラーの道のために死ぬことを誓った。

我々は敵軍を手玉にとる。正規軍はこの種の戦争に慣れていない。
トンネルは3箇所にあるが、安全保障上の理由からその場所に触れることはできない。
[後略]
----- 引用ここまで ------------------------------

 この「ドメル将軍」の投稿を見た直後、私は、そこに記された英文の所在のURLをクリックして、「ドメル将軍」の投稿に記録されていたものと同じ英文を、自分の電網宝庫にも保存した。

 以下は、その保存作業を終えて直後に、私が発した「フォロー」投稿である。

----- 引用ここから ------------------------------
イラク軍指導部との協議の時期が不明ではあるが、基本的には、わが「焦土作戦」構想の線に沿っている。Re: バグダット聖戦士指導者メッセージ
http://www.asyura.com/0304/war32/msg/482.html
投稿者 木村愛二 日時 2003 年 4 月 20 日 04:52:18:

(回答先: バグダットの聖戦士指導者シェイク・アブ・イヤドからのメッセージ 投稿者 ドメル将軍 日時 2003 年 4 月 20 日 00:07:35)
[中略]
 全部読みドメル将軍情報の実績を勘案し論理的と判断する。

 イラク軍指導部との協議の時期が不明ではあるが、基本的には、わが「焦土作戦」構想の線に沿っている。

 私は、すでに、残存しているはずの兵力を指摘し、可能性を広く考えるように示唆した。
 [後略]
----- 引用ここまで ------------------------------

 私は、911事件直後から、「ドメル将軍」と名乗る匿名の投稿者に注目してきた。たとえば彼は、「アフガンジハドニュース」と題する投稿を続けているが、それに記されたアフガニスタンでのゲリラ闘争の一部始終は、最近の大手報道にも出始めた「米兵死傷」などの報道によって、裏付けられている

 だから私は、先に記したスラム関係のリンク集、「イスラムの世界の情報」、http://worldofislam.info/の情報をも、むしろ、大手メディア報道よりも、信憑性ありと判断するのである。

 これからの問題は、これらの「イスラムの世界の情報」の発信源が、いかにして、武闘ではない平和主義、非暴力抵抗の路線に脱皮し、本通信の冒頭に私が記したような、「世界の民衆の世論は、こぞってイラクの味方にならん」という方向に邁進するか否か、なのである。

 私は、すでに別途記したが、このような情報交換が、戦前の日本では「敵性言語」と呼ばれた英語によって、世界中に広がっていることにも、「痛烈皮肉」を覚えている。

 私は今、強力な「日米」の両国籍の複数の友人の協力を得て、わが新編著『9・11事件の真相と背景』(副題:「テロ」か? 自作自演の戦争挑発謀略か?アメリカ=イスラエル=世界支配構想の核心を突く)の英訳を進めている。英語版ができれば、即座にアラブ語に無料で訳すと、すでに約束してくれたアラブ人の友人もいる。

 英語版もアラブ語版も、紙印刷以前に、そのまま、出来次第、逐次、電網公開する予定である。武闘か非暴力抵抗か、それ以前に決定的に重要なことは、孫子曰く、「故上兵伐謀」(最上の戦争は敵の謀略を未然に破ること)なのである。

 わが新編著の内容が、「イスラムの世界の情報」に行き渡れば、それだけでも、平和的な世界革命への画期的な跳躍が可能になると信ずる。

 2003年5月5日、「子供の日」の通信にしては、少し難し過ぎたかな。

 以上。


「イスラエル関与疑惑」関連記事総覧へ
アメリカ「ゲリラ攻撃」関連記事総覧へ

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